■ 回答集計と各ページの分析
*** 【回答集計と分析・高校】 ***
数I/ 数A/ 数II/ 数B/ 数III/ 数C/
[測定条件と信頼性]
■高校■ == 数学I ==
■ページ名 「展開公式1」
../kou2/tenkai_episode_mouse1.htm
■主な内容  展開公式の基本
■要約・解説 第1問の前には解説が13行ある「最初の問題に着手するまでの時間」は10.7秒で,解説はほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2010.6.5 ■集計期間2010.3.7〜2010.6.4 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:607件/15,050件=4.0%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問
I-T 0.65 0.62 0.69 0.70 0.63 0.72 0.63 0.43 0.41 0.52 0.42
I-R 0.55 0.51 0.61 0.62 0.53 0.64 0.52 0.27 0.24 0.37 0.25
グラフ4
■小問数
11問

■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(4択)

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,高二以下56%,卒業生39%
1頁当たりの所要時間は15.6秒
平均滞在時間は14分29秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
グラフ2では第8問,第9問の所要時間が突出しており,3次式の展開において係数を求めるのに時間がかかる様子がよく分かる.特に,第8問では3次の展開公式の係数がそのまま答えになると早合点している者が多い
 第11問の正答率と試行回数を見ると,左欄に書かれた解説が十分読まれていないことが分かる.(=公式が適用できない場合の解説を無視している.)
○信頼性について
 表1は,各問題の得点と合計得点の相関(I-T相関)および各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関(I-R相関)の一覧で,第8問,9問,11問はやや低いが,他は合計得点に示される学力と整合性があることが分かる.
○識別力について
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別平均得点のグラフである.これによれば,この頁全体は下位群が精度よく(傾きが大きい)識別でき,診断テストなどに適していることが分かる.
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率で,どの問題についてもUL指数(上位群と下位群の正答率の差)は0.39〜0.66と大きく,練習用だけでなくテスト用にも使えることが分かる.
○再現性について
 表2は回答を前後4つの期間に分けて集計したときの問題別正答者数(件数)で,この表を元に独立性に関するχ2検定を行うと p=0.9999 となり,問題別正答率には期間による有意差は認められず,再現性がうかがえる.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は74.6%から88.7%へ変化し,ここで扱った項目に関して14.1%の成績アップが見込まれる.
表2
期間 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問 小計
2009.11.21-12.7 37 34 37 39 36 39 38 31 35 32 21 379
2009.12.7-12.18 41 41 42 42 40 41 39 34 35 33 21 409
2009.12.19-2010.3.6 258 257 276 271 259 278 242 211 196 200 114 2562
2010.3.7-2010.6.4 479 479 512 520 501 520 471 446 402 419 230 4979
小計 815 811 867 872 836 878 790 722 668 684 386 8329
グラフ5
■ページ名 「展開公式2」
kou3/tennkai1.htm
■主な内容  展開公式の基本
■要約・解説 80行「最初の問題に着手するまでの時間」は25分8秒で,解説はよく読まれた.
■この集計の作成年月日:2009.09.25 ■集計期間2009.08.14〜2009.09.20 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:8件/1259件=0.6%
グラフ1
■小問数
22問

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
各項目は1頁ずつ順に表示
回答者の内訳は,高二以下36%,卒業生が68%
1頁当たりの所要時間は測定せず
平均滞在時間は10分32秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 (採点のタイミングの都合上,所要時間等は調査せず.)
3次の展開公式はほぼ全滅している.
学習開始時において平均正答率は60%台で,3次の展開式を除けばできている.
この頁の学習により,正答率は61.3%から63.7%へ変化し,ここで扱った項目に関して2.5%の成績アップが見込まれる.

