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ディオファントス方程式(不定方程式の整数解)

★このページは,未完成の原稿です.
★剰余類に関する練習問題付き.
 次のような整係数多変数不定方程式をディオファントス方程式という.このページでは,その整数解を扱う.
 分類の都合上
\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4\)
の形をDEQ[4,3,2]で表す.すなわち,DEQ[k,m,n]において,第1引数kは累乗を表し、第2引数mは左辺の項数,第3引数nは右辺の項数を表すものとする.他の例を2つ示すと
\(x^3+y^3=p^3\) はDEQ[3,2,1]
\(x^5+y^5+z^5+w^5=p^5+q^5+r^5\) はDEQ[5,4,3]
 このページでは,両辺の累乗の次数が同じものだけを扱う.
 英語版で同様の問題を扱っているページとして,wolfram mathworld (Number Theory Diophantine Equations)に詳しいものがあるので,必要に応じて参照するとよい.
※ 次の表は《目次》になっていて,各々の問題の式をクリックすると,対応する項目に移動できる.
※ それぞれの解は,Google GeminiやMicrosoft CopilotでPythonプログラムを作成してもらい,それを実行した結果を示している.(ChatGPTは,何十回も質問すると嫌がる)
※ この種の整数問題に「うまい解き方」はないので「ブルートフォース」(力まかせの総当たり)で調べるしかないが,最小の整数解が2桁以下のレベルなら普通のパソコンで解ける.5桁などの大きな数字になると何十時間かけても見つからないことがある.不要な組を削り,同じ計算は辞書を使って結果を使うなど,計算量を減らすための高速化が鍵になる.そこで,最小解,第10番目の解などを目安として示した.
《目次》
k=2n=1n=2n=3
m=2\(x^2+y^2=p^2\)\(x^2+y^2=p^2+q^2\)
\( (x\lt p) \)
\(\xcancel{\hspace{30px}}\)
m=3\(x^2+y^2+z^2=p^2\)\(x^2+y^2+z^2\)
\(=p^2+q^2\)
\(x^2+y^2+z^2\)
\(=p^2+q^2+r^2\)
\( (x\lt p) \)
m=4\(x^2+y^2+z^2+w^2\)
\(=p^2\)
\(x^2+y^2+z^2+w^2\)
\(=p^2+q^2\)
\(x^2+y^2+z^2+w^2\)
\(=p^2+q^2+r^2\)
m=5\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2\)
\(=p^2\)
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2\)
\(=p^2+q^2\)
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2\)
\(=p^2+q^2+r^2\)
k=3n=1n=2n=3
m=2\(x^3+y^3=p^3\)\(x^3+y^3=p^3+q^3\)
\( (x\lt p) \)
\(\xcancel{\hspace{30px}}\)
m=3\(x^3+y^3+z^3=p^3\)\(x^3+y^3+z^3\)
\(=p^3+q^3\)
\(x^3+y^3+z^3\)
\(=p^3+q^3+r^3\)
\( (x\lt p) \)
m=4\(x^3+y^3+z^3+w^3\)
\(=p^3\)
\(x^3+y^3+z^3+w^3\)
\(=p^3+q^3\)
\(x^3+y^3+z^3+w^3\)
\(=p^3+q^3+r^3\)
k=4n=1n=2n=3
m=2\(x^4+y^4=p^4\)\(x^4+y^4=p^4+q^4\)
\( (x\lt p) \)
\(\xcancel{\hspace{30px}}\)
m=3\(x^4+y^4+z^4=p^4\)\(x^4+y^4+z^4\)
\(=p^4+q^4\)
\(x^4+y^4+z^4\)
\(=p^4+q^4+r^4\)
\( (x\lt p) \)
m=4\(x^4+y^4+z^4+w^4\)
\(=p^4\)
\(x^4+y^4+z^4+w^4\)
\(=p^4+q^4\)
\(x^4+y^4+z^4+w^4\)
\(=p^4+q^4+r^4\)
m=5\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)
\(=p^4\)
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)
\(=p^4+q^4\)
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)
\(=p^4+q^4+r^4\)
k=5n=1n=2n=3
m=2\(x^5+y^5=p^5\)\(x^5+y^5=p^5+q^5\)
\( (x\lt p) \)
\(\xcancel{\hspace{30px}}\)
m=3\(x^5+y^5+z^5=p^5\)\(x^5+y^5+z^5\)
\(=p^5+q^5\)
\(x^5+y^5+z^5\)
\(=p^5+q^5+r^5\)
\( (x\lt p) \)
m=4\(x^5+y^5+z^5+w^5\)
\(=p^5\)
\(x^5+y^5+z^5+w^5\)
\(=p^5+q^5\)
\(x^5+y^5+z^5+w^5\)
\(=p^5+q^5+r^5\)
m=5\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5\)
\(=p^5\)
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5\)
\(=p^5+q^5\)
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5\)
\(=p^5+q^5+r^5\)

DEQ[2,2,1]
\(x^2+y^2=p^2\) の正の整数解
(いわゆるピタゴラス数)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 3^2+4^2 = 5^2 = 25\)
2番:\( 6^2+8^2 = 10^2 = 100\)
3番:\( 5^2+12^2 = 13^2 = 169\)
4番:\( 9^2+12^2 = 15^2 = 225\)
5番:\( 8^2+15^2 = 17^2 = 289\)
6番:\( 12^2+16^2 = 20^2 = 400\)
7番:\( 7^2+24^2 = 25^2 = 625\)
8番:\( 10^2+24^2 = 26^2 = 676\)
9番:\( 20^2+21^2 = 29^2 = 841\)
10番:\( 18^2+24^2 = 30^2 = 900\)

⇒ ピタゴラス数については,これらを生成できる多項式が知られている.(かなり有名)
 小さい方から幾つか例を示せば,次の表のとおり.また,互いに素でないものは,各組の数の定数倍で得られる.
 この多項式を利用すれば,ピタゴラス数を短時間に必要なだけ生成することができる.
nm\(x=n^2-m^2\)\(y=2mn\)\(p=n^2+m^2\)
21345
318610
3251213
4115817
4372425
51241026
52212029
53163034
5494041
[興味ある話題]
 他のすべてのディオファントス方程式
   \(x_1^k+x_2^k+\cdots+x_m^k=y_1^k+y_2^k+\cdots+y_n^k\)
の解がブルートフォース(力まかせの総当たり)で求めざるを得ないのに対して,ピタゴラス数(DEQ[2,2,1]の形の方程式の整数解)は,全ての解がパラメータm, nを用いて表せるところが,注目に値する.また,DEQ[2,3,1]もパラメーター解が知られている.
 他に,3乗の和に関する「ラマヌジャンの等式」は解を無限に生成できるが,解の全部ではないところが少し事情が違う.
 ディオファントス方程式では,\(x^2+y^2=p^2\)や\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\)のように両辺の値が等しくなる解を求めるのに対して,\(x^2+y^2\)や\(x^2+y^2+z^2\)のような「式の値」については,その式が表せる値の範囲ということに関心が向けられる.
 「ラグランジュの四平方定理」は,平方数1個〜4個までの和を使えば全ての自然数を表せるということが示される.(ここでは,定理の内容の図解・例解を行う)
ラグランジュの四平方数定理
\(n\)の値 1個
\(x^2\)
2個
\(x^2+y^2\)
3個
\(x^2+y^2+z^2\)
4個
\(x^2+y^2+z^2+w^2\)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
 例えば,1つの平方数\(x^2\)だけを使えば,\(1^2=1,2^2=4,3^2=9,..\)などが表せるが,2つの平方数の和\(x^2+y^2\)を使えば,\(1^2+1^2=2\)なども表すことができ,3つの平方数の和\(x^2+y^2+z^2\)を使えば,\(1^2+1^2+1^2=3\)なども表すことができる.
 簡単な小実験により,\(2^2+1^2+1^2+1^2=7\)や\(3^2+2^2+1^2+1^2=15\)を表すためには「少なくとも4個」の平方数の和を必要とする.このようにして,平方数の和によって全ての自然数を表すためには,少なくとも4個の平方数が必要であることが分かる.(4個が十分条件になることの証明は,ネットにたくさん出ている)
 ラグランジュの四平方数定理を拡大・一般化したものとして,「ウェアリング問題」がある.3乗数の和を1個〜9個考えれば全ての自然数を表せる.4乗数の和を1個〜19個まで考えれば全ての自然数を表せるなど.
ウェアリング問題(3乗数の場合)
\(n\)の値 C1 C2 C3 C4 C5 C6 C7 C8 C9
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
 この表において,C1は\(x_1^3\),C2は\(x_1^3+x_2^3\),...,C9は\(x1_1^3+x_2^3+\cdots x_9^3\)を表す.
 \(23\)を表すためには,\(2^3+2^3+1^3+1^3+1^3+1^3+1^3+1^3+1^3\)としなければならないから,3乗数の和で全ての自然数を表すためには,1個から9個の和を考える必要がある.(9個まで使えば,全ての自然数を表せること:十分条件の証明は別途必要となる・・・ヒルベルトが証明したと言われている).

DEQ[2,2,2]
\(x^2+y^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし \( x\lt p \) かつ \(x,y,p,q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+7^2=5^2+5^2=50\),
 3の倍数: 0個, 右辺を3で割った余り: 2, 5の倍数: 2個
2番:\( 1^2+8^2=4^2+7^2=65\),
 3の倍数: 0個, 右辺を3で割った余り: 2, 5の倍数: 0個
3番:\( 2^2+9^2=6^2+7^2=85\),
 3の倍数: 2個, 右辺を3で割った余り: 1, 5の倍数: 0個
4番:\( 2^2+11^2=5^2+10^2=125\),
 3の倍数: 0個, 右辺を3で割った余り: 2, 5の倍数: 2個
5番:\( 3^2+11^2=7^2+9^2=130\),
 3の倍数: 2個, 右辺を3で割った余り: 1, 5の倍数: 0個
6番:\( 1^2+12^2=8^2+9^2=145\),
 3の倍数: 2個, 右辺を3で割った余り: 1, 5の倍数: 0個
7番:\( 1^2+13^2=7^2+11^2=170\),
 3の倍数: 0個, 右辺を3で割った余り: 2, 5の倍数: 0個
8番:\( 4^2+13^2=8^2+11^2=185\),
 3の倍数: 0個, 右辺を3で割った余り: 2, 5の倍数: 0個
9番:\( 3^2+14^2=6^2+13^2=205\),
 3の倍数: 2個, 右辺を3で割った余り: 1, 5の倍数: 0個
10番:\( 5^2+14^2=10^2+11^2=221\),
 3の倍数: 0個, 右辺を3で割った余り: 2, 5の倍数: 2個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし \( x\lt p \) かつ \(x,y,p,q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,p,q\) のうちで2の倍数,3の倍数,4の倍数,5の倍数は奇数個にならない.
A 左辺の和 \(x^2+y^2\) (右辺の和)は3の倍数にならない.
※問題および証明は,筆者がそれなりに作ったものです.英語圏のウェブには整数問題を扱ったものが多数ありますが,読むのが大変なのでほとんど見ていません.
 問題及び証明に間違い等がありましたらお知らせください.なお,高度な内容には対応できませんので,悪しからず.
 以下の各問題についても同様です.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)

《4で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(0\)\(1\)
《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)

@
1) 2の倍数が左辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を2で割った余りは
\(0+1\) \(1+1\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 2の倍数が右辺に1個あるとき, 同様にして,\(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を2で割った余りは
\(1+1\) \(0+1\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
2) 2の倍数が左辺に2個,右辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を2で割った余りは
\(0+0\) \(0+1\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 2の倍数が左辺に1個,右辺に2個あるとき,同様に, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を2で割った余りは
\(0+1\) \(0+0\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
---
 全部で4個の数 \(x,y,p,q\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,3の倍数が4個ということはない.ここでは,3の倍数が1個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 3の倍数が左辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(0+1\) \(1+1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 3の倍数が右辺に1個あるとき,同様に
\(1+1\) \(0+1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
2) 3の倍数が左辺に2個,右辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(0+0\) \(0+1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 3の倍数が左辺に1個,右辺に2個あるとき,同様に
\(0+1\) \(0+0\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
---
 全部で4個の数 \(x,y,p,q\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,4の倍数が4個ということはない.ここでは,4の倍数が1個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 4の倍数が左辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を4で割った余りは
\(0+1\) \(1+1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 3の倍数が右辺に1個あるとき,同様に
\(1+1\) \(0+1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
2) 3の倍数が左辺に2個,右辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(0+0\) \(0+1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 3の倍数が左辺に1個,右辺に2個あるとき,同様に
\(0+1\) \(0+0\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
---
 全部で4個の数 \(x,y,p,q\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,5の倍数が4個ということはない.ここでは,5の倍数が1個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 5の倍数が左辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) を5で割った余りは
\(0+1\equiv 1,\hspace{5px}0+4\equiv 4\hspace{5px}(\mod 3)\)
 \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(1+1\equiv 2,\hspace{5px}1+4\equiv 0\hspace{5px},\hspace{5px}4+4\equiv 3\hspace{5px}(\mod 3)\)
⇒ どの組み合わせの場合も, \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
2) 5の倍数が左辺に2個,右辺に1個あるとき, \(x^2+y^2\) を5で割った余りは
\(0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)
 \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)
⇒ どの組み合わせの場合も, \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
---
A
 @の3の倍数についての結果から,\(x,y,p,q\) のうちで3の倍数は0個または2個になる.(仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,3の倍数が4個ということはない.)
1) 3の倍数が0個のとき, \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\) だから3の倍数にならない.
2) 3の倍数が2個のとき,
 3の倍数が左辺に2個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(0+0\) \(1+1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 3の倍数が左辺に0個,右辺に2個のとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(1+1\) \(1+1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 3の倍数が左辺に1個,右辺に1個のとき, \(x^2+y^2\) 及び \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(0+1\equiv 0+1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2=p^2+q^2\) は成り立つ可能性がある
 このとき, \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
\(1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから3の倍数にならない.
 以上で,証明終 ∥∎

DEQ[2,3,1]
\(x^2+y^2+z^2=p^2\) の正の整数解(ただし \(1\leqq x\leqq y\leqq z \lt p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+2^2+2^2=3^2=9\)
2番:\( 2^2+3^2+6^2=7^2=49\)
3番:\( 1^2+4^2+8^2=9^2=81\)
4番:\( 4^2+4^2+7^2=9^2=81\)
5番:\( 2^2+6^2+9^2=11^2=121\)
6番:\( 6^2+6^2+7^2=11^2=121\)
7番:\( 3^2+4^2+12^2=13^2=169\)
8番:\( 2^2+5^2+14^2=15^2=225\)
9番:\( 2^2+10^2+11^2=15^2=225\)
10番:\( 1^2+12^2+12^2=17^2=289\)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2=p^2\) の正の整数解(ただし \(x,y,z,p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
\(x^2+y^2+z^2=p^2\) の正の整数解について
@ \(x,y,z,p\) のうちで2の倍数は2個になる.
A \(x,y,z,p\) のうちで3の倍数は1個または2個になる.
B \(x,y,z,p\) のうちで4の倍数は0個または2個になる.5の倍数も同様
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)

《4で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(0\)\(1\)
《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)

