印刷物になっている三角関数表は 0°〜90°の値のみ書かれており, sin201°のような値は書かれていない. 図から次の公式が導かれ,これを利用すれば,180°〜270°の三角関数の値を,0°〜90°の三角関数に直して求めることができる. 公式(3)
sin(180°+θ)=−sinθ
cos(180°+θ)=−cosθ tan(180°+θ)= tanθ |
例
sin201°
=sin(180°+21°) =−sin21°=(表より)=−0.3584※三角関数表は0°〜90°までの角度に対する正弦,余弦,正接(sinθ, cosθ, tanθ)の値の一覧表として数学書の巻末などに掲載されていることが多い. この頁では,三角関数表を掲載する代わりに,下の問題欄に灰色で示したように0°〜90°までの角度に対する正弦,余弦,正接の値をコンピュータで計算できるようにしている.
cos 201°
=cos(180°+21°)=−cos 21°=(表より)=−0.9336
tan 201°
= tan(180°+21°) = tan 21°=(表より)=0.3839
|
図のように y 軸から測った場合は,次の公式になる.縦横が逆になるため,sinθ,cosθが入れ替わる.tanθは分母分子が入れ替わる.
公式(4)
sin(270°−θ)=−cosθ
cos(270°− θ)=−sinθ tan(270°− θ)= |
【例】
sin201°=sin(270°−69°) =−cos 69°
cos 201°=cos(270°−69°)=−sin69° tan 201°=tan(270°- 69°)= |
※ 上の公式(3)(4)は,0°≦θ≦90°の場合の説明に用いているが,実際にはθの値に制限なく成り立つ. すなわち,次のような関係は任意の角度θについて成り立つ: |
【要点】 sin201°などの数値を求めるには,sinθ,cosθなどの形が変わらず符号のみを考えればよい公式(3)を用いる方が楽.
○赤道から攻めるとsin,cos, tanは,sin,cos, tanのまま ▼南極,北極から攻めるとsin,cos, tanも変わる |
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