生成AIによる答案(1)

■「生成AIを用いた答案」(1)■

･･･『できること』と『傾向』の実演レポート

※このページの内容は，2025年2月現在で，無料利用可能な日本語対応の生成ＡＩ
1. 「ChatGTP」， 2. 「Copilot」， 3. 「Gemini」
を用いて，Windows11 PC（64bit機）で答案を作成した結果の要約です．
　なお，「ChatGTP」は，短時間に繰り返し使うと「次回は何時間後に使用可能になる」というような制限が付きます･･･言うべきか言わざるべきか微妙ですが，使えないとどうしても困る場合，ブラウザの閲覧履歴データ（履歴，Cookie，キャッシュなど）を削除すると使えることがあったかもしれない。また，ChatGPT-4oという最新モデルが利用できなくても，「別のモデル」が利用できることがある。

（Ⅰ）　国語の感想文はどうなるか 1. 「ChatGTP」 ⇒

森鴎外『舞姫』感想文
森鴎外の『舞姫』は、エリスとの恋に揺れ動く豊太郎の苦悩を通じて、明治時代の日本人の価値観や個人の幸福について考えさせられる作品だった。豊太郎は理性と感情の間で葛藤しながらも、
---（中略）---
この作品は、時代や文化の影響を受けながらも、人間の感情や葛藤が普遍的であることを示している。豊太郎の選択が正しかったのか、読者自身が問い直すことで、より深く物語を味わえる作品だと感じた。

森鴎外『舞姫』要約
明治時代、政府の命でドイツへ留学した太田豊太郎は、成績優秀で順調にキャリアを築いていた。しかし、上司に反発したことで職を失い、失意の中で踊り子エリスと出会う。彼女の純粋な愛に癒やされ、豊太郎はエリスと深い関係を築く。やがてエリスは彼の子を身ごもるが、
---（中略）---
本作は、近代化の波の中で個人の感情と社会的責任の狭間に揺れる姿を描き、人間の弱さや時代の価値観の対立を浮き彫りにしている。

2. 「Copilot」 ⇒

森鴎外の「舞姫」は、明治時代の日本と西洋の文化の狭間で揺れ動く人間の葛藤を描いた名作です。
---（中略）---
この作品を通じて、当時の日本社会や文化に対する洞察を得ることができる点も大きな魅力です。

森鴎外の「舞姫」は、明治時代の日本と西洋文化の狭間で揺れる主人公豊太郎の心情を描いた作品です。
---（中略）---
「舞姫」は日本文学の名作として、今なお多くの読者に感動を与え続けています。

3. 「Gemini」 ⇒

森鴎外「舞姫」感想文森鴎外の「舞姫」は、明治時代の日本とドイツを舞台に、エリート官僚・太田豊太郎の葛藤を描いた作品です。豊太郎は、ベルリン留学中に踊り子のエリスと出会い、恋に落ちます。しかし、帰国命令を受け、出世と愛のはざまで苦悩します。
---（中略）---
「舞姫」は、近代日本の自我の目覚めと、社会との葛藤を描いた作品として、今もなお多くの読者に愛されています。

森鴎外「舞姫」要約（400字以内）
森鴎外の「舞姫」は、明治時代の官僚・太田豊太郎が、ドイツ留学中に体験する恋愛と葛藤を描いた作品です。
---（中略）---
この物語は、近代日本の自我の目覚めと、社会との葛藤を描いた作品として、今もなお多くの読者に愛されています。

　前記のように，生成ＡＩに国語の感想文を書かせた場合の特徴について，このページの筆者の感想
(A)　生徒から見て，（代筆はよくないことであるが）参考になるかどうかという点について

• 文字数は○○字以内と指定すれば，ほぼその範囲で書いてもらえる．ただし，その文字数は書かれた文字の数に近く，原稿用紙などに書くときの各段落の先頭の字下げ，末尾の改行などで空白ができることを考えると，指定も次数よりもやや少なめに指定する方が合わせやすい。
• 感想文として書かせたものと，要約として書かせたものに大きな差異は生じない。感想文として書かせても，事実の要約がほとんどとなり，心情的なことの記述はわずかなものとなる。
• 感想文として書かれるものの「感想」「心情的なもの」は，当然のことながら生成ＡＩの気持ではなく，世間に流布している既出感想文のうちで多く見られる無難なものを集めたものとなるので，個別の思い入れは弱く淡泊な記述になり勝ち

(B)　教員から見て，生成ＡＩ作品を見破ることができるかという点について

• 新たなデータが大量に更新されない限り，同じシステムからの出力は同じになると考えられるから，「文字数」「感想文」「書き手の年齢」などの条件を変えて幾つか出力させれば，１つの時期で１つの作品の感想文はほぼ同一の構成になると考えられる。

1. 「ChatGTP」 ⇒

「星の王子さま」感想文
『星の王子さま』を読んで、一番心に残ったのは、「大切なものは目に見えない」という言葉です。王子さまはキツネとの出会いを通して、本当に大事なものは見た目ではなく、心で感じるものだと教えてくれました。これは、友だちや家族との関係にも当てはまると思います。
---（中略）---
この本を読んで、ものの見方が少し変わった気がします。これからも、目に見えない大切なものを忘れずに生きていきたいと思いました。

2. 「Copilot」 ⇒

「星の王子さま」は、とても心に残るお話です。この本は、小さな星に住む王子さまと飛行機の操縦士の出会いから始まります。
---（中略）---
この場面から、友情や絆の大切さを学びました。全体として、「星の王子さま」は、大人になっても忘れずに大切にしたい心を教えてくれる素晴らしい本だと思います。

3. 「Gemini」 ⇒

「星の王子さま」を読んで、ぼくは、なんだか心が温かくなりました。
---（中略）---
ぼくたちは、つい見た目や数ばかり気にしてしまうけど、本当に大切なものは、心で感じないと分からないのかもしれない。友達との絆や、家族の優しさ、そういうものを大切にしたいって思った。

• 書き手を「小学校高学年」と指定すれば，そこそこ考え方や使える漢字の種類も考慮されるようである。