@
 全部で4個の数 \(x,y,z,p\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,2の倍数が4個ということはない.ここでは,2の倍数が0個,1個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 2の倍数が左辺に0個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(1+1+1\equiv 3\) \(1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
2) 2の倍数が左辺に1個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(0+1+1\equiv 2\) \(1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
 2の倍数が左辺に0個,右辺に1個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(1+1+1\equiv 3\) \(0\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
3) 2の倍数が左辺に3個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(0+0+0\equiv 0\) \(1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
 2の倍数が左辺に2個,右辺に1個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(0+0+1\equiv 1\) \(0\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
A
 全部で4個の数 \(x,y,z,p\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,3の倍数が4個ということはない.ここでは,3の倍数が0個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 3の倍数が左辺に0個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(1+1+1\) \(1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
2) 3の倍数が左辺に3個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(0+0+0\) \(1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
 3の倍数が左辺に2個,右辺に1個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(0+0+1\) \(0\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
(3の倍数が実際に1個の場合と2個の場合があることは,上記の1番と2番を見ればわかる)
B
 全部で4個の数 \(x,y,z,p\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,4の倍数が4個ということはない.ここでは,4の倍数が1個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 4の倍数が左辺に1個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(0+1+1\) \(1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
 4の倍数が左辺に0個,右辺に1個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(1+1+1\) \(0\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
2) 4の倍数が左辺に3個,右辺に0個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(0+0+0\) \(1\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
4の倍数が左辺に2個,右辺に1個のとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2\) を4で割った余りは
\(0+0+1\) \(0\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない
---
 全部で4個の数 \(x,y,z,p\) のうちで,仮定により「全部に共通な公約数は1以外にない」から,5の倍数が4個ということはない.ここでは,5の倍数が1個または3個あると仮定すると矛盾を生じることを示す.
1) 5の倍数が左辺に1個のとき,
左辺の\(x^2+y^2+z^2\) を5で割った余りは
\(0+1+1\equiv 2,0+1+4\equiv 0, 0+4+4\equiv 3\)
右辺の\(p^2\) を5で割った余りは
\(1, 4\)
だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない.
5の倍数が右辺に1個のとき,
左辺の\(x^2+y^2+z^2\) を5で割った余りは
\(1+1+1\equiv 3,1+1+4\equiv 1\)
\(1+4+4\equiv 4,4+4+4\equiv 5\)
右辺の\(p^2\) を5で割った余りは
\(0\)
だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない.
2) 5の倍数が左辺に3個のとき,
左辺の\(x^2+y^2+z^2\) を5で割った余りは
\(0+0+0\equiv 0\)
右辺の\(p^2\) を5で割った余りは
\(1, 4\)
だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない.
 5の倍数が左辺に2個のとき,
左辺の\(x^2+y^2+z^2\) を5で割った余りは
\(0+0+1\equiv 1,0+0+4\equiv 4\)
右辺の\(p^2\) を5で割った余りは
\(0\)
だから \(x^2+y^2+z^2=p^2\) は成り立たない.
 DEQ[2,3,1]の解は,次の媒介変数表示で表される.(広く知られている)
DEQ[2,3,1]の解は「ピタゴラス4つ組」とも呼ばれる.これに対して,DEQ[2,2,1] \(a^2+b^2=c^2\) の解は「ピタゴラス3つ組」とも呼ばれる.

DEQ[2,3,2]
\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし \(1\leqq x\leqq y\leqq z, 1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 2^2+2^2+3^2=1^2+4^2=17\)
2番:\( 1^2+1^2+4^2=3^2+3^2=18\)
3番:\( 1^2+3^2+4^2=1^2+5^2=26\)
4番:\( 2^2+3^2+4^2=2^2+5^2=29\)
5番:\( 3^2+3^2+4^2=3^2+5^2=34\)
6番:\( 1^2+2^2+6^2=4^2+5^2=41\)
7番:\( 3^2+4^2+4^2=4^2+5^2=41\)
8番:\( 2^2+4^2+5^2=3^2+6^2=45\)
9番:\( 3^2+4^2+5^2=1^2+7^2=50\)
10番:\(3^2+4^2+5^2=5^2+5^2=50\)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし \(1\leqq x\leqq y\leqq z,1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,p,q\) のうちで2の倍数は偶数個にならない.
A \(x,y,z,p,q\) のうちで3の倍数は0個もしくは4個にならない.
B \(x,y,z,p,q\) のうちで5の倍数は2個もしくは4個にならない.
C \(x,y,z,p,q\) のうちで7の倍数は4個にならない.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(2\)\(2\)\(4\)\(1\)

@
1) \(x,y,z,p,q\) のうちで2の倍数が0個のとき,左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) 及び右辺の和 \(p^2+q^2\) を2で割った余りは
 \(1+1+1\equiv 1\) 及び \(1+1\equiv 0\) となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
2) \(x,y,z,p,q\) のうちで2の倍数が2個のとき,
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が2個,\(p,q\) のうちで2の倍数が0個のとき
左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) を2で割った余りは\(0+0+1\equiv 1\),右辺の和 \(p^2+q^2\) を2で割った余りは\(1+1\equiv 0\)となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が1個,\(p,q\) のうちで2の倍数が1個のとき
左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) を2で割った余りは\(0+1+1\equiv 0\),右辺の和 \(p^2+q^2\) を2で割った余りは\(0+1\equiv 1\)となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が0個,\(p,q\) のうちで2の倍数が2個のとき
左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) を2で割った余りは\(1+1+1\equiv 1\),右辺の和 \(p^2+q^2\) を2で割った余りは\(0+0\equiv 0\)となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
(2の倍数が1個ある例は,上記の表の2番にある.3個ある例は1番にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」組だけを解にしている[初めの仮定]から,5個ある例は登場しない)
A
1) \(x,y,z,p,q\) のうちで3の倍数が0個のとき,左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) 及び右辺の和 \(p^2+q^2\) を3で割った余りは
 \(1+1+1\equiv 0\) 及び \(1+1\equiv 2\) となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
2) \(x,y,z,p,q\) のうちで3の倍数が4個のとき,
● \(x,y,z\) のうちで3の倍数が3個,\(p,q\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) を3で割った余りは\(0+0+0\equiv 0\),右辺の和 \(p^2+q^2\) を3で割った余りは\(0+1\equiv 1\)となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和\(x^2+y^2+z^2\) を3で割った余りは\(0+0+1\equiv 1\),右辺の和 \(p^2+q^2\) を3で割った余りは\(0+0\equiv 0\)となるから,\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない.
(3の倍数が1個ある例は,上記の表の1番にある.2個ある例は2番にある.3個ある例は5番にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」組だけを解にしている[初めの仮定]から,5個ある例は登場しない)
B
1) \(x,y,z,p,q\) のうちで5の倍数が2個の場合,
● \(x,y,z\) のうちの2個,\(p,q\) のうちの0個が5の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(0+0+1\equiv 1\) \(1+1\equiv 2\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z\) のうちの1個,\(p,q\) のうちの1個が5の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(0+1+1\equiv 2\) \(0+1\equiv 1\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z\) のうちの0個,\(p,q\) のうちの2個が5の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(1+1+1\equiv 3\) \(0+0\equiv 0\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない

2) \(x,y,z,p,q\) のうちで5の倍数が4個の場合,
● \(x,y,z\) のうちの3個,\(p,q\) のうちの1個が5の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(0+0+0\equiv 0\) \(0+1\equiv 1\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z\) のうちの2個,\(p,q\) のうちの2個が5の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を5で割った余りは
\(0+0+1\equiv 1\) \(0+0\equiv 0\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない
したがって,\(x,y,z,p,q\) のうちで5の倍数が2個もしくは4個となることはない.
 以上で,証明終 ∥∎
(5の倍数が0個ある例は上記の表の1番にある.1個ある例は3番にある.3個ある例は10番にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」組だけを解にしている[初めの仮定]から,5個ある例は登場しない)
C
1) \(x,y,z,p,q\) のうち7の倍数が4個の場合,
● \(x,y,z\) のうちの3個,\(p,q\) のうちの1個が7の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を7で割った余りは
\(0+0+0\equiv 0\) \(0+1\equiv 1\),\(0+2\equiv 2\),\(0+4\equiv 4\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z\) のうちの2個,\(p,q\) のうちの2個が7の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2\) 及び \(p^2+q^2\) を7で割った余りは
\(0+0+1\equiv 1\), \(0+0+2\equiv 2\),\(0+0+4\equiv 4\) \(0+0\equiv 0\) だから \(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2\) は成り立たない
(7の倍数が0個ある例は上記の表の1番にある.1個ある例は9番にある.
2個ある例は17番にある.\(3^2+4^2+7^2=5^2+7^2\)
3個ある例は1971番にある.\(7^2+21^2+32^2=17^2+35^2\)
「全部に共通な公約数は1以外にない」組だけを解にしている[初めの仮定]から,5個ある例は登場しない)

DEQ[2,3,3]
\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2+r^2\) の正の整数解(ただし\(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+1^2+5^2=3^2+3^2+3^2 = 27\), 2: 0個, 3: 3個,5: 1個, 6: 0個, 7: 0個
2番:\( 1^2+4^2+4^2=2^2+2^2+5^2 = 33\), 2: 4個, 3: 0個,5: 1個, 6: 0個, 7: 0個
3番:\( 1^2+1^2+6^2=2^2+3^2+5^2 = 38\), 2: 2個, 3: 2個,5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
4番:\( 1^2+2^2+6^2=3^2+4^2+4^2 = 41\), 2: 4個, 3: 2個,5: 0個, 6: 1個, 7: 0個
5番:\( 2^2+5^2+5^2=3^2+3^2+6^2 = 54\), 2: 2個, 3: 3個,5: 2個, 6: 1個, 7: 0個
15番:\( 1^2+5^2+7^2=5^2+5^2+5^2 = 75\), 2: 0個, 3: 0個,5: 4個, 6: 0個, 7: 1個
17番:\( 3^2+6^2+6^2=4^2+4^2+7^2 = 81\), 2: 4個, 3: 3個,5: 0個, 6: 2個, 7: 1個
26番:\( 2^2+3^2+9^2=3^2+6^2+7^2 = 94\), 2: 2個, 3: 4個,5: 0個, 6: 1個, 7: 1個
29番:\( 1^2+7^2+7^2=3^2+3^2+9^2 = 99\), 2: 0個, 3: 3個,5: 0個, 6: 0個, 7: 2個
42番:\( 1^2+7^2+8^2=4^2+7^2+7^2 = 114\), 2: 2個, 3: 0個,5: 0個, 6: 0個, 7: 3個
46番:\( 2^2+6^2+9^2=6^2+6^2+7^2 = 121\),2: 4個, 3: 4個,5: 0個, 6: 3個, 7: 1個
965番:\( 1^2+12^2+18^2=6^2+12^2+17^2 = 469\), 2: 4個,3: 4個,5: 0個, 6: 4個, 7: 0個
???番:\( 1^2+7^2+49^2=1^2+35^2+35^2=2451\), 2: 0個,3: 0個,5: 2個, 6: 0個, 7: 4個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2=p^2+q^2+r^2\) の正の整数解(ただし,\(x\lt p\) かつ \(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,p,q,r\) のうちで2の倍数は奇数個にならない.
A \(x,y,z,p,q,r\) のうちで3の倍数が1個もしくは5個となることはない.
B \(x,y,z,p,q,r\) のうちで5の倍数が3個もしくは5個となることはない.
C \(x,y,z,p,q,r\) のうちで6の倍数が4個もしくは5個となることはない.
D \(x,y,z,p,q,r\) のうちで7の倍数が5個となることはない.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)
3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)
《6で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(3\)\(4\)\(1\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(2\)\(2\)\(4\)\(1\)

⇒ 剰余類で分類すると証明できるはずです.各自試してください.なお,それ以外は上の表で少なくとも1つ成り立つ例を示しています.

※ ラグランジュの四平方定理については,前に説明した.
DEQ[2,4,1]
\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w \lt p\) かつ \(x,y,z,p,q,r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=4\),2:1個,3:0個,5:0個,6:0個,7:0個,10:0個
2番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=25\),2:3個,3:0個,5:1個,6:0個,7:0個,10:0個
3番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=36\),2:1個,3:2個,5:1個,6:1個,7:0個,10:0個
4番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=49\),2:3個,3:0個,5:0個,6:0個,7:1個,10:0個
5番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=49\),2:3個,3:0個,5:1個,6:0個,7:1個,10:0個
6番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=81\),2:3個,3:2個,5:1個,6:1個,7:0個,10:0個
7番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=81\),2:3個,3:2個,5:0個,6:0個,7:0個,10:0個
8番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=100\),2:1個,3:0個,5:3個,6:0個,7:1個,10:1個
9番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=100\),2:1個,3:0個,5:1個,6:0個,7:2個,10:1個
15番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=169\),2:3個,3:3個,5:0個,6:2個,7:0個,10:0個
152番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=841\),2:3個,3:0個,5:3個,6:0個,7:0個,10:2個
153番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=841\),2:3個,3:3個,5:1個,6:3個,7:0個,10:0個
165番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=900\),2:1個,3:2個,5:1個,6:1個,7:3個,10:1個
181番:\(12^2+16^2+17^2+20^2=34^2=961\),2:3個,3:0個,5:3個,6:0個,7:0個,10:3個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w\lt p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,w,p\) のうちで3の倍数は0個,2個もしくは3個である.
A \(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数は0個,1個もしくは3個である.
B \(x,y,z,w,p\) のうちで6の倍数は0個,1個,2個もしくは3個である.
C \(x,y,z,w,p\) のうちで7の倍数は0個,1個,2個もしくは3個である.
D \(x,y,z,w,p\) のうちで10の倍数は0個,1個,2個もしくは3個である.
(証明)
表1.《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)
表2《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)

表3.《6で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(3\)\(4\)\(1\)
表4.《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(2\)\(2\)\(4\)\(1\)
表5.《10で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)\(7\)\(8\)\(9\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(9\)\(6\)\(5\)\(6\)\(9\)\(4\)\(1\)
@
 全部で5個の数 \(x,y,z,w,p\) のうちで,仮定により \(x,y,z,w,p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものを解としているから,3の倍数が5個ということはない.
1) 3の倍数が4個のとき
 \(x,y,z,w\) のうちの4個が3の倍数で,\(p\) が3の倍数でないとき, \(x^2+y^2+z^2+w^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(0+0+0+0\equiv 0\) \(1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちの3個が3の倍数で,\(p\) が3の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2+w^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(0+0+0+1\equiv 1\) \(0\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
2) 3の倍数が1個のとき
 \(x,y,z,w\) のうちの1個が3の倍数で,\(p\) が3の倍数でないとき, \(x^2+y^2+z^2+w^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(0+1+1+1\equiv 0\) \(1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちの0個が3の倍数で,\(p\) が3の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2+w^2\) 及び \(p^2\) を3で割った余りは
\(1+1+1+1\equiv 1\) \(0\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
以上から,3の倍数が1個,4個,5個のときは,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) が成り立たないから,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) が成り立つ可能性があるのは,3の倍数が0個,2個,3個のとき.
(実際に成り立つ例を筆算で示すのは難しいが,コンピュータを使えば,上記の1番,3番,15番で示される)
A
 全部で5個の数 \(x,y,z,w,p\) のうちで,仮定により \(x,y,z,w,p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものを解としているから,5の倍数が5個ということはない.
1) 5の倍数が4個のとき
 \(x,y,z,w\) のうちの4個が5の倍数で,\(p\) が5の倍数でないとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 5)\)
右辺の \(p^2\) を5で割った余りは \(0\hspace{5px}(\mod 5)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちの3個が5の倍数で,\(p\) が5の倍数であるとき, \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 5)\) または \(4\hspace{5px}(\mod 5)\)
右辺の \(p^2\) を5で割った余りは \(0\hspace{5px}(\mod 5)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
2) 5の倍数が2個のとき
 \(x,y,z,w\) のうちの2個が5の倍数で,\(p\) が5の倍数でないとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは \(0+0+1+1\equiv 2\) または \(0+0+1+4\equiv 0\) または \(0+0+4+4\equiv 3\hspace{5px}(\mod 5)\)
右辺の \(p^2\) を5で割った余りは \(1\) または \(4\hspace{5px}(\mod 5)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
以上から,5の倍数が2個,4個,5個のときは,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) が成り立たないから,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) が成り立つ可能性があるのは,5の倍数が0個,1個,3個のとき.
(実際に成り立つ例を筆算で示すのは難しいが,コンピュータを使えば,上記の1番,2番,8番で示される)
BCD
 全部で5個の数 \(x,y,z,w,p\) のうちで,仮定により \(x,y,z,w,p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものを解としているから,6,7,10の倍数が5個ということはない.
そこで,6,7,10の倍数が4個にもならないことを示す.
1) \(x,y,z,w\) のうちの4個が6の倍数で,\(p\) が6の倍数でないとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を6で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 6)\)
右辺の \(p^2\) を6で割った余りは \(1,3,4\hspace{5px}(\mod 6)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちの3個が6の倍数で,\(p\) が6の倍数であるとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を6で割った余りは \(1,3,4\hspace{5px}(\mod 6)\)
右辺の \(p^2\) を6で割った余りは \(0\hspace{5px}(\mod 6)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
2) \(x,y,z,w\) のうちの4個が7の倍数で,\(p\) が7の倍数でないとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を6で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 7)\)
右辺の \(p^2\) を7で割った余りは \(1,2,4\hspace{5px}(\mod 7)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちの3個が7の倍数で,\(p\) が7の倍数であるとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を6で割った余りは \(1,2,4\hspace{5px}(\mod 7)\)
右辺の \(p^2\) を7で割った余りは \(0\hspace{5px}(\mod 7)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
3) \(x,y,z,w\) のうちの4個が10の倍数で,\(p\) が10の倍数でないとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を10で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 10)\)
右辺の \(p^2\) を10で割った余りは \(1,4,5,6,9\hspace{5px}(\mod 10)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちの3個が10の倍数で,\(p\) が10の倍数であるとき, 左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を10で割った余りは \(1,4,5,6,9\hspace{5px}(\mod 10)\)
右辺の \(p^2\) を10で割った余りは \(0\hspace{5px}(\mod 10)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2\) は成り立たない
(6,7,10の倍数が0個,1個,2個もしくは3個である実例は,コンピュータ計算で求めた上記の表の通り)

