(1) 次の方程式を解け.解は1.〜5.から選べ. =x−3 1. x=2
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【無理方程式】
(公式の解説)=g(x) …(1) ⇔ f(x)={g(x)}2 …(2)かつ g(x)≧0 …(3) ○ (1)の両辺を2乗して根号を取り除くと f(x)={g(x)}2 となるが g(x)<0 の場合が混入してくるので,g(x)≧0 …(3) を条件に追加しなければならない. ( 数字で確認:9=32 , 9=(−3)2 が成り立つとき =3 は成り立つが =(−3) は成り立たない.) ○ 少し詳しい解説: もともと,(1)において根号の中は正(または0)でなければならないから,f(x)≧0 …(A) このとき, と等しくなるには g(x)≧0 …(B) (A)(B)が成り立つとき,両辺を2乗して f(x)={g(x)}2 …(C) を解けばよい. すなわち (1) ⇔ (A)(B)(C) このままでもよいが,{g(x)}2≧0 だから,(C)が成り立つ解では f(x)≧0 が成り立ち,条件(A)はなくてもよい. 結局, (1) ⇔ (A)(B)(C) ⇔ (B)(C) (※ (C)の解のうち(1)に代入して成り立つものを解としてもよい.) |
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(2) 次の方程式(ア)〜(ウ)の解として正しい組合せを1.〜5.から選べ (ア) =x−1 (イ) =1−x 1. (ア) x=2 , (イ) x=−3, (ウ) x=1 |
【無理方程式】 (ア) 7−3x=x2−2x+1 かつ x≧1 ⇔ x2+x−6=0 かつ x≧1 ⇔ x=2 (イ) 7−3x=x2−2x+1 かつ x≦1 ⇔ x2+x−6=0 かつ x≦1 ⇔ x=−3 (ウ) 7−3x=x2+2x+1 かつ x≧−1 ⇔ x2+5x−6=0 かつ x≧−1 ⇔ x=1 |
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(3) 次の不等式の解を下の選択肢から選べ. < x−3 1. x<1 , 4<x
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【無理不等式(1)】
(公式の解説)< g(x) …(1) ⇔ f(x)<{g(x)}2 …(2) かつ 0≦f(x) …(3) かつ 0<g(x) …(4) ○ 根号の中にある f(x) は0以上でなければならない …(A) また,≧0だから g(x) は正でなければならない …(B)( g(x)=0 のときは f(x) の取りうる値がない) (1)(2)の条件の下に両辺を2乗して,f(x)<{g(x)}2 …(C) ※ 無理方程式の場合と異なり,(C)を満たすものの中には f(x)<0 となるものが含まれる場合があるから,(C)は省略できない. ※ ≦g(x) …(1) のときは f(x)≦{g(x)}2 …(2) かつ 0≦f(x) …(3) かつ 0≦g(x) …(4) になる. |
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(4) 次の不等式の解を下の選択肢から選べ. > x−1 1. x<4
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【無理不等式(2)】
> g(x) …(1) ⇔ ( g(x)≧0 …(2) かつ f(x)>{g(x)}2 …(3)) または( g(x)<0 …(4) かつ f(x)≧0 …(5) ) ![]() 前の場合と異なり,g(x)<0 かつ f(x)≧0 の場合は,2乗するまでもなく直ちに成立するので,これを追加しなくてはならない. g(x) の正負によって分けて考えると分かりやすい. (ア) g(x)≧0 のときは2乗比較する(ただし,f(x)>{g(x)}2 を満たすものについては f(x)≧0 は省略できる.). (イ) g(x)<0 のときは f(x)≧0 だけでよい. |
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(5) 次の方程式の解を求めよ. =2+ 1. x=2 |
【分数方程式】
(公式の解説)分数方程式 =0 を解くには, 分子が0となる値のうちで,分母が0とならないものを求めればよい. f(x)=0 …(1) g(x)≠0 …(2) 分数方程式の分母を払うなどの変形を行うと,元の式で分母が0となる値が含まれることがあるが,この値は元の方程式の解ではないので除外する. x≠2 …(1) x2+x=2(x−2)+6 x2−x−2=0 ⇔ x=2 ,−1 …(2) (1)(2)より x=−1 |
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(6) 次の不等式を解け. < 1. x>4 ![]() ![]() お疲れさまでした.写真は京都御苑 |
【分数不等式】
(公式の解説)分数不等式 >0 ⇔ f(x)g(x)>0 分数不等式 ≧0 ⇔ f(x)g(x)≧0 かつ g(x)≠0 積と商は値は異なるが符号は一致するので,商の符号は積の符号で調べられる.(「正÷正=正,正÷負=負,負÷正=負,負÷負=正」の符号は,各々「正×正=正,正×負=負,負×正=負,負×負=正」の符号と一致する.)これは,分母の2乗 g(x)2≧0 を掛けても符号は変らないと考えてもよい. ≧0 のときは,分母が0となる値を除外しなければならない. < ⇔ −<0 ⇔ <0 ![]() ⇔ <0 ⇔ >0 ⇔ (x−4)(x−1)(x+2)>0⇔ - 2<x<1 , 4<x |