〜分数関数の極値,漸近線〜
 次の関数の増減・極値,凹凸・変曲点,漸近線を調べ,グラフを描いてください
【問題1】
(解答)




x−∞←0→∞
y’+++0
y”+00+
y0←1→0
[記号] :増加で下に凸,:増加で上に凸
:減少で下に凸,:減少で上に凸

x=0のとき,極大値1
• 変曲点の座標
≒(±0.577, 0.75)
• 漸近線の方程式 y=0
 ()
※一般に,分数関数で(分母の次数)>(分子の次数)のときは,x→±∞のときy→0,すなわち左右ともx軸が漸近線になる.
極大値極小値変曲点横向き漸近線縦向き漸近線斜め漸近線
有りなし有り有り---なしなし
グラフは,次の図のようになる
y軸に関して対称)
【問題2】
(解答)








x−∞←−101→∞
y’0+++0
y”0+++00+
y0←0→0
[記号] :増加で下に凸,:増加で上に凸
:減少で下に凸,:減少で上に凸

x=1のとき,極大値
x=−1のとき,極小値
• 変曲点の座標
• 漸近線の方程式 y=0
 ()
※一般に,分数関数で(分母の次数)>(分子の次数)のときは,x→±∞のときy→0,すなわち左右ともx軸が漸近線になる.
極大値極小値変曲点横向き漸近線縦向き漸近線斜め漸近線
有り有り有り有り---なしなし
グラフは,次の図のようになる
(原点に関して対称)

【問題3】
(解答)

と書けるから,【問題1】の結果を利用できる




x−∞←0→∞
y’0+++
y”0+++0
y1←0→1
[記号] :増加で下に凸,:増加で上に凸
:減少で下に凸,:減少で上に凸

x=0のとき,極小値0
• 変曲点の座標
• 漸近線の方程式 y=1
 ()
極大値極小値変曲点横向き漸近線縦向き漸近線斜め漸近線
なし有り有り有り---なしなし
グラフは,次の図のようになる
(原点に関して対称)
〜分数関数〜
 次の関数のグラフを描いてください
変曲点を求めることにすると,第2次導関数が必要となり,計算が複雑すぎるので,以下の問題では,変曲点は求めなくてもよいことにする
【問題4】
(解答)
のグラフは,のグラフをx軸方向にay軸方向にbだけ平行移動したもので,漸近線の方程式はx=a, y=bとなる.
※この形は超基本なので,微分するまでもなくグラフを描ける

と変形できるから,漸近線の方程式は,x=2, y=1
※分母→0となるxの値が,y軸に平行(x軸に垂直)な漸近線を表す

 増減,極値,漸近線を調べて,次の関数のグラフを描いてください
【問題5】
(解答)
• この問題のように,多くの式の積や商からなる関数を微分するときは「対数微分法」(←解説はこのページ)を利用すると楽になる.次のように行う.







x−∞←123→∞
y’×0×
y0←×0×→0
• 極値なし
• 漸近線の方程式 x=1, x=3, y=0
 ()
• 分母→0となるxの値が,y軸に平行(x軸に垂直)な漸近線を表す(---)
  x=1, x=3
x→±∞のときのyの極限値がx軸に平行な漸近線を表す(---)
  y=0
• 分子=0となるxの値が,x軸との交点を表す
  x=2
 増減,極値,漸近線を調べて,次の関数のグラフを描いてください
【問題6】
(解答)
• この問題のように,多くの式の積や商からなる関数を微分するときは「対数微分法」(←解説はこのページ)を利用すると楽になる.次のように行う.