DEQ[2,4,2]
\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) の正の整数解
各辺の和が小さいものから順に
1番:\(1^2\!+\!1^2\!+\!2^2\!+\!2^2=1^2\!+\!3^2\),2:2個,3:1個,5:0個,6:0個,7:0個
2番:\(1^2\!+\!2^2\!+\!2^2\!+\!2^2=2^2\!+\!3^2\),2:4個,3:1個,5:0個,6:0個,7:0個
3番:\(1^2\!+\!2^2\!+\!2^2\!+\!3^2=3^2\!+\!3^2\),2:2個,3:3個,5:0個,6:0個,7:0個
4番:\(1^2\!+\!1^2\!+\!3^2\!+\!3^2=2^2\!+\!4^2\),2:2個,3:2個,5:0個,6:0個,7:0個
5番:\(1^2\!+\!2^2\!+\!2^2\!+\!4^2=3^2\!+\!4^2\),2:4個,3:1個,5:0個,6:0個,7:0個
6番:\(2^2\!+\!2^2\!+\!3^2\!+\!3^2=1^2\!+\!5^2\),2:2個,3:2個,5:1個,6:0個,7:0個
7番:\(1^2\!+\!1^2\!+\!4^2\!+\!4^2=3^2\!+\!5^2\),2:2個,3:1個,5:1個,6:0個,7:0個
8番:\(1^2\!+\!2^2\!+\!2^2\!+\!5^2=3^2\!+\!5^2\),2:2個,3:1個,5:2個,6:0個,7:0個
9番:\(1^2\!+\!2^2\!+\!4^2\!+\!4^2=1^2\!+\!6^2\),2:4個,3:1個,5:0個,6:1個,7:0個
10番:\(2^2\!+\!2^2\!+\!2^2\!+\!5^2=1^2\!+\!6^2\),2:4個,3:1個,5:1個,6:1個,7:0個
43番:\(2^2\!+\!3^2\!+\!6^2\!+\!6^2=2^2\!+\!9^2\),2:4個,3:4個,5:0個,6:2個,7:0個
44番:\(2^2\!+\!3^2\!+\!6^2\!+\!6^2=6^2\!+\!7^2\),2:4個,3:4個,5:0個,6:3個,7:1個
327番:\(3^2\!+\!6^2\!+\!10^2\!+\!10^2=7^2\!+\!14^2\),2:4個,3:2個,5:2個,6:1個,7:2個
328番:\(4^2\!+\!6^2\!+\!7^2\!+\!12^2=7^2\!+\!14^2\)2:4個,3:2個,5:0個,6:2個,7:3個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w,1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,w,p,q\) のうち2の倍数は,2個または4個含まれる.
A \(x,y,z,w,p,q\) のうちで3の倍数は1個〜4個含まれる.
B \(x,y,z,w,p,q\) のうちで5の倍数がちょうど3,5個になることはない.
C \(x,y,z,w,p,q\) のうちで6,7の倍数が各々5個になることはない.
(証明)
表1.《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)
表2《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)

@ \(x,y,z,w,p,q\) のうちに
1) 2の倍数が1つも含まれていないとすると,左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を4で割った余りは \(1+1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 4)\)
 右辺の \(p^2+q^2\) を4で割った余りは \(1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 4)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
2) 2の倍数が1個含まれているとする
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が1個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が0個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(0+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が0個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が1個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(1+1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
3) 2の倍数が3個含まれているとする
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が3個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が0個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が2個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が1個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(0+0+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が1個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が2個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(0+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
4) 2の倍数が5個含まれているとする
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が4個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が1個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z,w\) のうちに2の倍数が3個,右辺の \(p,q\) に2の倍数が2個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を2で割った余りは \(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 2)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を2で割った余りは \(0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 2)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 2の倍数が4個含まれることは,次のように証明できる.
 DEQ[2,3,1]の1つの解,例えば \(1^2+2^2+2^2=3^2\) の両辺の各数を2倍(値は4倍)すると,\(2^2+4^2+4^2=6^2\)となって,2の倍数が4個含まれる式ができる.この両辺に2の倍数でない \(1^2\) などを足すと,\(1^2+4^2+4^2=1^2+6^2\) となって,公約数が1以外になくて2の倍数が4個ある式ができる.
 後で登場する,\(k=3,5,6,7\) の場合も含めて一般に,\(1^2+(2k)^2+(2k)^2=1^2+(3k)^2\) とすると,\(k\) が4個ある例を示せる.
A
1)  \(x,y,z,w,p,q\) のうちに3の倍数が1つも含まれていないとすると,左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を3で割った余りは \(1+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)
 右辺の \(p^2+q^2\) を3で割った余りは \(1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\)
この場合,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
2)  \(x,y,z,w,p,q\) のうちに3の倍数が5個含まれているとする.
● \(x,y,z,w\) のうちに3の倍数が4個,右辺の \(p,q\) に3の倍数が1個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を3で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を3で割った余りは \(0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
● \(x,y,z,w\) のうちに3の倍数が3個,右辺の \(p,q\) に3の倍数が2個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を3で割った余りは \(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)
右辺の \(p^2+q^2\) を3で割った余りは \(0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\) だから \(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
B
1) \(x,y,z,w,p,q\) のうちに5の倍数が3個含まれている場合
  \(x,y,z,w\) のうちに5の倍数が3個含まれているとすると,左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは
\(0+0+0+1\) または \(0+0+0+4\) だから \(1\) または \(4\hspace{5px}(\mod 5)\)  右辺の \(p^2+q^2\) を5で割った余りは \(1+1\)または \(1+4\) または \(4+4\) だから \(0,2,3\hspace{5px}(\mod 5)\)
 この場合,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
 \(x,y,z,w\) のうちに5の倍数が2個,右辺の \(p,q\) に5の倍数が1個含まれているとすると,左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは
\(0+0+1+1\) または \(0+0+1+4\) または \(0+0+4+4\)だから \(2,0,3\hspace{5px}(\mod 5)\)
 右辺の \(p^2+q^2\) を5で割った余りは \(0+1\)または \(0+4\) だから \(1,4\hspace{5px}(\mod 5)\)
 この場合,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
2) \(x,y,z,w,p,q\) のうちに5の倍数が5個含まれている場合
  \(x,y,z,w\) のうちに5の倍数が4個,右辺の \(p^2+q^2\) に5の倍数が1個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは \(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 5)\)  右辺の \(p^2+q^2\) を5で割った余りは \(0+1\)または \(0+4\) だから \(1,4\hspace{5px}(\mod 5)\)
 この場合,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
  \(x,y,z,w\) のうちに5の倍数が3個,右辺の \(p^2+q^2\) に5の倍数が2個含まれているとすると,
左辺の \(x^2+y^2+z^2+w^2\) を5で割った余りは \(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 5)\)  右辺の \(p^2+q^2\) を5で割った余りは \(0+0\) だから \(0\hspace{5px}(\mod 5)\)
 この場合,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない
CD
  \(x,y,z,w,p,q\) のうちに6,7の倍数が5個含まれている場合,5の倍数のときと同様に,1つの辺が6,7の倍数になり,他方の辺が6,7の倍数でないから,\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2\) は成り立たない

DEQ[2,4,3]
\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2+r^2\) の正の整数解
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+1^2+1^2+3^2 = 2^2+2^2+2^2 = 12\)
2番:\( 1^2+2^2+2^2+3^2 = 1^2+1^2+4^2 = 18\)
3番:\( 1^2+1^2+1^2+4^2 = 1^2+3^2+3^2 = 19\)
4番:\( 2^2+2^2+2^2+3^2 = 1^2+2^2+4^2 = 21\)
5番:\( 1^2+1^2+2^2+4^2 = 2^2+3^2+3^2 = 22\)
6番:\( 2^2+2^2+3^2+3^2 = 1^2+3^2+4^2 = 26\)
7番:\( 1^2+1^2+3^2+4^2 = 1^2+1^2+5^2 = 27\)
8番:\( 1^2+1^2+3^2+4^2 = 3^2+3^2+3^2 = 27\)
9番:\( 1^2+2^2+3^2+4^2 = 1^2+2^2+5^2 = 30\)
10番:\( 2^2+2^2+3^2+4^2 = 1^2+4^2+4^2 = 33\)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2+w^2=p^2+q^2+r^2\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,w,p,q\) のうちで3の倍数は少なくとも1個含まれる.
A \(x+y+z+w\) を2で割った余りは,\(p+q+r\) を2で割った余りと等しい.
※各自で考えてください
DEQ[2,5,1]
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2=p^2\) の正の整数解
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+1^2+1^2+2^2+3^2=4^2=16\)
2番:\( 2^2+2^2+2^2+2^2+3^2=5^2=25\)
3番:\( 1^2+1^2+3^2+3^2+4^2=6^2=36\)
4番:\( 1^2+2^2+2^2+2^2+6^2=7^2=49\)
5番:\( 2^2+2^2+3^2+4^2+4^2=7^2=49\)
6番:\( 1^2+1^2+1^2+5^2+6^2=8^2=64\)
7番:\( 1^2+1^2+2^2+3^2+7^2=8^2=64\)
8番:\( 1^2+2^2+3^2+5^2+5^2=8^2=64\)
9番:\( 1^2+3^2+3^2+3^2+6^2=8^2=64\)
10番:\( 1^2+2^2+2^2+6^2+6^2=9^2=81\)
??番:\(7^2+7^2+7^2+7^2+48^2 = 50^2 = 2500\)
※右辺には4以上の数の平方数\(n^2\hspace{5px}(n\geqq 4)\)は全て登場する.
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2=p^2\) の正の整数解(ただし,\(x,y,z,v,w,p\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,v,w,p\) のうちで3の倍数が0個,2個もしくは5個ということはない.
A \(x,y,z,v,w,p\) のうちで5の倍数が3個もしくは5個ということはない.
B \(x,y,z,v,w,p\) のうちで7の倍数が5個ということはない.
(証明)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(1\)
《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(4\)\(1\)

《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^2\)\(0\)\(1\)\(4\)\(2\)\(2\)\(4\)\(1\)
※各自で考えてください

DEQ[2,5,2]
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし,\(x,y,z,v,w,p,q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+1^2+1^2+1^2+1^2 = 1^2+2^2 = 5\), 3の倍数の個数: 0
2番:\( 1^2+1^2+1^2+1^2+2^2 = 2^2+2^2 = 8\), 3の倍数の個数: 0
3番:\( 1^2+1^2+1^2+1^2+3^2 = 2^2+3^2 = 13\), 3の倍数の個数: 2
4番:\( 1^2+2^2+2^2+2^2+2^2 = 1^2+4^2 = 17\), 3の倍数の個数: 0
5番:\( 1^2+1^2+1^2+1^2+4^2 = 2^2+4^2 = 20\), 3の倍数の個数: 0
6番:\( 2^2+2^2+2^2+2^2+3^2 = 3^2+4^2 = 25\), 3の倍数の個数: 2
7番:\( 1^2+1^2+2^2+2^2+4^2 = 1^2+5^2 = 26\), 3の倍数の個数: 0
8番:\( 1^2+1^2+1^2+1^2+5^2 = 2^2+5^2 = 29\), 3の倍数の個数: 0
9番:\( 1^2+1^2+3^2+3^2+3^2 = 2^2+5^2 = 29\), 3の倍数の個数: 3
12番:\( 1^2+2^2+3^2+3^2+3^2 = 4^2+4^2 = 32\), 3の倍数の個数: 3
19番:\( 2^2+3^2+3^2+3^2+3^2 = 2^2+6^2 = 40\), 3の倍数の個数: 5
22番:\( 1^2+1^2+3^2+3^2+5^2 = 3^2+6^2 = 45\), 3の倍数の個数: 4
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2=p^2+q^2\) の正の整数解(ただし,\(x,y,z,v,w,p,q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,v,w,p,q\) のうちで3の倍数がちょうど1個含まれる場合はない.
A \(x+y+z+v+w\) を2で割った余りと\(p+q\) を2で割った余りは等しい.
※各自で考えてください
DEQ[2,5,3]
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2=p^2+q^2+r^2\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x,\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に
1番:\( 1^2+1^2+1^2+2^2+2^2 = 1^2+1^2+3^2 = 11\), 3の倍数の個数: 1
2番:\( 1^2+1^2+2^2+2^2+2^2 = 1^2+2^2+3^2 = 14\), 3の倍数の個数: 1
3番:\( 1^2+2^2+2^2+2^2+2^2 = 2^2+2^2+3^2 = 17\), 3の倍数の個数: 1
4番:\( 1^2+1^2+2^2+2^2+3^2 = 1^2+3^2+3^2 = 19\), 3の倍数の個数: 3
5番:\( 1^2+1^2+1^2+3^2+3^2 = 1^2+2^2+4^2 = 21\), 3の倍数の個数: 2
6番:\( 1^2+2^2+2^2+2^2+3^2 = 2^2+3^2+3^2 = 22\), 3の倍数の個数: 3
7番:\( 1^2+1^2+2^2+3^2+3^2 = 2^2+2^2+4^2 = 24\), 3の倍数の個数: 2
8番:\( 1^2+1^2+2^2+2^2+4^2 = 1^2+3^2+4^2 = 26\), 3の倍数の個数: 1
9番:\( 1^2+2^2+2^2+3^2+3^2 = 1^2+1^2+5^2 = 27\), 3の倍数の個数: 2
10番:\( 1^2+2^2+2^2+3^2+3^2 = 3^2+3^2+3^2 = 27\), 3の倍数の個数: 5
12番:\( 1^2+1^2+3^2+3^2+3^2 = 2^2+3^2+4^2 = 29\), 3の倍数の個数: 4
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^2+y^2+z^2+v^2+w^2=p^2+q^2+r^2\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x,\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで3の倍数は少なくとも1個まれる.
A \(x+y+z+v+w\) を2で割った余りと\(p+q+r\) を2で割った余りは等しい.
※各自で考えてください

