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ここでは月単位に劇場で鑑賞した作品の一言感想を載せています。

観た日/劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
鑑賞総本数 原題(英題)
感想(ネタバレは反転させています)
3D作品の深度
前売り(その他)特典(リンク先はs-thingブログでの紹介記事)
点数 ★ or ★☆ or ★★ クズ、観る価値なし、観る必要なし
★★☆ イマイチ、観ても保障しません
★★★ マシ、まぁまぁかな
★★★☆ 普通、悪くはない
★★★★ いい感じ、とりあえずお勧め
★★★★☆ ほぼ完璧、いい映画です
★★★★★ 傑作、オヌヌメ!!

2020年08月 


30/ アップリンク京都 ディック・ロングはなぜ死んだのか?
5896 The Death of Dick Long
「スイス・アーミー・マン」のダニエル・ジャイナート監督製作作品。
マイケル・アボット・Jr.主演。バージニア・ニューコム、アンドレ・ハイランド、サラ・ベイカー、ジェス・ワイクスラー、ロイ・ウッド・Jr.、スニータ・マニ、ダニエル・シャトナーほか。
こんなに斜め上の設定があるとはww
冒頭でバカ男友達同士の夜遊びの延長が、結局タイトルのディックを死に至らしめることになるんだけど、その死因をひた隠しにしようとする主人公2人の行動がすべてマイナス要因にしかならない展開。
死因が明かされる以上に、その死因の原因が予想を上回る展開で笑うに笑えない。アメリカの田舎町でよく聞く、反キリスト教的行動ね。
★★★☆
29/ イオンシネマ京都桂川 幸せへのまわり道
5895 A Beautiful Day in the Neighborhood
マリエル・ヘラー監督作品。
トム・ハンクス主演。マシュー・リス、クリス・クーパー、スーザン・ケレチ・ワトソンほか。
実話をベースにしてて、主演のトム・ハンクスはアメリカで1968年〜2001まで放映していた人気長寿番組の司会フレッド・ロジャースを演じ、彼が唯一インタビューに答える事になった雑誌「エスクァイア」の問題記者ロイド・ボーゲルとの関わりを映画化している。
TV番組という事で、再現されたTV番組の仮面サイズはスタンダードになり、現実の世界になるとビスタになるという興味深い演出。これで、その境を見分けることができるんだけど、クライマックスそこが曖昧になるシーンがあり、そのシーンが素晴らしい。
心に傷を負った男が完全無欠に見える男によって癒されていき、心が解けていくさまが見事。
★★★★★
29/ TOHOシネマズ二条 ソワレ
5894
外山文治監督脚本作品。
村上虹郎主演。芋生悠、山本浩司、江口のりこ、田川可奈美、岡部たかし、康すおんほか。
生きることだけに固執した青年と、生きることに絶望している少女ではない女性の稚拙な逃避行。そこから生まれる2人の関係を描いている。
わかりやすく人を信じられなくなった女性の痛々しさがリアルで、そこに和歌山弁が入ってきて一層泥臭くて哀しい。
★★★
28/ MOVIX京都 青くて痛くて脆い
5893
狩山俊輔監督作品。
吉沢亮主演。杉咲花、岡山天音、松本穂香、清水尋也、森七菜、光石研、柄本佑、茅島みずきほか。
今の時代、SNSという凶器(治療薬)を使って、人(グループ)を貶めるのは簡単な事だと改めて思い知らされる。
ある意味、ストーカー(思い込み)行為の増殖によって制御できなくなった自分が見えないまま進むとこうなるよという例のような内容。これは、SNSに限らず昔からあったことだし、昔から題材にされてきたことなので、ここからどうするか、どうしないといけないかを考えなければならない問いかけではあると思う。
自分はSNSは情報集の場であり、何かを投げかけたりコミュニティを作ったりしたくはないので、直接関わりたくないので主人公の様には共感できない。
★★★★
23/ MOVIX京都 ブックスマート 卒業前夜のパーティデビュー
5892 Booksmart
オリビア・ワイルド監督作品。
ケイトリン・デバー、ビーニー・フェルドスタイン主演。ジェシカ・ウィリアムズ、リサ・クドロー、ウィル・フォーテ、ジェイソン・サダイキス、ビリー・ロード、ダイアナ・シルバーズほか。
キューバ・グッディング・Jr.の息子メイソン・グッディングも出演。
愛すべき底抜け高校生総出演のアゲアゲムービー。主演の一人エイミーは意識高い系で卒業後1年アフリカに行くことにしている。またゲイを公言してて高校時代に恋人を作りたくて仕方がない。友人のモリーは勉強ヲタク目線でしか見られない状態になってて、周りのバカ生徒(と思ってただけ)が実は同等かそれ以上の大学に進学すると知り爆発wそこで行ったことのないパーティに繰り出すことに…。
クラスメイトのクセモノっぷりと、校長と担任も個性的で何も考えずに楽しめる。
★★★★☆
22/ TOHOシネマズ二条 2分の1の魔法
IMAX2D吹き替えver.
