連立方程式(代入法のやさしい問題)
【例題1】 次の連立方程式を解いてください.
…(1) …(2)
2つの文字が含まれている連立方程式を解くには,加減法や代入法を使って,どちらか一方の文字を消去し,1つの文字だけの方程式に直して解くようにします.
この問題のようにの形の式があると,代入によってを消去することができます.
【解き方の流れ】
(答案)が求まった後,その値を(2)に代入してもよい. (1)の右辺を(2)の左辺に代入する |
※なぜ代入して消せるのか?「納得の仕方」は人によって違うかもしれませんが,必ず納得して使うようにしましょう.
【考え方1】
…(1) によりがに等しいのだから …(2) のの代わりにを入れてもよいはずだ.
【考え方2】
…(2) によりがに等しいのだから …(1) のの代わりにを入れてもよいはずだ.
【考え方3】
(1)(2)から だから, が手をつないでやっていける.
【考え方4】
がに等しいはずがない.見たらわかるようにととでは字の書き方が違う. そもそも数学の方程式で,これら2つが「等しい」とはが表している値とが表している値が等しいということだから,11の代わりに2×5+1と書いてもよいということ.また,11の代わりに3×5−4と書いてよいということ.これらは等しい.
【考え方5】 ←≪管理人の本音はこれ:単純そのもの≫
ごちゃごたや考えるのは,面倒だ! 等しいものは,等しいものに,等しい. 目をつぶってエイヤー 引っ越しは,引っ越しの,引っ越しだ! |
【問題1】 次の連立方程式を解いてください.(選択肢の中から正しいものを1つクリック)
※暗算では無理です.必ず計算用紙で計算してから答を選んでください.
(1)
…(1) …(2) |
(2)
…(1) …(2) |
(3)
…(1) …(2) |
【例題2】 次の連立方程式を解いてください.
…(1) …(2)
この問題のように,一方がの形になっているときは(数学用語で「について解けている」ときは),の方を他方に代入すると簡単です.
(答案)(1)式を(2)式に代入すると |
【問題2】 次の連立方程式を解いてください.(選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
…(1) …(2) |
(2)
…(1) …(2) |
(3)
…(1) …(2) |
連立方程式の解き方として,「加減法で解かなければならない」「代入法で解かなければならない」ということは決まっていません.
≪超例外≫ 教科書で「加減法の解き方」を習っているときに「加減法で解きなさい」と書いてある場合や「代入法の解き方」を習っているときに「代入法で解きなさい」と書いてある場合は,問題の指示に従うしかない.
次のように,とかとかの式が1つもない場合でも,の形に直せば,いつでも代入法が使えます.
【例題3】 次の連立方程式を解いてください.
(答案)…(1) …(2) (1)→ …(1’) |
【例題3】のように,連立方程式は「加減法でも」「代入法でも」解こうと思えば,どちらでも解けます. しかし,【例題3】の途中計算を見ると,分数計算が登場します.分数計算になると間違いが増えます.このようにして,「加減法か」「代入法か」判断するときに,次のように考えるとよいでしょう.
の係数がどれも±1でないとき
⇒ 代入法で解くと分数計算になるので,加減法の方が楽
の係数が1つでも±1であるとき
⇒ 代入法も使える.
ただし,次の【例題4】のように加減法でも簡単にできます.
【例題4】 次の連立方程式を解いてください.
…(1) …(2)
(代入法の答案)
(1)→
…(1’)
(1’)を(2)に代入すると
(加減法の答案)
(1)×5−(2) |