DEQ[3,2,1]
\(x^3+y^3=p^3\) の正の整数解
⇒フェルマーの最終定理により,解は存在しない
DEQ[3,2,2]
\(x^3+y^3=p^3+q^3\) の正の整数解(ただし \(1\leqq x\leqq y,x\lt p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 1^3+12^3=9^3+10^3=1729\), 2:2個, 3:2個, 5:1個, 6:1個, 7:0個
2番:\( 2^3+16^3=9^3+15^3=4104\), 2:2個, 3:2個, 5:1個, 6:0個, 7:0個
3番:\( 10^3+27^3=19^3+24^3=20683\), 2:2個, 3:2個, 5:1個, 6:1個, 7:0個
4番:\( 2^3+34^3=15^3+33^3=39312\), 2:2個, 3:2個, 5:1個, 6:0個, 7:0個
5番:\( 9^3+34^3=16^3+33^3=40033\), 2:2個, 3:2個, 5:0個, 6:0個, 7:0個
9番:\( 8^3+53^3=29^3+50^3=149389\), 2:2個, 3:0個, 5:1個, 6:0個, 7:0個
10番:\( 17^3+55^3=24^3+54^3=171288\), 2:2個, 3:2個, 5:1個, 6:2個, 7:0個
14番:\( 42^3+69^3=56^3+61^3=402597\), 2:2個, 3:2個, 5:0個, 6:1個, 7:2個
17番:\( 15^3+80^3=54^3+71^3=515375\), 2:2個, 3:2個, 5:2個, 6:1個, 7:0個
45番:\( 23^3+163^3=121^3+137^3=4342914\), 2:0個, 3:0個, 5:0個, 6:0個, 7:0個

[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^3+y^3=p^3+q^3\)の正の整数解(ただし \(1\leqq x\leqq y,x\lt p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)について
@ \(x+y\) を6で割った余りは,\(p+q\) を6で割った余りと等しい.
A \(x,y,p,q\) のうちで2,3,7の倍数が各々奇数個になることはない.
B \(x,y,p,q\) のうちで5,6の倍数が3個になることはない.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(2\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(3\)\(2\)\(4\)
《6で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(1\)\(6\)\(1\)\(6\)\(6\)
《9で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)\(7\)\(8\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(8\)\(0\)\(1\)\(8\)\(0\)\(1\)\(8\)
@
 \(x^3-x=(x-1)x(x+1)\) において,右辺は連続する3整数の積だから,6の倍数.したがって, \(x^3\) と \(x\) は6で割った余りが等しい.( \(y,p,q\) も同様)
 そこで, \(x^3+y^3\) と \(x+y\) は6で割った余りが等しい.
 また, \(p^3+q^3\) と \(p+q\) は6で割った余りが等しい.
 仮定により, \(x^3+y^3=p^3+q^3\) だから, \(x^3+y^3\) と \(p^3+q^3\) は6で割った余りが等しい.
 以上から, \(x+y\) と \(p+q\) は6で割った余りが等しい.∎
A
==2の倍数について==
1) \(x,y,p,q\) のうちで2の倍数が1個のとき
● \(x,y\) のうちで2の倍数が1個, \(p,q\) のうちで2の倍数が0個のとき
\(x^3+y^3\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\),\(p^3+q^3\) を2で割った余りは \(1+1\equiv 0\)だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで2の倍数が0個, \(p,q\) のうちで2の倍数が1個のとき
\(x^3+y^3\) を2で割った余りは \(1+1\equiv 0\),\(p^3+q^3\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\)だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
2) \(x,y,p,q\) のうちで2の倍数が3個のとき
● \(x,y\) のうちで2の倍数が2個, \(p,q\) のうちで2の倍数が1個のとき
\(x^3+y^3\) を2で割った余りは \(0+0\equiv 0\),\(p^3+q^3\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\)だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで2の倍数が1個, \(p,q\) のうちで2の倍数が2個のとき
\(x^3+y^3\) を2で割った余りは \(0+1\equiv 1\),\(p^3+q^3\) を2で割った余りは \(0+0\equiv 0\)だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
 2の倍数が2個の例は,具体例の1番,2の倍数が0個の例は具体例の45番にある.なお,「全部に共通な公約数は1以外にない」組だけを解としているから,2の倍数が4個となるものは含まれない.
==3の倍数について==
1) \(x,y,p,q\) のうちで3の倍数が1個のとき
● \(x,y\) のうちで3の倍数が1個, \(p,q\) のうちで3の倍数が0個のとき
\(x^3+y^3\) を3で割った余りは
\(0+1\equiv \color{red}{1}\) または \(0+2\equiv \color{blue}{2}\)
\(p^3+q^3\) を3で割った余りは
\(1+1\equiv \color{blue}{2}\) または \(1+2\equiv 0\) または \(2+2\equiv \color{red}{1}\)
各辺の余りが\(\color{red}{1}\)または\(\color{blue}{2}\)となる組合わせについては,等しくなる可能性があるので,さらに詳しく,9で割った余りで調べる.
\(0+1\equiv \color{red}{1}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(0+1\equiv 1\hspace{2px}(\mod 9)\)
\(2+2\equiv \color{red}{1}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(8+8\equiv 7\hspace{2px}(\mod 9)\)
これらの組は,9で割った余りが等しくないから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
\(0+2\equiv \color{blue}{2}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(0+8\equiv 8\hspace{2px}(\mod 9)\)
\(1+1\equiv \color{blue}{2}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(1+1\equiv 2\hspace{2px}(\mod 9)\)
これらの組は,9で割った余りが等しくないから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで3の倍数が0個, \(p,q\) のうちで3の倍数が1個のときも,左辺と右辺の立場を入れ替えると,同様にして示せる.
2) \(x,y,p,q\) のうちで3の倍数が3個のとき
● \(x,y\) のうちで3の倍数が2個, \(p,q\) のうちで3の倍数が1個のとき
\(x^3+y^3\) を3で割った余りは
\(0+0\equiv 0\)
\(p^3+q^3\) を3で割った余りは
\(0+1\equiv 1\) または \(0+2\equiv 2\)
だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
==7の倍数について==
1) \(x,y,p,q\) のうちで7の倍数が1個のとき
● \(x,y\) のうちで7の倍数が1個, \(p,q\) のうちで7の倍数が0個のとき
\(x^3+y^3\) を7で割った余りは
\(0+1\equiv 1\),\(\hspace{5px}0+6\equiv 6\)
\(p^3+q^3\) をで割った余りは
\(1+1\equiv 2\),\(\hspace{5px}1+6\equiv 0\),\(\hspace{5px}6+6\equiv 5\)
だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで7の倍数が0個, \(p,q\) のうちで7の倍数が1個のとき
\(x^3+y^3\) を7で割った余りは
\(1+1\equiv 2\),\(\hspace{5px}1+6\equiv 0\),\(\hspace{5px}6+6\equiv 5\)
\(p^3+q^3\) をで割った余りは
\(0+1\equiv 1\),\(\hspace{5px}0+6\equiv 6\)
だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
B
==5の倍数について==
 \(x,y,p,q\) のうちで5の倍数が3個のとき
● \(x,y\) のうちで5の倍数が2個, \(p,q\) のうちで5の倍数が1個のとき
\(x^3+y^3\) を5で割った余りは
\(0+0\equiv 0\)
\(p^3+q^3\) を5で割った余りは
\(0+1\equiv 1\),\(\hspace{5px}0+2\equiv 2\),\(\hspace{5px}0+3\equiv 3\),\(\hspace{5px}0+4\equiv 4\)
だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで5の倍数が1個, \(p,q\) のうちで5の倍数が2個のとき
上記の左辺と右辺の立場を入れ替えると分かるから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
==6の倍数について==
 \(x,y,p,q\) のうちで6の倍数が3個のとき
● \(x,y\) のうちで6の倍数が2個, \(p,q\) のうちで6の倍数が1個のとき
\(x^3+y^3\) を6で割った余りは
\(0+0\equiv 0\)
\(p^3+q^3\) を6で割った余りは
\(0+1\equiv 1\),\(\hspace{5px}0+2\equiv 2\),\(\hspace{5px}0+3\equiv 3\),\(\hspace{5px}0+4\equiv 4\)
だから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで6の倍数が1個, \(p,q\) のうちで6の倍数が2個のとき
上記の左辺と右辺の立場を入れ替えると分かるから,\(x^3+y^3=p^3+q^3\) は成り立たない.

DEQ[3,3,1]
\(x^3+y^3+z^3=p^3\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\lt p\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 3^3+4^3+5^3=6^3=216\), 2:2, 3:2, 5:1, 6:1, 7:0
2番:\( 1^3+6^3+8^3=9^3=729\), 2:2, 3:2, 5:0, 6:1, 7:0
3番:\( 3^3+10^3+18^3=19^3=6859\), 2:2, 3:2, 5:1, 6:1, 7:0
4番:\( 7^3+14^3+17^3=20^3=8000\), 2:2, 3:0, 5:1, 6:0, 7:2
5番:\( 4^3+17^3+22^3=25^3=15625\), 2:2, 3:0, 5:1, 6:0, 7:0
6番:\( 18^3+19^3+21^3=28^3=21952\), 2:2, 3:2, 5:0, 6:1, 7:2
7番:\( 11^3+15^3+27^3=29^3=24389\), 2:0, 3:2, 5:1, 6:0, 7:0
8番:\( 2^3+17^3+40^3=41^3=68921\), 2:2, 3:0, 5:1, 6:0, 7:0
9番:\( 6^3+32^3+33^3=41^3=68921\), 2:2, 3:2, 5:0, 6:1, 7:0
10番:\( 16^3+23^3+41^3=44^3=85184\), 2:2, 3:0, 5:0, 6:0, 7:0
14番:\( 12^3+19^3+53^3=54^3=157464\), 2:2, 3:2, 5:0, 6:2, 7:0
26番:\( 50^3+61^3+64^3=85^3=614125\), 2:2, 3:0, 5:2, 6:0, 7:0

[興味ある話題]
\(x^3+y^3+z^3=p^3\) における \(x,y,z,p\) の値として,6の倍数が多く登場する.(下の表の赤下線部
《1番から10番までの具体例》
xyz x+y+z(x+y+z)を6で
割った余り
ppを6で
割った余り
345 12060
168 15393
6810 240120
21216 300180
91215 360180
31018 311191
71417 382202
121620480240
41722 431251
31824 453273
 さらに,次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^3+y^3+z^3=p^3\)の正の整数解\(x,y,z,p\)について(\(1\leqq x\leqq y\leqq z\lt p\))
@ \(x+y+z\)を6で割った余りは,\(p\)を6で割った余りと等しい.
A \(x,y,z,p\)のうちで2,3,7の倍数は各々奇数個にならない.
B \(x,y,z,p\)のうちで5,6の倍数は各々3個にならない.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(2\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(3\)\(2\)\(4\)
《6で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(1\)\(6\)\(1\)\(6\)\(6\)
《9で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)\(7\)\(8\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(8\)\(0\)\(1\)\(8\)\(0\)\(1\)\(8\)
@ \(x^3-x=(x-1)x(x+1)\) において,右辺は連続する3整数の積だから,6の倍数.したがって, \(x^3\) と \(x\) は6で割った余りが等しい.( \(y,z,p\) も同様)・・・(*)
 そこで, \(x^3+y^3+z^3\) と \(x+y+z\) は6で割った余りが等しい.
 仮定により, \(x^3+y^3+z^3=p^3\) だから, \(p^3\) と \(x+y+z\) は6で割った余りが等しい.
 (*)により, \(p\) と \(x+y+z\) は6で割った余りが等しい.∎
A
==2の倍数について==
1) \(x,y,z,p\) のうちで2の倍数が1個のとき
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が1個, \(p\) が2の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を2で割った余りは \(0+1+1\equiv 0\)
\(p^3\) を2で割った余りは \(1\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が0個, \(p\) が2の倍数のとき
\(x^3+y^3+z^3\) を2で割った余りは \(1+1+1\equiv 1\)
\(p^3\) を2で割った余りは \(0\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
2) \(x,y,z,p\) のうちで2の倍数が3個のとき
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が3個, \(p\) が2の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を2で割った余りは \(0+0+0\equiv 0\)
\(p^3\) を2で割った余りは \(1\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで2の倍数が2個, \(p\) が2の倍数であるとき
\(x^3+y^3+z^3\) を2で割った余りは \(0+0+1\equiv 1\)
\(p^3\) を2で割った余りは \(0\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
(2の倍数が0個の具体例は上の表の7番目,2個の例は1番目にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」ものを解としているから,2の倍数が4個の例はない.)
==3の倍数について==
1) \(x,y,z,p\) のうちで3の倍数が1個のとき
● \(x,y,z\) のうちで3の倍数が1個, \(p\) が3の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を3で割った余りは \(0+1+1\equiv \color{red}{2}\),\(\hspace{2px}0+1+2\equiv 0\),\(\hspace{2px}0+2+2\equiv \color{blue}{1}\)
\(p^3\) を2で割った余りは \(\color{blue}{1}\),\(\hspace{2px} \color{red}{2}\)
各辺の余りが\(\color{red}{2}\)または\(\color{blue}{1}\)となる組合わせについては,等しくなる可能性があるので,さらに詳しく,9で割った余りで調べる.
〇 \(0+1+1\equiv \color{red}{2}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(0+1+1\equiv 2\hspace{2px}(\mod 9)\)
\(\color{red}{2}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(8\hspace{2px}(\mod 9)\)
これらの組は,9で割った余りが等しくないから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
〇 \(0+2+2\equiv \color{blue}{1}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(0+8+8\equiv 7\hspace{2px}(\mod 9)\)
\(\color{blue}{1}\hspace{2px}(\mod 3)\)のとき,\(1\hspace{2px}(\mod 9)\)
これらの組は,9で割った余りが等しくないから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.

2) \(x,y,z,p\) のうちで3の倍数が3個のとき
● \(x,y,z\) のうちで3の倍数が3個, \(p\) が3の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を3で割った余りは \(0+0+0\equiv 0\)
\(p^3\) を3で割った余りは \(1\),\(\hspace{2px} 2\)
これらの組は,3で割った余りが等しくないから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで3の倍数が2個, \(p\) が3の倍数であるとき
\(x^3+y^3+z^3\) を3で割った余りは \(0+0+1\equiv 1\),\(\hspace{2px}0+0+2\equiv 2\)
\(p^3\) を3で割った余りは \(0\)
これらの組は,3で割った余りが等しくないから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
(3の倍数が0個の具体例は上の表の8番目,2個の例は1番目にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」ものを解としているから,3の倍数が4個の例はない.)
==7の倍数について==
1) \(x,y,z,p\) のうちで7の倍数が1個のとき
● \(x,y,z\) のうちで7の倍数が1個, \(p\) が7の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を7で割った余りは \(0+1+1\equiv 2\),\(\hspace{2px}0+1+6\equiv 0\),\(\hspace{2px}0+6+6\equiv 5\)
\(p^3\) を7で割った余りは \(1\),\(\hspace{2px}6\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで7の倍数が0個, \(p\) が7の倍数であるとき
\(x^3+y^3+z^3\) を7で割った余りは\(1+1+1\equiv 3\),\(\hspace{2px}1+1+6\equiv 1\),\(\hspace{2px}1+6+6\equiv 6\),\(\hspace{2px}6+6+6\equiv 4\)
\(p^3\) を7で割った余りは \(0\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
2) \(x,y,z,p\) のうちで7の倍数が3個のとき
● \(x,y,z\) のうちで7の倍数が3個, \(p\) が7の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を7で割った余りは \(0+0+0\equiv 0\)
\(p^3\) を7で割った余りは \(1\),\(\hspace{2px}6\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで7の倍数が2個, \(p\) が7の倍数であるとき
\(x^3+y^3+z^3\) を7で割った余りは \(0+0+1\equiv 1\),\(\hspace{2px}0+0+6\equiv 6\)
\(p^3\) を7で割った余りは \(0\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
(7の倍数が0個の具体例は上の表の1番目,2個の例は4番目にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」ものを解としているから,7の倍数が4個の例はない.)

