■ 回答集計と各ページの分析
*** 【回答集計と分析・高校】 ***
数I/ 数A/ 数II/ 数B/ 数III/ 数C/
[測定条件と信頼性]
■中学1年■ == 文字と式 ==
■ページ名 「文字式の表し方」
../math2/moji_intelligent1.htm
■主な内容  ×や÷を省略した文字式の表し方をスモールステップに分けて身につけるもの
■要約・解説 1行「最初の問題に着手するまでの時間」は1.5秒で,解説は読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.11.26 ■集計期間2009.05.24〜2009.11.26 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 404件/19,956件=2.0% 
グラフ1


グラフ2

グラフ3

グラフ4

グラフ5
■小問数
6頁


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方

1頁ずつ順に表示
回答者の内訳は中1が54%,卒業生が26%
1頁当たり所要時間は1分9秒
やり直しを含めた総時間数は14分31秒
 左のグラフ1は頁ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 この頁については無答が多いので,各問題の解答者に対する比率もその下に示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その頁の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1頁は最初からの時間.
 グラフ3は頁ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一頁を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
表示の都合上各頁の全問正解を正答としているため,正答率はかなり低く表示される.
 グラフ2において所要時間の長さは,累乗,割り算の有無と小問数を反映しているようである.
無答答案が多いが,その問題までにかなりの時間を要しており,「疲れたのでやめた」という印象を受ける.
第1頁の誤答で xy-z を xyzとしている答案が多い.
第3頁の誤答で a×a+(-3)×a を -3a3 としている答案が多い.
 +−×÷だけで問うと,足し算の+や引き算の−が省略できないことを正しく処理できるが,累乗の指数と同時に問うと頭が真っ白になってこの話が飛んでしまうようなのである.
⇒ まず累乗に慣れよう!次に足し算,引き算混じりの式をやってみよう!
第4頁の誤答で,a÷b×6の6を分母に持ってくる答案も多い.(正しくは,bは分母に,6は分子に来る.)
第6頁の誤答は見た目の順で判断しているものが多い.類似の問題は各教科書にあるが,文字式を×÷を用いた元の計算式に戻す問題は全滅に近い.
■数学を不得意とする生徒は概して,「×÷は省略できる」と言われると,この1つの原理だけで押し切ろうとし,ただし書き:「+−は省略できない」などは眼中になくなる傾向がある.
■「一度に1つの原理しか処理できない」というこの傾向は,他の箇所でも見られ,教材はスモールステップで構成した方がよいことについてはほぼ異論はないと思う.
■ところが細かくステップを分けていくと,この頁のように分量が多過ぎて学習者が持たなくなるという別の側面が出てくる.同時に示す項目数m×ステップ数nで最適の組合わせがあるはず. 
識別力
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)に5等分したときの群別平均得点である.これによれば中位群,下位群において識別の精度が高く,わずかな学力差が反映されやすい.
 グラフ5は回答者全体を上位群,中位群,下位群に3等分したときの群別・問題別正答率である.これによれば,第6問を除けばどの問題もUL指数(上位群の正答率-下位群の正答率)は0.6以上と非常に高く,学力差は識別される.ただし,第6問は全体に正答率が低過ぎて識別できない.
信頼性
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関(I-R相関)で,第6問のみ異常が見られるが他は学力を反映していることが分かる.
再現性
 表2は回答を前後2つの時期に分けたときの問題別正答数で,この表により独立性に関するχ2検定を行うと,p=0.941となり,時期による有意差は認められない.

学習開始時において平均正答率は50%台で,半分近くの回答者はこの頁の問題を処理できない.
この頁の学習により,正答率は56.5%から63.1%へ変化し,ここで扱った項目に関して6.6%の成績アップが見込まれる.
表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
0.48 0.57 0.60 0.58 0.55 0.07
表2
期間 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 小計
2009.5.24-8.21 147 153 158 111 103 13 685
2009.8.22-11.26 145 146 153 118 112 10 684
小計 292 299 311 229 215 23 1369

■ページ名 「中1/文字の使用no.1」
../math/moji01.htm
■主な内容  ×や÷を省略して文字式を作るもの
■要約・解説 1行「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒で,直ちに問題に着手したようである.
■この集計の作成年月日:2009.10.27 ■集計期間2009.05.03〜2009.10.26 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 278件/10,060件=2.8% 
グラフ1

グラフ2

グラフ3

表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問
0.27 0.13 0.30 0.19 0.24
グラフ4
■小問数
5題


■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は中1が55%,卒業生が21%
1題当たり所要時間は18.5秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
第5問は,「正答率が低い」「所要時間が長い」「試行回数が多い」の3つのデータがそろっており他の問題よりも苦しいことが分かる.
 第4問だけ×÷以外に演算の+と符号の−が使用されているため,所要時間が突出している.
1つの考え方で押し切れる問題は容易にできるが,他の要因がからんでくると誤答が増えるようである.
 例えば,第5問では分子にaを置き,分母にbを置く所まではよいが,5を分子に「しかもaよりも前に」置くのが難しい.
 5を分母に置くと思いこんでるときは正答に達しないので,誤答のまま終了してしまう.

