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== 数の性質3(高校入試問題) ==
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高校入試の基本〜標準
長文問題に慣れよう
基本:★
【問題1】
 孝さんと桜さんは,連続する2つのぐう数の積に1を加えた数がどのような数になるか次のように調べた。
 調べたこと
2×4+1=9=32
4×6+1=25=52
6×8+1=49=72
全て奇数の2乗になっている。

 調べたことから,次のように予想した。
 予想
 予想する2つの偶数の積に1を加えた数は,奇数の2乗になる。
 次の(1)〜(3)に答えよ。
(1) 予想がいつでも成り立つことの証明を完成させよ。
 証明
 連続する2つの偶数は,整数mを用いると,
したがって,連続する2つの偶数の積に1を加えた数は,奇数の2乗になる。
(2) 孝さんと桜さんは,予想の「連続する2つの偶数」を「2つの奇数」に変えても,それらの積に1を加えた数は奇数の2乗になるか話し合った。次の会話は,そのときの内容の一部である。
孝さん
 例えば2つの整数が2と6だと,それらの積に1を加えると13だから,奇数の2乗にならないよ。

 1と3だと,それらの積に1を加えると4だから,奇数の2乗にならないけど,整数の2乗になるよ。
桜さん

 本当だね。( A )の積に1を加えると,整数の2乗になるのかな。

 文字を用いて考えてみようよ。

 @ ( A )は,整数nを用いると,n, n+2と表されるから,これを用いて計算すると,整数の2乗になることがわかるよ。

 確かにそうだね。計算した式を見ると,A ( A )の積に1を加えると,( B )の2乗になるということもわかるね。

 下線部Aは,下線部@のnがどのような整数でも成り立つ。 ( A ),( B )にあてはまるものを,次のア〜クからそれぞれ1つ選び,記号をかけ。
ア 連続する2つの奇数
イ 異なる2つの奇数
ウ 和が4である2つの整数
エ 差が2である2つの整数
オ もとの2つの数の間の整数
カ もとの2つの数の間の偶数
キ もとの2つの数の間の和
ク もとの2つの数の間の差
(3) 次に,孝さんと桜さんは,連続する5つの整数のうち,異なる2つの数の積に1以外の自然数を加えた数が,整数の2乗になる場合を調べてまとめた。
 まとめ
 連続する5つの整数のうち,
( X )と( Y )の積に( Ⓟ )を加えた数は,( Z )の2乗になる。
 上のまとめはいつでも成り立つ。( X ),( Y ),( Z )にあてはまるものを,次のア〜オからそれぞれ1つ選び,記号をかけ。また,( Ⓟ )にあてはまる1以外の自然数を答えよ。
ア 最も小さい数
イ 2番目に小さい数
ウ 真ん中の数
エ 2番目に大きい数
オ 最も大きい数
(2021年度 福岡県公立高校入試問題)
※なお,もとの問題文では,孝さん,桜さんのイラストが描かれているが,この引用ではイラストを省略した
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基本:★★
【問題2】
 次は,先生とAさんの会話です。これを読んで,あとの各問に答えなさい。
先 生「次の表は,式3x+5について,xに1から順に自然数を代入したときの3x+5の値を表したものです。表を見て気づいたことはありますか。」
x1234567891011
3x+5811141720232629323538
Aさん「表を見ると,xに1,5,9を代入したときの3x+5の値が,すべて4の倍数になっています。」
先 生「1,5,9の共通点はありますか。」
Aさん「1も5も9も,4で割ると1余る数です。」
先 生「4で割ると1余る自然数は他にありますか。」
Aさん「あります。1, 5, 9の次の数はです。」
先 生xを代入したときの3x+5の値は4の倍数になるでしょうか。」
Aさんを代入したときの3x+5の値はなので,これも4の倍数になっています。」
先 生「そうですね。これらのことから,どのような予想ができますか。」
Aさん3x+5xに,4で割ると1余る自然数を代入すると,3x+5の値は4の倍数になると予想できます。」
(1) にあてはまる自然数を書きなさい。
(2) 下線部の予想が正しいことを,次のように証明しました。@にあてはまる式を書きなさい。また,Aに証明の続きを書いて,証明を完成させなさい。
(証明)
nを0以上の整数とすると,4で割ると1余る自然数は@と表される。