B
==5の倍数について==
1) \(x,y,z,p\) のうちで5の倍数が3個のとき
● \(x,y,z\) のうちで5の倍数が3個, \(p\) が5の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を5で割った余りは \(0+0+0\equiv 0\)
\(p^3\) を5で割った余りは \(1\),\(\hspace{2px}2\),\(\hspace{2px}3\),\(\hspace{2px}4\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで5の倍数が2個, \(p\) が5の倍数であるとき
\(x^3+y^3+z^3\) を5で割った余りは \(0+0+1\equiv 1\)〜\(0+0+4\equiv 4\)
\(p^3\) を5で割った余りは \(0\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
(5の倍数が0個の具体例は上の表の2番目,1個の例は1番目,2個の例は26番目にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」ものを解としているから,5の倍数が4個の例はない.)
==6の倍数について==
1) \(x,y,z,p\) のうちで6の倍数が3個のとき
● \(x,y,z\) のうちで6の倍数が3個, \(p\) が6の倍数でないとき
\(x^3+y^3+z^3\) を6で割った余りは \(0+0+0\equiv 0\)
\(p^3\) を6で割った余りは \(1\),\(\hspace{2px}2\),\(\hspace{2px}3\),\(\hspace{2px}4\),\(\hspace{2px}5\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
● \(x,y,z\) のうちで6の倍数が2個, \(p\) が6の倍数であるとき
\(x^3+y^3+z^3\) を6で割った余りは \(0+0+1\equiv 1\)〜\(0+0+5\equiv 5\)
\(p^3\) を6で割った余りは \(0\)
だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3\) は成り立たない.
(6の倍数が0個の具体例は上の表の1番目,2個の例は4番目にある.「全部に共通な公約数は1以外にない」ものを解としているから,6の倍数が4個の例はない.)

DEQ[3,3,2]
\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z, 1\leqq p\leqq q\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 1^3+5^3+9^3=7^3+8^3=855\), 2:1個, 3:1個, 5:1個, 6:0個, 7:1個
2番:\( 4^3+10^3+15^3=7^3+16^3=4439\), 2:3個, 3:1個, 5:2個, 6:0個, 7:1個
3番:\( 1^3+3^3+17^3=13^3+14^3=4941\), 2:1個, 3:1個, 5:0個, 6:0個, 7:1個
4番:\( 11^3+12^3+13^3=7^3+17^3=5256\), 2:1個, 3:1個, 5:0個, 6:1個, 7:1個
5番:\( 5^3+14^3+15^3=11^3+17^3=6244\), 2:1個, 3:1個, 5:2個, 6:0個, 7:1個
6番:\( 3^3+14^3+16^3=2^3+19^3=6867\), 2:3個, 3:1個, 5:0個, 6:0個, 7:1個
7番:\( 7^3+12^3+17^3=5^3+19^3=6984\), 2:1個, 3:1個, 5:1個, 6:1個, 7:1個
8番:\( 3^3+15^3+19^3=10^3+21^3=10261\), 2:1個, 3:3個, 5:2個, 6:0個, 7:1個
31番:\( 18^3+26^3+27^3=6^3+35^3=43091\), 2:3個, 3:3個, 5:1個, 6:2個, 7:1個
187番:\( 23^3+49^3+63^3=28^3+71^3=379863\), 2:1個, 3:1個, 5:0個, 6:0個, 7:3個
342番:\( 42^3+48^3+89^3=17^3+96^3=889649\), 2:3個, 3:3個, 5:0個, 6:3個, 7:1個
803番:\( 40^3+65^3+134^3=9^3+140^3=2744729\), 2:3個, 3:1個, 5:3個, 6:0個, 7:1個
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
@ \(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)の正の整数解\(x,y,z,p,q\)について,\(x+y+z\)を6で割った余りは,\(p+q\)を6で割った余りと等しい.
A 2,7の倍数は,各々偶数個にならない.
B 5の倍数は,0個,1個,2個になる.
C 6の倍数は4個にはならない.
D 3の倍数は,偶数個にならない.
(証明)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(2\)
《9で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)\(7\)\(8\)
\(n^3\)\(0\)\(1\)\(8\)\(0\)\(1\)\(8\)\(0\)\(1\)\(8\)

@上記のDEQ[3,3,1]のときと同様にして示される.
ABCDも前問と同様,剰余類に分けていけば示せる.(各自試してください).
ただし,Dの3の倍数が0個,2個にならない事の証明は,9の剰余を調べる必要があるので,以下に書いてみた.
==3倍数について==
1) \(x,y,z,p,q\) のうちで3の倍数が0個のとき
ア) 左辺の\(x^3+y^3+z^3\)を3で割った余りのうちで\(1+1+1\equiv 0\),右辺の\(p^3+q^3\)を3で割った余りのうちで\(1+2\equiv 0\)の組は等しくなる可能性があるので,9で割った余りで詳しく調べる.
 \(1+1+1\equiv 0\hspace{2px}(\mod 3)\)は,\(1+1+1\equiv 3\hspace{2px}(\mod 9)\)
 \(1+2\equiv 0\hspace{2px}(\mod 3)\),\(1+8\equiv 0\hspace{2px}(\mod 9)\)
 だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)は成り立たない.
イ) 左辺の\(x^3+y^3+z^3\)を3で割った余りのうちで\(2+2+2\equiv 0\),右辺の\(p^3+q^3\)を3で割った余りのうちで\(1+2\equiv 0\)の組は等しくなる可能性があるので,9で割った余りで詳しく調べる.
 \(2+2+2\equiv 0\hspace{2px}(\mod 3)\)は,\(8+8+8\equiv 6\hspace{2px}(\mod 9)\)
 \(1+2\equiv 0\hspace{2px}(\mod 3)\),\(1+8\equiv 0\hspace{2px}(\mod 9)\)
 だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)は成り立たない.
ウ) 左辺の\(x^3+y^3+z^3\)を3で割った余りのうちで\(1+1+2\equiv 1\),右辺の\(p^3+q^3\)を3で割った余りのうちで\(2+2\equiv 1\)の組は等しくなる可能性があるので,9で割った余りで詳しく調べる.
 \(1+1+2\equiv 1\hspace{2px}(\mod 3)\)は,\(1+1+8\equiv 1\hspace{2px}(\mod 9)\)
 \(2+2\equiv 1\hspace{2px}(\mod 3)\),\(8+8\equiv 7\hspace{2px}(\mod 9)\)
 だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)は成り立たない.
エ) 左辺の\(x^3+y^3+z^3\)を3で割った余りのうちで\(1+2+2\equiv 2\),右辺の\(p^3+q^3\)を3で割った余りのうちで\(1+1\equiv 2\)の組は等しくなる可能性があるので,9で割った余りで詳しく調べる.
\(1+2+2\equiv 2\hspace{2px}(\mod 3)\)は,\(1+8+8\equiv 8\hspace{2px}(\mod 9)\)
 \(1+1\equiv 2\hspace{2px}(\mod 3)\),\(1+1\equiv 2\hspace{2px}(\mod 9)\)
 だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)は成り立たない.
2) \(x,y,z,p,q\) のうちで3の倍数が2個のとき
ア) 左辺の\(x^3+y^3+z^3\)を3で割った余りのうちで\(0+0+1\equiv 1\),右辺の\(p^3+q^3\)を3で割った余りのうちで\(2+2\equiv 1\)の組は等しくなる可能性があるので,9で割った余りで詳しく調べる.
 \(0+0+1\equiv 1\hspace{2px}(\mod 3)\)は,\(0+0+1\equiv 1\hspace{2px}(\mod 9)\)
 \(2+2\equiv 1\hspace{2px}(\mod 3)\),\(8+8\equiv 7\hspace{2px}(\mod 9)\)
 だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)は成り立たない.
イ) 左辺の\(x^3+y^3+z^3\)を3で割った余りのうちで\(0+0+2\equiv 2\),右辺の\(p^3+q^3\)を3で割った余りのうちで\(1+1\equiv 2\)の組は等しくなる可能性があるので,9で割った余りで詳しく調べる.
 \(0+0+2\equiv 2\hspace{2px}(\mod 3)\)は,\(0+0+8\equiv 8\hspace{2px}(\mod 9)\)
 \(1+1\equiv 2\hspace{2px}(\mod 3)\),\(1+1\equiv 2\hspace{2px}(\mod 9)\)
 だから,\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3\)は成り立たない.
それぞれの数で割ったときの余りが実際に存在する方の例は,上記の番号付きの表で確かめられる.
DEQ[3,3,3]
\(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3+r^3\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z, x\lt p\leqq q\leqq r\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 1^3+5^3+5^3 = 2^3+3^3+6^3 = 251\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 2個, 6: 1個, 7: 0個
2番:\( 1^3+2^3+10^3 = 4^3+6^3+9^3 = 1009\), 2: 4個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
3番:\( 2^3+3^3+11^3 = 5^3+8^3+9^3 = 1366\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 0個, 7: 0個
4番:\( 1^3+5^3+11^3 = 6^3+8^3+9^3 = 1457\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
5番:\( 1^3+9^3+9^3 = 4^3+4^3+11^3 = 1459\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 0個, 6: 0個, 7: 0個
6番:\( 2^3+8^3+10^3 = 4^3+5^3+11^3 = 1520\), 2: 4個, 3: 0個, 5: 2個, 6: 0個, 7: 0個
7番:\( 1^3+2^3+12^3 = 2^3+9^3+10^3 = 1737\), 2: 4個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
8番:\( 1^3+3^3+12^3 = 3^3+9^3+10^3 = 1756\), 2: 2個, 3: 4個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
9番:\( 2^3+3^3+12^3 = 6^3+6^3+11^3 = 1763\), 2: 4個, 3: 4個, 5: 0個, 6: 3個, 7: 0個
10番:\( 1^3+4^3+12^3 = 4^3+9^3+10^3 = 1793\), 2: 4個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
11番:\( 1^3+5^3+12^3 = 5^3+9^3+10^3 = 1854\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 3個, 6: 1個, 7: 0個
15番:\( 1^3+6^3+13^3 = 7^3+7^3+12^3 = 2414\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 0個, 6: 2個, 7: 2個
22番:\( 1^3\!+\!12^3\!+\!12^3 = 9^3\!+\!10^3\!+\!12^3 = 3457\), 2: 4個, 3: 4個, 5: 1個, 6: 3個, 7: 0個
77番:\( 3^3\!+\!15^3\!+\!17^3 = 5^3\!+\!11^3\!+\!19^3 = 8315\),2: 0個, 3: 2個, 5: 2個, 6: 0個, 7: 0個
?*番:\(1^3+5^3+60^3=1^3+45^3+50^3\), 5: 4個
?#番:\(1^3+6^3+72^3=1^3+54^3+60^3\), 6: 4個
?&番:\(1^3+7^3+84^3=1^3+63^3+70^3\), 7: 4個
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
@ \(x^3+y^3+z^3=p^3+q^3+r^3\)の正の整数解\(x,y,z,p,q,r\)について,\(x+y+z\)を6で割った余りは,\(p+q+r\)を6で割った余りと等しい.
A 2,3,7の倍数は,各々奇数個にならない.
B 5,6の倍数は,各々5個にならない.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数0123456
277×1×2××
36×1×8××
552111?*××
6311522?#××
71×15×?&××
 証明は,前問までと同様にして示せる.Aの3の倍数,1個のときと3個のときに成り立たないことの証明は,9の剰余によって示すとよい.

DEQ[3,4,1]
\(x^3+y^3+z^3+w^3=p^3\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\lt p\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 1^3+1^3+5^3+6^3=7^3=343\), 2:1個, 3:1個, 5:1個, 6:1個, 7:1個
2番:\( 3^3+3^3+7^3+11^3=12^3=1728\), 2:1個, 3:3個, 5:0個, 6:1個, 7:1個
3番:\( 1^3+5^3+7^3+12^3=13^3=2197\), 2:1個, 3:1個, 5:1個, 6:1個, 7:1個
4番:\( 5^3+7^3+9^3+10^3=13^3=2197\), 2:1個, 3:1個, 5:2個, 6:0個, 7:1個
5番:\( 2^3+3^3+8^3+13^3=14^3=2744\), 2:3個, 3:1個, 5:0個, 6:0個, 7:1個
6番:\( 1^3+7^3+14^3+14^3=18^3=5832\), 2:3個, 3:1個, 5:0個, 6:1個, 7:3個
7番:\( 4^3+7^3+8^3+17^3=18^3=5832\), 2:3個, 3:1個, 5:0個, 6:1個, 7:1個
8番:\( 11^3+12^3+13^3+14^3=20^3=8000\), 2:3個, 3:1個, 5:1個, 6:1個, 7:1個
9番:\( 6^3+14^3+15^3+18^3=23^3=12167\), 2:3個, 3:3個, 5:1個, 6:2個, 7:1個
49番:\( 23^3+24^3+24^3+49^3=54^3=157464\), 2:3個, 3:3個, 5:0個, 6:3個, 7:1個
67番:\( 3^3+28^3+35^3+57^3=63^3=250047\), 2:1個, 3:3個, 5:1個, 6:0個, 7:3個
138番:\( 20^3+25^3+62^3+63^3=80^3=512000\), 2:3個, 3:1個, 5:3個, 6:0個, 7:1個
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
@ \(x^3+y^3+z^3+w^3=p^3\)の正の整数解\(x,y,z,w,p\)について,\(x+y+z+w\)を6で割った余りは,\(p\)を6で割った余りと等しい.
A 2,3,7の倍数は,各々偶数個にならない.
B 5,6の倍数は,各々4個にならない.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数012345
2×1×5××
3×1×2××
5214138××
641949××
7×1×67××
 証明は,前問までと同様にして示せる.Aの3の倍数,0個のときと0個のときに成り立たないことの証明は,9の剰余によって示すとよい.

DEQ[3,4,2]
\(x^3+y^3+z^3+w^3=p^3+q^3\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w, 1\leqq p\leqq q\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 2^3+3^3+3^3+4^3 = 1^3+5^3 = 126\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 0個, 7: 0個
2番:\( 1^3+1^3+1^3+5^3 = 4^3+4^3 = 128\), 2: 2個, 3: 0個, 5: 1個, 6: 0個, 7: 0個
3番:\( 1^3+3^3+4^3+5^3 = 1^3+6^3 = 217\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
4番:\( 2^3+3^3+4^3+5^3 = 2^3+6^3 = 224\), 2: 4個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
5番:\( 3^3+3^3+4^3+5^3 = 3^3+6^3 = 243\), 2: 2個, 3: 4個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 0個
9番:\( 3^3+4^3+5^3+7^3 = 6^3+7^3 = 559\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 2個
11番:\( 1^3+1^3+6^3+8^3 = 1^3+9^3 = 730\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 0個, 6: 1個, 7: 0個
15番:\( 1^3+5^3+6^3+8^3 = 5^3+9^3 = 854\), 2: 2個, 3: 2個, 5: 2個, 6: 1個, 7: 0個
20番:\( 3^3+4^3+5^3+10^3 = 6^3+10^3 = 1216\), 2: 4個, 3: 2個, 5: 3個, 6: 1個, 7: 0個
23番:\( 1^3+1^3+5^3+11^3 = 9^3+9^3 = 1458\), 2: 0個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 0個, 7: 0個
27番:\( 1^3+6^3+8^3+10^3 = 1^3+12^3 = 1729\), 2: 4個, 3: 2個, 5: 1個, 6: 2個, 7: 0個
141番:\( 7^3\!+\!7^3\!+\!14^3\!+\!17^3 = 7^3\!+\!20^3 = 8343\),2: 2個, 3: 0個, 5: 1個, 6: 0個, 7: 4個
?*番:\( 1^3+15^3+20^3+25^3=1^3+30^3=27001\),-- 5: 4個, --
?#番:\( 1^3+18^3+24^3+30^3=1^3+36^3= 46657\), --6: 4個,--
?*番はDEQ[3,3,1]の解\( 3^3+4^3+5^3= 6^3\)の各項を\(5^3\)倍して両辺に\(1^3\)を足したもの.
?#番はDEQ[3,3,1]の解\( 3^3+4^3+5^3= 6^3\)の各項を\(6^3\)倍して両辺に\(1^3\)を足したもの.
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^3+y^3+z^3+w^3=p^3+q^3\)の正の整数解\(x,y,z,w,p,q\)について
@ \(x+y+z+w\)を6で割った余りは,\(p+q\)を6で割った余りと等しい.
A 2,3,7の倍数は,各々奇数個にならない.
B 5,6の倍数は,各々5個にならない.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数0123456
223×1×4××
32×3×5××
51111520?*××
613278?#××
71×9×141××
 証明は,前問までと同様にして示せる.Aの3の倍数,1個のときと3個のときに成り立たないことの証明は,9の剰余によって示すとよい.

