PC用は別頁

== 不定積分(まとめ2・・・三角関数) ==
≪記号≫
.
高校生が公式としてすぐに使える方がよいもの
.
高校生として結果を覚えている必要はないが,問題として出されたらできるはずのもの
.
ヒントなしで高校生に直接問われることはないもの
a, b, c, C.…定数
f(x), g(x), p(x), q(x).…関数
m, n.
整数の定数(正の整数だけを表す場合は,その式の但し書きに示す)

※この頁はまとめの頁なので,ほとんどの公式について証明を
付けていない.証明が必要な場合は,基本事項を解説している
前の頁を見るか,または,右辺の関数を微分してみるとよい.
特に,合成関数の微分法が必要になります.↓

≪V≫三角関数の不定積分
◎V.1sinx dx=−cosx+C
.cosx dx=sinx+C
.tanx dx=−log|cosx|+C

◎V.2sinax dx=−cosax+C.(a≠0)
.cosax dx=sinax+C.(a≠0)
.tanax dx=−log|cosax|+C.(a≠0)

◎V.3sin(ax+b)dx=−cos(ax+b)+C.(a≠0)
.cos(ax+b)dx=sin(ax+b)+C.(a≠0)
.tan(ax+b)dx=−log|cos(ax+b)|+C.(a≠0)


○V.4sin2x dx=+C…(*1)
.cos2x dx=++C…(*2)
.tan2x dx=tanx−x+C…(*3)
(解説)
(*1)←
半角公式(2倍角公式)により
sin2α=(1−cos2α)だから
sin2x dx=(1−cos2x)dx=+C

(*2)←
半角公式(2倍角公式)により
cos2α=(1+cos2α)だから
cos2x dx=(1+cos2x)dx=++C

(*3)←
三角関数の相互関係から
sin2α+cos2α=1tan2α+1=
tan2α=−1だから
.tan2x dx=(−1)dx
ところで
(tanx)=だからdx=tanx+C
したがって
.tan2x dx=tanx−x+C

a≠0のとき
○V.5sin2ax dx=+C…(*1)
.cos2ax dx=++C…(*2)
.tan2ax dx=−x+C…(*3)
(解説)
各々t=axとおいて置換積分すれば,上記のV.4に帰着される.
※解説は何回見ても構いません.
(何度も見る方がしっかりと記憶できるでしょう.)
軽くチェック↓解説を読む↑


○V.6cosecx dx=dx
.=log()+C=log|tan|+C…(*1)
.secx dx=dx
.=log()+C=log||+C…(*2)
.cotx dx=dx
.=log|sinx|+C…(*3)
(解説)
(*1)←
t=cosxとおくと
=−sinx
dx=−
dx=dx=dx
=−=
=()dt
=(log|t−1|log|t+1|)+C
1−cosx≧0 , 1+cosx≧0
だから絶対値記号は不要
=log||+C
=log()+C
ここで,半角公式(2倍角公式により)
=sin2 , =cos2 だから
log()+C=log(tan2)+C=log|tan|+C

(*2)←
t=sinxとおくと
=cosx
dx=
dx=dx=dx
==−
=−()dt
=−(log|t−1|log|t+1|)+C
=(log|t+1|log|t−1|)+C
1−sinx≧0 , 1+sinx≧0
だから絶対値記号は不要
=log||+C
=log()+C

(*3)←
dx=dx=dx
.=log|sinx|+C
○V.7cosec2x dx=dx
.=−cotx+C=−+C…(*1)
.sec2x dx=dx
.=tanx+C…(*2)
.cot2x dx=dx
.=−cotx−x+C=−−x+C…(*3)
(解説)
(*1)←
()=()==−
だから
dx=−+C

(*2)←
(tanx)=()==
だから
dx=tanx+C

(*3)←
三角関数の相互関係により
.sin2x+cos2x=1
両辺をsin2xで割ると
.1+=
.dx=(−1)dx
(*1)の結果により,これは次の形に書ける.
.−x+C
○V.8dx=+C…(*1)
.dx=+C…(*2)
.dx=+C=tan+C…(*3)
.dx=−+C=−cot+C…(*4)
.dx=(x+log|sinx+cosx|)+C…(*5)
.dx=(x−log|sinx−cosx|)+C…(*6)
(解説)
(*1)←
dx=dx=dx
=dx−dx
V.7(*2)により
dx=tanx+C’
また
t=cosxとおくと
=−sinx
dx=−
dx
=−=−dt=+C”
=+C”
ゆえに
dx=tanx−+C=+C
(*2)←符号を変えると,同様にして示される.
(*3)←
dx=dx=dx
=dx−dx
V.7(*1)により
dx=−+C’
また
t=sinxとおくと
=cosx
dx=
dx
==dt=−+C”
=−+C”
ゆえに
dx=−++C=+C
この式は,tanを使って表すこともできる.
2倍角公式により
≪よく使う≫
tanx=
sinx=2sincos=2tancos2=2tcos2=
cosx=2cos2−1=−1=
上の公式により
==t=tan
(*4)←(*3)の符号を変えると,同様にして示される.
(*5)←
.dx=dx=Iとおく
.dx=Jとおく
.I+J=dx=dx=x+C’
.I−J=dx=dx
.=log|sinx+cosx|+C”
これらの和を求めると
.2I=x+log|sinx+cosx|+C
.I=(x+log|sinx+cosx|)+C
(*6)←(*5)の符号を変えると,同様にして示される.
※解説は何回見ても構いません.(何度も見る方がしっかりと記憶できるでしょう.)
軽くチェック↓解説を読む↑ ←上の解説「そのまんま」の問題であるが,意外にできない!(計算用紙が必要)


