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== 2次式の因数分解 ==(例題→選択問題)

【解説】
※ [1]〜[IV]の公式は中学校の復習となっているが,高校では「置き換え」による因数分解などやや高度なものも含まれている.

共通因数でくくる
[I]  ma+mb=m(a+b)
[I]の例
(1)__________(2)
5x2y+20xy2=5(x2y+4xy2)=5xy(x+4y)
注意
 途中経過として(1)のような式を書くのは自由である(解答者が思いついた順序によっては xy(5x+20y) など他の形となる場合もあり得る)が,最終形は(2)の形にしなければならない.
 つまり,共通因数は全部くくり出さなければならず,最終形にまだ共通因数が残っているような形では正解とならない.
a+b のような「式が共通因数」となることもある.
(a+b)x2(a+b)x=(a+b)(x2−x)=(a+b)x(x−1)

b−a=−(a−b) だから,次の式は共通因数でくくれる.
(a−b)x+(b−a)y=(a−b)x−(a−b)y=(a−b)(x−y)
一般に,引き算の順序が逆になっているものは「同じ因数で符号だけが逆」になる. y−x=−(x−y) など

※共通因数でくくる変形は「公式を用いる因数分解よりも先に行う」方がよい.

そのままの形では○2−□2の形に見えないが,共通因数でくくると分かるもの
2x3−50x=2x(x2−25)=2x(x+5)(x−5)

【問題1】 次の式を因数分解せよ. (正しいものをクリックせよ.)
(1) 3x2−x
2x2x2x(3x−1)3x(x−1)
(2) 6ax2−3axy
⇒  3(2ax2−axy)x(6ax−3ay)

_3a(2x2−xy)3ax(2x−y)6ax(x−y)
(3) (a+2b)x−(a+2b)y
⇒  (a+2b)(x+y)(a+2b)(x−y)

______(a−2b)(x+y)(a−2b)(x−y)
(4) a(x−y)+y−x
⇒  (x−y)(a+1)(x−y)(a−1)

______(y−x)(a+1)(y−x)(a−1)

【解説】
[II]  a2+2ab+b2=(a+b)2
[III]  a22ab+b2=(a−b)2
[IV]  a2−b2=(a+b)(a−b)
[II]の例
9x2+6x+1=(3x)2+2·(3x1+12=(3x+1)2
■ 両端の式 3x , 1 を先に見ること.最後に中央の項がそれらの積の 2 倍になっていれば( )の2乗としてよい.
■ 前から順に見ていくと失敗することが多い.

[III]の例
4x2−12xy+9y2=(2x)22·(2x)·(3y)+(3y)2=(2x3y)2

■ 次のような式は,中央の項が両端として考える1次式の積の 2 倍になっていないので( )の2乗とはならないので注意すること.
4x26xy+9y2
x2+x+1
[IV]の例
4x2−9y2=(2x)2−(3y)2=(2x+3y)(2x3y)
3x2−12=3(x2−4)=3(x+2)(x−2)
■公式を考える前に共通因数でくくっておく.


【問題2】 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
(2) 9x2−24xy+16y2
⇒ 9(x+4y)29(x−4y)22乗にならない

_ (3x+4y)2(3x−4y)2(3x−8y)2
(3) x2−2xy+4y2
⇒  (x−2)2(x−2y)2

_(x−4)2(x−4y)22乗にならない

【解説】
[V]  x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
[V]の例
x2+5x+6=x2+(2+3)x+2·3=(x+2)(x+3)
■ このような問題では,
「最初に」2数の積が 6 になる組を考えること.
  1と6の組,2と3の組 が考えられる.
「次に」それらのうちで2数の和が 5 になる組を採用する.
  1と6の組 → 1+6=7 × ,2と3の組 → 2+3=5 ○
こうして,(x+2)(x+3) を答えにする.
※「最初に」2数の和が5になる組を考えると,いくらでもあるから絞りきれない.
x27x+12=x2+(−4−3)x+(−3)·(−4)=(x−3)(x−4)
■ 積が正の数12で,和が負の数−7となる2数は「負の数」と「負の数」の組で探す.
x2+2x−15=x2+(−3+5)x+(−3)·(5)=(x−3)(x+5)
■ 積が負の数−15となる2数は「負の数」と「正の数」の組で探す.
そのうちで,和が2となるのは「正の数」が強い方となる

【問題3】 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
(1) x2+14x+24
⇒  (x+3)(x+8)(x+4)(x+6)

(x+2)(x+12)(x+2)(x+7)

【解説】
分数や無理数が係数になっているときでも,xの係数が和になり,定数項が積になるような2数を探せば同じようにできます.
の因数分解
(解答)
積が
和がとなる2数は
だから
の因数分解
(解答)
積が,和がとなる2数は, だから

【問題4】 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
(1) 


(2) 


(3) 


(4) 


(5) 


(6) 




【解説】
[VI]  acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)

■この因数分解は「たすき掛け因数」と呼ばれるが,公式を暗記しても問題は解けない.次の例のように,2つずつ組み合わせて「中央の項」が一致するまで「いろいろ試してみる」しかない.
[VI]の例
2x2+5x+3
x2 の係数として,掛けて 2 になる組は 12 だから
(1x+…)(2x+…) の形になる.
定数項の部分は,掛けて 3 になる組は 13 だから
(…+1)(…+3) の形になる.
それらの組合せは,
  (1x+3)(2x+1) …(ア) と
  (1x+1)(2x+3) …(イ)
(ア)は,
  ···x2+(1·1+3·2)x+···=···x2+7x+··· になり,合わない
(イ)は,
  ···x2+(1·3+1·2)x+···=···x2+5x+··· になり,合う
(イ)より,(x+1)(2x+3) …(答)
■上の(ア)(イ)において x2 の係数と定数項は,「初めから合う組合せだけ」を使っているから,書かなくても合う.そこで「1次の係数」だけに集中してこれを合わせるようにする.

■これらのかけ算を縦書きで書くと次のようになる.ただし,2次,定数項,1次の順に書く.
■実際の計算は次のように書くので,「たすき掛け」因数分解と呼ぶ
■このように,考えられる組合わせを順に検討していき「1次の係数」が合ったとき「答」にする.
■これらの計算はすべて「1次の係数」が合うか合わないかを調べるためのものである.

【問題5】 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
※ 途中計算は各自で上図のように行うこと.
(1) 5x2+7x−6
⇒  (5x+3)(x−2)(5x−3)(x+2)

(5x+2)(x−3)(5x−2)(x+3)
(2) 6x2−13x−5
⇒  (2x−1)(3x+5)(2x+1)(3x−5)

(2x+5)(3x−1)(2x−5)(3x+1)


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