5891 ONWARD
ポイントで鑑賞。
ダン・スキャンロン監督脚本原案作品。
声に志尊淳、城田優、近藤春奈、浦嶋りんこ、新谷真弓、丸山荘史、立木文彦ほか。
生まれて間もなく亡くなった父を想い日々暮らす次男坊が16歳の誕生日に1日だけ父が復活する魔法を使うも下半身だけが具現化。なんとか一目リアルな父を見たい一心で警察も巻き込んで大騒動に発展する。
そもそもの設定が上がりまくりで、魔法のあるファンタジーの世界にいる、ミノタウロスにケンタウロス、サイクロプス、ピクシー、人魚が普通に共存してるのが感動wその上、キーパーソンにマンティコアとかすばらしい!!
今時の吹き替えは、劇中の文字も日本語になるんだね。吹き替えのメインキャストもクレジットのトップに入ってるしすごいなー。
男の子の向こう見ずな行動をリアルに描いた名作。
★★★★★
22/ アップリンク京都 グッバイ、リチャード!
5890 THE PROFESSOR
ウェイン・ロバーツ監督脚本作品。
ジョニー・デップ主演。ローズマリー・デウィット、ダニー・ヒューストン、ゾーイ・ドゥイッチ、ロン・リビングストン、オデッサ・ヤングほか。
末期がんと宣告され余命半年の大学教授。同時期に嫁は不倫を告白され、娘にはゲイを告白される。そんな中、残り少ない時間を自暴自棄とも思えるように自由に行動し始め、逆に周りが徐々にその自由に感化されていく…。
アメリカらしいドライな展開だけど、徐々に普通ではなくなっていく主人公が、後半辛くて観ていられない。どうしても癌で亡くなった親友を感じてしまって。
それほどジョニデがすばらしい。
★★★★☆
16/ MOVIX京都 弱虫ペダル
5889
三木康一郎監督脚本作品。
永瀬康主演。伊藤健太郎、橋本環奈、坂東龍汰、竜星涼、柳俊太郎、菅原健、皆川猿時ほか。
原作コミックもTVアニメ、当然劇場アニメも観ずに、実写を見た。
これ1本で1つの物語として成立させるには、いろいろそぎ落としてるんだろうなとは思うけど、1本の映画として分かりやすいキャラクターと展開が誰にも入りやすくて楽しめるいい作品になっていると思った。
CGで補間はしてるとしても、出演者は相当自転車を走られた感は感じるので、自然と観てる側にも力が入る。唯一、汗をあまりかいてないのが正しいのかどうか…。
あと最近のコミックの傾向である、主人公が実は見た目以上にパワフルでコミュ障じゃないという楽観的視点が、苦悩したくない世代に合ってるのかと改めて思った。
橋本環奈はやっぱりかわいいねー。
★★★★★
16/ MOVIX京都 ディバイン・フューリー/使者
5888 The Divine Fury
キム・ジュファン監督脚本作品。
パク・ソジュン主演。アン・ソンギ、ウ・ドファン、チェ・ウシク(「パラサイト」)ほか。
力いっぱいのVFXとアクション、主演が微妙にずれるところも韓国映画らしくていい。
独裁国や共産圏ではない自由度の高い目線も親しめて、ある意味安心するw
アクションやクリーチャーデザインが微妙に何かに似てるけど、そんなのは些末な感じかな。
こんな作品を作れるという事は、改めてキリスト教徒が多いのがわかる。
★★★★☆
15/ TOHOシネマズ二条 インセプション
IMAX2D字幕ver.