○よくある誤答
第1問:a×3 ⇒ a3
  数字を先に書かなければいけない
第2問:3x×5y ⇒ 35xy, 3x5y
  3×5は35ではなくて15とする
  数字の部分は計算しなくてはいけない
第3問:a×y×11ay
  1は省略という解説を読んでいない
第4問:5a+(-3b) ⇒ 5a+-3b-15ab
  +-のような形で演算を続けて書く書き方はない,+と−は省略できない
第5問:a÷b×5 ⇒ ab 5a 5b
  5b を分母にする答案が多いが,÷はその次の1つだけに働くので5は分子に来る

整合性・信頼性について
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点との相関(I-R相関)で,第2問,第4問のやや弱さが見られるが全般には整合性が認められる.
 グラフ4は合計得点によって回答者全体を上位群,中位群,下位群(各33%)に分けたときの群別・問題別正答率で
(1)どの問題も識別力が高い.
(2)第1問と第3問は中位群と上位群が接近しており,やさしい問題と受け止められたことが分かる.
再現性について
 表2は正答者数を2つの時期に分けて集計したもので,この表を元に正答率の独立性についてカイ2乗検定を行うとp=0.91となり,期間によらない再現性がうかがえる.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は72.7%から87.8%へ変化し,ここで扱った項目に関して15.2%の成績アップが見込まれる.
表2 (2010.7.21集計)
期間 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 小計
2009.6.12-2010.3.23 521 499 493 400 244 2157
2010.3.23-7.20 454 431 429 320 204 1838
小計 975 930 922 720 448 3995

■ページ名 「文字を使った式」
../math3/moji2001.htm
■主な内容  文章で表わされた量を文字を用いて表わすもの
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は1.4秒で指示内容は直ちに理解できたと考えられる.
■この集計の作成年月日:2009.11.19 ■集計期間2009.05.03〜2009.11.18 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 647件/11,232件=5.8%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
変数や定数が文と式で逆順 0 1 1 0 0 0 0 1 0 0
お金や
個数
0 0 1 1 0 1 0 0 0 0
重さ・面積 1 1 0 0 1 0 1 1 1 1
誤答率 18% 60% 32% 15% 14% 14% 10% 22% 26% 36%
表2
誤答率と
の相関
文と式で逆順 お金・個数 重さ・面積
0.607 -0.198 0.198
表3
得点/第2問 0 1 2 3
0     2  
1 1   1 2
2 4 1 3  
3 3 3 2 2
4 3 1   1
5 5 1 5 1
6 2 4 3 1
7 15 1 7 1
8 13 4 14 2
9 7 26 14 2
10   30    
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(ラジオボタン4〜5択)

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳では,中1が53%,中2が5%,中3が7%,卒業生が19%.
1題当たりの所要時間は 10.0秒であった.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
第2問は特異な正答率を示している.表3は,解答パターンが解明できた187人について,合計得点と第2問答案の一覧である.これによれば,(選択肢1が正答)50-xを選ぶ誤答が多く,「文字が書かれた順に式を書いてしまう」という可能性があり,低得点者だけでなく高得点者でも誤答が多いことが分かる.
 「問題文の書かれた順につられる」という観点から疑うと第3問でもx-100という誤答が多い理由が説明できる.
表1は各問題において「変数・定数の登場順と解答の式で順序が変るか」「お金・個数の内容か」「重さ・面積の内容か」と誤答率の一覧で,これに基づいて誤答率との相関を求めたのが表2である.
 これによれば「変数・定数の書かれた順序と式の順序が逆」となることが最も誤答に影響しており,「文章の見かけだけ」で答案を考えていると考えられる.また,お金や個数など日常親しみやすい量は,誤答率との相関係数が負となり,間違いにくいことが分かる.

