■点Aの周りの回転携帯版
【複素数の極形式】
 2つの複素数を極形式で表したとき,それらの積は回転・拡大を表す.
 すなわち
z1=r1(cosθ1+i sinθ1)
z2=r2(cosθ2+i sinθ2)
のとき
z1z2=r1r2{ cos(θ1+θ2)+i sin(θ1+θ2) }となるから
z1z2z1r2倍して,角θ2だけ回転したものを表す.
z1z2z2r1倍して,角θ1だけ回転したものを表すと考えてもよい.
 特に,絶対値が1の複素数を掛けると,原点の周りに回転したものを表す.
z1=r1(cosθ1+i sinθ1)
z2=cosθ2+i sinθ2
のとき
z1z2=r1{ cos(θ1+θ2)+i sin(θ1+θ2) }となる.
【例1】
z1=1+i=(cos+i sin)
z2=2i=2(cos+i sin)
のとき
z1z2=2i(1+i)=−2+2i=2{ cos+i sin }
となるから
z1z2z12倍して,角だけ回転したものを表す.
【例2】
z1=1+i=2(cos+i sin)
z2=i=cos+i sin
のとき
z1z2=i(1+i)=−+i=2{ cos+i sin }
となるから
z1z2z1を,角だけ回転したものを表す.
図1
図2
【点αの周りの回転】
 点zを点αの周りに角θだけ回転した点w
w=(z−α)(cosθ+i sinθ)+α
(解説)
(1) 初めに,点αと点zをいずれも−αだけ平行移動すると,点αは原点に,点zは点z−αにきます.
(2) 次に,z−αを原点の周りに角θだけ回転すると
(z−α)(cosθ+i sinθ)
になります.
(3) 最後に,この点をだけ平行移動すると,回転した点が得られます.
w=(z−α)(cosθ+i sinθ)+α
【例3】
z=3を点α=1の周りにθ=だけ回転して得られる点w
w=(3−1)(cos+i sin)+1
=2(+i)+1=1+i+1=2+i
図3
【三角形の形状】
 A(z1 ), B(z2 ), C(z3 )について
z3−z1=(z2−z1r(cosθ+i sinθ)…(1)
もしくは
=r(cosθ+i sinθ)…(2)
のとき
AC=AB×r
∠BAC=θ

【例4】
 複素数平面上に3点A, B, Cが反時計回りの順に並んでいる.A(−1+2i), B(1−i), C(z)とするとき,△ABC∠A=90°の直角二等辺三角形となるようにzを定めてください.
(解答)
 Aの周りにAB90°だけ回転したときACに重なるから,
z−(−1+2i)={ 1−i−(−1+2i) }×(cos90°+i sin90°)
={ 1−i+1−2i) }×i=(2−3i)×i=3+2i
z=3+2i−1+2i=2+4i…(答)
【例5】
 複素数平面上に3点A, B, Cが反時計回りの順に並んでいる.A(1), B(2+i), C(z)とするとき,△ABC∠A=30°, AB=ACの二等辺三角形となるようにzを定めてください.
(解答)
 Aの周りにAB30°だけ回転したときACに重なるから,
z−1=(2+i−1)×(cos30°+i sin30°)
=(1+i)×=2i
z=1+2i…(答)
図4
図5
図6
【問題】各々正しいものを選んでください.
(1)+iを点2iの周りに30°だけ回転すると,どんな点に移されますか.

1+i +i 2+2i 2+i
(2)原点を点3+iの周りに90°だけ回転すると,どんな点に移されますか.

3−i 3+i 4−2i 4+2i
(3)複素数平面上に3点A, B, Cが反時計回りの順に並んでいる.A(−1+2i), B(3+i), C(z)とするとき,△ABCABを斜辺とする直角二等辺三角形となるようにzを定めてください.



(5)複素数平面上で3点A(z1 ), B(z2 ), C(z3 )について,z3−z1=(z2−z1)(1+i)が成り立つとき,△ABCはどのような形の三角形ですか.


∠A=90°の直角二等辺三角形
∠B=90°の直角二等辺三角形
∠C=90°の直角二等辺三角形
正三角形
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