A

したがって,3x+5xに,4で割ると1余る自然数を代入すると,3x+5の値は4の倍数になる
(2021年度 埼玉県公立高校入試問題)
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基本:★★
【問題3】
 絵理さんと桃子さんは,連続する3つの自然数の性質について考えた。次の会話を読んで,@〜Cに答えなさい。
絵理:連続する3つの整数の和は,どのような数になるのかな。
桃子:連続する3つの整数が,1, 2, 3のとき,その和は6になるね。2, 3, 4のとき,その和は9になるね。連続する3つの自然数の和は,いつでも3の倍数になりそうよ。
先生:連続する3つの整数について,積も含めて考えると,ほかにも様々な性質がありそうですね。
@ 下線部について,絵理さんは次のように確かめた。(1)(2)に適当な式を書き入れなさい。
 連続する3つの自然数のうち,最も小さい自然数をnとすると,中央の自然数はn+1,最も大きい自然数は(1)と表される。このとき,連続する3つの自然数の和は,
 n+n+1+(1)=3((2))
となり,(2)は自然数だから,3((2))は3の倍数である。
 したがって,連続する3つの自然数の和は,いつでも3の倍数になる。
A 連続する3つの自然数の性質について,正しき述べられている文は,ア〜エのうちではどれですか。当てはまるものをすべて答えなさい。
ア 連続する3つの自然数の和は,いつでも奇数になる。
イ 連続する3つの自然数の和は,いつでも偶数になる。
 連続する3つの自然数の和は,いつでも中央の自然数の3倍になる。
 最も小さい自然数と最も大きい自然数の和は,いつでも中央の自然数の2倍になる。
B 先生の話を聞いた2人は,次のメモのように考え,連続する3つの自然数の性質を予想した。
連続する
3つの自然数
2数の積
2数の積に
1をたした数
最も小さい
自然数
1
中央の
自然数
2
最も大きい
自然数
3
234345
3

4
8

9
15

16
【予想】
連続する3つの自然数について,最も小さい自然数と最も大きい自然数の積に1をたした数は,いつでも中央の自然数の2乗になる。
 メモの【予想】は,次のように証明できる。 nを使った式を用いて,【予想】が正しいことを示し,〈証明〉を完成させなさい。
〈証明〉
 連続する3つの自然数のうち,最も小さい自然数をnとすると,最も小さい自然数と最も大きい自然数の積に1をたした数は
 したがって,【予想】が正しいことが示された。
C 連続する3つの自然数について,最も小さい自然数と最も大きい自然数の積に1をたした数が324となるとき,連続する3つの自然数を求めなさい。
(2019年度 岡山県公立高校入試問題)
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やや難:★★★
【問題4】
 
 
1段目12345 6 7
14 15 16
23 24 25
89
2段目101112131718
3段目192021222627
4段目28293031

 自然数を1から順に9個ずつ各段に並べ,縦,横3個ずつの9個の数を で囲み, 内の左上の数をa,右上の数をb,左下の数をc,右下の数をd,真ん中の数をxとする。たとえば,上の では,a=5, b=7, c=23, d=25, x=15である。次の12の問いに答えなさい。
1 axを使って表せ。
2 M=bd−acとするとき,次の(1), (2)の問いに答えよ。
(1) a, b, c, dをそれぞれxを使って表すことで,Mの値は4の倍数になることを証明せよ。
n aが1段目から10段目までにあるとき,一の位の数が4になるMの値は何通りあるか,次の  に適当な数を入れ,求め方を完成させよ。
[求め方]
(1)よりMの値は4の倍数だから,Mの値の一の位の数が4になるのはxの一の位の数がまたはになるときである。
xは2段目から11段目までにあり,各段の両端を除く自然数であることに注意して,Mの値の個数を求めると通りである。
(2019年度 鹿児島公立高校入試問題)
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(高校の群数列)
難:★★★
【問題5】