○信頼性・識別力
 表4は各問題の得点と合計得点との相関(I-T相関)で,全般に高い整合性が見られる.
 グラフ4は合計得点によって回答者全体を上位群,中位群,下位群(各33%)に分けたときの群別・問題別正答率で,どの問題も勉強したものとしなかった者の区別ができることが分かる.
○再現性
 表5はグラフ1の正答率を前後2つの時期に分けて調べたもの(正答者数)で,この表を元にχ2検定を行うと,p=0.998となり,正答率の分布には時期による差異は認められない.
学習開始時において回答者の平均正答率は70%台で,この頁の問題は「やさしい」部類に入る.
この頁の学習により,正答率は73.6%から93.9%へ変化し,ここで扱った項目に関して20.3%の成績アップが見込まれる.
(ラジオボタン方式なので何度もやれば当たるという事情は割り引くべし〜♪)
表4
I-T相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
0.43 0.44 0.53 0.70 0.67 0.62 0.61 0.67 0.63 0.55
グラフ4

表5
第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
2009.5.3-8.16 258 129 221 270 266 262 285 242 230 194 2357
2009.8.16-11.18 262 139 217 262 271 272 277 239 245 195 2379
520 268 438 532 537 534 562 481 475 389 4736

■ページ名 「2文字を使った式」
../math2/m1moji0a.htm
■主な内容  文字式の練習として2文字を用いた式を作るもの
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は11.6秒で指示内容は直ちに理解できたと考えられる.
■この集計の作成年月日:2009.09.16 ■集計期間2009.05.04〜2009.09.13 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 82件/4611件=1.8%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は中1が54%,卒業生が33%,
1題当たりの所要時間は 18.8秒であった.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)

第1問:値段 ○
第2問:整数 ▼
第3問:おつり ○
第4問:男女の平均点 ○
第5問:食塩の重さ ▼
第6問:食塩の重さ ▼
第7問:面積
第8問:時間
第9問:距離
第10問:バネの長さ

 正答率は解答の式の形によるのでなく扱われている数量に対する親しみやすさに依存し,第2問(整数),第5問(食塩水),第6問(食塩水)は抽象的な物を扱っているので正答率が低いと考えられる.(試行回数からもうかがえる.)
 これに対して第1問(値段),第3問(おつり),第4問(平均点)は日常的によく扱うものだから正答率が高いと考えられる.
○どんな間違いがあるのか
第2問:十の位の数が a ,一の位の数が b である整数⇒ab
  (予想通りの誤答:文字式ではかけ算になるが数字では各位の数になる.)
第5問:a (%) の食塩水 100 (g) と b (%) の食塩水 200 (g) をまぜてできる食塩水中の食塩の重さ (g)⇒(a+2b)/10 (食塩水の濃度を求めようとしている)
第6問:10 (%) の食塩水 a (g) と 20 (%) の食塩水 b (g) をまぜてできる食塩水中の食塩の重さ (g)⇒a+2b (百分率を小数に直していない)
○合計得点との比較
 合計得点と最も相関の高い問題は第9問で,上位群と下位群の差が出やすい問題も第9問であった.

学習開始時において回答者の平均正答率は60%台で,この頁の問題は「やさしい」部類に入る.
この頁の学習により,正答率は61.2%から83.3%へ変化し,ここで扱った項目に関して22.1%の成績アップが見込まれる.

■ページ名 「文字を使った式[特訓]」
../math3/moji4001.htm
■主な内容  文字式の弱点克服のため範囲を絞って特訓するもの
■要約・解説 20行「最初の問題に着手するまでの時間」は23秒でこの解説は少しは読まれている.
■この集計の作成年月日:2009.09.16 ■集計期間2009.05.07〜2009.09.15 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 52件/2335件=2.2%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
8題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中一が48%,卒業生が35%,
1題当たりの所要時間は 13.8秒であった.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
第1,2,5,6,8問は正答率,所要時間,試行回数のどれを見ても苦しいことが分かる.特に第8問は式が複雑であるため,所要時間が突出している.

○主な誤答
第1問 a÷b+3 → a/(b+3)
第2問 a÷b×3 → a/(3b)
第5問 a÷3+b → a/(b+3)
第6問 a-b×3 → 3(a-b)
第8問 (-1)×a+b×3 → 3(a-b)
⇒ 足し算・引き算を先に行ってしまう間違いが多い.
 迷わず×÷優先にすべし!

○全体傾向を代表できる問題
 合計得点と正答率の相関が高い問題は第7問で,正答率が最も近い問題は第5問であった.またグラフ4から分かるように,上位群と下位群で差が出やすい問題は第2問・第8問,1題当たり所要時間が平均と最も近いのは第2問であった.
○学年差の大きな問題
 グラフ5は中1生と卒業生の問題ごとの正答率で,素朴な問題である第1問,第2問は中1生がよく,少しだけ複雑な第5問,第8問は卒業生の方がよいことが分かる.

