《要点》
【解説】■1 (1) 楕円 +=1 上の点 P(x1 , y1) における接線の方程式は +=1 …(1) −=1 上の点 P(x1 , y1) における接線の方程式は −=1 …(2) y2=4px 上の点 P(x1 , y1) における接線の方程式は y1 y=2p(x+x1 ) …(3)
《なんとなく規則性》
元の方程式 x2 → 接線では積にする x1x 元の方程式 2x → 接線では和にする x+x1 (1) +=1 の両辺を x で微分すると +=0 より =− となるから 接線の傾きは − 接点 P(x1 , y1) における接線の方程式は y−y1=−(x−x1) a2y1y−a2y12=−b2x1x+b2x12 a2y1y+b2x1x=b2x12+a2y12 +=+ ここで,接点 P(x1 , y1) は楕円上の点だから +=1 を満たす.よって, +=1 → (1) (2) −=1 の両辺を x で微分すると −=0 より = となるから 接線の傾きは 接点 P(x1 , y1) における接線の方程式は y−y1=(x−x1) a2y1y−a2y12=b2x1x−b2x12 b2x1x−a2y1y=b2x12−a2y12 −=− ここで,接点 P(x1 , y1) は双曲線上の点だから −=1 を満たす.よって, −=1 → (2) (3) y2=4px の両辺を x で微分すると 2y =4p より = となるから 接線の傾きは 接点 P(x1 , y1) における接線の方程式は y−y1=(x−x1) y1y−y12=2px−2px1 y1y=2px+y12−2px1 ここで,接点 P(x1 , y1) は放物線上の点だから y12=4px1 を満たす.よって, y1y=2px+2px1=2p(x+x1) → (3) |
【復習:陰関数の微分法(数学 III)】 曲線の方程式が 例えば,(A)において導関数を求めるには,そのまま両辺を x で微分するとよい.その際,y の関数 y2 を x で微分するためには,合成関数微分法を用いる: = これにより, (y2)=(y2)=2y (A)の両辺を x で微分すると 2ax+2by =0 となり, = − が求まる.(このような場合,導関数は x も y も用いて表わす.) |
《基本事項のチェック》 (1) 楕円 +=1 上の点 P(1, ) における接線の方程式は +=1 x+2y=4 (2) 双曲線 −=1 上の点 P(, ) における接線の方程式は −=1 2x−3y=18 (3) 放物線 y2=4x 上の点 P(1 ,−2) における接線の方程式は −2y=2(x+1) x+y+1=0 |
問題 |
→閉じる←
(1) −=1 より x−4y=16 (2) x−y=1 より 3x−y=3 (3) −6y=6(x+3) より x+y+3=0 |
■2 極線の方程式 ※極線という用語は,高校の教科書にはない.入試問題などで,極線という用語を使わずに,その内容が問われることはある. (1) 《要約》
P(x0 , y0) が楕円
は,点 P(x0 , y0) から引いた2つの接線の接点を結ぶ直線となる.
+=1 外の1点であるとき, +=1 …(4) (解説) 点 P(x0 , y0) が楕円外の1点であるとき, +=1 は,接線を表わさない. この直線は,図のように点 P(x0 , y0) から引いた2つの接線の接点を結ぶ直線となり,点 P(x0 , y0) を極とする極線と呼ばれる. 《特別に円の場合》
P(x0 , y0) が円 |
《証明》 ■1(1)で述べた通り,点 (x1 , y1) が楕円上の1点であるとき, +=1 …(B) は,点 (x1 , y1) における接線の方程式を表わす. 同様にして,点 (x2 , y2) が楕円上の1点であるとき, +=1 …(C) は,点 (x2 , y2) における接線の方程式を表わす. (B)(C)の交点を (x0 , y0) とすると, +=1 …(D) +=1 …(E) が成り立つ. ここで,直線 +=1 …(F) を考えると,(D)(E)は2点 (x1 , y1) , (x2 , y2) が直線 (F)上にあることを示している. したがって,(F)は2つの接点を通る直線となる. |
同様にして,次が成り立つ. (2) P(x0 , y0) から双曲線
は,点 P(x0 , y0) から引いた2つの接線の接点を結ぶ直線となる.−=1 に2本の接線がひけるとき, −=1 …(5) (3) P(x0 , y0) から放物線
は,点 P(x0 , y0) から引いた2つの接線の接点を結ぶ直線となる.
|
問題
(1) |
→閉じる← ここでは上の《要約》の結果を利用する. (1) 3x+4y=4 (2) +=1 より 3x+4y=12 |
■3 2次曲線の接線の平行移動
■1
(1) 楕円 +=1 上の点 P(x1 , y1) における接線の方程式は +=1 …(7) −=1 上の点 P(x1 , y1) における接線の方程式は −=1 …(8) (3) 放物線
《なんとなく規則性》
元の方程式 (x−p)2 → 接線 (x−p)(x1−p) 元の方程式 2(x−p) → 接線 (x−p)+(x1−p) |
【解説】・・・グラフと接点を原点を中心とするグラフに戻す→接線の方程式を求める→接線を平行移動する (1) グラフと接点を x 方向に −p, 方向に −q だけ平行移動すると, 接点 (x−p , y−q) は 楕円 +=1 上にあるから 接線(1)’の方程式は +=1 この接線を x 方向に p,y 方向に q だけ平行移動すると 接線(1)の方程式は +=1 になる. (2)も同様に求められる. (3) グラフと接点を x 方向に −s,y 方向に −t だけ平行移動すると, 接点 (x−s , y−t) は 放物線 y2=4px 上にあるから 接線(3)’の方程式は (y1−t)y=2p(x + x1−s) この接線を x 方向に s,y 方向に t だけ平行移動すると 接線(3)の方程式は (y1−t)(y−t)=2p{ (x−s)+ (x1−s)} になる. |
例題 (1) 放物線 (y−2)2=4(x−3) 上の点 (4 , 4) における接線の方程式を求めよ. 答案 (4−2)(y−2)=2{ (x−3)+(4−3) } 2(y−2)=2(x−2) y=x |
問題 |
→閉じる← (1) + (−2)=1 (x+1)+2(y−2)=4 x+2y=7 (2) −=−1 x−4−(y+1)=−1 x−y=3+ |
...(携帯版)メニューに戻る ...(PC版)メニューに戻る |