□基本チェック

■ 交点と定数の大小

・・・このページの確認問題は,問題というよりは,文章を読むときに表面的に流れてしまうことを防ぐための「目覚まし」程度のもので,実際には前後の文脈から即答できるものばかりです。
【要約】
 y=ax2+bx+c(a>0)がx軸と
1 定点(a,0)の両側で交わる条件は
  
f(a)<0 [条件は1つだけ]

2 定点(a,0)の右側の2点で交わる条件は
   
f(a)>0, D>0, 軸のx座標>a [条件は3つ]
[基本] 定点の両側で交わる
→(簡単:条件は1つ
1【例】
y = x2 -2ax + 1 のグラフがx軸の x<1,x>1 の部分でそれぞれ交わるように定数aの値の範囲を定めなさい。
【答案】
f(x) = x2 -2ax + 1 とおくと,
f(1) < 0 が必要十分条件となる。(右図参照)
1 - 2a + 1 < 0 より
a > ・・・(答)
【要点】
下に凸のグラフでは
[基本] 定点よりも右の2点で交わる
(複雑:条件は3つ
2【例】
y = x2 -2ax + 9 のグラフがx軸の x>1の 部分と2交点をもつようにaの値の範囲を定めなさい。

【考え方】
f(x) = x2 -2ax + 9 とおく。
条件 f(1) > 0 ・・・(1) だけでは,右の×印のように題意に合わないものが含まれる(接する場合も)

条件 D/4 = a2 - 9 > 0・・・(2) を付け加えると
x軸と共有点を持たない場合を取り除ける。

条件 軸 x = a > 1・・・(3) を付け加えると
x < 1 に2交点をもつ場合が取り除ける。

【答案】
f(1) > 0 ・・・(1) より,10 - 2a > 0 → a < 5
D/4 = a2 - 9 > 0・・・(2) より a < -3,a > 3
軸 x = a > 1・・・(3) より a > 1

< a < 5 ・・・答
【要点】

(1)

(2)
(3)
■ 定点よりも左の2点で交わる
3【例】
y = x2 -2ax + 9 のグラフがx軸の x<1 の部分と2交点をもつようにaの値の範囲を定めなさい。
【答案】
f(1) > 0 ・・・(1) より,10 - 2a > 0 → a < 5
D/4 = a2 - 9 > 0・・・(2) より a < -3,a > 3
軸 x = a < 1・・・(3) より
a < 1
以上より
a < ・・・答
上の場合と比較すると,
f(k) > 0 ・・・(1) は同様
D > 0 ・・・(2) は同様
軸 < k ・・・(3) とする。
■ 2定点の間に1つの交点をもつ
・・(簡単)
4【例】
y = x2 -2ax + 9 のグラフがx軸の 1<x<3 の部分と1つの交点をもつようにaの値の範囲を定めなさい。

【考え方】
右図のように
f(1)>0かつf(3)<0・・(1)の場合または
f(1)<0かつf(3)>0・・・(2)の場合
がある。

【答案】
f(x) = x2 -2ax + 9 とおく
f(1) > 0,f(3)<0 より
3 <a < 5
f(1) < 0 ,f(3) > 0 からaは解なし。

以上より

<a < 5・・・答
上から下に行けば交わる
(下から上でもよい)

2次関数ではf(1)>0かつf(3)<0のとき
x軸とただ1回交わる。2回以上交わる図は書けない。
f(1)<0かつf(3)>0のときも同様

※ f(a)・f(b) < 0 という形に公式化するやり方もありますが,覚えるまでもないでしょう。

■ 2定点の間に2交点をもつ
・・(複雑)
5【例】
y = x2 -2ax + 4 のグラフがx軸の 1 < x < 3 の部分と2交点をもつようにaの値の範囲を定めなさい。

【考え方】
f(1)>0,f(3)>0だけでは右図のA,B,C,Dのような場合がある。
D/4>0を追加してもC,Dの場合が残るので,最後に軸の制限を追加する。

【答案】
f(x) =x2 -2ax + 4  とおく
f(1) > 0 → 5 - 2a>0
f(3) > 0 → 13 - 6a > 0
D/4 > 0 → a2 - 4 > 0 
軸  1 < a <3
より  < a < 13/6・・答
●===メニューに戻る