学習開始時において回答者の平均正答率は70%台で,この頁の問題は「やさしい」部類に入る.
この頁の学習により,正答率は78.6%から96.9%へ変化し,ここで扱った項目に関して18.3%の成績アップが見込まれる.
グラフ5

■ページ名 「式の値1」
../math3/shiki_atai1.htm
■主な内容  文字に数値を代入して式の値を求めるもの
■要約・解説 25行「最初の問題に着手するまでの時間」は16秒で,この解説はチラリと見た程度.
■この集計の作成年月日:2009.09.16 ■集計期間2009.05.03〜2009.09.15 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 134件/5910件=2.3%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が51%,卒業生が24%
1題当たりの所要時間は 10秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.下に無答を除く解答者に対する割合も示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は解説を読む時間を含む.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 グラフ4は横軸が問題番号,縦軸がヘルプ利用率を表わす.
第2問,第3問,第8問は正答率が比較的低く,所要時間が長く,試行回数が多いので少し困ったようである.
 これらには,代入すべき値が負の数という共通点がある.
○よくある誤答
第2問:x=-3のとき2x+1の値は → 5 , - 7  6-1, -6-1 になっている
第5問:x=4のとき2-3xの値は → 10
  符号が逆
第6問:x=-2のとき2+3xの値は → -8
  2もマイナスに変えている
◎ 第7問:a=2のとき2aの値は 
 さすがにほぼ全員正解で,選択問題と言えども正答率は問題の難易度を鋭く反映している(テストの信頼性の資料となる)
第8問:a=-4のとき-a2の値は → 16
  符号が逆
第10問:a=2のとき -2a2の値は → -4
  aが2乗されていない,または,2を掛けていない
グラフ4においてヘルプ利用率は低く,全く分からないのではなく,誤答も「勘違い」程度のものと考えられる.
表1は「代入する値」「文字の係数」「累乗の係数」が負であることと誤答率の一覧表,表2はこれをもとに誤答率との相関係数を調べたもので,負に変更したときの影響の大きさは
累乗の係数>代入する値>文字の係数 の順であると考えられる.
 なお,累乗自体による影響を別途計算すると,ほとんど影響がない.

学習開始時において平均正答率は70%台で,この頁の問題は回答者にとって「やさしい」部類に入る.
この頁の学習により,正答率は75.6%から94.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して19.0%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
代入する値が負 0 1 1 0 0 1 0 1 1 0
文字の係数が負 0 0 1 1 1 0 0 1 0 1
累乗の係数が負 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
誤答率 13% 24% 22% 16% 18% 13% 2% 44% 22% 22%
表2
相関 代入する値が負 文字の係数が負 累乗の係数が負
誤答率 0.517 0.469 0.658

■ページ名 「式の値2」
../math3/shiki_atai2.htm
■主な内容  文字に数値を代入して式の値を求めるもの
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は5.7秒
■この集計の作成年月日:2009.09.16 ■集計期間2009.05.08〜2009.09.13 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 44件/2250件=2.01%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が48%,卒業生が34%
1題当たりの所要時間は 16秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 グラフ4は横軸が問題番号,縦軸がヘルプ利用率を表わす.

正答率,所要時間,試行回数から第4問,第8問の苦しさが伝わってくる.
○よくある誤答
第4問:x=-2のとき -x3→ -8
(x3が-8になるから, -x3は8になる.)
第8問:x=-2/3のとき 9x2→ -4 (符号が逆),-12 (x2 を4/3としている)

表1は各問題について「xの係数が負の数」「代入する値が負の数」「xの係数が分数」「代入する値が分数」であるか否かと誤答率の一覧で,表1に基づいて誤答率との相関を求めたものが表2である.
 表2によれば,xの係数が負の数,分数であることよりも代入する値が負の数であることがダメージが大きいことが分かる.

 負の数を代入する練習が必要 

学習開始時において平均正答率は70%台で,この頁の問題は回答者にとって「非常にやさしい」問題である.
この頁の学習により,正答率は78.0%から95.0%へ変化し,ここで扱った項目に関して17.0%の成績アップが見込まれる.
表1
xなどの
係数が負
0 1 1 1 1 0 1 0 0 1
代入する
値が負
0 1 0 1 1 1 0 1 0 1
式が分数 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
代入する
値が分数
0 0 0 0 0 0 1 1 0 0
誤答率 9.1% 11.4% 11.4% 39.0% 24.4% 19.5% 17.1% 34.1% 2.4% 14.6%
表2
  xなどの
係数が負
代入する
値が負
式が分数 代入する
値が分数
誤答率 0.152 0.628 -0.452 0.338

