2006 best10

洋画編

1位 カーズ PIXERの最新作。
今回は、車を擬人化した世界での話。その車の塗装とか砂埃とか錆具合がすごい。また、手足のないキャラクターの感情表現をさすがの技術でこなし違和感なく動いている。
ラストに本物のミハエル・シューマッハが声優登場するのが最高。
1位 プラダを着た悪魔 「カーズ」と同率一位にしたのは、ジャンルが違うから選びにくかったので。
こちらは、アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ主演のファンション雑誌の新人編集者のサクセスストーリー。
アン・ハサウェイらしいちょっとのコメディと挫折の中から見出す自分の位置。最近の緩い青春映画にないテイスト満載で合格点。
3位 ジャーヘッド 最近自分の中で「萌え(w)」要素のリアル戦争映画。
湾岸戦争を一兵卒の位置から見た秀作。実戦を迎えるにつれ人格が崩壊してゆく様が哀しい。
4位 キング・コング 「LOTR」以来のピージャク監督作品。
相変わらずの3時間もの超時間と、すばらしい特撮技術が最高。
リメイクをうまく生かし、登場する恐竜とかを当時の怪獣ぽく表現しているのがすばらしい。
5位 GOAL! ワールドワイドに展開する2006WCUPをメインに置いた、主人公のサクセスストーリー。
メキシコから違法滞在者が、自分の足だけでヨーロッパに渡り、イギリスのクラブハウスに入り、イギリスリーグ1になる、という筋は至って簡単。その簡単だけど型にはまったサクセス振りが好みの作品。
2007年夏続編が公開される。続編は、ヨーロッパリーグ。
6位 トリスタンとイゾルデ ジェームズ・フランコとソフィア・マイルズ主演の古典。
「ロミオとジュリエット」の原典だけど、こちらの方がドラマチック。
意外なところがこの時代はイングランドはアイルランドに侵攻されていたという事実。結局、痛み分けなんじゃんって感じ。
7位 力道山 ソン・ヘソン監督作品の韓国映画。
日本を舞台にした映画で、主演の力道山をソル・ギョング、ヒロインを中谷美紀が好演。
力強い体格と演技が好き。
8位 夢駆ける馬ドリーマー ノンフィクションの原作の映画化。
名子役ダコダ・ファニングの一人勝ち映画かと思ったら、カート・ラッセルもエリザベス・シューも競走馬も存在感ありありで脚本の勝利か。
クライマックスの盛り上がりは結果がわかってる筈なのに感涙、激高できます。
9位 スーパーマンリターンズ 19年振りの新作。
DCのコミックヒーローは、皆帰ってくるらしいですね。今度はワンダーウーマンに帰ってきてほしいです。
個人的にはスーパーマン役のブランドン・ラウスの線の細さがイヤです。
10位 ユナイテッド93 限りなくノンフィクションに近いフィクション映画。
監督がコレを撮るために表題の旅客機に関わった身内に取材し映像化した作品。その緻密な取材のおかげですごく意味のある作品に仕上がっている。
次点 エミリー・ローズ こちらもノンフィクションを原作とした映画。
キリスト教系ではよくある「悪魔憑き」をリアルに映像化したおかげで、恐ろしく怖い。
久々にキンタマの裏が寒くなる怖さのホラーです。
Mr.&Mrs.スミス ブラピとアンジェリーナ・ジョリー主演の映画と言うことで、この二人ばかりピックアップされた日本の広告でしたが、多分脚本がよかったんでしょうね。とにかく、びっくりの展開より、アクションシーンの派手さがすばらしい。
逆に言うとこれほどのアクションがあったから、この2人が出演OKしたのかな、と。


邦画編

1位 寝ずの番 マキノ雅彦初監督作品の上方芸人の悲喜劇。それも見事な悲喜劇。
お座敷芸と言われる「ちんこ」「おめこ」を連呼する下品な歌が、目が覚めるほどおかしく楽しい。
劇場でしか掛けられない出来は最高!
2位 紙屋悦子の青春 黒木和雄の遺作。
主演の原田知世が昭和初期の女性の抑えた演技を演じ、感情をかきむしられる。
原作は戯曲であるため舞台らしい演技が共演者である、小林薫、本上まなみ、永瀬正敏も存在感がすばらしい。
3位 用心棒 1961年製作、黒沢明監督作品。
モノクロをものともしない迫力はすごい。
主演の三船敏郎は言わずもがな、ライバルの仲代達矢他の出演者もそのパワーがすごい。
2007年織田裕二主演でリメイクされる予定。
4位 それでもボクはやってない 11年振りにメガホンを取った周防正行監督作。
痴漢冤罪事件を、裁判と言う視点から描いた問題作。
男ならコレを見ると恐ろしくて震えること間違いない。
5位 ゆれる オダジョー、香川照之主演の業の深いクライムムービー。
人付き合いの下手な兄と社交的な弟に絡む一人の女性の事故死。
ずっと奥歯をかみ締めたような演技に感動。
6位 小さき勇者たちガメラ 「平成ライダー」のメイン監督、田崎竜太監督の佳作。
子供向けのしょーもない話かと思ったら、カタルシス満載の脚本は大正解。
7位 ALWAYS三丁目の夕日 去年の日本アカデミー賞を総なめにした怪物作。つーか、日本アカデミー賞はいつもそうですけどね。
とにかく、ROBOT製作の超感動特撮大作。いや、違うか。ノスタルジックファンタジーか。そんな感じ。
元々特撮畑出身の監督の手腕が100%発揮された名作。
8位 パプリカ 今敏監督の最新作。
相変わらずの独創性と作画力はすばらしいの一言。
セルアニメだけでないしっかりした作画力はCGがあってからこそ。
9位 手紙 東野圭吾原作のヒューマンドラマ。
じわじわと感情の嵐がクライマックスに押し寄せる。犯罪者と被害者の間の空気感が身を切るように痛い。
10位 UDON 香川県民のための香川県民によるエンタテインメントムービー。
監督の本広克行以下香川県出身の芸能人も多数出演し、アットホームな内容も相まってすごく平凡だけど、暖かい仕上がりになっている。
カット割が好き。
次点 博士の愛した数式 玄人監督、小泉堯史の佳作「博士の〜」。心が温かくなる映画。
THE有頂天ホテル 「THE有頂天〜」は、こちらも玄人劇脚本家(最近はTVが多いね)の三谷幸喜監督脚本作品。豪華キャストに、舞台っぽい展開の密室で起こるスラップスティックコメディ。こんな絵を撮れる監督は今の時代は彼くらいしかいないのではないか、と。そんな感じ。

2/12/2007


総評 洋画は、さすがの脚本不足なのかノンフィクションが4本もあったり。
大体例年と変わらない青春モノ、特撮モノ、戦争モノって感じですね。とにかく青春感涙系は外せません。
邦画は、相変わらず定められないジャンルですな。どっちかというと大作は上位にならない、くらいがセオリーか。大きく観ると、感情を揺さぶられる作品、と言うところですね。笑い、涙、感動、感心、怒り、悲しみ、哀愁とかね。

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