PC用は別頁

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≪行列の積の定義≫
[行ベクトルと列ベクトルの内積]
●行と列の掛け方
内積については,左からは行ベクトル
右からは列ベクトルを掛けるものとします。
左右を逆にしたものは定義されません。)

●要素数
行ベクトルの要素の個数(列数)と
列ベクトルの要素の個数(行数)が
等しいときに,行と列の内積が定義されます。

内積が定義できるものの例
内積が定義できないものの例
[行列の積]
●[m×型][×p型]=[m×p型]
積が定義されるためには,左の列数右の行数が等しくなければなりません。
結果は,[m×p型]となります。…(*1)
●成分は,成分は,i行と列の積がi行j列成分 となります。…(*2)
(*2)の図解
(*2)の具体例
1行と1列の積が1行1列成分:(1,1)成分になります.
1行と2列の積が1行2列成分:(1,2)成分になります.
1行と3列の積が1行3列成分:(1,3)成分になります.
2行と1列の積が2行1列成分:(2,1)成分になります.
2行と2列の積が2行2列成分:(2,2)成分になります.
2行と3列の積が2行3列成分:(2,3)成分になります.
3行と1列の積が3行1列成分:(3,1)成分になります.
3行と2列の積が3行2列成分:(3,2)成分になります.
3行と3列の積が3行3列成分:(3,3)成分になります.

【ここまでの要約】
 (*2) 「行と列の積」が「行列の各要素」になる.
 (*1) できた行列の型は「しりとり」


次の行列B1〜B9のうち,2×3行列
A=
に対して,右から掛けることができるものは,B7,B8,B9(行数が3のものです。),積は各々2×1型,2×2型,2×3型になります。

 また,2×3行列

A=
に対して,左から掛けることのできるものは,B2,B5,B8(列数が2のものです。)す,積は各々1×3型,2×3型,3×3型になります。
1=,2=,3=
4=,5=,6=
7=,8=,
9=

[問題]

次の行列B1〜B9のうち,3×2行列
C=
に対して,右から掛けることができるものを選びなさい。(チェックを付けなさい。)
1=,2=,
3=
4=,
5=,6=

7=,8=,
9=


次の行列B1〜B9のうち,3×2行列
C=
に対して,左から掛けることができるものを選びなさい。(チェックを付けなさい。)
1=,2=,
3=
4=,
5=,6=

7=,8=,
9=


[積の計算]





[問題]
[ア]=,[イ]=

[ウ]=,[エ]=,[オ]=,[カ]=

[キ]=,[ク]=

[ケ]=,[コ]=,[サ]=



各々正しいものを選んでください.
(1)行列の積


1×2行列 2×2行列 2×1行列

になり,その (2,1) 成分は
−1 −2 −3 1 2 3
になる.
(2)行列の積


3×2行列 2×2行列 3×3行列

になり,その (1,2) 成分は
3 4 5 6 7 8
になる.
(3)行列の積


3×2行列 2×2行列 3×3行列

になり,その (2,1) 成分は
−3 −2 −1 0 1 2
になる.
(4)行列の積


1×2行列 2×2行列 2×1行列

になり,その (1,2) 成分は
−7 −6 −5 5 6 7
になる.
(5)行列の積


1×2行列 1×3行列 2×1行列

2×1行列 2×3行列

になり,その (1,2) 成分は
2 3 4 5 6 7
になる.

(参考)Excelで行列の積を確かめる方法
○1
 行ベクトルと行ベクトル,または,列ベクトルと列ベクトルの(内)積を求めるには =SUMPRODUCT() を使う
(SUM+PRUDUCT:積の和ということか)
【例1】
のとき,内積を求めるには,右図のようにA1::C3の範囲にデータを入力しておいて
=SUMPRODUCT(A1:C1,A2:C2)
とするとよい.これにより,積1×4, 2×5, 3×6の和
4+10+18=32
が求められる.
【例2】
同様にして,2つの列ベクトル の内積を求めるには,右図のようにA1::B2の範囲にデータを入力しておいて
=SUMPRODUCT(A1:A2,B1:B2)
とするとよい.これにより,積1×2, 4×5の和
2+20=22
が求められる.
 このようにExcelにおいては,=SUMPRODUCT()は「行と行」「列と列」の内積を求めるのに使う.

