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《解説》

(定理1)
a,bが有理数のとき,a+b√2=0 ←→a=b=0
 
 

なお,この関係は√2でなくても、√3,√5,√6,√7,・・・など,平方数でない数mの√に関しても成り立ちます.

a,bが有理数という条件がなければ,[→]は成り立ちません.
例 2+(−√2)√2=0
例 √6+(−√3)√2=0

(証明)
[←] 0+0√2=0だから,明らか.
[→]
 まず,b=0を示す:
b≠0のとき,√2=−a/bと変形でき、左辺は無理数,右辺は有理数だから矛盾.
背理法により,b=0が示される.
 次に,a=0を示す:
a+0√2=0より,a=0
(定理2)
a,b,c,dが有理数のとき,a+b√2=c+d√2
←→a=c,b=d

√3,√5,√6,√7,・・・などでも成り立つのは定理1のときと同様です.

(証明)
[←] 明らか.
[→]
 (a−c)+(b−d)√2=0となり,a−c,b−dが有理数であることから、
定理1により,a−c=b−d=0
 ゆえに,a=c,b=d
(余談):定理1は定理2において,c=d=0とすれば得られます.つまり,定理1は定理2の特別な場合にすぎません.しかし,上に示したように,定理1から定理2が示されるので,定理1は定理2と同値です.実際の問題を解くときには,どちらの形で使ってもかまいません.

 a+3√2=4+b√2 のとき,有理数a,bの値を求めなさい.
定理2の形で使うときは:a=4,3=b・・・(答)
定理1の形で使うときは:(a−4)+(3−b)√2=0よりa−4=0,3−b=0ゆえにa=4,3=b・・・(答)

このように,定理1と定理2とは区別を意識せずに使うことができます.

定理1と定理2のような特別=一般の関係は,恒等式の係数比較などでも見られます.
  • 定理1 「ax+b=0が恒等式 ←→ a=b=0」
  • 定理2 「ax+b=cx+dが恒等式 ←→ a=c,b=d」

《問題》---定理の使い方の練習
1
 a,bが有理数で,
(1-2√2)(a-4√2)=b−10√2 のとき,
a=, b=
 
 

2
 a,bが有理数で,
(3-√2)a+(2+3√2)b-1+4√2=0 のとき,
a=, b=
 
 

3
 a,bが有理数で, のとき,

a=, b=
 
 


《問題》---背理法による証明の練習
 
背理法の基本を見ておく→  
1
 以下の問に答えよ.ただし√2,√3,√6が無理数であることは使ってよい.
(1)
 有理数p,q,rについて,p+q√2+r√3=0ならば,p=q=r=0であることを示せ.
 

(「1999年度京都大学入試問題」の一部引用)

 
 
 
 
 
2
 a,bを整数,u,vを有理数とする. u+v√3 が
 x+ax+b=0 の解であるならば,uとvは共に整数であることを示せ.ただし√3が無理数であることは使ってよい.
(「1999年度京都大学入試問題」の一部引用)

 
3
 a,b,cが有理数で,a√2+b√3+c√6=0ならばa=b=c=0といえるかどうか調べなさい.ただし√2,√3,√6が無理数であることは使ってよい.
 
 









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