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《一般項の記号に慣れる》
【一般項とは】
 数列の第n項 {an} をnの式で表したものを,数列 {an} の一般項といいます.

※数列の第k項 {ak} をkの式で表した場合も一般項といいます.
【例】
(1) 数列 1, 2, 3, 4, ...の一般項はan=nです.
一般項がan=nだということは,
a1=1, a2=2, a3=3, a4=4, ...ということをまとめて書いたものだと言えます.
すなわち,一般項のnの所にn=1, 2, 3, 4, ...を順に代入していくと,各項a1 , a2 , a3 , a4 , ...が分かります.

(2) 一般項がan=3n+1で与えられる数列の第4項までを書くとa1=4, a2=7, a3=10, a4=13になります.
これは,一般項のnの所にn=1, 2, 3, 4を順に代入していくと分かります.

○初めの幾つかの項が与えられているときに,一般項を求めるためには,項の番号と値との対応表を作ってみて,どんな関数で対応させればよいかと考えます.
【例】
(1) 数列 3, 6, 9, 12, ...の一般項を求めるには
n1234...
an36912...
上のような対応から,数列の番号nを3倍すればanになることが分かりますので,an=3nです.

(2) 数列 6, 9, 12, 15, ...の一般項を求めるには
n1234...
an691215...
(1)の問題と並び方は似ていますが,6から始まるようにするには,an=3nでは無理で,それよりも3ずつ多くします.
したがって,an=3n+3またはan=3(n+1)になります.

(3) 数列 0, 3 6, 9, ...の一般項を求めるには
n1234...
an0369...
(2)をヒントにして逆に考えると,an=3n−3またはan=3(n−1)になります.

○一般項と呼べるためには,nの所にn=1, 2, 3, 4, ...を順に代入していくと,各項が求められるような形になっていなければなりません.単に,anの式がかいてあるだけの次のような式は一般項とは言いません.
an=an−1+2 …前の項(an−1)に2を足せば次の項(an)になる.

※このような式は漸化式と呼ばれ,後で習います.


《問題》 
1. 一般項が次の式で与えられる数列{n}について,< >内に指定された項を求めなさい.

(1) n=2n−1 <第5項>
  
 
  
(2) n=n2+2 <第3項>
  
 
  
(3) n=2   <初項>
   
 
  
(4) n=n(n+1) <第100項>
 
 
  
(5) n=(−1)n  <第100項>
  
 
  


2. 次の数列の一般項を右の欄から選び,番号で答えなさい.

(1) 2,4,6,8,10,...


(2) 1,3,5,7,9,11,...
 
  


(3) 1,2,4,8,16,32,...
 


(4) 1,-1,1,-1,1,-1,...
 


(5) 2,6,12,20,30,...
 



■[個別の頁からの質問に対する回答][一般項の記号に慣れるについて/17.7.22]
(5)の解法についてお尋ねします。 与えられた数列の差から別異の数列{4,6,8,10}を出してから、この数列の一般項ak=a1+d(k−1)を求めると、ak=4+2(k−1)=2k+2となります。 この一般項から元の数列の一般項:an=n(n+1)を導出するにはどうしたらよいのでしょうか? 作問のように、一般式が例示されていれば計算によって一般式の正答をあてることができますが、 一般式が明示されていない場合、数列だけから一般式を導出できません。 ご教示ください。
=>[作者]:連絡ありがとう.ご質問の方法は,一般には「階差数列」の項目で取り扱っていますのでその項目を見てください.
ただし,この頁はそのような計算問題以前の,はるかに単純な「一般項の記号に慣れよう」という絵本のような入門コースです.計算しようと思わずに,鉛筆を置いて薄眼で「ながめる」と次のようになっていることが分かるのです.(3D画像AHA体験という感じで)
(2=)1·2 , (6=)2·3,(12=)3·4 , (20=)4·5 , (30=)5·6 ,...
したがって,an=n(n+1)になります.


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