○2
 行ベクトルと列ベクトル,もっと一般的に行列の積を求めるには =MMULT()を使う
(Matrix+MULT:行列の積ということか)
【例3】
行ベクトルと列ベクトルの積を求めるには,右図のようにデータを入力しておいて
=MMULT(A1:C1,D1:D3)
とするとよい.これにより,積1×4, 2×5, 3×6の和
4+10+18=32
が求められる.
【例3】
2×3行列と3×2行列の積を求めるには
[2×3型]×[3×2型]の積はしりとりで[2×2型]になる
例えばF4のセルから右2×下2の範囲で結果を表したいとき
(1) はじめに,F4のセルに =MMULT(A1:C2,D1:E3) と書きこみます.
※このように書きこんでも,F2に(1,1)成分の1つの数しか得られないことに注意.他の計算でよくやるようにコピー&ペーストやドラッグをしても残りの3個のセルには値が入らない.
次のようにして,2×2型の配列にするところが重要
(2) F4からG5までの[2×2型]の範囲を反転表示しておいて,画面上にある数式ウィンドウにマウスを当てながらCtrl+Shift+Enterとします.(CtrlキーとShiftキーを押しながらEnterキーを押します)
これにより2×2行列が得られます.

 このように「横向きの並び」に対して「縦向きの並び」のものを順に対応させて,掛けてから足すときは =MMULT() を使う.

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■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積について/18.6.12]
昭和の初期に生まれた84歳の老人です。ふとしたことから行列、ベクトルに興味をもち、これまた偶然にこのサイトに出会いました。(もちろん高校時代に行列やベクトルなど教科書にありませんでした。)説明が非常にわかりやすく、よく理解できました。ありがとうございました。最後のページの行列の積の問題をやり全問正解だったとき自分で拍手をしてしまいました。これからも時間があったら少しずつ勉強してみようと思っております。よろしくお願いいたします。
=>[作者]:連絡ありがとう.この教材の管理人が行列を習ったのは今からほぼ半世紀前です.50歩100歩かも.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積について/18.3.21]
行 列 行 列 と頭の中で念仏の様に唱えながら解きました 行は漢字に横の線があるから横 列は縦の漢字があるから縦とも覚えてみました
=>[作者]:連絡ありがとう.各自の内的なロジックで身に着いていくのだと思う.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積について/18.1.22]
わかりやすかったです。
=>[作者]:連絡ありがとう.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積 ABの定義について/17.10.7]
すごく参考になります!ありがとうございました!
=>[作者]:連絡ありがとう.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積について/17.9.26]
私は、行列について初心者でしたが、 分かりやすかったです。
=>[作者]:連絡ありがとう.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積 ABの定義について/17.3.3]
行列に関してほぼ知識なしの状態でこのページにたどり着きましたが、ちゃんと理解できました。すごく分かりやすかったです。
=>[作者]:連絡ありがとう.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積について/17.2.8]
windows8.1、IEの環境ですが、4(2)と(3)の数字が上下消えていて読めなくなっておりました(他は問題ありませんでした。こちらの機種(NECのタブレットPC)のせいかもしれませんが、念のため報告します。
=>[作者]:連絡ありがとう.原因となる箇所は特定できるのですが,区切り文字のスペースを入れるとエラーになる場合と,区切り文字のスペースを入れないとエラーになる場合があって,やってみないと分からないという感じです.(2)はスペースあり:エラー,なし:正常,(5)はなし:エラー,あり:正常とちょうど逆にすると直りました.
■[個別の頁からの質問に対する回答][行列の積について/17.1.12]
(5)の式を示す画像が正しく表示されておりません。修正していただけると嬉しいです。
=>[作者]:連絡ありがとう.このエラーが時々起こることは認識していましたが,今原因が特定できました(たぶん).直っています.