■ページ名 「置き換えによる展開」
../koukou/in1042.htm
■主な内容  式の置き換えを用いて展開するもの
■要約・解説 解説は80行「最初の問題に着手するまでの時間」は27分で,解説はよく読まれた.
■この集計の作成年月日:2009.12.19 ■集計期間2009.08.14〜2009.12.18 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:50件/3785件=1.3%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
22問

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,高二以下が31%,卒業生が56%
1頁当たりの所要時間は測定せず
平均滞在時間は51分53秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.

内容的には難しくないはずであるが,長い計算になると,中間項の計算で気の緩みが出る傾向がある.
○信頼性
 表1は各問題の得点と合計得点の相関(I-T相関)で,どの問題も合計得点に示される学力との相関が非常に高く,マグレ当たりはほとんど起こらない.
○識別力
 グラフ2は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別平均得点のグラフである.これによれば,この頁全体は下位群が精度よく識別でき,診断テストなどに適していることが分かる.
 グラフ3は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率で,特に正答率の高い第1,2問を除けばどの問題についてもUL指数(上位群と下位群の正答率の差)は0.43〜1.0と高く,練習用だけでなくテスト用にも使えることが分かる.
 群別の傾向としては,上位群は終始正答率が高く,下位群は2,3題目から崩れ初め,中位群は後半で崩れ始める.すなわち,持久力が学力に対応していることが分かる.

学習開始時において平均正答率は80%台で,この頁の問題は回答者にとって「やさしい」部類に入る.
この頁の学習により,正答率は72.1%から87.1%へ変化し,ここで扱った項目に関して15.0%の成績アップが見込まれる.
表1
I-T相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問
0.41 0.39 0.54 0.58 0.38 0.85 0.85 0.91 0.83 0.80 0.87
第12問 第13問 第14問 第15問 第16問 第17問 第18問 第19問 第20問 第21問 第22問
0.87 0.84 0.83 0.80 0.77 0.77 0.85 0.72 0.65 0.73 0.73

■ページ名 「2次式の因数分解」
../kou2/factor_episode_mouse1.htm
■主な内容  中学校の復習からたすき掛け因数分解までの2次式の因数分解
■要約・解説 解説は20行「最初の問題に着手するまでの時間」は3秒で,解説はまったく読まれていない.
■この集計の作成年月日:2010.6.7 ■集計期間2009.11.22〜2010.6.6 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:240件/12,093件=1.9%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

表1
I-T相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問
0.43 0.60 0.69 0.60 0.71 0.56 0.56
第8問 第9問 第10問 第11問 第12問 第13問 第14問
0.75 0.73 0.58 0.58 0.62 0.62 0.67
グラフ4

■小問数
14問

■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は高2以下44%,卒業生50%
1題当たりの所要時間は20.5秒
平均滞在時間は17分23秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
どんな答案があるのか
 誤答の多い問題について主な答案は次の通りで,中学生に多い誤答傾向をそのまま引きずっていることが分かる.
第4問
a(x-y)+y-x
(x-y)(a+1)
誤答
(x-y)(a-1)
正答
32% 54%
⇒ b-a=-(a-b) の解説を読んでいない
第6問
9x2-24xy+16y2
(3x+4y)2
誤答
(3x-4y)2
正答
18% 72%
⇒ 符号が違う
第7問
x2-2xy+4y2
(x-2y)2
誤答
2乗にならない
正答
18% 72%
⇒ 解説を読んでいない
第11問
x2-10xy+24y2
(x-2)(x-8)
誤答
(x-4y)(x-6y)
正答
18% 68%
⇒ 1次の係数だけを見ている
第14問
5x3-45x
因数分解できない
誤答
5x(x-3)(x+3)
正答
23% 63%
⇒ 共通因数でくくっていない
【回答者の傾向】
 中学校でできない問題は,高校になっても直らない.
 第7問,第11問はxについて整理してyを係数とみなす練習であるが,中位群,下位群においてこの問題が特にできない.
テストの信頼性
 表1は各問題の得点と合計得点の相関(I-T相関)で,どの問題も相関が高く合計得点との整合性が見られる.
テストの識別力
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別平均得点で,下位群の識別に優れ上位群は差が少ないため,基礎力診断的なテストに適していることが分かる.
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率で,どの問題も上位群と下位群の差は35%以上あり,できる者とできない者は分離される.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は70.9%から87.7%へ変化し,ここで扱った項目に関して16.8%の成績アップが見込まれる.
グラフ5

