【点と直線の距離の公式】
(式の見方)![]() #初心者が陥りやすい落とし穴(その1) 図を見れば分かるように,点 この公式の分子に書いてあるのは,方程式でなく式です.正確に言えば「式の値」です. 例えば,
試験の前の日に,公式の形をぼんやりと覚えただけの生徒がよくやる間違いは,分母に2つの数字があったということから,次のように2つの数字を当てはめる傾向です.
点 ![]() |
(具体例とイラストによる解説) 点 ![]()
直線
直線
直線
以上の考察から,直線 ![]() そこで,初めに考えた問題:「点 まず,点の座標 次に,この式の値2に縞模様1目盛り当たりの間隔 |
(公式に絶対値が必要な理由) 前の図において,平面全体は (1目盛りの間隔が ![]() これは,斜辺の長さ (公式のまとめ) 点 |
【例題1.1】
(解答)点
【例題1.2】
(解答)点 直線の方程式を
【例題1.3】
(解答)原点 直線の方程式を
【例題1.4】
(解答)点 直線の方程式を |
【問題1】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック) ※解答すれば,解説が出ます.
(1)
点 |
(2)
原点 |
(3)
点 |
(4)
点 |
(平行な2直線間の距離)
【例題2.1】
(解答)平行な2直線 直線 |
一般に,平行な2直線
(証明)となることが証明できます. 直線 が成り立つ. このとき,点 ここで,(1)により, 以上のように証明できますが,例題2.1のように一方の直線上の点を適当に見つけて,点と直線の距離の公式を適用すれば解けるので,この(*)は覚えるまでもないでしょう. 一般に「教科書に書かれている公式は黙って使ってもよい」が「教科書に書かれていない公式を黙って使うと減点されることがある」「使いたければ証明してから使う方がよい」と考えられるので,(*)は結果が出てから目で確認する程度に使うとよいでしょう. |
【問題2】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック) ※解答すれば,解説が出ます.
(1)
平行な2直線 |
(2)
|
(3)
3点 ![]() 直線ABの方程式を求めてから,CとABの距離Hを求める. S=L×H÷2が面積 ○答案 線分ABの長さは 直線ABの方程式は 点Cから直線ABに引いた垂線の長さは 面積は (別解1)BCの長さとAからBCまでの距離で求めてもよい.(組合せは自由) (別解2)三角形の面積は (別解3)この程度の問題なら,外側の四角形の面積4×5から,不要な三角形3個の面積を引いても求められる(中学生で解ける) |
(4)
3点 |
(数学Bのベクトルを使った証明) ※各々の教科書には,数学Uで習う範囲を逸脱しないように気を付けながら,無駄なく正確な証明が書かれていますが,結構長い証明になっており,それらの数式変形を目で追っていくのは苦痛を伴います. 特に,どこに連れて行くのか,今どこにいるのか,その変数は何を表すのかが必ずしも明らかでないとつらい.(生徒も) ここでは数学Bのベクトルを使って,もっと視覚的に分かりやすい方法で「点と直線の距離の公式」を証明することを考える.その延長でさらに,3次元空間における「点と平面の距離の公式」も示すことを目指す. ![]() そこで,点 点 距離は正の数だから |
【3次元空間における点と平面の距離】
(証明)![]() 平面 そこで,点 点 距離は正の数だから |
【問題3】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック) ※解答すれば,解説が出ます.
(1)
3次元空間において,点 |
(2)
3次元空間において,原点 |
平面上の平行の2直線の場合と同様に,3次元空間の平行な2平面の間の距離について,次の式を証明することができます. ただし,直線の場合と同様で,丸暗記して使うよりは一方の平面上の点と他方の平面との距離を求める方が,答案としての好感度は上でしょう.
平行な2平面
|
(証明) 平面 が成り立つ. このとき,点 ここで,(1)により, |
【問題4】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック) ※解答すれば,解説が出ます.
(1)
3次元空間において,平行な2つの平面 |
(2)
3次元空間において,平行な2つの平面 |
![]() ![]() |