■割り算と符号
○ 割り算の符号は次の左欄のように決められます。これを分数で表すと右欄のようになります。
(I) 分数の符号の「基本」:
![]() ■分数の符号の書き方
○ 分数の符号は「分数の左側」または「分子」にまとめて1つだけ書くのが普通です。
例また、正の符号は省略できます。
= + または =
= − または =
= + または =
= − または =
右上に続く↑
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→続き
例○ 分数の符号は、途中経過では「分数の左側」「分子」「分母」のいずれにも付いていることがありますが、最後にまとめるときは「分数の左側」または「分子」にまとめて1つだけ書くのが普通です。 また、正の符号は省略できます。
→(1個だから負)→ − または
− →(2個だから正)→
− →(3個だから負)→ − または
→(3個だから負)→ − または
− →(4個だから正)→
(II) 分数の符号の「応用」:
![]() ![]() |
≪問題1≫ 次の各数を分数の左側に符号をまとめた形で表すとどうなりますか。正しいものを選んでください。ただし、正の符号は省略するものとします。 (1)(−4)÷(+3)= − − (2)(−5)÷(−6)= − − (3)= − − (4)= − − (5)− = − − |
≪問題2≫ 次の各分数について、分子に符号をまとめた形で表すとどうなりますか。正しいものを選んでください。ただし、正の符号は省略するものとします。 (1)3÷(−7)= (2)= (3)− = (4)− = (5)− = |
★参考:負の数を割った余り、負の数で割った余り★ 中学校1年では(いや高校3年でも)以上の解説で十分で、「結局のところ、分数の符号なんてどこに付いていても同じ」と考えることができます。 だから、例えば
= = −
が常に成り立ちます。しかし、「これは分数で表す場合」の話です。「分数で表すとは限らない場合としては、余りを求める場合」があります。 (1) まず、正の整数を正の整数で割ったときの商と余り、分数の整数部分と小数部分について
「9÷4 の商は2、余りは1」⇔「9=2·4+1」
ここまでは、誰でも納得します。
「=2+の整数部分は2、小数部分は0.25」
さらに数学の参考書では、割られる数が負の整数である場合も含めて、割る数が正の整数である限り余りは0以上となっています。 a , b(b>0)が整数のとき,a=bq+r (0≦r<b) (2) それでは、負の整数で割ったときの余りや負の数を分母とする分数の小数部分はどのように決めるのでしょうか。
9÷(−4) の商と余りはいくらになるのか?
の整数部分、小数部分はいくらになるか?
この問題に対する解決方法はいくつかあり、筆者の考えでは「どれが正しいか」ではなく「どの定義が便利か」「どの定義を使っている人が多いか」という話になると思われる。特に、コンピュータでは「処理系」によって結果が異なるとされていることが参考になる。
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