○V.9 a≠±bのとき
sinaxsinbx dx=+C…(*1)
sinaxcosbx dx=−+C(*2)
cosaxcosbx dx=++C(*3)
a=bのときは(a=−bのときも)V.5(*1)(*2)の形になる(再掲)
○V.5a≠0のとき
.sin2ax dx=+C…(*1)
.cos2ax dx=++C…(*2)
(解説)
積を和に直す公式を用いて,被積分関数を変形します.
sinαsinβ={ cos(α−β)−cos(α+β) }
sinαcosβ={ sin(α+β)+sin(α−β) }
cosαcosβ={ cos(α+β)+cos(α−β) }
(*1)←
sinaxsinbx dx
={ cos(a−b)x−cos(a+b)x }dx
={ }+C
=+C
(*2)(*3)←上記の積を和に直す公式により同様にして示される.
(*4)←V.4(*1)と同様に,半角公式(2倍角公式)を用いて被積分関数を変形すればできる.
sin2ax dx=(1−cos2ax)dx
=+C
○V.10 a≠0 , n≠0のとき
sinnaxcosax dx=+C…(*1)
sinaxcosnax dx=−+C…(*2)
(解説)
t=sinaxとおいて置換積分すると
=acosax
dx=
(*1)←
sinnaxcosax dx
=tncosax dt
=tndt=+C
=+C
t=cosaxとおいて置換積分すると
=−asinax
dx=−
(*2)←
cosnaxsinax dx
=−tnsinax dt
=−tndt=−+C
=−+C

○V.11 a≠0 , n≧2のとき
In=sinnax dxとおくと
.In=−+In−2…(*1)
これにより
.I0←I2←I4←I5←...
.I1←I3←I5←I7←...
の2つの系列に分けて,順次nの小さな値で表すことができ,
I0= dx=x+C
I1=sinax dx=−+C
に帰着させることができる.(この漸化式は,一般項を求めずに,順次使う.)


Jn=cosnax dxとおくと
.Jn=+Jn−2…(*2)
これにより
.J0←J2←J4←J5←...
.J1←J3←J5←J7←...
の2つの系列に分けて,順次nの小さな値で表すことができ,
J0= dx=x+C
J1=cosax dx=+C
に帰着させることができる.(この漸化式は,一般項を求めずに,順次使う.)
(解説)
(*1)←
In=sinn−1axsinax dxと分けると
.f=sinn−1ax .f '=(n−1)sinn−2ax×acosax
.g'=sinax .g=−
In=−sinn−1ax+(n−1)sinn−2axcos2ax dx
=−+(n−1)sinn−2ax(1−sin2ax)dx
=−+(n−1)sinn−2ax dx
.−(n−1)sinnax dx
In=−+(n−1)In−2−(n−1)In
nIn=−+(n−1)In−2
したがって
.In=−+In−2
(*2)←同様にして示される.

○V.12 a≠0 , n≧3のとき
Kn==sin−nax dx=I−nとおくと
.Kn=−+Kn−2…(*1)
これにより
.K1←K3←K5←...
.K2←K4←K6←...
の2つの系列に分けて,順次nの小さな値で表すことができ,
K1=dx=log|tan|+C
K2=dx=−+C
に帰着させることができる.(この漸化式は,一般項を求めずに,順次使う.)


Ln==cos−nax dx=J−nとおくと
.Ln=+Ln−2…(*1)
これにより
.L1←L3←L5←...
.L2←L4←L6←...
の2つの系列に分けて,順次nの小さな値で表すことができ,
L1=dx=log||+C
L2=dx=tanx+C
に帰着させることができる.(この漸化式は,一般項を求めずに,順次使う.)
(解説)
(*1)←
上記のV.11(*1)の解説を見るとn, n−20をまたがない限りn<0の場合でも成り立つことがわかる.
n≧2のとき
Kn==sin−nax dx=I−n
I−m=−+I−m−2
だから
Km=+Km+2
Km=+Km+2
ここでは,mの大きな値の式を小さな値の式で表したいから,逆に解くと
Km+2=−+Km
n=m+2とおいてm+2→mの関係をn→n−2の関係に直すと
Kn=−+Kn−2
(*2)←同様にして示される.