DEQ[3,4,3]
\(x^3+y^3+z^3+w^3=p^3+q^3+r^3\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 1^3+2^3+2^3+4^3 = 3^3+3^3+3^3 = 81\), 2: 3個, 3: 3個, 5: 0個, 6: 0個, 7: 0個
2番:\( 1^3+4^3+4^3+6^3 = 1^3+1^3+7^3 = 345\), 2: 3個, 3: 1個, 5: 0個, 6: 1個, 7: 1個
3番:\( 3^3+4^3+4^3+6^3 = 1^3+3^3+7^3 = 371\), 2: 3個, 3: 3個, 5: 0個, 6: 1個, 7: 1個
4番:\( 4^3+4^3+5^3+5^3 = 2^3+3^3+7^3 = 378\), 2: 3個, 3: 1個, 5: 2個, 6: 0個, 7: 1個
5番:\( 2^3+3^3+3^3+7^3 = 4^3+5^3+6^3 = 405\), 2: 3個, 3: 3個, 5: 1個, 6: 1個, 7: 1個
6番:\( 1^3+1^3+6^3+6^3 = 3^3+4^3+7^3 = 434\), 2: 3個, 3: 3個, 5: 0個, 6: 2個, 7: 1個
11番:\( 3^3+5^3+6^3+6^3\!=\!2^3+4^3+8^3\!=\!584\), 2: 5個, 3: 3個, 5: 1個, 6: 2個, 7: 0個
12番:\( 3^3+3^3+3^3+8^3\!=\!5^3+5^3+7^3\!=\!593\), 2: 1個, 3: 3個, 5: 2個, 6: 0個, 7: 1個
14番:\( 2^3+6^3+6^3+7^3\!=\!3^3+3^3+9^3\!=\!783\), 2: 3個, 3: 5個, 5: 0個, 6: 2個, 7: 1個
21番:\( 1^3+5^3+5^3+9^3\!=\!5^3+7^3+8^3\!=\!980\), 2: 1個, 3: 1個, 5: 3個, 6: 0個, 7: 1個
156番:\( 6^3\!+\!7^3\!+\!11^3\!+\!12^3\!=\!3^3\!+\!6^3\!+\!15^3\!=\!3618\),2:3個,3:5個,5:1個,6:3個,7:1個
171番:\(2^3\!+\!7^3\!+\!12^3\!+\!12^3\!=\!6^3\!+\!6^3\!+\!15^3\!=\!3807\),2:5個,3:5個,5:1個,6:4個,7:1個
?*番:\( 1^3+5^3+25^3+45^3=1^3+35^3+41^3=106876\), -- 5:5個 --
?#番:\( 1^3+6^3+30^3+54^3=1^3+42^3+48^3=184681\), -- 6:5個 --
?&番:\( 1^3+7^3+35^3+63^3=1^3+49^3+56^3=293266\), -- 7:5個 --
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^3+y^3+z^3+w^3=p^3+q^3+r^3\)の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)の解\(x,y,z,w,p,q,r\)について
@ \(x,y,z,w\)を6で割った余りは,\(p,q,r\)を6で割った余りに等しい.
A \(x,y,z,w,p,q,r\)のうちで,2,3の倍数は各々偶数個にならない.
B \(x,y,z,w,p,q,r\)のうちで,5の倍数は4,6個にならない.
C \(x,y,z,w,p,q,r\)のうちで,6の倍数は6個にならない.
E \(x,y,z,w,p,q,r\)のうちで,7の倍数は2,4,6個にならない.

(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数01234567
2×12×1×11××
3×2×4×14××
515421×?*××
6126156171?#××
712×12×?&××
 証明は,前問までと同様にして示せる.Aの3の倍数,2個のときと4個のときに成り立たないことの証明は,9の剰余によって示すとよい.

DEQ[4,2,1]
\(x^4+y^4=p^4\) の正の整数解
⇒フェルマーの最終定理により,解は存在しない
DEQ[4,2,2]
\(x^4+y^4=p^4+q^4\) の正の整数解(ただし,\(1\leqq x\leqq y, x\lt p\leqq q\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和が小さいものから順に(2:などは2の倍数などの略)
1番:\( 59^4+158^4 = 133^4+134^4 = 635318657\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
2番:\( 7^4+239^4 = 157^4+227^4 = 3262811042\), 2の倍数: 0個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
3番:\( 193^4+292^4 = 256^4+257^4 = 8657437697\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
4番:\( 271^4+502^4 = 298^4+497^4 = 68899596497\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
5番:\( 103^4+542^4 = 359^4+514^4 = 86409838577\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
6番:\( 222^4+631^4 = 503^4+558^4 = 160961094577\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個, 5の倍数: 0個
7番:\( 76^4+1203^4 = 653^4+1176^4 = 2094447251857\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個, 5の倍数: 0個
8番:\( 878^4+1381^4 = 997^4+1342^4 = 4231525221377\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
9番:\( 1324^4+2189^4 = 1784^4+1997^4 = 26033514998417\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
10番:\( 1042^4+2461^4 = 2026^4+2141^4 = 37860330087137\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
11番:\( 248^4+2797^4 = 2131^4+2524^4 = 61206381799697\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 0個
12番:\( 1034^4+2949^4 = 1797^4+2854^4 = 76773963505537\), 2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個, 5の倍数: 0個
13番:\( 1577^4+3190^4 = 2345^4+2986^4 = 109737827061041\),2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個, 5の倍数: 2個
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^4+y^4=p^4+q^4\)の正の整数解\(x,y,p,q\)について(ただし,\(1\leqq x\leqq y, x\lt p\leqq q\)の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
 \(x,y,p,q\) のうちで2,3,5の倍数が各々奇数個となることはない.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)

==2の倍数について==
1) \(x,y,p,q\) のうちで2の倍数が1個のとき
● \(x,y\) のうちで2の倍数が1個,\(p,q\) のうちで2の倍数が0個のとき
左辺\(x^4+y^4\)を2で割った余りは\(0+1\equiv 1\)
右辺\(p^4+q^4\)を2で割った余りは\(1+1\equiv 0\)
だから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで2の倍数が0個,\(p,q\) のうちで2の倍数が1個のときも,左辺と右辺の立場を入れ替えると分かるから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
2) \(x,y,p,q\) のうちで2の倍数が3個のとき
● \(x,y\) のうちで2の倍数が2個,\(p,q\) のうちで2の倍数が1個のとき
左辺\(x^4+y^4\)を2で割った余りは\(0+0\equiv 0\)
右辺\(p^4+q^4\)を2で割った余りは\(0+1\equiv 1\)
だから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで2の倍数が1個,\(p,q\) のうちで2の倍数が2個のときも,左辺と右辺の立場を入れ替えると分かるから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
==3の倍数について==
1) \(x,y,p,q\) のうちで3の倍数が1個のとき
● \(x,y\) のうちで3の倍数が1個,\(p,q\) のうちで3の倍数が0個のとき
左辺\(x^4+y^4\)を3で割った余りは\(0+1\equiv 1\)
右辺\(p^4+q^4\)を3で割った余りは\(1+1\equiv 2\)
だから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで3の倍数が0個,\(p,q\) のうちで3の倍数が1個のときも,左辺と右辺の立場を入れ替えると分かるから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
2) \(x,y,p,q\) のうちで3の倍数が3個のとき
● \(x,y\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺\(x^4+y^4\)を3で割った余りは\(0+0\equiv 0\)
右辺\(p^4+q^4\)を3で割った余りは\(0+1\equiv 1\)
だから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
● \(x,y\) のうちで3の倍数が1個,\(p,q\) のうちで3の倍数が2個のときも,左辺と右辺の立場を入れ替えると分かるから,\(x^4+y^4=p^4+q^4\)は成り立たない.
==5の倍数について==
3の倍数のときと同様にして示される.
 問題の仮定により,\(x,y,p,q\)の全部に共通な公約数は1以外にない場合だけを扱っているから,2,3,5の倍数が各々4個となる場合は考えない.
 2,3,5の倍数が各々0個,2個となる例は,上記の13番までに全て登場する.

DEQ[4,3,1]
\(x^4+y^4+z^4=p^4\) の正の整数解
※ wolfram mathworldWikipediaにいくつか紹介されているが,最小解でも5桁の整数になるのでブルートフォース(力まかせの総当たり)で調べると,相当な時間を要する.
\(95800^4+217519^4+414560^4=422481^4\)
\(2682440^4+15365639^4+18796760^4=206156734^4\)
DEQ[4,3,2]
\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4\) の正の整数解
(ただし,\(x,y,z,p,q\) が互いに素なもの)

各辺の和が小さい順に
1番:\( 3^4+26^4+35^4=17^4+37^4=1957682\), 2:1個, 3:1個, 5:1個
2番:\( 1^4+25^4+42^4=17^4+43^4=3502322\), 2:1個, 3:1個, 5:1個
3番:\( 25^4+26^4+42^4=37^4+38^4=3959297\), 2:3個, 3:1個, 5:1個
4番:\( 5^4+42^4+78^4=51^4+76^4=40127377\), 2:3個, 3:3個, 5:1個
5番:\( 25^4+60^4+76^4=35^4+82^4=46712801\), 2:3個, 3:1個, 5:3個
6番:\( 39^4+60^4+79^4=51^4+83^4=54223522\), 2:1個, 3:3個, 5:1個
7番:\( 4^4+57^4+85^4=11^4+89^4=62756882\), 2:1個, 3:1個, 5:1個
8番:\( 21^4+80^4+83^4=17^4+97^4=88612802\), 2:1個, 3:1個, 5:1個
9番:\( 6^4+52^4+95^4=22^4+97^4=88763537\), 2:3個, 3:1個, 5:1個
10番:\( 45^4+64^4+91^4=31^4+97^4=89452802\), 2:1個, 3:1個, 5:1個
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4\)の正の整数解\(x,y,z,p,q\)について(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z,1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
@ \(x,y,z,p,q\) のうちで2,3,5の倍数は,各々偶数個にならない.
A 左辺(右辺)の和を5で割った余りは,1または2になる.
(証明)
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)

 証明は,前問までと同様にして示せる.@の3の倍数,2個のときに成り立たないことの証明は,9の剰余によって示すとよい.

DEQ[4,3,3]
\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
各辺の和がが小さい順に
1番:\( 1^4+2^4+9^4=3^4+7^4+8^4=6578\), 2:2個, 3:2個,5:0個
2番:\( 1^4+9^4+10^4=5^4+6^4+11^4=16562\), 2:2個, 3:2個,5:2個
3番:\( 1^4+11^4+12^4=4^4+9^4+13^4=35378\), 2:2個, 3:2個,5:0個
4番:\( 4^4+8^4+15^4=9^4+10^4+14^4=54977\), 2:4個, 3:2個,5:2個
5番:\( 3^4+13^4+16^4=8^4+9^4+17^4=94178\), 2:2個, 3:2個,5:0個
6番:\( 3^4+14^4+17^4=7^4+11^4+18^4=122018\), 2:2個, 3:2個,5:0個
7番:\( 2^4+15^4+17^4=5^4+13^4+18^4=134162\), 2:2個, 3:2個,5:2個
8番:\( 8^4+13^4+18^4=9^4+16^4+16^4=137633\), 2:4個, 3:2個,5:0個
9番:\( 1^4+16^4+17^4=8^4+11^4+19^4=149058\), 2:2個, 3:0個,5:0個
137番:\( 9^4+36^4+38^4=12^4+24^4+43^4=3771313\), 2:4個, 3:4個,5:0個
168番:\( 3^4+11^4+47^4=21^4+37^4+41^4=4894403\), 2:0個, 3:2個,5:0個
381番:\( 18^4+25^4+63^4=39^4+45^4+56^4=16248562\), 2:2個, 3:4個,5:2個
760番:\( 15^4+40^4+82^4=35^4+60^4+76^4=47822801\), 2:4個, 3:2個,5:4個
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) の正の整数解\(x,y,z,p,q,r\)について(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な公約数は1以外にないものとする)
@ \(x,y,z,p,q,r\) のうちで2,3,5の倍数は,各々偶数個である(6個にはならない).
A 左辺(右辺)の和を5で割った余りは,1,2または3になる.
(証明)
《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)
@ 仮定により \(x,y,z,p,q,r\) は互いに素だから,5の倍数が6個ということはない.そこで, \(x,y,z,p,q,r\) のうちで1個,3個,5個が5の倍数であると仮定すれば矛盾を生じることを示すと,残っているのは,5の倍数が0個,2個,4個の場合だけとなる.
1) \(x,y,z,p,q,r\) のうちで5の倍数が1個であるとき
 左辺の\(x,y,z\) のうちの1個が5の倍数であるとき,\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+1+1≡2.右辺の \(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3.この場合,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) は成り立たない.
 右辺の\(p,q,r\) のうちの1個が5の倍数であるとき,\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3.右辺の \(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+1+1≡2.この場合,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) は成り立たない.
2) \(x,y,z,p,q,r\) のうちで5の倍数が3個であるとき
 左辺の\(x,y,z\) が3個とも5の倍数で,右辺の\(p,q,r\) が3個とも5の倍数でないとき,\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+0+0≡0.右辺の \(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3.この場合,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) は成り立たない.
 左辺の\(x,y,z\) のうち2個だけが5の倍数で,右辺の\(p,q,r\) のうち1個だけが5の倍数であるとき,\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+0+1≡1.右辺の \(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+1+1≡2.この場合,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) は成り立たない.
 左辺の\(x,y,z\) のうち1個だけが5の倍数で,右辺の\(p,q,r\) のうち2個だけが5の倍数であるとき,\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+1+1≡2.右辺の \(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+0+1≡1.この場合,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) は成り立たない.
 左辺の\(x,y,z\) が3個とも5の倍数でなく,右辺の\(p,q,r\) が3個とも5の倍数であるとき,\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3.右辺の \(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+0+0≡0.この場合,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) は成り立たない.
 以上により,\(x,y,z,p,q,r\) のうちで5の倍数は,1個,3個,6個の場合がないから,0個,2個または4個,すなわち偶数個になる.(必要条件)
 実際に0個となる例は1番,2個となる例は3番,4個となる例は148番にある.(コンピュータがないと,これを示すのは難しい)
---
A @の結果から,\(x,y,z,p,q,r\) のうちで5の倍数は,0個,2個または4個であるから
1) 5の倍数が0個のとき,左辺の和\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3 (右辺で考えても同じ)
2) 5の倍数が2個のとき,
 左辺の2個が5の倍数のとき,左辺の和\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+0+1≡1.右辺の和\(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3.このような場合は解に含まれていない.
 左辺の1個が5の倍数のとき,左辺の和\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+1+1≡2.右辺の和\(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+1+1≡2.
 左辺の0個が5の倍数のとき,左辺の和\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,1+1+1≡3.右辺の和\(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+0+1≡1.このような場合は解に含まれていない.
3) 5の倍数が4個のとき,
 2)の場合と同様に調べると,\(x^4+y^4+z^4=p^4+q^4+r^4\) の解となりうるのは,左辺の2個が5の倍数で右辺の2個が5の倍数のときに限られる.このとき,左辺の和\(x^4+y^4+z^4\) を5で割った余りは,0+0+1≡1.右辺の和\(p^4+q^4+r^4\) を5で割った余りは,0+0+1≡1.
 以上により,左辺(右辺)の和を5で割った余りは,1,2または3になる.∥∎

