■繰り下がりのある引き算
(A) 引き算の結果を全部覚えておく方法
 例えば,右の表1において,背景色が黄色の枠で示したものは
を表しています.
 このように,「引く数の1の位の数」が「引かれる数の1の位の数」よりも大きくなる場合の引き算の結果を全部覚えておいて,例えば
128=4
179=8
のように,覚えている結果を答えるのが一つの方法です.
※ この方法で引き算を行うためには,九九の計算と同じように引き算の表1(45通り)を覚えていなければならないので,算数・数学が得意でない生徒には負担が重くなり,にがて意識を持ってしまうことがあるようです.
 そこで
 以下においては,(A)以外の方法を解説します.
※ 算数・数学が不得意な生徒の場合,あれもこれもと欲張ると,どちらもできないことがありますので,以下の(B)か(C)のうちで分かりやすい方を一つだけ確実にできるようにしましょう.
表1  の一覧表
  10 11 12 13 14 15 16 17 18
1 9                
2 8 9              
3 7 8 9            
4 6 7 8 9          
5 5 6 7 8 9        
6 4 5 6 7 8 9      
7 3 4 5 6 7 8 9    
8 2 3 4 5 6 7 8 9  
9 1 2 3 4 5 6 7 8 9

(B) 引かれる側を分ける方法
 例えば,13から6を引くとき
すなわち
136 …の計算をしたいときに
=(10+3)−6 …に分けて
=(106)+3 …10の方から引く
=4+3=7 …3を足せば答え
⇒ この方法で引き算を行うためには,表2のように10から引いたときの結果(9通り)を覚えるとよい.
表2 の一覧表
  10
1 9
2 8
3 7
4 6
5 5
6 4
7 3
8 2
9 1
【例1】
 127
=(10+2)−7
=(107)+2 …10から引く,2は+の組
=3+2=5

【例2】
 159
=(10+5)−9
=(109)+5 …10から引く,5は後で足す
=1+5=6
(C) 引く側を2つに分ける方法
 例えば,13から7を引くときに
73+4に分ける
一の位の3を引かれる数の1の位にそろえるところがポイント
そうすると,10−4=6が答え
※ていねいに書くと多くの数字を書かなければならないので,作業が大変になる.そこで次のような「ものさし」を思い浮かべて
「即答」するとよい.

 左のものさしは固定されていますが,右は水面に浮かぶブイをイメージしながら,水面上にある部分を合わせて,水面下の部分を見れば答えが出ます.

図で考えるのが得意な人向き
【例3】
【例3】

※以下の問題では,左右どちらか一つだけやればよい.両方やる必要はない.
【問題】次の空欄を埋めてください.
(1)
12−8
=(10+2)−8 ←引かれる側を分けて
=(10−8)+2 ←10から引く
=+2
=
採点する やり直す

(1)
12−8
=12−2−6 ←引く側を分けて
=10−6 ←右の図で考える
=
採点する やり直す

(2)
11−4
=(10+1)−4 ←引かれる側を分けて
=(10−4)+1 ←10から引く
=+1
=
採点する やり直す
(2)
11−4
=11−1−3 ←引く側を分けて
=10−3 ←右の図で考える
=
採点する やり直す

(3)
15−7
=(10+5)−7 ←引かれる側を分けて
=(10−7)+5 ←10から引く
=+5
=
採点する やり直す
(3)
15−7
=15−5−2 ←引く側を分けて
=10−2 ←右の図で考える
=
採点する やり直す

(4)
17−9
=(10+7)−9 ←引かれる側を分けて
=(10−)+ ←10から引く
=+
=
採点する やり直す
(4)
17−9
=17−7−2 ←引く側を分けて
=10−2 ←右の図で考える
=
採点する やり直す

ヒントを減らす
(5)
13−5
=···
=+3
=
採点する やり直す
(5)
13−5
=···
=10− ←右の図で考える
=
採点する やり直す

初めはヒントなしで
(6)
14−9
=
採点する やり直す
(6)
14−9
=···
=
採点する やり直す

初めはヒントなしで
(7)
11−7
=
採点する やり直す
(7)
11−7
=···
=
採点する やり直す


※10題あります→[第1問 / 全10問]




=
採点する やり直す 次の問題
※10題あります→[第1問 / 全10問]

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