《テーマ:起こる確率=1−起こらない確率》

《解説》(問題は下にあります.)



■用語:「少なくとも1つ」とは1つ以上という意味です.
    「少なくとも2人」とは2人以上という意味です.
 例1
  10円硬貨を3枚投げるとき,少なくとも1枚は表になる確率・・・という文章では
図1・・・のように1枚以上表となる確率という意味です.
 例2
  5人の人がくじを引いて,少なくとも2人が当たる確率・・・という文章では   
図2・・・のように2人以上当たる確率という意味です.


■「10円硬貨を3枚投げるとき,少なくとも1枚は表になる確率」を求めるのに,1枚が表になる確率,2枚が表になる確率,3枚が表になる確率を求めて,3つの場合を全部足すのは大変です.
 このとき,p=1−(全部裏になる確率)で計算できます.
(式でする説明)
少なくとも1枚表が出る場合がn通り,全部裏となる場合がm通り,全部でn+m=N通りとすると,n=N−m 
(両辺をNで割ると) 
 
 
 


 
 
 
だから 
(少なくとも1枚表の確率)=1−(全部裏の確率) 
となります. 
 
(目で見る説明)
 右のように全部でN=8通りのうち 
全部裏となるのは1通りです. 
 だから,少なくとも1枚表となる確率は 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 

《 要 点 》
■「少なくとも1つ」とは1つ以上ということ. 
■(少なくとも1つは表となる確率)=1−(全部裏となる確率) 
 
《問題》

 10円硬貨を2枚投げるとき,少なくとも1枚は表が出る確率を求めなさい.
  <ヒント:右の図を見よ>
  
   

 裏返しにした3枚のカードの中に1枚だけジョーカが入っている.A,B2人がこの順にカードを取り,取ったカードは戻さないものとする.このとき,A,Bの少なくとも1人がジョーカを取る確率を求めなさい.
 <ヒント:右の図を見よ>
  
  

 10本のくじの中に「当たり」くじが3本入っている.A,B2人がこの順にくじを引く.ただし,引いたくじはもとに戻してまたかき回すものとします.このとき,少なくとも1人が当たる確率を求めなさい.
 <ヒント:N=10×10通り.2人とも「はずれ」となるのはm=7×7通り>
   
   
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