食塩水の濃度
《解説》
■ 食塩水の濃度は,で求められます.

 《  ↑ 食塩の重さ 全体の重さ 全体の重さ  に 100 を掛けて%にしたもの. 》

⇒ 「食塩水全体に対する食塩の割合を%で表わしたもの」が濃度だから,「全体の重さ」で割るところが重要

※ 「(解けている物の重さ)÷(水の重さ)×100」などと間違って覚えると,例えば水100gに砂糖は200gほど解けるので,砂糖水の濃度は200%などと,とんでもない数字が出てくることになります.
 この場合でも,(全体の重さ)=(砂糖の重さ)+(水の重さ)で割ると,濃度が100%を超えるようなことは起りません.(必ず分母の方が大きくなるから)

  また,食塩水に含まれる食塩の重さは,で求められます.

注意
食塩水(溶液)の重さには,水だけでなく,食塩の重さも含まれます.
例 食塩20(g)が水100(g)に溶けているとき,食塩水の濃度は20%ではありません.
  食塩水120(g)のうち20(g)が食塩だから,20÷120×100=16.7(%)です.

《準備運動1》 次の空欄に,正しい数字を入れなさい. 
(1) 
 水90(g)に食塩10(g)が溶けている食塩水の濃度は  (%)です.
(2)
 食塩10(g)が水40(g)に溶けている食塩水の濃度は  (%)です.
(3)
 5(%)の食塩水100(g)に含まれる食塩の量は  (g)です.
(4)
 8(%)の食塩水200(g)に含まれる食塩の量は  (g)です.

《解説》
■ 2種類の食塩水を混ぜ合わせたときの食塩水の濃度を求める問題も,方程式を使わずに算数で解けます.
  「食塩の合計」÷「食塩水の合計」×100です.

■ 考えるときは,下の図のように,食塩と水を分けて想像した方が分かりやすいでしょう.

《例》 5(%)の食塩水100(g)と,8(%)の食塩水200(g)を混ぜたとき,何(%)の食塩水になるか.
 (解答) 食塩は5+16=21(g),食塩水は100+200=300(g),
      21÷300×100=7(%)・・・(答)


《準備運動2》 次の空欄に,正しい数字を入れなさい.  (1) 
 12(%)の食塩水200(g)と,7(%)の食塩水300(g)を混ぜたとき,(%)の食塩水になります.
(2)
 3(%)の食塩水40(g)と,9(%)の食塩水200(g)を混ぜたとき,(%)の食塩水になります.
(3)
 5(%)の食塩水80(g)に,水20(g)を混ぜたとき,(%)の食塩水になります.
(4)
 1(%)の食塩水200(g)に,食塩20(g)を混ぜたとき,(%)の食塩水になります.


《解説》

 例 「12(%)の食塩水200(g)と,x(%)の食塩水300(g)を混ぜて,9(%)の食塩水になるとき,xを求めなさい.」
という問題のように,初めの条件が未知数のときは,方程式を作って解きます.
方程式の作り方は,最後にできる食塩水の濃度について式を立て,
 
とします.
 この例では,
12%の食塩水200(g)には食塩が200×0.12=24(g)含まれており,x%の食塩水300gには食塩が300×x÷100=3x(g)含まれているから,これらを混ぜると食塩の合計は24+3x(g)になります.
また,食塩水全体は,200+300=500(g)になります.
したがって,その濃度は  → 24+3x=45 → x=7(%)・・・(答)

 となります.
■ もし,未知数が初めのどちらかの食塩水の重さなら,分母にxがきますが,分母を払えば平気です.
 (分母にxがある方程式(分数方程式)が平気でない人は,初めから分母を払った形で,「最後の食塩の重さ」で方程式を立てるとよいでしょう.)
 
 この例では,24+3x=(200+300)×9÷100 です.

《問題》 次の空欄に,正しい数字を入れなさい. 
(1) 
10(%) の食塩水 300(g) と,x(%) の食塩水 450(g) を混ぜたとき,7(%) の食塩水になります.
x= (%)
(2)
 12(%) の食塩水 300(g) と,x(%) の食塩水 200(g) を混ぜたとき,14(%) の食塩水になります.
x= (%)
(3)
6(%) の食塩水 100(g) に,水何 g を混ぜると,5(%) の食塩水になりますか.
(g)
(4)
6(%) の食塩水 100(g) から水何グラムを蒸発させると,8(%) の食塩水になりますか.
(g)
(自由研究)
 このプログラムは,各自が求めたい食塩水の濃度を計算するものです.空欄を埋めて問題を書き込み[計算する]ボタンを押してください.タブキーを使うと空欄を移動することができます.
※数学的には食塩水の濃度は何%でもあるように思うかもしれません,実際には25℃の1気圧付近では26.4%以上は解けずに,それよりも食塩が多い場合は食塩が結晶として残ります.だから,常温常圧で実験する限り,問題や答で26.4%を超えるような濃度が登場するような問題は,現実には食塩が全部が溶けるとは限らないことに注意してください.
A. 2種類の食塩水を混ぜてできる食塩水の濃度を求める問題
(%)の食塩水(g)に
(%)の食塩水(g)を
混ぜてよくかきまわすと何(%)の食塩水になるか?
計算するやり直す
B. 食塩水に水を混ぜてできる食塩水の濃度を求める問題
(%)の食塩水(g)に水(g)を
混ぜてよくかきまわすと何(%)の食塩水になるか?
計算するやり直す
C. 食塩水に食塩を混ぜてできる食塩水の濃度を求める問題
(%)の食塩水(g)に食塩(g)を
混ぜてよくかきまわすと何(%)の食塩水になるか?
計算するやり直す
D. 食塩水から水を蒸発させて濃くしたときの食塩水の濃度を求める問題
(%)の食塩水(g)から水(g)を
蒸発させると何(%)の食塩水になるか?
計算するやり直す
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