■ページ名 「式の値」
../math/moji03.htm
■主な内容  文字に数値を代入して式の値を求めるもの
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒.
■この集計の作成年月日:2009.10.23 ■集計期間2009.05.03〜2009.10.16 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 79件/4180件=1.9%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
式中のマイナスの個数 0 1 0 1 1 0
負の値の個数 0 1 1 2 1 1
文字の個数 1 1 2 2 2 2
2乗の個数 0 0 0 0 1 2
誤答率 6% 10% 14% 37% 22% 35%
表2
誤答率
との相関
式中の
マイナスの個数
負の値の
個数
文字の
個数
2乗の
個数
0.18 0.74 0.74 0.56
表3
I-R
相関係数
第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
0.30 0.20 0.34 0.36 0.47 0.34
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が49%,中2が5%,中3が5%,卒業生が29%
1題当たりの所要時間は 17秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 なおこの頁についてはどの問題もヘルプが100%利用されている.(めずらしい)
第4問〜第6問は2文字に値を代入する問題で,H10.12告示の指導要領では取り上げないことになっていたが,H20.3告示の指導要領ではこの制限はなくなっており,出題される可能性はある.(手元の教科書3冊には章末問題も含めて2文字のときの式の値は書かれておらず,回答者が戸惑ったかもしれない.)
表1は各問題の形と誤答率(無答を含む)の相関を調べたもので,これを元に式の形と誤答率の相関を調べたものが表2である.
 これによれば「式中のマイナスの個数」は誤答に対して影響が少なく,「負の値の個数」「文字の個数」「2乗の個数」の影響が大きいことが分かる.
 重回帰分析を適用した場合,これら3つの要因で誤答の87%が説明でき,元の問題にない問題,例えば「 a=3 , b=2 のとき a2 - 3b の値」の誤答率は11%と予測される.
表3は各問題の得点と残りの問題の合計得点との相関(I-R相関係数)で,第2問が微妙な値であることを除けば整合性が取れていることが分かる.
 またグラフ4は,合計得点によって回答者を上位群,下位群(各27%),中位群(残り)に分けたときの問題別正答率である.これによれば,第1問〜第3問,第5問は中位群が上位群に近く,やさしい問題と受け止められたこと,どの問題でも下位群と上位群の識別力は高いことが分かる.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の内容を処理できる.
この頁の学習により,正答率は79.3%から90.9%へ変化し,ここで扱った項目に関して11.6%の成績アップが見込まれる.
グラフ4

■ページ名 「式の値(試験問題)」
../math3/m1siki31.htm
■主な内容  文字に数値を代入して式の値を求めるもの
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は19秒.
■この集計の作成年月日:2009.09.16 ■集計期間2009.05.06〜2009.09.12 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 59件/2230件=2.6%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
6題


■ヒント
なし

■入力方式
空欄書き込み

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が34%,卒業生が32%
1題当たりの所要時間は 23秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
卒業生が多く,うで試しとして行われたようで正答率は概ね70%以上ある.
○どんな間違いがあるのか
第1問a= - 2 のとき、a2+4a+7 の値⇒11
 文字が2箇所あるのに一方だけに代入している(4a+11という答案もある)
第2問a=3 のとき、a2 - 6a+10 の値⇒-8
 文字が2箇所あるのに一方だけに代入している(a2に代入していない)
第4問a=2 , b= - 3 のとき、4a+b2 の値⇒ - 1
 b2 を-3としている

文字が2箇所あるとき(a2+4a など)
一方だけに代入して他方を放置する答案が多い.特に,2乗の式は無視されやすい.
合計得点によって回答者全体を上位群と下位群に分けたとき,最も差が出やすい問題は第6問,合計得点と正答率の相関が最も高い問題は第3問,正答率が最も近い問題は第1問であった.

学習開始時において平均正答率は70%台で,この頁の問題は回答者にとって「やさしい」部類に入る.
この頁の学習により,正答率は78.5%から91.5%へ変化し,ここで扱った項目に関して13.0%の成績アップが見込まれる.