ここで,分子のカッコ内は,D=25−40=−15<0だから,(分子)はつねに負
x−∞←−12→∞
y’+××
y0←××→0
• 極値なし
• 漸近線の方程式 x=−1, x=2, y=0
 ()
• 分母→0となるxの値が,y軸に平行(x軸に垂直)な漸近線を表す(---)
  x=−1, x=2
x→±∞のときのyの極限値がx軸に平行な漸近線を表す(---)
  y=0
• 分子=0となるxの値が,x軸との交点を表す
  x=1

 増減,極値,漸近線を調べて,次の関数のグラフを描いてください
【問題7】
(解答)

と変形できるから
• 斜め方向の漸近線はy=x+1
• 縦方向の漸近線はx=1


x−∞←012→∞
y’+0×0+
yx+1←0×4→x+1
x=0のとき,極大値0
x=2のとき,極小値4
• 漸近線の方程式 y=x+1, x=1
 増減,極値,漸近線を調べて,次の関数のグラフを描いてください
【問題8】
(解答)

と変形できるから,x=0が漸近線であるが,高校数学では漸近線として直線だけを考えるので,x=0を答えるとよい.



x−∞←01→∞
y’×0+
y∞←×3→∞
• 極大値なし
x=1のとき,極小値3
• 漸近線の方程式 x=1

【漸近線の求め方(まとめ)】
 一般に,関数y=f(x)の漸近線は,次のように求めることができる.
@ y軸に平行な漸近線]
またはのとき,x=aが漸近線
(注1)
A x軸に平行な漸近線]
またはのとき,y=aが漸近線
(注2)
B [斜め方向の漸近線y=mx+k
この形の漸近線の方程式は,次の2段階で求めることができる(順序が重要)(注3)
1) またはのとき,傾きをmとする.
2) 1)で求めたmの値を使って,またはのとき,y切片をkとする.
1)2)から,y=mx+kを漸近線とする
 上記で述べたのは,一般の場合で,分母と分子がどちらも多項式の場合は,漸近線の方程式はもっと簡単に分かる.
@ y軸に平行な漸近線]
関数のように,分母が0となるxの実数値1があれば,x=1が漸近線となる.(分子のx=2x軸との交点を表し,漸近線とは関係ない)
関数のように,分母が0となるxの実数値が複数個1, 2とあれば,複数個のx=1, x=2が漸近線となる
関数のように,分母が0となるxの実数値がないとき,y軸に平行な漸近線はない
A x軸に平行な漸近線]
関数のように,(分子の次数)<(分母の次数)のときは,となるから,y=0が漸近線となる
関数 のように,(分子の次数)=(分母の次数)のときは, となるから,最高次の係数の比が漸近線となる

B [斜め方向の漸近線y=mx+k
のように,(分子の次数)>(分母の次数)となっているときは,「割り算を行って,商と余りに分ける変形」=「数研の参考書で『分数式は富士の山』と呼ばれる変形方法」により



と変形すると, となるから,y=x+3が漸近線となる
【問題8】のように,商と余りに分けたときに,商が2次以上の多項式となる場合

が漸近線になるが,「高校数学では,漸近線として直線までを扱う」ので,曲線となる漸近線は答えなくてもよい.
(注1)
右側極限 と,左側極限 は,様々な組み合わせがある
「符号が逆の場合」
→ 【問題4】のx=2では


であって,x=2が漸近線になっている
「符号が同じ場合」
→ 【問題6】のx=−1では


であって,x=−1が漸近線になっている

「左右で異なる極限値になる場合」がある
→ 右図はのグラフで


左右で異なる極限値になるが,右側極限だけを見て,漸近線はx=0とする.
「一方だけ極限があるが他方はない場合」
→ 右図は のグラフで

x≦0のときは関数は定義されないが,右側極限だけを見て,漸近線はx=0とする.
(注2)
または のとき
xが正の無限大に発散するときの漸近線と,xが負の無限大に発散するときの漸近線の組合せは,様々で,
「それらの漸近線が一致する場合」
  ⇒ 【問題1】〜【問題7】
「異なる漸近線になる場合」
  ⇒ 【追加問題2.1】〜【追加問題2.2】
「一方だけ漸近線がある場合」
  ⇒ 【追加問題2.1】〜【追加問題2.4】
「どちらも漸近線がない場合」
  ⇒ 【追加問題2.3】
があるが,関数が普通の単価関数(1つのxに対して1つのyが対応する関数)である限り「xが正の無限大に発散するときの漸近線が2つ以上になったり」「xが負の無限大に発散するときの漸近線が2つ以上になる」ことはない.