5887 INCEPTION
2010年製作。クリストファー・ノーラン監督脚本製作作品。
レオナルド・ディカプリオ主演。渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、トム・ハーディ、キリアン・マーフィー、マイケル・ケイン、トム・ベレンジャー、ルーカス・ハース、ピート・ポスルスウェイトほか。
10年振りに観たら、思ってたのと全然違ったw自分の記憶の曖昧さに残念しきり。
すごい難解な脚本に、当時最新のVFXを使って再現した夢(深層部)の世界。
このあと「ドクター・ストレンジ」や「アンチグラビティ」に繋がっていく、当時話題になった街ごと折りたたまれるシーンが1シーンしかなかったり、落下に併せて無重力になるシーンの力技感とか、改めてみると面白い。
★★★★☆
15/ アップリンク京都 8日で死んだ怪獣の12日の物語
5886
岩井俊二監督脚本造形作品。樋口真嗣原案。
斎藤工主演。のん、武井壮、穂志もえか、樋口真嗣共演。
元々は樋口真嗣主導の、コロナ禍に「自分の好きな怪獣にコロナと戦ってもらおう」という趣旨で映画人、著名人にバトンを渡して作った短編動画。
それの番外編編で、岩井俊二に監督脚本を任せて長編化。
出演者も少なく、まるで自撮りのように勧める展開がリアリティがあって面白い。
怪獣が出てくるけど、お金が掛かってないので粘土で作ったものが使われて、それがまた妙なリアリティを感じる。そうウルトラQのような感じ。
新型コロナのせいでエンタメが何もかも狂ってしまった中、こういう作品で表現した作家さんたちに称賛する。
リモート舞台挨拶付き
★★★★☆
14/ T-JOY京都 ジェクシー!スマホを変えただけなのに
5885 JEXI
ジョン・ルーカス&スコット・ムーア監督脚本作品。
アダム・ディバイン主演。アレクサンドラ・シップ、ロン・ファンチズ、シャリーン・イー、マイケル・ペーニャ、ワンダ・サイクスほか。
アメリカでは人気のスタンダップコメディアンアダム・ディバイン久々の日本劇場公開作品。やっぱコメディは日本は厳しいなー。
下品なジェクシーの声には、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」モイラ・マクターガトのローズ・バーン。彼女のはっちゃけが面白い。
★★★☆
10/ イオンシネマ京都桂川 海底47m古代マヤの死の迷宮
5884 47 Meters Down:Uncaged
「深海47m」のヨハネス・ロバーツ監督脚本作品。
ソフィー・ネリッセ主演。コリーヌ・フォックス(ジェイミー・フォックスの娘で初出演)、ブリアンヌ・チュー、システィーン・スタローン(シルベスタ・スタローンの次女にして初出演)、ニア・ロング、ジョン・コーベットほか。
前作を劇場では見逃したので、Netfilixで先に観てから今作を観てみた。
前作が希望のないシニカルな展開のシチュエーションホラーで★3つだったけど、今作はアクション性が高く前向きなラストなので★3.5にした。
4人組の女子がユカタン半島の火山で出来た穴、湖底で海と繋がっている汽水湖に沈んだマヤの遺跡を見にダイビングして起こる悲劇。とりあえずグイグイ行く女子にスタローンの娘って出来すぎやろw
真っ先に死ぬしww
冒頭のいじめのシーンがラストに微妙に繋がってるけど、何とも言えない演出でここは必要なかったのでは?と思ったりはした。
原題は、前作ではサメ見物のケージをつるしているクレーンが壊れてケージごと海底47mに落ちるという設定を顧みての、「ケージなし」という副題。