■ページ名 「文字と式・・・速さ・時間・距離」
../math3/veloci01.htm
■主な内容  「速さ」「時間」「距離」に関する量を文字式で表わすもの
■要約・解説 解説24行「最初の問題に着手するまでの時間」は10.3秒でほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.10.09 ■集計期間2009.05.03〜2009.10.08 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 243件/8383件=2.9%(時間については極端値を除く)
グラフ1


グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(ラジオボタンで3〜5択)
■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が29%,卒業生が32%
1題当たり所要時間は18.8秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.この頁については無答答案が多いので,各問題の解答者に対する割合も下に示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
表1は問題や解答の形と誤答率の一覧で,これをもとに誤答率との相関を調べたのが表2である.(誤答率には無答を除いた割合を使用)
【解答傾向の要約】
 回答者から見れば「距離を求める」ものが最も自然で,「時間を求める」ものは扱いにくい.また,文字が何を表わしているかにはあまり影響されない.
 「解の形が分数」であると出来なくなり,「解の形が引き算」であることにはさほど影響されない.
第5問は所要時間について特異なデータとなっている.問題の内容は,自転車で往復するときに,第1段階で往路の距離を求めてから,第2段階で復路の時間を求めるもので,やさしい内容の組合わせならしぶとく頑張れることを示している

学習開始時において平均正答率は70%台で,この頁の問題は「基本問題の正答率としては普通」である.
この頁の学習により,正答率は73.9%から92.8%へ変化し,ここで扱った項目に関して18.9%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
距離を
求める
1 0 0 1 0 1 0 0 1 1
速さを
求める
0 1 0 0 0 0 0 1 0 0
時間を
求める
0 0 1 0 1 0 1 0 0 0
文字は
距離
0 0 1 0 0 0 1 1 0 0
文字は
速さ
1 0 0 0 1 1 1 0 2 1
文字は
時間
0 1 0 1 0 0 0 1 0 1
解答は
分数か
0 1 1 0 1 0 1 1 0 0
解答は
引き算か
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
誤答率 16% 29% 27% 21% 38% 9% 25% 31% 14% 23%
表2
  距離を求める 速さを求める 時間を求める 文字は距離 文字は速さ 文字は時間 解答は分数か 解答は引き算か
誤答率 -0.807 0.400 0.532 0.339 -0.465 0.270 0.807 -0.068

■ページ名 「文字と式・・・速さ・時間・距離2」
../math3/veloci02.htm
■主な内容  「速さ」「時間」「距離」に関する量を文字式で表わすもの(やや難しい)
■要約・解説 解説なし「最初の問題に着手するまでの時間」は,ほぼ0秒
■この集計の作成年月日:2009.10.09 ■集計期間2009.05.06〜2009.10.08 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 123件/3958件=3.1%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
5題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(ラジオボタンで4〜5択)
■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,卒業生が38%,中1が24%
1題当たり所要時間は23秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
第4問は出題者から見ても難しいだろうと考えられる問題で,正答率,所要時間からそのことが裏付けられる.この問題を解くには,各自で図を描いてイメージをつかむことが重要.
表1は各問題の形と誤答率の一覧で,これを元に問題の形と誤答率の相関を調べたものが表2である.
 これによれば,文字の個数の影響は小さく,登場する量の個数や割り算の有無の影響が大きい.
○誤答率の予測値
 上の関係はかなり「当てはまりのよい」関係となっており,文字の個数をa個,登場する文字数をb個,割り算の有無をc(有り:1,無し:0)とするとき,誤答率y(小数)は
y= -0.32+0.09a+0.14b+0.27c と予想できる.
例えば,「1分間に x (m3) の水が出る水道で 5 (分)間に出る水の量 (m3)」の問題では誤答率は5%,「長さ 1 (m) 当りに a (人)が並んでいる行列が毎分 b (m) の速さで進むとき,ある地点を10(分間)に通過する人数」の問題の誤答率は29%と予測できる.

学習開始時において平均正答率は60%台で,この頁の問題は「基本問題の正答率としては普通」である.
この頁の学習により,正答率は61.6%から93.7%へ変化し,ここで扱った項目に関して32.0%の成績アップが見込まれる.(ラジオボタン方式による4〜5択なので,やり直せば当たるという事情はある)
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問
文字の個数 2 1 2 2 2
登場する量の個数 2 2 2 3 2
割り算の有無 0 1 1 1 1
誤答率 15% 33% 39% 56% 45%
表2
 誤答率と
の相関
文字の個数 登場する量の個数 割り算の有無
0.178 0.678 0.829

