このページは数学的帰納法による証明問題として,よく登場するものを一覧表的に整理したものです.
自分で解く場合は,問題の全部を解く必要はなく,「これは?」と気になる項目を解けばよいでしょう. 各々の式をクリックすれば,答案にジャンプできます.(ファイルが大きいので,数式を展開するのに数分かかる[リンク先がしばらく出ない]場合があります)
数列の和:等式の証明
(A1) (A2) (A3) (A4) (A5) (A6) (A7) 一般に,このような階段状の積の和は,1次高い階段状の積で表されます. (A8) (A9) |
(A10) (A11) 一般に,このような階段状の積の逆数(分数)の和は,次のようになる. (A12) (A13) 一般に, が成り立つ. 上記は,この式において, 他の例として, となる. (A14) |
不等式の証明
(B1) (B2) (B3) (B4) (B5) (B6) (B7) (B8) |
以下の問題も,ほぼ同様に証明できる.
(B9) (B10) (B11) (B12) |
漸化式と数学的帰納法
(C1)数列 (1) (2) 数学的帰納法により(1)の一般項の推定が正しいことを証明せよ.(以下略) (2014年度岐阜大入試問題)
(C2)数列 (1) (2) 一般項 (2011年度岡山県立大入試問題)
図形問題の証明
(D1)(D2) 平面上に
降順の証明
(E1) (E2) |
pならばqの証明
(F1) (F2)
整数問題の証明
≪(G1) (G2) (G3) となることを証明せよ. ≪倍数の証明≫ (G4) すべての自然数 (2016年度愛知教育大入試問題)
(G5) すべての自然数(2016年度愛知教育大入試問題)
(G6)(2005年度東京女子大入試問題)
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[証明] (T) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 (T) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 (参考) (A3) の結果が使える場合は,(A5)は次のようにして導ける. (*1)−2×(*2) (←偶数番目を2回引く) |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
[証明] (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (*?)は次のように証明できる. したがって (**)は (T),(U)により,すべての自然数
不等式は「左辺を変形しても右辺にはならない」から,(*?)のように「言いたいこと」を設定して,「引き算が正になる」ことを別途示すというスタイルにするとよい.
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[証明1] 次の証明は,数学的帰納法による証明ではないが,,(B1)の結果を利用すれば,次のように示せる. の両辺に 次の証明も,数学的帰納法による証明ではないが,スマートに決まる. (相加平均)≧(相乗平均)の関係から 両辺とも正であるから,辺々掛けると したがって
n個の場合の相加,相乗の関係は,教科書に書いてないから,黙って使うと少し減点されることがある.
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[証明3] 「数学的帰納法を用いて証明せよ」と解き方が指定されている場合は,それに従う他ない. (T) (右辺) (U) ここで,(相加平均)≧(相乗平均)の関係より だから (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に (*?)は次のように示せる. したがって, (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に (*?)は次のように示せる. したがって, (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に ここで を証明する.(*?)の部分は したがって,つねに (**)は (T),(U)により,すべての自然数
左辺からそろえる証明がほとんどであるが,この問題では右辺からそろえる.考えたらわかる.
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(T) (右辺) (U) (*)の両辺に ここで を証明する. (*?)が成立するから (**)は (T),(U)により,2以上のすべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,2以上のすべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に ここで を証明する. だから(*?)が成り立つ.したがって (**)は (T),(U)により,2以上のすべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に ここで, (*?)により, (**)は (T),(U)により,5以上のすべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に ここで, また, したがって,
正の数の大小は比によって調べることができる.すなわち,
(*?)により,2つの正の数 において, であるから (**)は (T),(U)により,10以上のすべての自然数 |
(T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,2以上のすべての自然数 (T) (右辺) (U) (*)の両辺に (**)は (T),(U)により,2以上のすべての自然数 |
(1)
と推定する. (2) (T) だから(*1)は成立する. (U) (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
(1) (2)
と推定する. (T) だから(*1)は成立する. (U) が成立する. (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
に等しい. (U) に等しいと仮定する. ア)右図の赤実線で示したように, イ)右図の赤破線で示したように, 以上のア)イ)から, に等しい. (**)は (T),(U)により,4以上の自然数
組合せを使って求める場合は,
となることが分かる. |
に等しい. (U) 個の領域に分かれると仮定する. 図の赤丸で示した そのとき,各々向こう側とこちら側に領域が分かれるから, したがって, に等しい. (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
※数学的帰納法による証明では,ほとんどの場合,
AB C B また,AからC,CからGを導くのも容易である. AからCは CからGも同様に示せる. 一般に そこで,教科書に掲載されていて,黙って使えるAだけを前提として,大きな整数 ![]() において,変数 両辺を4乗すると 両辺の3乗根をとると 本題に戻って,G→Fの場合は |
初めに
初めに,すべての自然数が成り立つことを証明する. (T) だから,成立する. (U) が成り立つと仮定すれば が成り立つ.ここで を示す. であるから,(*?)が成り立つ. 以上から,数学的帰納法によりすべての自然数 |
次に,すべての自然数 が成り立つことを証明する. (T) (左辺) が成り立つ. (U) 同様にすれば, のときを考えると 右辺の第2項を左辺に移項すると このようにして, 同様にして, 以上により,すべての自然数 |
(別解)** グラフによる証明 ** このとき, 次に, は,その重心からy軸に平行な直線を引いて よりも上(以上)にある. |
■ここが重要■
一般に,だから, は,グラフが下に凸であることにより よりも上(以上)にある.そこで が成り立つ. だから,第 したがって が成り立つ. |
「Aのとき,PならばQ」ということをもう少しシンプルな表現にすると「AかつPならばQ」と考えればよい.
(T) 同様にして,「Aのとき,P(k)ならばQ(k)が成り立つとき,P(k+1)ならばQ(k+1)が成り立つことを証明せよ」とは「AかつP(k)かつQ(k)かつP(k+1)ならばQ(k+1)が成り立つことを証明せよ」と考えればよい. 要するに,Q(k+1)以外はすべて仮定してQ(k+1)を証明したらよい. このとき, だから(F1)は成立する. (U) このとき, (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) このとき, だから(F2)は成立する. (U) このとき, (**)は (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) また, (U)
以下,簡単のために,
ここで, (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) は整数である. また, は整数である. (U)
以下,簡単のために,
ここで, (T),(U)により,すべての自然数 |
が漸化式を満たすことを証明する. (T) が成り立つ. (U)
以下,簡単のために,
が成り立つと仮定する. だから |
ここで, したがって が成り立つ. (T),(U)により,すべての自然数 が漸化式を満たすことが示された. (T) は4の倍数である. (U) このとき,差 ここで, したがって, (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) は11の倍数である. (U) このとき,差 は11の倍数である. (T),(U)により,すべての自然数 |
(T) は28で割り切れる. (U) このとき,差 が28の倍数になることを示せばよい. は28の倍数である. (T),(U)により,すべての自然数 |