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難易度の目安 基 本:★☆☆
普 通:★★☆
やや難:★★★
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■有限集合の要素の個数■
【問題1】★☆☆
[解説を読む]全体集合Uとその2つの部分集合A, Bについて,要素の個数の情報が n(U)=80, n(A)=43, n(B)=28, n(A∩B)=16 で与えられているとき,n(A∩B)の値を求めなさい.ただし,AはAの補集合を,BはBの補集合を表す. (2011年度日本大 医学部)
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【問題2】★☆☆
[解説を読む]集合A, Bが全体集合Uの部分集合で,n(A)で集合Aの要素の個数を表す. n(U)=100, n(A)=55, n(B)=33, n(A∩B)=22のとき,n(A∪B)=コ,n(A∪B)=サである.ここで,Bは集合Bの補集合を表す. (2011年度北九州市立大 国際環境工学部)
公式n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)に代入するとn(A∪B)=55+33−22=66→コ
![]() n(A∪B)=100−11=89→サ |
【問題3】★☆☆
[解説を読む]1から200までの自然数の集合Uを全体集合とし,Uの要素で5で割りきれるものの集合をA,7で割りきれるものの集合をBとする.このとき,A∩Bの要素の個数はウ個であり,A∩Bの要素の個数はエ個である. (2005年度名城大 理工学部)
集合Aの要素を5lとおくと
1≦5l≦200 lは整数だから 1≦l≦40 集合Bの要素を7mとおくと 1≦7m≦200 mは整数だから 1≦m≦28 集合A∩Bの要素を35nとおくと 1≦35n≦200 nは整数だから 1≦n≦5 したがって,ウ←5・・・(答) n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)=40+28-5=63 n(A∩B)=n(U)−n(A∪B)=200-63=137 したがって,エ←137・・・(答) |
【問題4】★☆☆
[解説を読む]100から500までの整数のうち,3で割ると1余る整数全体の集合をAとし,4で割ると1余る整数全体の集合をBとする. (1) A, B, A∩B, A∪Bの要素の個数をそれぞれ求めよ. (2) A∪Bに含まれる整数をすべて加えた和Sを求めよ. (2005年度宮城教育大)
(1)
集合Aの要素を3l+1とおくと 100≦3l+1≦500 99≦3l≦499 lは整数だから 33≦l≦166 したがって,n(A)=166−33+1=134・・・(答) (※両端を数えるときの植木算.以下も同様)
集合Bの要素を4m+1とおくと100≦4m+1≦500 99≦4m≦499 mは整数だから 25≦m≦124 したがって,n(B)=124−25+1=100・・・(答) 集合A∩Bの要素を12n+1とおくと 100≦12n+1≦500 99≦12n≦499 nは整数だから 9≦n≦41 したがって,n(A∩B)=41−9+1=33・・・(答) A∪B=n(A)+n(B)−n(A∩B) =134+100−33=201・・・(答) (2) 集合Aに属する整数は「初項100,公差3,項数134の等差数列」だから,その和は 集合Bに属する整数は「初項101,公差4,項数100の等差数列」だから,その和は 集合A∩Bに属する整数は「初項109,公差12,項数33の等差数列」だから,その和は S=40133+29900−9933=60100・・・(答) |
【問題5】★☆☆
[解説を読む]有限集合Xの要素の個数をn(X)で表す.n(A)=8, n(B)=9, n(C)=10, n(A∩B)=2, n(B∩C)=3, n(C∩A)=4, n(A∩B∩C)=1のとき n(A∪B∪C)=(i)である. (2005年度北見工業大)
![]() n(A∪B∪C) =n(A)+n(B)+n(C) −n(A∩B) −n(B∩C) −n(C∩A) +n(A∩B∩C) この公式に値を代入すると n(A∪B∪C)=8+9+10−2−3−4+1=19・・・(答) |
【問題6】★☆☆
[解説を読む]集団検診でA, B, Cの3種類の検査を100人を対象におこなった.受診者のうち,A検査に86人,B検査に92人,C検査に78人が合格した.これらのうち,BとC二つの検査に73人,CとA二つの検査に70人,AとB二つの検査に84人が合格し,3種いずれの検査にも合格しなかったのは3人であった.3種の検査のすべてに合格したのはア人である. (2009年度立命館大 薬学部)
n(A∪B∪C)=100−3=97
また n(A∪B∪C)=n(A)+n(B)+n(C) −n(A∩B)−n(B∩C)−n(C∩A)+n(A∩B∩C) だから 97=86+92+78−73−70−84+n(A∩B∩C) n(A∩B∩C)=68→ア |
【問題7】★☆☆
[解説を読む]U={x|1≦x≦121, xは自然数} を全体集合とし,Uの部分集合A, B, Cを以下により定める.
A={x|1≦x≦121, xは2で割ると1余る自然数}
A, B, Cの補集合をそれぞれA, B, Cで表す.ただし,有限集合Xの要素の個数をn(X)で表す.B={x|1≦x≦121, xは3で割ると1余る自然数} C={x|1≦x≦121, xは5で割ると1余る自然数} (1) AアUである. また,3イA,n(A)ウn(U)である. ただし,ア〜ウについては,以下の○0 〜Dからそれぞれ1つを選べ.ここで,同じものを何回選んでもよい. ○0 = @< A> B∈ C⊂ D⊃
(2) Aの要素は,kを,0≦k≦エオを満たす整数として,カk+キと表すことができる.したがって,n(A)=クケであり,n(A)=コサである.