■ページ名 「3次以上の因数分解」
../kou2/cubic_episode_mouse1.htm
■主な内容  3次式以上の多項式を公式や置き換えによって因数分解するもの(因数定理を含まないもの)
■要約・解説 初めの問題までにある解説は36行「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒で,解説はまったく読まれていない.
■この集計の作成年月日:2010.6.7 ■集計期間2009.11.26〜2010.6.6 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:96件/9338件=1.0%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4

■小問数
8問

■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は高2以下61%,卒業生35%
1題当たりの所要時間は41秒
平均滞在時間は25分33秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)

テストの信頼性
 表1は各問題の得点と合計得点の相関(I-T相関)で,どの問題も相関が高く合計得点との整合性が見られる.
テストの識別力
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別平均得点で,どの群についても識別力がほぼ同じであることが分かる.
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率で,どの問題も上位群と下位群の差は50%以上あり,できる者とできない者は分離される.

学習開始時において平均正答率は60%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は64.3%から81.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して17.3%の成績アップが見込まれる.
表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問
0.30 0.29 0.38 0.52 0.37 0.44 0.44 0.44
グラフ5

■ページ名 「(各駅停車)二重根号」
dual_root_intelligent.htm
■主な内容  回答者の弱点を直しながら二重根号の計算を身につけていくもの
※ 二重根号の計算は,現行及び改訂学習指導要領にないが,何かの都合で必要となった人のために作った教材
■要約・解説 7頁の各頁にある「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒で,ほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.10.22 ■集計期間2009.05.02〜2009.10.21 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:82件/3226件=2.0%
グラフ1


グラフ2

グラフ3
■小問数
7頁

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
1頁ずつ順に表示
回答者の内訳は高2以下が38%,卒業生が46%
1頁当たりの所要時間は2分44秒
平均滞在時間は29分13秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.その下のグラフは「正答率」という用語の通常の使用法に従って無答を除く解答者に対する割合で示したものである.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)

各頁の内容は次の通り(教科書らしくない柔らかいタイトルにしている.)
(1) 二重根号の基本
(2) 金がない→貯金から出す
(3) 2でない金→貯金する,2→貯金から出す 
(4) 金もなく貯金もない→母に借りる 
(5) 三重根号 
(6) 積商の計算 
(7) まとめ

どの頁も時間を掛けてきまじめに行われており,グラフ1の灰色部分で疲労度が伝わってくる.
 70%以上正答とならない限り進めない設定なので苦しい側面があり,灰色で示した無答の割合が脱落者の増加状況を示している.
表1は各頁の得点と残りの頁の合計得点の相関係数(I-R相関係数)で,グラフ1から分かるように第4問以降に脱落者が多いため第1頁〜第3頁の解答状況は他の頁の解答状況と整合性がとれていない.(0.2以下)
 しかし,第4頁以降については整合性がとれている.

学習開始時において平均正答率は50%台で,回答者はこの頁の内容を「十分理解できていない」.
この頁の学習により,正答率は58.7%から76.0%へ変化し,ここで扱った項目に関して17.2%の成績アップが見込まれる.
表1
I-R
相関係数
第1頁 第2頁 第3頁 第4頁 第5頁 第6頁 第7頁
0.20 0.13 0.21 0.49 0.66 0.50 0.36

■ページ名 「(例題対比)2次関数のグラフ」
../kou2/para_episode1.htm
■主な内容  2次関数の標準形(基本形)とグラフの関係を例題を見ながら身につけるもの
■要約・解説 第1問の前には34行ある
「最初の問題に着手するまでの時間」は3.6秒で,ほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.11.18 ■集計期間2009.05.04〜2009.11.17 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:205件/5653件=3.6%(時間については,極端値を除いた平均)
グラフ1


