■ 回答集計と各ページの分析
*** 【回答集計と分析・高校】 ***
数I/ 数A/ 数II/ 数B/ 数III/ 数C/
[測定条件と信頼性]
■中学3年■ == 相似図形 ==
■ページ名 「相似図形,平行線と比例」
../math3/souji1.htm
■主な内容  相似図形,平行線と比例のまとめの問題
■要約・解説 まとめの問題なので解説なし.
「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒.
■この集計の作成年月日:2009.11.25 ■集計期間2009.05.12〜2009.11.24 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:121件/7141件=1.7%
グラフ1


グラフ2

グラフ3

グラフ4

表1
I-T相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
0.11 0.74 0.76 0.26 0.83 0.84
第7問 第8問 第9問 第10問 第11問 第12問 第13問
0.17 0.91 0.83 0.31 0.67 0.80 0.73
■小問数
13題

■ヒント
あり

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
4区分について各々1題ずつ順に表示
回答者の内訳は中一が10%,中二が5%,中三が53%,卒業生が25%,
1題当たりの所要時間は56秒
平均滞在時間は1分3秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.この頁については無答答案が多いので,正答率の通常の定義に従って無答を除いた解答者に対する割合をその下に示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸が試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.) グラフ4はヘルプ利用率.

グラフ1とグラフ2を見比べると分かるように,問題が4題しかないと考えている回答者が多く無答答案が多い.
 ⇒ 画面に注意を書き込んだ.
 ただし,解かれた問題については正答率は高い.
識別力
 グラフ5は回答者全体を合計得点の高(H)低(L)によって5等分に分けたときの群別の合計得点で,正答率が低かったため上位群相互が高い精度で識別されることが分かる.
 グラフ6は回答者全体を合計得点によって上位群,中位群,下位群(各3分の1)に分けたときの群別・問題別正答率で,第1問を除きU-L指数(上位群と下位群の正答率の差)は0.2以上となり,学力差ははっきりと出る.
整合性
 表1は各問題の得点と合計得点の相関(I-T相関)で,グラフ6と比較すると第1問,第4問,第7問,第10問以外の問題に答えた(かつ正答となった)者は高得点者であったことが分かる.

学習開始時において回答者の平均正答率は40%台で,半分近くの回答者はこの頁の問題を処理できない.
この頁の学習により,正答率は43.7%から49.1%へ変化し,ここで扱った項目に関して5.4%の成績アップが見込まれる.
グラフ5

グラフ6


■ページ名 「中点連結定理」
../math2/m2ratio2.htm
■主な内容  中点連結定理のシミュレーションと問題
■要約・解説 解説は図を含む11行で操作して確かめるようになっている「最初の問題に着手するまでの時間」は1分で,この解説はよく読まれている.
■この集計の作成年月日:2009.09.28 ■集計期間2009.05.06〜2009.09.24 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:35件/2886件=1.3%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
6題

■ヒント
6題

■入力方式
マウス選択
(4択〜7択)

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中三29%,中二14%,卒業生29%
1題当たりの所要時間は25.7秒
平均滞在時間は7分25秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸が試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.) グラフ4はヘルプ利用率.
問題1(2)(3)は回答者が日頃慣れている問題の形式でなく,また推論の仕方も結果から原因をさかのぼるようになっているため,解きにくく誤答も多い.正答率,所要時間,試行回数,ヘルプ利用率のいずれも問題の難しさを示している.ただし,(4)の正答率は高い.
 はっきり言って難しすぎた(反省).
学習開始時において回答者の平均正答率は50%台で,この頁の問題は回答者にとって「中程度の難しさ」の問題である.
この頁の学習により,正答率は51.9%から93.8%へ変化し,ここで扱った項目に関して41.9%の成績アップが見込まれる.
グラフ4

■ページ名 「中点連結定理1」
../math2/tyutenrenketu1.htm
■主な内容  中点連結定理を使って解ける基本問題
■要約・解説 解説は5行「最初の問題に着手するまでの時間」は15秒で,この解説はほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.11.25 ■集計期間2009.07.24〜2009.11.24 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:45件/2145件=2.1%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4

表1
  第1問 第2問 第3問 第4問
長さが半分 3 4 2 2
平行 0 0 0 2
誤答率 20% 22% 31% 40%
表2
 誤答率との
相関係数
長さが半分 平行
-0.78 0.85
グラフ5

■小問数
5題

■ヒント
5題

■入力方式
空欄書き込み+
マウス選択1問


■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中三53%,卒業生27%
1題当たりの所要時間は1分15秒
平均滞在時間は15分29秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸が試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)  グラフ4はヘルプ利用率.
表1は各問題で扱っている内容と誤答率の一覧である・・・各問題は幾つかの小問題からなっており,小問題全部が正答のとき正答と数える.このため小問数が多いと正答率が低くなると予想されるが,その点については「長さ」「平行」の個数に反映させた.
 表1に基づいて,扱われている内容と誤答率の相関を調べたのが表2である.ただし,第5問は選択問題で,見かけから即答して間違った者がほとんどなので,第1問〜第4問までの誤答について相関係数を調べた.
 これによれば,「長さが半分であること」と誤答には強い負の相関が見られる.「長さが半分の問題を増やす」→「誤答が減る」→「正答が増える」.
 他方で,「平行であること」を扱う問題を増やすと誤答がやや増加する傾向がある.
【中点連結定理の習得状況】
(1) 「長さが半分であること」は自由に使える者が多い.
(2) 「平行であること」はうまく使えない者が多い.
識別力
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別得点である.これによれば,下位群の識別力が高く,下位群にある者は少し努力すれば成果が出やすいことが分かる.
 グラフ6は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別得点である.これによれば,どの問題もUL指数(上位群と下位群の正答率の差)は出やすいが,中位群とは逆転が生じやすいことが分かる.
信頼性
 表3は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関(I-R相関)で,第2問,第4問で低いだけでなく第5問で負の値となっている.第5問は「よく考えなければ答えられない問題を,5択の選択問題としたもの」で,上記の結果は「まぐれ当たり」により学力を反映しない可能性を示している.
【回答傾向】
 選択問題が悪いのではないが,「よく考えなければ答えられないはずの問題」を「数個の選択肢で問う問題」では,学力を反映しないまぐれ当たりが入りやすい.