 これに対して,多価関数(1つのxに対して2つ以上のyが対応する関数)では,「xが正の無限大に発散するときの漸近線が2つ以上になったり」「xが負の無限大に発散するときの漸近線が2つ以上になる」ことがある.
 【多価関数の例】
↓↑
↓↑
↓↑

 上の例から分かるように, の形で書かれる関数は,f(x)≧0である限り,の形に変形できるので,2価関数になります.
 このような2価関数は,1つのxに対して2つのyが対応するので,「xが正の無限大に発散するときの漸近線が2つ以上になったり」「xが負の無限大に発散するときの漸近線が2つ以上になる」ことがある.(上記の双曲線は漸近線が2つある)
(注3)
m, kを求める手順によって,漸近線の方程式が求められることの証明
x→∞のとき,漸近線がy=mx+kになるということから,必要条件で絞り込むと

ならば,両辺をx(≠0)で割っても成り立つはず

さらに

そこで

とおく.次に

とおくと

となり

が成り立つから,十分条件も満たされる.
よって,このようにして定めたy=mx+kが漸近線になる.

 次の関数の漸近線を調べてください
【追加問題1】
(1.1)
(1.2)
(1.3)
(解答)
(1.1)
分母が0となる実数値xがないから,y軸に平行な漸近線はない
(分母の次数)>(分子の次数)で,x→∞のとき,y→0だから,x軸に平行な漸近線はy=0(右図青の破線)
x軸に平行な漸近線があるから,斜め方向の漸近線はない
(1.2)
分母が0となる実数値はx=1, x=2だから,y軸に平行な漸近線は,x=1, x=2(右図赤の破線)
(分母の次数)>(分子の次数)で,x→∞のとき,y→0だから,x軸に平行な漸近線はy=0(右図青の破線)
x軸に平行な漸近線があるから,斜め方向の漸近線はない
(1.3)
分母が0となる実数値はx=1だから,y軸に平行な漸近線は,x=1(右図赤の破線)
と変形できるから,x→∞のとき,斜め方向の漸近線はy=x+2(右図青の破線)
 次の関数の漸近線を調べてください
【追加問題2】
(2.1)
(2.2)
(2.3)
(2.4)
(解答)
(2.1)
分母が0となる実数値xがないから,y軸に平行な漸近線はない
x→∞のとき,漸近線の方程式をy=mx+kとおくと


=2



漸近線の方程式はy=2x(右図青の破線)
x→∞のとき,斜め方向の漸近線があるから,x軸に平行な漸近線はない
x→−∞のとき,漸近線の方程式をy=mx+kとおくと








漸近線の方程式はy=0(右図青の破線)
x→−∞のとき,x軸に平行な漸近線があるから,斜め方向の漸近線はない

(2.2)
分母が0となる実数値xがないから,y軸に平行な漸近線はない
x→∞のとき,漸近線の方程式をy=mx+kとおくと




漸近線の方程式はy=1(右図青の破線)
x→∞のとき,x軸に平行な漸近線があるから,斜め方向の漸近線はない
x→−∞のとき,漸近線の方程式をy=mx+kとおくと




漸近線の方程式はy=−1(右図青の破線)
x→−∞のとき,x軸に平行な漸近線があるから,斜め方向の漸近線はない
(2.3)
分母が0となる実数値xがないから,y軸に平行な漸近線はない
x→∞のとき,漸近線の方程式をy=mx+kとおくと



(傾きはm=1に収束するが,切片が発散するので,漸近線はない)
(2.4)
• 定義域はx>0
であるから,x=1のとき,分母が0になる.
したがって,y軸に平行な漸近線はx=1(右図赤の破線)
x→∞のとき, だから,漸近線の方程式はy=x(右図青の破線)
x→∞のとき,斜め方向の漸近線があるから,x軸に平行な漸近線はない
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