== 漸化式の極限 ==(はさみうち論法の応用)

《例題1》

《解説》 数字で見る
 次のプログラムは,上の数列{an}の各項を小数で表示するものです.ただし,コンピュータ処理上,小数第15位付近で四捨五入した結果が表示されます.
《第n項:n=1,2,3,...》

《解説》 グラフで見る
 のグラフでx=1(a=1)のときのyの値を求めると,aの値が分かります.さらに,a2,a3,a4,...と限りなく求めていくためには,求めたyの値をxに直してのグラフを繰り返し利用します.aの値をx座標に持つ点を上で捜すためにはy=xのグラフを補助的に利用します.
 
 a=1に対応してy=x上でx=1の点(P)から垂線を引いて,との交点(Q)を求めます.
のy座標がaです.
 aからaを求めるには,まず,Qから水平線を引いてy=xとの交点(P)を求めます.
こうすれば,aのy座標に等しいx座標が求まるので,aをx座標として対応するy座標(a)を求めることができます.
(このように,グラフを用いて数列の極限を求めるには,y軸に沿って進む(=次の項を求める)だけでなく,x軸に沿って進んで,y=x上の点に戻して体制を立て直すことが重要です.)
から垂線を引きとの交点をQとします.
 以下同様に,P,Q,P,Q,P,Q,...を作図するとき,P,P,P,...のx座標がa,a,a,...の値です.(Q,Q,Q,...のy座標がa,a,a,...の値であるといっても同じことです.)
から階段状に進んで行くと,数列は,とy=xの交点(のx座標:x=2)に収束することが分かります.

《解説》実際の答案を見る
 

なぜ絶対値記号||を付けるのか?→



《例題2》

《解説》 数字で見る
 次のプログラムは,上の数列{an}の各項を小数で表示するものです.ただし,コンピュータ処理上,小数第15位付近で四捨五入した結果が表示されます.
《第n項:n=1,2,3,...》

《解説》 グラフで見る
 考え方は,例題1のときと同じです.x=2から出発して垂直水平垂直水平→・・・と進みます.
 このとき,数列は,交点のx座標(y座標と考えても同じ)に収束します.
《解説》実際の答案を見る



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■[個別の頁からの質問に対する回答][はさみうち論法について/17.4.19]
例題の、実際の答案による解説のところで、辺々掛けた後の変形が分かりません。 他の項はどこに行ってしまったのですか?
=>[作者]:連絡ありがとう.中間項は両辺にあるので,約分と同様の仕組みで消えます.
初めの例では



  … …
辺々かけると

両辺にあるものを約分すると