■ページ名 「関係を表わす式」
../math3/moji2002.htm
■主な内容  文章で表わされた内容を2つの文字を使って表わすもの
■要約・解説 解説なし.進行の手引きは1行「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒
■この集計の作成年月日:2010.01.28 ■集計期間2009.06.23〜2010.01.28 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 310件/4956件=3.9%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問
0.37 0.19 0.34 0.41 0.50 0.36
表2
期間  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 小計
2009.6.23-10.13 126 129 85 128 123 106 697
2009.10.14-2010.1.28 135 130 88 124 135 104 716
小計 261 259 173 252 258 210 1413
グラフ4
■小問数
6題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中一35%,中二3%,中三12%,卒業生31%
1題当たり所要時間は18秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
回答者が弱い箇所
 整数の性質:第3問は特に正答率が低い.
 文章で書かれた文字の順序に式の形が引きずられる傾向も疑われるが,この頁では問題数が少ないためはっきり分からない.
信頼性・識別力
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点との相関で,第2問が微妙な値となっている.
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別平均得点で,得点の低い層を見分けるのに適していることが分かる.
 またグラフ5は,合計得点によって回答者を上位群,下位群,中位群(各3分の1)に分けたときの問題別正答率である.これによれば,第2問で下位群が上昇し中位群が下落している.U-L指数はいずれも0.3以上となっている.
 以上2つの資料から,「第2問でマグレ当たりが起こりやすい」ことを除けば各問題は学力を反映しており,勉強した者としなかった者を区別することができる.
再現性
 表2は回答を前後2つの時期に分けて集計したときの問題別正答者数(件数)で,この表を元に期間に関する正答率の独立性をχ2によって調べると,CHITEST()=0.98となり,再現性がうかがえる.
順序性
 問題間の順序関係を順序性係数γijで判定すると順序性は見られないが,「ある問題ができないとき他の問題もできない」条件付き確率によって順序性を判断すると,正答率の高い問題順に順序性が見られる.
 すなわち,第1,2,5,4問⇒6問⇒3問の順に並びこの頁の問題ができないときは,第1,2,5,4問で練習すべきである.

学習開始時において平均正答率は70%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は76.0%から94.4%へ変化し,ここで扱った項目に関して18.4%の成績アップが見込まれる.(ラジオボタン方式による3〜5択なので,やり直せば当たるという事情は割り引いて考えるべし〜♪)
グラフ5

■ページ名 「関係を表わす式」
../math/moji501.htm
■主な内容  文字式を用いて数量の関係を表わすもの
■要約・解説 解説は3行「最初の問題に着手するまでの時間」は19秒で,解説は少し読まれている.
■この集計の作成年月日:2009.12.09 ■集計期間2009.05.06〜2009.12.07 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 75件/4754件=1.6%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

表1
I-R相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問
0.42 0.35 0.35 0.60 0.51 0.57 0.43 0.26
グラフ4

グラフ5
■小問数
8題


■ヒント
解説図あり

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中一36%,中三13%,卒業生40%
1題当たり所要時間は25秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
問題で扱われている数量
第1問:お金
第2問:体重
第3問:椅子の数[整数の性質]
第4問:平均値
第5問:距離
第6問:お金
第7問:食塩水
第8問:食塩水中の食塩の重さ
どんな間違いがあるのか
第3問
 「全校生徒 a (人)が b (脚)の長椅子に 3 (人)ずつ座ろうとすると,7 (人)座れなくなる.a を b で表わすと 」 → b=3a+7に強い誘惑がある
第4問
 「1個 50 (g)の卵と1個 a (g)の卵の平均の重さが b (g)になるとき,a と b の関係式は」 → b=2a+50に強い誘惑がある
第8問
 「a (%) の食塩水 10 (g) 中の食塩の重さを b (g) とするとき,a と b の関係を式で表わすと」 → b=0.01a , b=10a に強い誘惑がある
⇒ 式の形ではなく,扱っている数量によって正答率が影響を受けている可能性がある.生徒が日常的によく接するお金やものの個数についてはよくできるが,速さや割合(濃度)については弱い.第3問の整数の性質も弱い.
⇒ 第4問,第8問は正答率,所要時間,試行回数ともそろって解答者の戸惑いを表わしている.
信頼性
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関(I-R相関)で,第8問がやや低いのを除けば高い数値となり,各問題の得点は学力を反映していると考えられる.・・・各々4〜5択も選択問題であるが「マグレによる当たり外れ」はあまりない.
識別力
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群別平均得点のグラフである.これによれば,下位群を精度よく識別でき,基礎力診断的なテストに適していることが分かる.
 グラフ5は回答者全体を上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率のグラフである.これによれば,どの問題でもUL指数(上位群と下位群の正答率の差)は0.3〜0.96と高く,学力差は識別できる.特に第4問では下位群の崩れが目立ち,第8問ではすべての群で崩れていることが分かる.
再現性
 表2は回答を前後2つの期間に分けて集計したときの問題別正答数(件数)で,この表を元に独立性に関するχ2検定を行うと p=0.996 となり,有意差は認められず再現性がうかがえる.