DEQ[4,4,1]
\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) の正の整数解
 総当たりで計算しても,最小解でも3桁なので,計算量が多くなり時間がかかる.コンピュータのパワーにもよるが,10分程度では解に達しない.
 wolfram mathworldに紹介されている解で,小さいものから5個示すと
\(30^4+120^4+272^4+315^4=353^4\)
\(240^4+340^4+430^4+599^4=651^4\)
\(435^4+710^4+1384^4+2420^4=2484^4\)
\(1130^4+1190^4+1432^4+2365^4=2501^4\)
\(850^4+1010^4+1546^4+2745^4=2829^4\)
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) の正の整数解\(x,y,z,w,p\)について(ただし, \(x,y,z,w,p\) は互いに素=全部に共通な約数は1以外にない=とする)
@ \(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数は3個であり,3個とも左辺にある.
A 左辺の和(右辺の値)を5で割った余りは1になる.
(証明)
《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)
@ \(x,y,z,w,p\) は互いに素だから, \(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数が5個ということは考えない.そこで, \(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数が0,1,2,4個のとき矛盾を生じることを示せばよい.
1) \(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数が0個のとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,1+1+1+1≡4.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,1.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
2) \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が1個で,\(p\) は5の倍数でないとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+1+1+1≡3.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,0.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
 \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が0個で,\(p\) が5の倍数であるとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,1+1+1+1≡4.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,1.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
3) \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が1個で,\(p\) も5の倍数であるとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+1+1+1≡3.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,1.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
\(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が2個で,\(p\) は5の倍数でないとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+0+1+1≡2.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,1.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
4) \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が4個で,\(p\) は5の倍数でないとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+0+0+0≡0.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,1.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
\(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が3個で,\(p\) も5の倍数であるとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+0+0+1≡1.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,0.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
以上により,\(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数が0,1,2,4,5個のとき,\(x,y,z,w,p\) が互いに素な解はないから,\(x,y,z,w,p\) のうちで5の倍数は3個になる.
5) \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が2個で,\(p\) も5の倍数であるとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+0+1+1≡2.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,0.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) は成り立たない.
したがって, \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が3個で,\(p\) は5の倍数でない場合だけが問題の解になり得る.∥∎
※以上の証明は,解が存在する場合の必要条件を示しており,「そもそも解が存在しない場合」,この証明には穴がある.(解が存在することは,具合例で示せる.ただ論理的な証明としては、?なる)
A \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が3個で,\(p\) は5の倍数でないとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+0+0+1≡1.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,1.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) が成り立つ可能性はある.
 \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が2個で,\(p\) も5の倍数であるとき,左辺 \(x^4+y^4+z^4+w^4\) を5で割った余りは,0+0+1+1≡2.左辺 \(p^4\) を5で割った余りは,0.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4\) が成り立たない.
以上から, \(x,y,z,w\) のうちで5の倍数が3個になるから,左辺の和(右辺の値)を5で割った余りは1になる.∥∎

DEQ[4,4,2]
\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4+q^4\) の正の整数解
左辺の和が小さい順に
1番: \(5^4+5^4+6^4+8^4=3^4+9^4= 6642\)
2番: \(2^4+2^4+5^4+10^4=8^4+9^4= 10657\)
3番: \(1^4+5^4+8^4+10^4=3^4+11^4= 14722\)
4番: \(5^4+6^4+10^4+12^4=8^4+13^4= 32657\)
5番: \(3^4+10^4+10^4+12^4=7^4+14^4= 40817\)
6番: \(4^4+5^4+10^4+14^4=12^4+13^4= 49297\)
7番: \(9^4+10^4+15^4+16^4=7^4+19^4= 132722\)
8番: \(4^4+15^4+15^4+16^4=17^4+17^4= 167042\)
9番: \(2^4+10^4+13^4+20^4=8^4+21^4= 198577\)
10番: \(4^4+10^4+19^4+20^4=12^4+23^4= 300577\)
11番: \(7^4+7^4+20^4+20^4=19^4+21^4= 324802\)
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4+q^4\) の正の整数解\(x,y,z,w,p,q\)について(ただし, \(x,y,z,w,p,q\) は互いに素=全部に共通な約数は1以外にない=とする)
@ \(x,y,z,w,p,q\) のうちで3の倍数は1個,2個,3個または4個である.
A \(x,y,z,w,p,q\) のうちで5の倍数は2個または4個である.
B \(x,y,z,w,p,q\) のうちで7の倍数は0個,1個,2個,3個または4個である.
(証明)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)
《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)

《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(2\)\(4\)\(4\)\(2\)\(1\)
@
 仮定により,\(x,y,z,w,p,q\) が互いに素である組だけを扱っているから,3の倍数が6個ということはない.そこで,3の倍数が0個の場合と5個の場合,解にならないことを示す.
1) \(x,y,z,w,p,q\) がすべて3の倍数でないとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4\)を3で割った余りは,1+1+1+1≡4.\(p^4+q^4\)を3で割った余りは,1+1≡2.このとき,\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4+q^4\) は成り立たない.
 見た目が煩わしいと間違いも多くなるので,上記の内容を
 1+1+1+1 1+1
と略すことにする.
2) \(x,y,z,w,p,q\) のうち5個が3の倍数であるとき,
 \(x,y,z,w\) のうち4個と\(p,q\) のうち1個が3の倍数であるとき,
 0+0+0+0 0+1
 \(x,y,z,w\) のうち3個と\(p,q\) のうち2個が3の倍数であるとき,
 0+0+0+1 0+0
---
A
 仮定により,\(x,y,z,w,p,q\) が互いに素である組だけを扱っているから,5の倍数が6個ということはない.そこで,5の倍数が0個,1個,3個,5個の場合,解にならないことを示す.
1) \(x,y,z,w,p,q\) がすべて5の倍数でないとき,5で割った余りは
1+1+1+1 1+1
2) \(x,y,z,w\) のうち1個が5の倍数で、他はすべて5の倍数でないとき,5で割った余りは
0+1+1+1 1+1
 \(p,q\) のうち1個が5の倍数で、他はすべて5の倍数でないとき,5で割った余りは
1+1+1+1 0+1
3) \(x,y,z,w\) のうち3個が5の倍数で、\(p,q\) のうち0個が5の倍数であるとき,5で割った余りは
0+0+0+1 1+1
 \(x,y,z,w\) のうち2個が5の倍数で、\(p,q\) のうち1個が5の倍数であるとき,5で割った余りは
0+0+1+1 0+1
 \(x,y,z,w\) のうち1個が5の倍数で、\(p,q\) のうち2個が5の倍数であるとき,5で割った余りは
0+1+1+1 0+0
4) \(x,y,z,w\) のうち4個が5の倍数で、\(p,q\) のうち1個が5の倍数であるとき,5で割った余りは
0+0+0+0 0+1
 \(x,y,z,w\) のうち3個が5の倍数で、\(p,q\) のうち2個が5の倍数であるとき,5で割った余りは
0+0+0+1 0+0
---
B
 仮定により,\(x,y,z,w,p,q\) が互いに素である組だけを扱っているから,7の倍数が6個ということはない.そこで,7の倍数が5個の場合,解にならないことを示す.
1) \(x,y,z,w\) のうち4個が7の倍数で,\(p,q\) のうち1個が7の倍数であるとき,7で割った余りは
0+0+0+0 0+1
2) \(x,y,z,w\) のうち3個が7の倍数で,\(p,q\) のうち2個が7の倍数であるとき,7で割った余りは
0+0+0+1 0+0
∥∎
(参考)\(x,y,z,w,p,q\) のうちで5の倍数が4個となる例は,
12番:\( 7^4+10^4+20^4+20^4=5^4+24^4= 332401\),
13番\( 5^4+10^4+15^4+24^4=7^4+25^4= 393026\)
など.
\(x,y,z,w,p,q\) のうちで7の倍数が4個となる例は,200番まで調べてもまだ出てこない.
※とても大きい数では
\(1^4+670600^4+1522633^4+2901920^4=1^4+2957367^4\)

DEQ[4,4,3]
\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4+q^4+r^4\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に
1番:\(4^4 + 4^4 + 4^4 + 5^4 = 2^4 + 3^4 + 6^4 = 1393\), 2: 5個,3: 2個,5: 1個,7: 0個
2番:\(4^4 + 4^4 + 5^4 + 6^4 = 2^4 + 2^4 + 7^4 = 2433\), 2: 5個,3: 1個,5: 1個,7: 1個
3番:\(1^4 + 3^4 + 5^4 + 8^4 = 1^4 + 7^4 + 7^4 = 4803\), 2: 1個,3: 1個,5: 1個,7: 2個
4番:\(2^4 + 3^4 + 5^4 + 8^4 = 2^4 + 7^4 + 7^4 = 4818\), 2: 3個,3: 1個,5: 1個,7: 2個
5番:\(3^4 + 3^4 + 5^4 + 8^4 = 3^4 + 7^4 + 7^4 = 4883\), 2: 1個,3: 3個,5: 1個,7: 2個
6番:\(2^4 + 4^4 + 5^4 + 8^4 = 6^4 + 6^4 + 7^4 = 4993\), 2: 5個,3: 2個,5: 1個,7: 1個
7番:\(3^4 + 4^4 + 5^4 + 8^4 = 4^4 + 7^4 + 7^4 = 5058\), 2: 3個,3: 1個,5: 1個,7: 2個
8番:\(3^4 + 5^4 + 5^4 + 8^4 = 5^4 + 7^4 + 7^4 = 5427\), 2: 1個,3: 1個,5: 3個,7: 2個
9番:\(3^4 + 5^4 + 6^4 + 8^4 = 6^4 + 7^4 + 7^4 = 6098\), 2: 3個,3: 3個,5: 1個,7: 2個
10番:\(5^4 + 6^4 + 7^4 + 7^4 = 3^4 + 3^4 + 9^4 = 6723\), 2: 1個,3: 4個,5: 1個,7: 2個
12番:\(1^4 + 2^4 + 5^4 + 9^4 = 7^4 + 7^4 + 7^4 = 7203\), 2: 1個,3: 1個,5: 1個,7: 3個
41番:\(3^4 + 5^4 + 8^4 + 14^4 = 7^4 + 7^4 + 14^4 = 43218\), 2: 3個,3: 1個,5: 1個,7: 4個
(参考)・・・DEQ[4,3,2]の1つの解
  \(3^4+26^4+35^4=17^4+37^4\)・・・(#)
[興味ある話題]
次の関係は高校数学で証明できる.
\(x^4+y^4+z^4+w^4=p^4+q^4+r^4\) の正の整数解\(x,y,z,w,p,q,r\)について
(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,w,p,q,r\) のうちで2,5の倍数は奇数個である.
A \(x,y,z,w,p,q,r\) のうちで3の倍数は1個〜5個である.
B \(x,y,z,w,p,q,r\) のうちで7の倍数は0個〜5個である.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)

《5で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(2\)\(4\)\(4\)\(2\)\(1\)

倍数|個数01234567
2×3×4×1××
3×21510#1××
5×1×8×#2××
71231241#3××
 証明は,前問までと同様にして示せる.
(3,5,7の倍数が各々5個となる例 #1, #2, #3 は,参考で示したDEQ[4,3,2]の1つの解
   \(3^4+26^4+35^4=17^4+37^4\)・・・(#)
の辺々を各々\(3^4,5^4,7^4\)倍してから両辺に\(1^4\)を加えるとできる.

DEQ[4,5,1]
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w\lt p\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に(2:は2の約数の個数,他も同様)
1番:\( 2^4+2^4+3^4+4^4+4^4=5^4=625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
2番:\( 2^4+2^4+6^4+12^4+13^4=15^4=50625\), 2:4個,3:3個, 5:1個
3番:\( 4^4+6^4+8^4+9^4+14^4=15^4=50625\), 2:4個,3:3個, 5:1個
4番:\( 10^4+10^4+10^4+17^4+30^4=31^4=923521\), 2:4個,3:1個, 5:4個
5番:\( 4^4+21^4+22^4+26^4+28^4=35^4=1500625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
6番:\( 1^4+2^4+12^4+24^4+44^4=45^4=4100625\), 2:4個,3:3個, 5:1個
7番:\( 1^4+8^4+24^4+36^4+38^4=45^4=4100625\), 2:4個,3:3個, 5:1個
8番:\( 4^4+4^4+26^4+27^4+42^4=45^4=4100625\), 2:4個,3:3個, 5:1個
9番:\( 2^4+13^4+16^4+44^4+48^4=55^4=9150625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
10番:\( 2^4+14^4+28^4+33^4+52^4=55^4=9150625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
11番:\( 4^4+4^4+32^4+34^4+51^4=55^4=9150625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
12番:\( 4^4+6^4+31^4+44^4+46^4=55^4=9150625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
13番:\( 4^4+8^4+13^4+28^4+54^4=55^4=9150625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
14番:\( 1^4+8^4+12^4+32^4+64^4=65^4=17850625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
15番:\( 2^4+39^4+44^4+46^4+52^4=65^4=17850625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
16番:\( 4^4+4^4+32^4+32^4+63^4=65^4=17850625\), 2:4個,3:1個, 5:1個
17番:\( 12^4+16^4+24^4+36^4+63^4=65^4=17850625\), 2:4個,3:4個, 5:1個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4\) の正の整数解\(x,y,z,v,w,p\)について(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w\lt p\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,v,w,p\) のうちで2の倍数はちょうど4個である.
A \(x,y,z,v,w,p\) のうちで3の倍数は1個,3個または4個である.
B \(x,y,z,v,w,p\) のうちで5の倍数は1個または4個である.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数0123456
2××××1××
3×1×217××
5×1××4××
 証明のほとんどは,前問までと同様にして示せる.
@の2の倍数が,0個,2個にならないことの証明は,8の剰余類に分ければ証明できる.
《2で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)
《8で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)\(7\)
\(n^4\)\(0\)\(1\)\(0\)\(1\)\(0\)\(1\)\(0\)\(1\)

==2の倍数について==
1) \(x,y,z,v,w,p\) のうちで2の倍数が0個と仮定すると
左辺\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)を2で割った余りは\(1+1+1+1+1\equiv 1\),右辺\(p^4\)を2で割った余りは\(1\)
これらは等しくなる可能性があるので,さらに詳しく8で割った余りで調べる
左辺\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)を8で割った余りは\(1+1+1+1+1\equiv 5\),右辺\(p^4\)を8で割った余りは\(1\)
だから,\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4\)は成立しない.
2) \(x,y,z,v,w,p\) のうちで2の倍数が2個と仮定
● \(x,y,z,v,w\) のうちで2の倍数が2個, \(p\) が2の倍数でないと仮定すると
左辺\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)を2で割った余りは\(0+0+1+1+1\equiv 1\),右辺\(p^4\)を2で割った余りは\(1\)
これらは等しくなる可能性があるので,さらに詳しく8で割った余りで調べる
左辺\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)を8で割った余りは\(0+0+1+1+1\equiv 3\),右辺\(p^4\)を8で割った余りは\(1\)
だから,\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4\)は成立しない.
● \(x,y,z,v,w\) のうちで2の倍数が1個, \(p\) が2の倍数であると仮定すると
左辺\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)を2で割った余りは\(0+1+1+1+1\equiv 1\),右辺\(p^4\)を2で割った余りは\(0\)
これらは等しくなる可能性があるので,さらに詳しく8で割った余りで調べる
左辺\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4\)を8で割った余りは\(0+1+1+1+1\equiv 4\),右辺\(p^4\)を8で割った余りは\(0\)
だから,\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4\)は成立しない.
DEQ[4,5,2]
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4+q^4\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w, 1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に(2:は2の倍数の個数,他も同様)
1番:\( 2^4+2^4+7^4+8^4+8^4=5^4+10^4=10625\), 2:5個,3:0個, 5:2個
2番:\( 5^4+8^4+8^4+10^4+10^4=4^4+13^4=28817\), 2:5個,3:0個, 5:3個
3番:\( 4^4+7^4+10^4+10^4+10^4=8^4+13^4=32657\), 2:5個,3:0個, 5:3個
4番:\( 3^4+4^4+11^4+12^4+16^4=15^4+15^4=101250\), 2:3個,3:4個, 5:2個
5番:\( 2^4+4^4+14^4+14^4+17^4=5^4+20^4=160625\), 2:5個,3:0個, 5:2個
6番:\( 6^4+6^4+11^4+14^4+18^4=5^4+20^4=160625\), 2:5個,3:3個, 5:2個
7番:\( 3^4+5^4+10^4+14^4+20^4=11^4+21^4=209122\), 2:3個,3:2個, 5:3個
8番:\( 5^4+10^4+10^4+17^4+18^4=11^4+21^4=209122\), 2:3個,3:2個, 5:3個
9番:\( 4^4+13^4+14^4+14^4+18^4=15^4+20^4=210625\), 2:5個,3:2個, 5:2個
10番:\( 5^4+6^4+6^4+15^4+20^4=17^4+19^4=213842\), 2:3個,3:3個, 5:3個
31番:\( 5^4+20^4+20^4+20^4+24^4=7^4+30^4=812401\), 2:5個,3:2個, 5:5個
(参考)
DEQ[4,4,1]の1つの解\(30^4+120^4+272^4+315^4=353^4\)の辺々を\(k^4\)倍して両辺に\(1^4\)を足すと
  \(1^4+(30k)^4+(120k)^4+(272k)^4+(315k)^4=1^4+(353k)^4\)
となって,任意の正整数\(k\)の倍数が5個ある解を作れる.・・・(#)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4+q^4\) の正の整数解\(x,y,z,v,w,p,q\)について(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w, 1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,v,w,p,q\) のうちで2の倍数は3個または5個である.
A \(x,y,z,v,w,p,q\) のうちで3の倍数は0個,2個,3個,4個または5個である.
B \(x,y,z,v,w,p,q\) のうちで5の倍数は2個,3個または5個である.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数01234567
2×××4×1××
31×7104#××
5××12×31××
 証明のほとんどは,前問までと同様にして示せる.
@の2の倍数が,1個にならないことの証明は,8の剰余類に分ければ証明できる.

