右の例のように,多くの場合において分母に根号がある形よりも分母に根号がない形の方が使いやすい. 分母に根号がない形に変形するには,次のようにする.
1. ほとんどの場合は,分母の根号に等しいものを「分母と分子の両方に掛ける」とよい.
(*1) 通分のときと同様に,分数を正しく変形するためには,分母と分子の両方に同じ数を掛けなければならない.例1 で分母を根号がない形に変形するには 「分母と分子の両方に を掛ける」とよい.…(*1) == 2. 分母が整数と根号のかけ算になるときは,根号の部分だけを「分母と分子の両方に掛ける」とよい. 例2 で分母を根号がない形に変形するとき ▲ ==== のように計算すると,間違いではないが遠回りになる. ○ === のように,根号の部分だけを掛けるとよい. = , = ※ 分母と分子の両方に根号の式を掛けるのは,根号を2乗すると外れるからである.分母の根号を2乗するために,分母と同じものを分母分子に掛ける.分子に根号があっても,「じゃまにならないので」分子の根号の部分を掛ける必要はない. == |
例1 +x が簡単になるかどうか分からないのと同様に, + は,簡単にできるかどうか分からない. しかし, + の形になっていれば +=(+)=2 のように簡単にできること が分かる. 例2 平方根の近似値を長い桁数まで暗記する必要はないが,およその見当は付けられることが重要である. =1.41… は1.4以上1.5以下の数である. =1.73… は1.7以上1.8以下の数である. このとき, == , = , = の形ならば,小数点を何回移動しても計算が始まらないが ==0.7 , =0.705 , =0.705… の形ならば,必要な桁数だけ前から順に求まる. |
■例題 次の各式を分母に根号がない形に変形しなさい. (1) (2) (3) (4) |
(答案) (1) == …(答) (2) == …(答) (3) = = …(答) (4) = = = …(答) |
■問題 次の各式を分母に根号がない形に変形しなさい. ○ 初めに [ ? ] を1つ選び,続けて右欄から解答を選びなさい. ○ 正しければ式が入ります.間違っていればもとに戻ります. ○ 考えても分からないときは,[ ? ] を選んで[ ? ] になっている間に右下の Help を選びなさい. |
[ 解答 ] Help |