1列目2列目3列目4列目5列目
1段目1451617
2段目2361518
3段目98714
4段目10111213
5段目
 右の図のように,連続する自然数を1から順に規則的に書いていく。上の段から順に1段目,2段目,3段目,…,左の列から順に1列目,2列目,3列目,…とする。例えば,8が書かれているのは3段目の2列目である。
 このとき,次の問い(1)〜(3)に答えよ。
(1) 36が書かれているのは何段目の何列目か求めよ。
(2) n段目のn列目に書かれている数をnを用いて表せ。だたし,答えは,かっこがあればかっこをはずし,同類項があれば同類項をまとめて簡単にすること。
(3) 87段目の93列目に書かれている数を求めよ。
(2018年度 京都府公立高校入試問題)
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普通:★★
【問題6】
 いくつかの碁石を,縦と横が等間隔となるように置き,正方形の形に並べることを考える。次の図のように,最初に黒い石を4つ並べて1番目の正方形とし,その外側に白い石を並べて2番目の正方形を作る。次に内側の黒い石を取り,いくつかの黒い石を加えて外側に並べ,3番目の正方形を作る。このように,3番目以降は,内側の石を取り,その石と同じ色の石をいくつか加えて外側に並べ,次の正方形を作っていく。後の(1)〜(3)の問いに答えなさい。


(1) 4番目の正方形を作ったとき,外側に並んでいる白い石の個数を求めなさい。
(2) n番目の正方形を作ったとき,外側に並んでいる石の個数を,nを用いた式で表しなさい。
(3) 黒い石と白い石が,それぞれ300個ずつある。これらの石を使って図のように正方形を作っていったところ,何番目かの正方形を作ったときに,どちらかの色の石がちょうど使い切ることができ,もう一方の色の石は,いくつか使われずに残った。このとき,次の@,Aの問いに答えなさい。
@ どちらかの色の石をちょうど使い切ったのは,何番目の正方形を作ったときか,求めなさい。
 ただし,答えを求める過程を書くこと。
A 使われずに残った石について,その石の色と残った個数をそれぞれ求めなさい。
(2022年度 群馬県公立高校入試問題)
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普通:★★
【問題7】
 灰色と白色の同じ大きさの正方形のタイルをたくさん用意した。これらのタイルを使って,下の図のように,灰色のタイルを1個おいて,1個目の正方形とし,2番目以降は,正方形の四隅のうち,左下隅に灰色のタイルをおいて,灰色のタイルと白色のタイルが縦横いずれも交互になるようにすき間なく並べて,大きな正方形をつくっていく。できあがった正方形の1辺に沿って並んだタイルの個数が1個,2個,3個,…のとき,それぞれできあがった正方形を,1番目,2番目,3番目,…とする。このとき,次の(1)〜(3)の問いに答えなさい。

(1) 5番目の正方形には,灰色のタイルと白色のタイルがそれぞれ何個使われているか。その個数を答えなさい。
(2) 次の@,Aの問いに答えなさい。
@ 2k−1番目(奇数番目)の正方形には,灰色のタイルと白色のタイルがそれぞれ何個使われているか。kを用いて答えなさい。ただし,kは自然数とする。
A 2k番目(偶数番目)の正方形には,灰色のタイルと白色のタイルがそれぞれ何個使われているか。kを用いて答えなさい。ただし,kは自然数とする。
(3) 灰色のタイルを221個使ってできる正方形は,何番目の正方形か。求めなさい。
(2018年度 新潟県公立高校入試問題)
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やや難:★★
【問題8】
 下の図のように,同じ大きさの正三角形の白いタイルと黒いタイルをすき間なくしきつめて,1番目,2番目,3番目,4番目,……,n番目までの正三角形をつくります。
 このとき,次の各問に答えなさい。

(1) 下の表は,1番目,2番目,3番目,4番目,……,n番目までの正三角形をつくるのに必要な白いタイルと黒いタイルの枚数についてまとめたものです。にあてはまる数をそれぞれ書きなさい。
12347n
白いタイル(枚)13610
黒いタイル(枚)0136
タイルの合計(枚)14916
(2) n番目の正三角形をつくるのに必要な黒いタイルの枚数をa枚とするとき,anを使った式で表しなさい。
(2018年度 埼玉県公立高校入試問題)
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