○V.13 a≠0 , m,n≧2のとき
I(m,n)=cosmaxsinnax dxとおくと
.I(m,n)=+I(m−2,n)…(*1)
.I(m,n)=−+I(m,n−2)…(*2)
これにより偶数の系列は
.I(m,0)←I(m,2)←I(m,4)←I(m,6)←...
または
.I(0,n)←I(2,n)←I(4,n)←I(6,n)←...
のようにI(m,0)またはI(0,n)に帰着させれば,V.11により求められる.
奇数の系列になるときは
.I(m,1)←I(m,3)←I(m,5)←I(m,7)←...
または
.I(1,n)←I(3,n)←I(5,n)←I(7,n)←...
のようにI(m,1)またはI(1,n)に帰着させれば,V.10により求められる.
(解説)
(*1)←
cosmaxsinnax dx=cosm−1ax×cosaxsinnax dx
のように分けて,次のように部分積分を行う.
.f=cosm−1ax .f '=(m−1)cosm−2ax×(−a)sinax
.g'=cosaxsinnax .g= ←V.10(*1)
I(m,n)=
.+(m−1)cosm−2ax×(−a)sinaxdx
=+cosm−2axsinn+2axdx
ここで
.cosm−2axsinn+2axdx
=cosm−2ax(1−cos2ax)(sinnax)dx
=( I(m−2,n)−I(m,n) )
だから
I(m,n)=+I(m−2,n)−I(m,n)
(1+)I(m,n)=+I(m−2,n)
I(m,n)=+I(m−2,n)
I(m,n)=+I(m−2,n)

(*2)←
cosaxsinaxの立場を逆にすれば,同様にして示される.



あぁー ため息が出そう
※解説は何回見ても構いません.(何度も見る方がしっかりと記憶できるでしょう.)
軽くチェック↓解説を読む↑

○V.14 xsinax dx=sinax−cosax+C…(*1)
.xcosax dx=cosax+sinax+C…(*2)
.In=xnsinax dx , Jn=xncosax dx
とおくと
.In=−xncosax+Jn−1…(*3)
.Jn=xnsinax−In−1…(*4)
これにより
.I0←J1←I2←J3←...
.J0←I1←J2←I3←...
の2つの系列に分けて,順次nの小さな値で表すことができ,
I0=sinax dx=−+C
J0=cosax dx=+C
に帰着させることができる.(この漸化式は,一般項を求めようと欲張らずに,逐次次数を下げる方法で使う.)
(解説)
(*1)←
.f=x .f '=1
.g'=sinax .g=−
右の表のように部分積分を行うと
xsinax dx
=f 'gdx=fg−fg'dx
=−+dx
=−+sinax+C
(*2)←
.f=x .f '=1
.g'=cosax .g=
右の表のように部分積分を行うと
xcosax dx
=f 'gdx=fg−fg'dx
=dx
=+cosax+C

(*3)←
.f=xn .f '=nxn−1
.g'=sinax .g=−
右の表のように部分積分を行うと
In=xnsinax dx
=f 'gdx=fg−fg'dx
=−+dx
=−+Jn−1
○V.15 dx , dx
は初等的に(有限回の変形と求積計算によっては)積分を求めることはできない.
sinx/xの方は,シンク関数(またはカーディナル・サイン )と呼ばれる.(工業分野では分母分子ともπxに変えたものが使われる.)
(解説)
 これらの積分が必要な場合は,次のように無限回の計算(無限級数)によって表したものを項別積分する. (有限回の演算ではできないが,無限回行えばできることに注意)
=1−++...より
.dx=x−++...
=++...より
.dx=log|x|++...
○V.16 Sn=dx , Cn=dx
とおくと,
.Sn=−+Cn−1…(*1)
.Cn=−Sn−1…(*2)
Sn , Cnは,この漸化式を用いて逐次次数nを下げることにより,
.S1=dx , C1=dx
で表すことができる.
 ただし,上記のV15で述べたようにS1, C1はいずれも初等的には表せないから,これらも初等的に表せないことは同様であるが,これら2つを定義すれば,他の不定積分はすべてそれらで表されるという関係にある.
(解説)
(*1)←
.f=sinx .f '=cosx
.g'=x−n .g=
右の表のように部分積分を行うと
Sn=dx
=fg'dx=fg−f 'gdx
=dx
=−+Cn−1


(*2)←同様にして示される.
※解説は何回見ても構いません.
軽くチェック↓解説を読む↑

■[個別の頁からの質問に対する回答][不定積分(まとめ2・・・三角関数)について/17.3.13]
間違っていたらすいませんが、問題4の中の∫1/(1-cox)dxの回答は、-(1+cosx)/sinx ではないですか?これが正解なら右の回答欄に付け加えた方が良いと思います。
=>[作者]:連絡ありがとう.入力ミスですので訂正しました.

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