《テーマ:同様な確からしさ》
(自然現象や社会現象と数学/文章読解力)
《解説》(問題は下にあります.)
■実験や観察を繰り返し行うことのできる事柄については,相対度数が近づいていく値を確率といいます. 例 さいころを1回投げて,1の目が出る確率はです.■上に述べた2つの例では,「多数回の実験・観察」によっても,「数学的な考察」によっても確率を求めることができます.「多数回の実験・観察」から求まる確率を,ここでは実験的確率(統計的確率,後天的確率という人もいます.),「数学的な考察」で求められる確率を数学的確率(先験的確率ともいいます.)と呼ぶことにします. ■日常生活で出会う多くの事柄は,複雑な要因がからんでいますので,前もって予測するときは,実験的確率で考えます. <例>■さいころや10円硬貨を投げた結果のように,特別な性質を持っているものは,実験なしで「数学的な考察」だけでも求められます.この特別な性質とは「同様に確からしい」という性質です. ■正確に作られたサイコロでは,1,2,3,4,5,6のどの目が出ることも「同様に確からしい」といえます.サイコロを1回投げたときに,目の出方は全部でN=6通りあります.そのうち,1の目が出るのがn=1通りです.目の出方はどの目も「同様に確からしい」ので,1の目がでる確率はです. |
要点
起こり得るどの場合も同様に確からしいときは, あることがらが起こる確率は |
■注意
《問題》次の各文について{ }内から適当な方を選びなさい. ■クラスで人気者のA君は,総理大臣になるか,総理大臣にならないかのいずれかである.だから,A君が総理大臣になる確率はである. |