グラフ2

グラフ3

表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問
0.37 0.41 0.24 0.34 0.32 0.24 0.31 0.31 0.32 0.45 0.47
■小問数
11問

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,卒業生46%,高2以下44%
1題当たりの所要時間は20秒.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.その下のグラフは「正答率」という用語の通常の使用法に従って無答を除く解答者に対する割合で示したものである.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 第1問〜第8問は小問数が各1個であるのに対して第9問〜第11問は小問数が各5個になっている.全部合ったときに正答と送信される設定なので,第9問〜第11問の正答率が低くなるが,1題当たりに換算すると90%以上となり,悪くない.
第5問,第9問に正答率,試行回数に凹凸が見られる.
○どんな間違いがあるのか
 第5問は y=(x-3)2 のグラフを選ぶ問題であるが,上または左に移動させたグラフと混同されやすい.
⇒ y=a(x-p)2 の式は y=a(x-p)2+q の特別な形(q=0)だと認識されないことがある.
○信頼性・識別力
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関係数で,どの問題も0.2以上あり,合計得点に示される学力を反映していることが分かる.
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群(各3分の1)に分けたときの群別・問題別正答率である.これによれば,どの問題もU-L指数が0.2以上あり,勉強した者としなかった者は区別できることが分かる.特に第9問は識別力が最も高い.
○再現性
 表2はグラフ1の正答数(件数)を前後2つの時期に分けた表で,この表により各問題の正答率の比をχ2検定するとp=0.92となり(有意差なし),正答率の比は時期によらない一定の値になることが分かる.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は76.1%から91.0%へ変化し,ここで扱った項目に関して14.9%の成績アップが見込まれる.
グラフ4

表2
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問 小計
2009.5.4-9.7 76 83 81 81 67 88 76 78 59 80 71 840
2009.9.11-11.17 89 87 66 77 77 84 85 79 69 88 74 875
小計 165 170 147 158 144 172 161 157 128 168 145 1715

■ページ名 「(例題対比)平方完成の変形」
../kou2/para_episode2.htm
■主な内容  2次関数を平方完成して標準形(基本形)に直すもの
■要約・解説 第1問の前には45行ある
「最初の問題に着手するまでの時間」は18.5秒で,この解説はチラリと見た程度.
■この集計の作成年月日:2009.11.18 ■集計期間2009.05.05〜2009.11.17 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:125件/4256件=2.9%
グラフ1


グラフ2

グラフ3

表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問 第12問
aが負 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
aが1以外の整数 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0
aが分数 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
bが負 0 1 0 0 0 1 0 1 0 1 0 1
pが分数 0 0 0 1 1 1 0 0 0 1 0 1
誤答率 11% 17% 31% 15% 48% 33% 42% 34% 38% 32% 25% 62%
表2
誤答率 aが負 aが1以外の整数 aが分数 bが負 pが分数
相関 0.561 0.202 0.359 0.192 0.350
■小問数
12問

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,高二以下44%,高三12%,卒業生44%
1題当たりの所要時間は35秒
平均滞在時間は25分12秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.この頁については無答答案が多いので,各問題の解答者に対する割合も下に示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
無答が多く,回答者から見てこの頁の問題は「やさし過ぎるので省略できる」と考えたようである.
 しかし,正答率は低く,しっかりとは身に付いていないことを示している.
○弱い箇所
表1は「aが負の値であること」「aが1以外の整数であること」「aが分数であること」「bが負の値であること」「pが分数であること」と誤答率の一覧表で,表2は表1から誤答率との相関を調べたものである.
 これによれば,「aが負の値であること」「aが分数であること」は「pが分数であること」よりも誤答に対する影響が大きく,「bが負であること」は影響が小さいことが分かる.
⇒ 負の数や分数の係数でくくる変形に弱い.
○信頼性・識別力
  表3は各問題の得点と合計得点の相関係数で,どの問題も0.2以上あり,合計得点に示される学力を反映していることが分かる.
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群(各3分の1)に分けたときの群別・問題別正答率である.これによれば,特にやさしい第1問を除けばどの問題もU-L指数が0.2以上あり,勉強した者としなかった者は区別できることが分かる.特に第9問は識別力が最も高い.