★★★☆
9/ アップリンク京都 ハニーボーイ
5883 HONEY BOY
アルマ・ハレル監督作品。
ノア・ジュプ主演。シャイア・ラブーフ出演脚本。ルーカス・ヘッジズ、FKAツイッグスほか。
シャイア・ラブーフが問題を起こしてリハビリの一つとして書いた、自分の家族の話を脚本化し映画化。
主人公であるシャイア・ラブーフが、父親を演じていてある意味感慨深い。
息子の金を頼りに生きている、そこら中にほころびのあるステージママである父親。その父親のせいでPTSDの傾向にあると判断され、その思い出を描きだすところからストーリーが始まる。
主演になる2人、ノア・ジュブとルーカス・ヘッジズがすばらしい。というか、ルーカス・ヘッジズの最近の目覚ましい演技が100点。
入場者特典:ステッカー
★★★★
7/ MOVIX京都 ぐらんぶる
5882
ポイントで鑑賞。
英勉監督作品。
竜星涼主演。犬飼貴丈、依田祐希、小倉優香、石川恋、高嶋政宏、朝比奈彩ほか。
驚くほど内容のない青春映画。漫才用語の天丼という同じことを繰り返して笑いを取る手法がくどいし。
去年からすでに3本、今年はあと2本上映するって英監督、撮りすぎやろw
★★☆
2/ アップリンク京都 劇場
5881
行定勲監督作品。原作は又吉直樹の同名小説。
山崎賢人、松岡茉優主演。寛一郎、伊藤沙莉、上川周作、大友律、井口理ほか。
どうしようもなくプライドの高い男の苦悩する話。基本、主人公(山崎賢人)のモノローグで進むので、何を考えてるか、どう思ってるかは手に取るようにわかるので、言うほど痛みを感じなかった。それ以上に、不器用で身勝手な主人公に残念感しかない。
しかし35年ほど前から小劇場で観てきた演劇の、ある意味裏側を感じられて懐かしかったり、心の奥が痛かったり。
クライマックスの展開は「鎌田行進曲」のオマージュなのかな。
吉本印の良作。
★★★★☆
2/ アップリンク京都 アルプススタンドのはしの方
5880
城定秀夫監督編集作品。原作は兵庫県立東播磨高校演劇部、藪博晶の舞台演劇。
出演に小野莉奈、平井亜門、西本まりん、中村守里、黒木ひかり、平井珠生、目次立樹、山川琉華ほか。
高校野球地方大会1回戦の、球場スタンドの最上段の端にいる、特に強くもない高校の本位で応援には来てない生徒4人を中心に描いている。
そこにいる状況と、それぞれの心の奥にある思いが合致してなくて、いかにも青春という展開。あー40年前はこんなだったかー、と思い出した。
75分という時間だけど濃くて大満足できる作品です。
リモート舞台挨拶付き
★★★★★
1/ TOHOシネマズ二条 海辺の映画館-キネマの玉手箱
5879
大林宣彦監督脚本編集作品。これが遺作。
厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦主演。吉田玲、成海璃子、山崎紘奈ほか多数出演。
劇場で大林監督作品を見たのは、2007年「転校生〜さよならあなた〜」以来なんで、ここ最近の作品が反戦色が強いというのは聞いてたけど、死期を悟ったような集大成の3時間だったと思う。
ずっとやめなかったチープな特撮、クロマキー合成を全編に使い、日本の近代の愚かな戦争の歴史を描いている。
とにかく大林映画に出演したことのあるなし関係なしで有名俳優大挙出演が、こちらも集大成ぽくて泣ける。
大病と年齢でここまで作り上げられるのはさすが、としか言いようがない。
見事な大団円。
★★★★★

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