学習開始時において平均正答率は60%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は69.2%から93.8%へ変化し,ここで扱った項目に関して24.7%の成績アップが見込まれる.
表2
期間 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 小計
2009.5.6-9.3 32 33 24 20 28 31 29 13 210
2009.9.7-12.7 31 31 26 18 31 32 24 12 205
小計 63 64 50 38 59 63 53 25 415

■ページ名 「関係を表わす式(図形)」
../math/moji502.htm
■主な内容  面積の公式などを文字式で表わすもの
■要約・解説 登場するすべての問題の解説が初めにある.15行「最初の問題に着手するまでの時間」は59秒でよく読まれている.
■この集計の作成年月日:2009.07.08 ■集計期間2009.05.06〜2009.07.07 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 11件/1114件=1.0%
グラフ1

グラフ2

■小問数
8題


■ヒント
解説に切り換えると公式を見ることができる

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,卒業生55%,中一18%,中二18%
1題当たり所要時間は19秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間(秒)を表わす.ただし,第1問のみは推定.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
公式の暗記テストなので,解答そのものをあらかじめ見ておく形式となっている.(習ってからすぐ行う確認テストの形)

弱いのは次の問題である.
第2問 平行四辺形の面積
第5問 ひし形の面積

学習開始時において平均正答率は70%台で,回答者にとってこの頁の問題は「やさしい」.
この頁の学習により,正答率は79.5%から90.9%へ変化し,ここで扱った項目に関して11.4%の成績アップが見込まれる.
グラフ3

■ページ名 「文字と式(ゲーム)」
../math3/m3in_3008.htm
■主な内容  文字式の変形でかっこをはずす変形を集中的に練習するもの
■要約・解説 解説なし.進行の手引きは7行「最初の問題に着手するまでの時間」は15秒.
■この集計の作成年月日:2009.10.12 ■集計期間2009.05.14〜2009.10.11 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 127件/3688件=3.4%
グラフ1


グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
10題


■入力方式
マウス選択


■問題の見え方
1頁ずつ順に表示
回答者の内訳は,中1が39%,中2が8%,中3が13%,卒業生が27%
1題当たり所要時間は11秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
下の表1は各問題ごとの「かっこ内のマイナスの個数」「かっこ外のマイナスの個数」「定数項と文字が入れ替わっている組数」を表わす.また,表1から問題ごとの誤答率(その問題の解答者との割合=グラフ1の下の図で示したもの)との相関を調べたものが表2である.
 これによれば,かっこ内にあるマイナスの個数や,定数項と文字の入れ替わりは正答率にあまり影響しておらず,かっこ外のマイナス(かっこをはずすときにトラブルが多い)が誤答率に影響していることが分かる.
【対策】
 外にマイナスの付いたかっこをはずす練習をすることが成績アップの近道

学習開始時において平均正答率は60%台で,この頁の問題は「基本問題の正答率としては普通」である.
この頁の学習により,正答率は68.3%から88.0%へ変化し,ここで扱った項目に関して19.6%の成績アップが見込まれる.

※ 同一パソコンから同一の回答を多数送信されたときは,1件のみ受信します.
グラフ4

表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
かっこ内 1 2 2 1 1 2 3 2 2 1
かっこ外 0 0 0 1 1 1 1 0 1 1
逆順 0 0 0 0 0 0 0 2 2 1
誤答率 16% 22% 17% 39% 31% 32% 26% 23% 34% 20%
表2
  かっこ内 かっこ外 逆順
誤答率 -0.033 0.740 0.081

■ページ名 「文字を使った式(文章題・特訓2)」
../math3/moji4002.htm
■主な内容  文章で書かれた内容を文字を使って表わすことに絞った練習
■要約・解説 解説20行「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒でこの解説はほとんど読まれていない.
■この集計の作成年月日:2009.12.08 ■集計期間2009.06.28〜2009.12.07 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 21件/1779件=1.2%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
8題


■ヒント
10題


■入力方式
マウス選択


■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が43%,卒業生が57%
1題当たり所要時間は41秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 ヘルプは第2問で少し利用された程度


○信頼性
 表1は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関(I-R相関)で,例外的に第1問,第6問が全員正解のため相関係数が求められないが,他は非常に高く,各問題の得点は学力を反映している.
○識別力
 グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)〜低(L)の5群に等分したときの群ごとの平均得点のグラフである.これによれば,問題がやさしいため高得点者の識別精度はよくないことが分かる.
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群の3つの群に等分したときの群別・問題別正答率で,全員正答となっている第1問,第6問を除けば識別力はよい.

学習開始時において平均正答率は60%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は77.4%から97.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して20.2%の成績アップが見込まれる.
表1
I-R
相関
第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問
*** 0.56 0.66 0.61 0.40 *** 0.25 0.76
グラフ5

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