■ 等差×等比型

■要点■
・中間項が消えれば和が求まります。
・中間項が等比数列などになっても和が求まります。

[復習]等比数列の和
等比数列の和は,次のようにして求めました。

(1)求める和をSとおく。
(2)公比rをかけてrSを作る。
(3)S−rSを求めると,中間項が消えて,Sが求まる。

右の計算でS(1-r)=a-arn より

・・公式
※等比数列の和の公式の復習:
.
[解説]等差×等比型
 等比数列の場合,S-rS により「中間項が消えるので」和が求まりますが,「中間項が消えなくても」「中間項の和が求まれば」全体の和が求まります。
 例えば,各項が等差数列×等比数列等の形をしているとき,「中間項が等比数列」となり,和が求まることになります。

 次の和を求めなさい。ただし,r≠1とする。

1+2r+3r2+4r3+5r4+・・・nrn-1
答案
 S=1+2r+3r2+4r3+5r4+・・・nrn-1      とおく
rS=   r+2r2+3r3+4r4+・・・(n-1)rn-1+nrn
 ---------------------------------
S-rS=1+r+r2+r3+r4+・・・+rn-1- nrn
S(1-r)=(1+r+r2+r3+r4+・・・+rn-1)  - nrn
 (  )内は等比数列になる!ので和が求まります。

 
 

次の数列は等比数列ではありません:

 1+2r+3r2+4r3+5r4+・・・nrn-1
今までに出会った「ビックリ答案」としてこの数列の公比を
an/an-1 = nr/(n-1)
 とした例がありました。公比は”公”なのでnによらない共通な定数でなければなりませんので,この数列には公比はありません!
 どうしても迷いのある方は,1,3,5,7,・・,(2n-3),(2n-1) という数列[公差2の等差数列]公比が(2n-1)/(2n-3)とは言えないことを思い出しましょう
■問題
1 次の和を求めなさい。ただし,x≠1とする。
1+3x+5x2+7x3+・・・+(2n-1)xn-1
(答案)
(正しいものを選びなさい。)
 
[ア] (2n-1)xn-1, (2n-3)xn-12nxn-1, (2n+1)xn-1
[イ] 1x2x
[ウ] x2x2x2
[エ] n-1nn+1
 
■問題
2 次の和を求めなさい。
(答案)
(正しいものを選びなさい。)
 
[ア] n3n-13n(n-1)3nn3n
[イ] 1332
[ウ] x332
[エ] n-1nn+1
 
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