○ 三次元空間において1点P0(x0 , y0 , z0 )を通り,方向ベクトル=(a, b, c)に平行な直線の方程式は
== …(1)
○ 三次元空間において1点P0(x0 , y0 , z0 )を通り,法線ベクトル=(a, b, c)に垂直な平面の方程式は
a(x−x0)+b(y−y0)+c(z−z0)=0 …(2)
※(参考) 直線の方程式(1)は,2つの平面の方程式を連立方程式として書いたものとなっています. = , =
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空間における直線の方程式は,直線に平行な「方向ベクトル」をもとにして考えます
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以下,正しい番号を選択してください.
[問題1]
点(−1, 3, 2)を通り,直線=2−y=に垂直な 平面の方程式を求めてください. 13x−y+2z−4=0 23x−y+2z−2=0 33x−y+2z+2=0 43x−y+2z+4=0 解説 直線=2−y=の方向ベクトルは=(3, −1, 2)だから 点(−1, 3, 2)を通り,法線ベクトル=(3, −1, 2)に垂直な平面の方程式を求めるとよい. 3(x+1)−(y−3)+2(z−2)=0 3x−y+2z+2=0 →3
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直線上の点は,方向ベクトルの何倍を足すかを表す媒介変数tの値と対応しているので,直線の方程式を媒介変数表示で表して,tの値を求めるとよい.
直線x−2===t上 の点の座標は,媒介変数tを用いて
(t+2)+(−2t)+2(3t+1)+1=0 5t+5=0 t=−1 このとき, x=1, y=2, z=−2 →2
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連立方程式(1)(2)を解けばよい(未知数3個,方程式2個だから不定解となり,1つの文字を媒介変数として表せばよい)
zについては解かないこととし,他の文字をzで表すことにする.ここでは,分かりやすくするために,zをかっこに入れる.
(1)→2x+y=(3z−3)…(1’)(2)→3x+y=(2z)…(2’) (1’)−(2’) −x=(z−3) x=(−z+3) (2’)に代入 y=(5z−9) したがって,直線の方程式は ==z これは,次に形に書ける −2=−2=z−2 ==z−2 点(3, −9, 0)を通るという代わりに,2=(−2, 10, 2)だけ平行移動した点(1, 1, 2)を通るといってもよい.→次の図参照 →4
と は ⇒ 同じ点(3 , −9 , 0)を通り, 方向ベクトルとが平行だから同じ直線 【上の図の例】 …(1)と …(2)は ⇒ 方向ベクトルが共通で (1 , 1 , 2)=(3 , −9 , 0)+2(−1 , 5 , 1)が成り立つことにより,点(1 , 1 , 2)が(1)上にあるといえるから同じ直線 |
x−2y=(−2z+5)…(1’)
x+y=(4z+2)…(2’) これよりx,yをzで表すことを考える.(解答の選択肢から見て,媒介変数をzにすると比較し易い) (1’)−(2’) −3y=(−6z+3) y=(2z−1) (1’)+(2’)×2 3x=(6z+9) x=(2z+3) 以上から ==z →3
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【例1】
(解答)→下の≪解説≫参照2つの媒介変数s, tを用いて
(3)よりs=z−2t+3 これを(1)(2)に代入して,まずsを消去する (1)→x=3t−(z−2t+3)+1=5t−z−2…(1’) (2)→y=t+2(z−2t+3)+2=2z−3t+8…(2’) 次に,(1’)×3+(2’)×5によりtを消去する 3x+5y=7z+34 3x+5y−7z−34=0…(答) ≪解説≫ 平行でない2つのベクトル, を用いて,s+tの形に表されるベクトルはこれら2つのベクトルで張られる平面内にあります. したがって,2つの媒介変数s, tが各々実数値をとるとき =→OP0+s+t で表される位置ベクトルは,点P0を通り,2つのベクトル, を含む平面を表します. 例えば, (x,y,z)=(1,2,−3)+s(−1,2,1)+t(3,1,2) で表される図形は, 点(1,2,−3)を通り,2つのベクトル=(−1,2,1), =(3,1,2)を含む平面を表します. 【例1】のような2つの媒介変数を含む方程式から,これらの媒介変数を消去すればx, y, zの関係式が求められます. |
[問題5]
2つの媒介変数s, tを用いて
1x+2y+z−3=0 2x+2y+z+3=0 34x−5y+6z−3=0 4x−2y+3z+3=0 解説
(1)よりs=x−4t−2
これを(2)(3)に代入して,まずsを消去する (2)→y=−2(x−4t−2)−5t−3=−2x+3t+1…(2’) (3)→z=3(x−4t−2)+6t+1=3x−6t−5…(3’) 次に,(2’)×2+(3’)によりtを消去する 2y+z=−x−3 x+2y+z+3=0 →2
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【例2】
直線x−1==z−2と点(0, 0, 3)を含む平面 の方程式を求めてください.
いろいろな解き方が考えられます.
(A)直線は点(1, 1, 2)を通り,方向ベクトル=(1,2,1)に平行だから,右図を参考にすると (A) 点(0, 0, 3)を通り,2つのベクトル=(1,2,1), =(1,1,−1)を含む平面と考えることができます. (B) 3点(0, 0, 3), (1, 1, 2), (1+1, 1+2, 2+1)を通る平面と考えることができます. (C) 2つのベクトル=(1,2,1), =(1,1,−1)の両方に垂直なベクトルを求めて,それを平面の法線ベクトルとすることができます. 点(0, 0, 3)を通り,2つのベクトル=(1,2,1), =(1,1,−1)を含む平面と考えると,2つの媒介変数s, tを用いて (x,y,z)=(0,0,3)+s(1,1,−1)+t(1,2,1) と書けるから
(1)よりs=x−t これを(2)(3)に代入 y=(x−t)+2t=x+t…(2’) z=3−(x−t)+t=3−x+2t…(3’) 次に(2’)×2−(3’)によりtを消去すると 2y−z=2x−3+x 3x−2y+z−3=0 |
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3点(0, 0, 3), (1, 1, 2), (2, 3, 3)を通る平面の方程式をax+by+cz+d=0とおくと
(−d)x+(d)y+(−d)z+(d)=0 3x−2y+z−3=0 (C) 2つのベクトル=(1,2,1), =(1,1,−1)の両方に垂直なベクトル=(3,−2,1)を求めると,平面の方程式は 3x−2y+z−3=0となることがわかります. |
直線は点P1(4, 4, −2)を通り,方向ベクトル=(−1,3,−2)に平行だから,平面上のベクトルはP0(3, 2, 1)とP1を結ぶベクトル→P0P1とを用いて
=→OP0+s+t と書ける.すなわち (x,y,z)=(3,2,1)+s(1,2,−3)+t(−1,3,−2) すなわち
x+y+z−6=0 →1
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[問題7]
空間において1点で交わる2直線 x=y−1=…(1) ==z−2…(2) によって決定される平面の方程式を求めてください. 14x+y−5z+2=0 23x+2y−4z+1=0 32x−y+3z−6=0 4x+5y+3z−11=0 解説
いずれも,点(0, 1, 2)を通り,方向ベクトルは各々ル=(1, 1, −2), =(2, −1, 1)だから,平面上の点は
=(0, 1, 2)+s+t と書ける.すなわち (x,y,z)=(0,1,2)+s(1,1,−2)+t(2,−1,1) すなわち
x+5y+3z−11=0 →4
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