学習開始時において平均正答率は50%台で,半分近くの回答者はこの頁の問題を処理できない.
この頁の学習により,正答率は58.3%から82.2%へ変化し,ここで扱った項目に関して23.9%の成績アップが見込まれる.
表3
I-T相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問 第11問 第12問
0.22 0.48 0.39 0.67 0.54 0.57 0.63 0.60 0.66 0.65 0.69 0.57
グラフ4

■ページ名 「(例題対比)放物線の頂点」
../kou2/para_episode3.htm
■主な内容  2次関数の頂点の座標を求めるもの
■要約・解説 第1問の前には33行ある
「最初の問題に着手するまでの時間」は9秒で,この解説はほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.07.18 ■集計期間2009.05.05〜2009.07.18 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:20件/929件=2.2%(時間に関する平均は極端値を除く)
グラフ1

グラフ2
■小問数
10問

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,卒業生55%,高2以下40%
1題当たりの所要時間は22秒.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問のみは推定.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
第1問〜第6問は問題が平方完成形で,第7問以下は展開形になっており,グラフ2を見ると平方完成の変形に要する時間が15〜30秒であることが分かる.これは前頁の結果よりも少し速い.
第9問,第10問とも分数係数であるが,正答率に大きな差異を生じた.単に分数係数であれば難しくなるのでなく,「分数でくくる」変形が間違いやすいということだと考えられる.

学習開始時において平均正答率は70%台で,この頁の問題は回答者にとって「やさしい」問題である.
この頁の学習により,正答率は70.5%から87.5%へ変化し,ここで扱った項目に関して17.0%の成績アップが見込まれる.
グラフ3

■ページ名 「(文字係数)放物線の頂点」
../kou2/para_episode4.htm
■主な内容  文字係数で与えられた2次関数の頂点の座標を求めるもの
■要約・解説 第1問の前には21行ある
「最初の問題に着手するまでの時間」は3分40秒で,この解説はよく読まれてる.
■この集計の作成年月日:2009.10.03 ■集計期間2009.05.21〜2009.10.01 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:10件/643件=1.6%
グラフ1


グラフ2
■小問数
6問

■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,卒業生67%,高2以下33%
1題当たりの所要時間は2分22秒.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.下に無答を除いた解答者に対する割合も藻示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
第4問,第6問の正答率がやや低く,x2の係数が負の数であるときに,括弧でくくる変形で誤答が増える傾向が見られる.

学習開始時において平均正答率は60%台で,この頁の問題は「基本問題の正答率としては普通」である.
この頁の学習により,正答率は63.8%から78.3%へ変化し,ここで扱った項目に関して15.0%の成績アップが見込まれる.
グラフ3

■ページ名 「対数計算」
../kou2/log_episode_mouse1.htm
■主な内容  対数の定義から簡単な対数計算までを行う
■要約・解説 第1問の前には26行ある
「最初の問題に着手するまでの時間」は23秒で,この解説は少しは読まれてる.
■この集計の作成年月日:2010.6.5 ■集計期間2009.11.30〜2010.6.4 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:56件/4531件=1.2%
グラフ1

グラフ2
■小問数
15問

■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形
回答者の内訳は,卒業生53%,高2以下32%
1題当たりの所要時間は9.6秒.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.下に無答を除いた解答者に対する割合も藻示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
真数のn乗と底の変換以外はよくできている.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は75.7%から87.9%へ変化し,ここで扱った項目に関して12.1%の成績アップが見込まれる.
グラフ3

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