学習開始時において回答者の平均正答率は60%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は65.3%から88.9%へ変化し,ここで扱った項目に関して23.6%の成績アップが見込まれる.
グラフ6

表3
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問
0.29 0.15 0.31 0.14 -0.11

■ページ名 「相似図形をさがす問題」
../math/m2ra03.htm
■主な内容  相似図形をさがして,比例計算により辺の長さを求めるもの
■要約・解説 発展学習なので解説なし.
「最初の問題に着手するまでの時間」は38秒.
■この集計の作成年月日:2009.09.25 ■集計期間2009.05.06〜2009.09.22 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:25件/1334件=1.9%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
6題

■ヒント
6題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,卒業生44%,中三32%
1題当たりの所要時間は39秒
平均滞在時間は7分25秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸が試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)  グラフ4はヘルプ利用率

入力方式は6〜8択であるが考える時間がとられており,単なるまぐれ当たりにはなっていない.
 第1問と第3問,第4問と第5問はそれぞれ比例計算の負荷が同じなので,正答率の差は図形認識の負荷を表わしていると考えられる.

○この頁の問題を1題でテストするには
 グラフ5はこの頁の合計得点によって回答者全体を上位群と下位群に分けたときの問題別正答率を表わす.これによれば,上位群と下位群の間に最も得点差が出やすい問題は第5問である.(第1問も悪くない)
 また,別途計算により合計得点との相関が最も高い問題を求めると第1問になり,合計得点と正答率が近い問題も第1問となった.

学習開始時において回答者の平均正答率は60%台で,この頁の問題は回答者にとって「やさしい」問題である.
この頁の学習により,正答率は68.0%から88.0%へ変化し,ここで扱った項目に関して20.0%の成績アップが見込まれる.

グラフ5

■ページ名 「最大公約数と最小公倍数」
../math/m3gcm1.htm
■主な内容  最大公約数・最小公倍数の求め方について3通りの方法で学ぶ(ユークリッド互除法は発展学習)
■要約・解説 解説は35行「最初の問題に着手するまでの時間」は3分15秒で,この解説はよく読まれている.
■この集計の作成年月日:2009.11.25 ■集計期間2009.05.08.24〜2009.11.24 ■期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数:29件/24,628件=0.1%・・・読まれた回数に比べて回答数が極端に少なく,どちらかといえば問題演習のためよりは卒業生などが調べごととして読んでいる可能性がある.
グラフ1


グラフ2

グラフ3

グラフ4

グラフ5

■小問数
6題(23小問)

■ヒント
2題

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,卒業生59%,中三17%
1題当たりの所要時間は1分22秒
平均滞在時間は23分4秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.この頁については無答答案が多いので,正答率の通常の定義に従って無答を除いた解答者に対する割合をその下に示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸が試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.) グラフ4はヘルプ利用率(第1問,第2問のみヘルプがある).
調べごとなどで読まれる回数は多いが,問題のユーザインターフェイスがよくないため回答率は非常に低い.また,各々小問に分かれているため全問正答と正答と数える方式では正答率も非常に低い.
第1問〜第6問の各小問数は2,2,1,4,2,16で,全問正答となる割合から各小問の正答率を推定すると次の表のようになる.
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
小問数 2 2 1 4 2 16
全問正答率 50% 75% 91% 60% 44% 38%
各正答率 71% 87% 91% 88% 67% 94%
 小問ごとの正答率は低くなく,「素因数分解を元にした最大公約数・最小公倍数の計算(第5問)」がやや低いがこれは中学校では発展学習となっている.
識別力
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別正答率である.これによれば,合計得点はどの群に対しても識別力が高いことが分かる.
 グラフ6は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率である.これによれば,第1問において中位群が上位群と接している他は,UL指数(上位群の正答率-下位群の正答率)も高く,どの問題も識別力が高い.
信頼性
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関(I-R相関)で,第1問のみ低いが他の問題は非常に高く,各問題の得点は学力を反映していると考えられる.
 なお,第1問では上位群において最大公約数(G)と最小公倍数(L)を逆に答える傾向が見られI-R相関が低くなったと考えられる.
学習開始時において回答者の平均正答率は50%台で,半分近くの回答者はこの頁の問題を処理できない.
この頁の学習により,正答率は56.9%から69.5%へ変化し,ここで扱った項目に関して12.6%の成績アップが見込まれる.
2008年度現在,最大公約数,最小公倍数は小学校6年で習う.
 中学校では素数や素因数分解が2頁ほど登場するが,これらは最大公約数,最小公倍数とは関連付けられておらず,最大公約数,最小公倍数という用語は結局登場しない.
 数学II(高校2年)において,分数式の通分は最大公約数,最小公倍数を利用するはずだがその用語は教科書にはない.
⇒ この単元は,現行学習指導要領で薄く扱われており,高校・大学で既習事項と考えていても実際には理解されていない可能性がある.
グラフ6

表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
0.12 0.65 0.39 0.32 0.67 0.51

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