(3) 集合B∩Cの要素は,lを,0≦l≦シを満たす整数として,スセl+ソと表すことができる. したがって,n(B∩C)=タである. また,n(B∪C)=チツ,n(B∪C)=テトナである. (4) n(A∩B∩C)=ニである. (2014年度法政大 理工学部)
(1)
A⊂U→C 3∈A→B n(A)<n(U)→@ (2) Aの要素
0≦x=2k+1≦121→カキ
(3)−1≦2k≦120 kは整数だから 0≦k≦60→エオ n(A)=61→クケ n(A)=121−61=61→コサ B∩Cの要素
0≦x=15l+1≦121→スセ, ソ
n(B∪C)=n(B)+n(C)−n(B∩C)について−1≦15l≦120 lは整数だから 0≦l≦8→シ n(B∩C)=9→タ
n(B):0≦3m+1≦121→0≦m≦40→m(B)=41
n(B∪C)について
n(C):0≦5n+1≦121→0≦n≦24→m(B)=25 n(B∪C)=41+25−9=57→チツ
B∪C=B∩C
(4)n(B∪C)=n(B∩C)=n(U)−n(B∩C) =121−9=112→テトナ n(A∩B∩C)について
1≦30x+1≦121とおく(xは整数)
0≦30x≦120 xは整数だから 0≦x≦4 n(A∩B∩C)=5→ニ |
【問題8】★★☆
[解説を読む]集合UをU={n|nは
P={n|n∈Uかつnは4の倍数}
全体集合をUとする.集合Pの補集合をPで表し,同様にQ, R, Sの補集合をそれぞれQ, R, Sで表す.Q={n|n∈Uかつnは5の倍数} R={n|n∈Uかつnは6の倍数} S={n|n∈Uかつnは7の倍数} (1) Uの要素の個数はタチ個である. (2) 次の○0 〜Cで与えられた集合のうち,空集合であるものはツ,テである. ツ,テに当てはまるものを,次の○0 〜Cのうちから一つずつ選べ.ただし,ツ,テの解答の順序は問わない. ⓪P∩R @P∩S AQ∩R BP∩Q CR∩Q (3) 集合Xが集合Yの部分集合であるとき,X⊂Yと表す.このとき,次の○0 〜Cのうち,部分集合の関係について成り立つものはト,ナである. ト,ナに当てはまるものを,次の○0 〜Cのうちから一つずつ選べ.ただし,ト,ナの解答の順序は問わない. ⓪P∪R⊂Q @S∩Q⊂P AQ∩S⊂P BP∪Q⊂S CR∩S⊂Q (2014年度センター試験 数学T・A)
(1)
(2) ![]() ⓪C→ツ,テ (3) 各々の集合の要素を列挙すると P∪R={28, 30, 32} Q={26, 27, 28, 29, 31,32, 33, 34} 30∉QだからP∪R⊂Qは成り立たない S∩Q={28} P={28,32} だからS∩Q⊂Pは成り立つ Q∩S={26,27,28,29,31,33,34,35} P={26,27,29,30,31,33,34,35} 28∉PだからQ∩S⊂Pは成り立たない P∪Q={26,27,28,29,30,31,32,33,34,35} S={26,27,29,30,31,32,33,34} 28,35∉Sだから P∪Q⊂Sは成り立たない R∩S={26,27,29,31,32,33,34} Q={26,27,28,29,31,32,33,34} だからR∩S⊂Qは成り立つ @C→ト,ナ |
【問題9】★★☆
[解説を読む]全体集合Xを30以下の自然数の集合とし,Xの部分集合A, Bをそれぞれ A={x|xは3の倍数},B={x|xは5の倍数} とする.また,Xの部分集合Sに対して,Sの補集合をSと書くこととする. (1) A∪BとA∩Bを,それぞれ要素を書き並べる方法で表せ. (2) A∩Bの要素の個数を求めよ. (3) CをXの部分集合で,以下の4つの条件を満たすものとする.
@Cの要素の個数は8
このとき,C∩(A∪B)の要素の個数を求めよ.
AA∩Cの要素の個数は5 BB∩Cの要素の個数は4 CA∩B∩Cの要素の個数は2 (2000年度東京理科大 工学部)
(1)
A∪B ={3,5,6,9,10,12, 15,18,20,21,24, 25,27,30} A∩B={15,30} (2) n(A∩B)16 (3) ![]() BBから4個 CA∩Bから2個 @全部で8個 となるように組合せるには,例えば右図の赤線内をCとすればよい このとき,C∩(A∪B) には水色の背景色で示した1個だけが入る |
【問題10】★★☆
[解説を読む]全体集合Xを25以下の自然数の集合とし,Xの部分集合AとBをそれぞれ A={x|xは3の倍数},B={x|xは4の倍数} とする.次の問いに答えよ. (1) A∪BとA∩Bを,それぞれ要素を書き並べる方法で示せ. (2) A∪Bの要素の個数を求めよ. (3) CはXの部分集合で,以下の3つの条件を満たすものとする.このとき, C∩(A∪B)の要素の個数を求めよ.
条件@A∩Cの要素の個数は4
条件AB∩Cの要素の個数は3 条件BA∩B∩Cの要素の個数は1 (2011年度徳島文理大 理工学部)
(1)
A∪B ={3,4,6,8,9,12,15,16, 18,20,21,24} A∩B={12,24} (2) n(A∪B)=23 (3) ![]() BBから3個 CA∩Bから1個 となるように組合せるには,例えば右図の赤線内をCとすればよい このとき,C∩(A∩B)には何個の要素が入るかは定まらない(0個の場合から13個の場合まであり得る.図では0個の場合の例を示している.)しかし,C∩(A∩B)の要素の個数は,(3)の結果に影響しない. C∩(A∪B)=6(水色の背景色で示したもの) |