DEQ[4,5,3]
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4+q^4+r^4\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に(2:は2の倍数の個数,他も同様)
1番:\( 2^4+2^4+2^4+5^4+5^4=1^4+1^4+6^4=1298\), 2:4個,3:1個, 5:2個, 7:0個
2番:\( 1^4+2^4+5^4+5^4+6^4=3^4+3^4+7^4=2563\), 2:2個,3:3個, 5:2個, 7:1個
3番:\( 4^4+5^4+5^4+6^4+6^4=1^4+1^4+8^4=4098\), 2:4個,3:2個, 5:2個, 7:0個
8番:\( 5^4+5^4+5^4+6^4+8^4=3^4+5^4+9^4=7267\), 2:2個,3:3個, 5:4個, 7:0個
9番:\( 5^4+5^4+6^4+6^4+8^4=3^4+6^4+9^4=7938\), 2:4個,3:5個, 5:2個, 7:0個
10番:\( 5^4+5^4+6^4+7^4+8^4=3^4+7^4+9^4=9043\), 2:2個,3:3個, 5:2個, 7:2個
12番:\( 2^4+2^4+2^4+5^4+10^4=2^4+8^4+9^4=10673\), 2:6個,3:1個, 5:2個, 7:0個
16番:\( 3^4+4^4+4^4+8^4+9^4=5^4+5^4+10^4=11250\), 2:4個,3:2個, 5:3個, 7:0個
39番:\( 3^4+3^4+6^4+10^4+10^4=4^4+9^4+11^4=21458\), 2:4個,3:4個, 5:2個, 7:0個
93番:\( 4^4+5^4+7^4+10^4+14^4=7^4+12^4+13^4=51698\), 2:4個,3:1個, 5:2個, 7:3個
135番:\( 3^4+10^4+10^4+12^4+14^4=7^4+14^4+14^4=79233\),2:6個,3:2個, 5:2個, 7:4個
(参考)
DEQ[4,4,2]の1つの解\(5^4+5^4+6^4+8^4=3^4+9^4\)の辺々を\(k^4\)倍して両辺に\(1^4\)を足すと
  \(1^4+(5k)^4+(5k)^4+(6k)^4+(8k)^4=1^4+(3k)^4+(9k)^4\)
となって,任意の正整数\(k\)の倍数が6個ある解を作れる.・・・(#)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^4+y^4+z^4+v^4+w^4=p^4+q^4+r^4\) の正の整数解\(x,y,z,v,w,p,q,r\)について(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで2の倍数は2個,4個または6個である.
A \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで3の倍数は1個から個である.
B \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで5の倍数は2個,3個,4個または6個である.
B \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで7の倍数は0個,1個,2個,3個,4個または6個である.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
倍数|個数012345678
2××2×1×12××
3×132399#××
5××1168×#1××
7121093135×#××
 証明のほとんどは,前問までと同様にして示せる.
@の2の倍数が,0個にならないことの証明は,8の剰余類に分ければ証明できる.

DEQ[5,2,1]
\(x^5+y^5=p^5\) の正の整数解
フェルマーの最終定理により,整数解はないことが証明されている.
DEQ[5,2,2]
\(x^5+y^5=p^5+q^5\hspace{5px}(1\leqq x\leqq y, x\lt p\leqq q)\) の正の整数解 \(\)
⇒ ChatGPT, Google Geminiに質問してみると,解はまだ見つかっていないとされている.
DEQ[5,3,1]
\(x^5+y^5+z^3=p^5\) の正の整数解
⇒ かなり大きな数まで調べられているが,解は見つかっていない.
DEQ[5,3,2]
\(x^5+y^5+z^3=p^5+q^5\) の正の整数解
Wolfman MathWorldに,5桁の整数を使った解が示されている.
  \(14132^5+220^5=14068^5+6237^5+5027^5\)
⇒ ブルートフォース(力まかせの総当たり)で調べると,計算量が \((10^6)^5\times (10^6)^5\times (10^6)^5\times (10^6)^5\times (10^6)^5=10^{150}\)回となって,個人のパソコンでは時間がかかり過ぎて調べられない!!
DEQ[5,3,3]
\(x^5+y^5+z^5=p^5+q^5+r^5\) の正の整数解(\(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に
1番:\( 3^5+54^5+62^5 = 24^5+28^5+67^5 \), 2: 4個, 3: 3個, 5: 0個
2番:\( 13^5+51^5+64^5 = 18^5+44^5+66^5\), 2: 4個, 3: 3個, 5: 0個
3番:\( 8^5+62^5+68^5 = 21^5+43^5+74^5 \), 2: 4個, 3: 1個, 5: 0個
4番:\( 53^5+72^5+81^5 = 56^5+67^5+83^5 \), 2: 2個, 3: 2個, 5: 0個
5番:\( 39^5+92^5+100^5 = 49^5+75^5+107^5 \), 2: 2個, 3: 2個, 5: 2個
6番:\( 26^5+85^5+118^5 = 53^5+90^5+116^5 \), 2: 4個, 3: 1個, 5: 2個
13番:\( 9^5+131^5+159^5 = 63^5+67^5+169^5 \), 2: 0個, 3: 3個, 5: 0個
25番:\( 23^5+184^5+239^5 = 59^5+139^5+248^5 \), 2: 2個, 3: 0個, 5: 0個
32番:\( 106^5+137^5+288^5 = 201^5+219^5+261^5 \), 2: 2個, 3: 4個, 5: 0個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^5+y^5+z^5=p^5+q^5+r^5\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x+y+z\) と \(p+q+r\) を2で割った余りは等しい.3,5,6,10で割った余りについても同様である.
A \(x,y,z,p,q,r\) のうちで2の倍数は奇数個にならない.
A \(x,y,z,p,q,r\) のうちで3の倍数は5個にならない.
(証明)
@
==2,3,6で割った余り==
\( n^5-n=n(n^4-1)=n(n-1)(n+1)(n^2+1) \)において,\((n-1)n(n+1)\)は連続する3整数の積だから,6の倍数になる.
したがって,任意の整数\(n\)について,\(n^5\)と\(n\)を6で割った余りは等しい.
\(x^5+y^5+z^5=p^5+q^5+r^5\)
\(x^5+y^5+z^5\equiv x+y+z\)かつ\(p^5+q^5+r^5\equiv p+q+r\hspace{3px}(\mod 6)\)
だから,\(x+y+z\equiv p+q+r\hspace{3px}(\mod 6)\)
6で割った余りが等しいから,2で割った余り,3で割った余りも等しい.
==5で割った余り==
「\(a\)を正の整数,\(p\)を素数とするとき,\(a^p\equiv a\hspace{3px}(\mod p)\)が成り立つ.」(フェルマーの小定理)
フェルマーの小定理を使えば,「任意の正整数任意の整数\(n\)について,\(n^5\)と\(n\)を5で割った余りは等しい」と言える.
ただ,高校数学でフェルマーの小定理を習うとは限らない(ほとんどの生徒は習わない)ので,問題に必要な部分を証明して見ると:
\( n^5-n=n(n^4-1)=n(n-1)(n+1)(n^2+1) \)において
1) \(n=5k,5k+1,5k+4\)(\(k\)は整数)のとき,\(n(n-1)(n+1)\)は0となるから,\(n^5-n\)は5で割り切れる.
2) \(n=5k+2\)(\(k\)は整数)のとき,\(n^2+1=25k^2+20k+4+1=5N\)は5で割り切れるから,\(n^5-n\)は5で割り切れる.
3) \(n=5k+3\)(\(k\)は整数)のとき,\(n^2+1=25k^2+30k+9+1=5N\)は5で割り切れるから,\(n^5-n\)は5で割り切れる.
以上により,任意の正整数任意の整数\(n\)について,\(n^5\)と\(n\)を5で割った余りは等しい.したがって
\(x^5+y^5+z^5\equiv x+y+z\hspace{2px}(\mod 5)\)かつ\(p^5+q^5+r^5\equiv p+q+r\hspace{2px}(\mod 5)\)
だから,\(x+y+z\equiv p+q+r\hspace{2px}(\mod 5)\)
==10で割った余り==
\(x+y+z\) と \(p+q+r\) は,2で割った余りも5で割った余りも等しいから,10で割った余りは等しい.
ABは剰余類を使って,今まで通りに計算すれば証明できる.

DEQ[5,4,1]
\(x^5+y^5+z^3+w^5=p^5\) の正の整数解
DEQ[5,4,2]
\(x^5+y^5+z^5+w^5=p^5+q^5\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w,1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)

各辺の和が小さい順に
1番:\( 4^5+10^5+20^5+28^5 = 3^5+29^5 \)
2番:\( 5^5+13^5+25^5+37^5 = 12^5+38^5 \)
3番:\( 26^5+29^5+35^5+50^5 = 28^5+52^5 \)
4番:\( 5^5+25^5+62^5+63^5 = 61^5+64^5 \)
5番:\( 6^5+50^5+53^5+82^5 = 16^5+85^5 \)
6番:\( 56^5+63^5+72^5+86^5 = 31^5+96^5 \)
7番:\( 44^5+58^5+67^5+94^5 = 14^5+99^5 \)
8番:\( 11^5+13^5+37^5+99^5 = 63^5+97^5 \)
9番:\( 48^5+57^5+76^5+100^5 = 25^5+106^5\)
10番:\( 58^5+76^5+79^5+102^5 = 54^5+111^5\)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^5+y^5+z^5+w^5=p^5+q^5\) の正の整数解(ただし, \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w,1\leqq p\leqq q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
\(x+y+z+w\) と \(p+q\) を2で割った余りは等しい.3,5,6,10で割った余りについても同様である.
(証明)
DEQ[5,3,3]とほぼ同様に証明できる.
DEQ[5,4,3]
\(x^5+y^5+z^5+w^5=p^5+q^5+r^5\) の正の整数解 \(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,w,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に
1番:\(1^5+8^5+14^5+27^5 = 3^5+22^5+25^5 \)
2番:\(9^5+11^5+19^5+31^5 = 16^5+25^5+29^5 \)
3番:\(7^5+18^5+27^5+30^5 = 2^5+17^5+33^5 \)
4番:\(2^5+20^5+20^5+33^5 = 1^5+10^5+34^5 \)
5番:\(2^5+9^5+25^5+33^5 = 16^5+19^5+34^5 \)
6番:\(11^5+20^5+27^5+35^5 = 2^5+25^5+36^5 \)
7番:\(16^5+22^5+29^5+35^5 = 2^5+2^5+38^5 \)
8番:\(11^5+23^5+30^5+35^5 = 10^5+21^5+38^5 \)
9番:\(12^5+22^5+27^5+37^5 = 1^5+31^5+36^5 \)
10番:\(13^5+22^5+24^5+41^5 = 30^5+35^5+35^5\)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^5+y^5+z^5+w^5=p^5+q^5+r^5\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,w,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
\(x+y+z+w\) と \(p+q+r\) は2,3,5,6,10で割った余りが各々等しい.
(証明)
DEQ[5,3,3]とほぼ同様に証明できる

DEQ[5,5,1]
\(x^5+y^5+z^3+v^5+w^5=p^5\) の正の整数解(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に
1番:\(19^5+43^5+46^5+47^5+67^5=72^5\)
2番:\(21^5+23^5+37^5+79^5+84^5=94^5\)
3番:\(7^5+43^5+57^5+80^5+100^5=107^5\)
4番:\(78^5+120^5+191^5+259^5+347^5=365^5\)
5番:\(79^5+202^5+258^5+261^5+395^5=415^5\)
6番:\(4^5+26^5+139^5+296^5+412^5=427^5\)
7番:\(31^5+105^5+139^5+314^5+416^5=435^5\)
8番:\(54^5+91^5+101^5+404^5+430^5=480^5\)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5=p^5\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w\lt p\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x+y+z+v+w\) を3で割った余りは, \(p\) を3で割った余りに等しい.
A \(x+y+z+v+w\) を5で割った余りは, \(p\) を5で割った余りに等しい.
B \(x+y+z+v+w\) を6で割った余りは, \(p\) を6で割った余りに等しい.
C \(x+y+z+v+w\) を10で割った余りは, \(p\) を10で割った余りに等しい.
証明は,前問と同様にして行える.
DEQ[5,5,2]
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5=p^5+q^5\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に
1番:\(4^5+5^5+7^5+16^5+21^5=1^5+22^5=5153633 \)
2番:\(9^5+11^5+14^5+18^5+30^5=23^5+29^5=26947492 \)
3番:\(10^5+14^5+26^5+31^5+33^5=16^5+38^5=80283744 \)
4番:\(4^5+22^5+29^5+35^5+36^5=24^5+42^5=138653856 \)
5番:\(8^5+15^5+17^5+19^5+45^5=30^5+44^5=189216224 \)
6番:\(5^5+6^5+26^5+27^5+44^5=36^5+42^5=191157408 \)
7番:\(7^5+10^5+22^5+43^5+47^5=17^5+52^5=381623889 \)
8番:\(6^5+11^5+14^5+42^5+49^5=45^5+47^5=413873132 \)
9番:\(15^5+22^5+43^5+51^5+52^5=32^5+61^5=878150733 \)
10番:\(11^5+25^5+35^5+49^5+67^5=27^5+70^5=1695048907 \)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5=p^5+q^5\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x+y+z+v+w\) を3で割った余りは, \(p+q\) を3で割った余りに等しい.
A \(x+y+z+v+w\) を5で割った余りは, \(p+q\) を5で割った余りに等しい.
B \(x+y+z+v+w\) を6で割った余りは, \(p+q\) を6で割った余りに等しい.
C \(x+y+z+v+w\) を10で割った余りは, \(p+q\) を10で割った余りに等しい.
証明は,前問と同様にして行える.
DEQ[5,5,3]
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5=p^5+q^5+r^5\) の正の整数解 \(1\leqq x\leqq y\leqq \leqq v\leqq w, 1\leqq p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)

各辺の和が小さい順に
1番:\( 1^5+2^5+2^5+4^5+8^5 = 3^5+7^5+7^5 \)
2番:\( 1^5+1^5+6^5+7^5+10^5 = 8^5+8^5+9^5 \)
3番:\( 1^5+1^5+2^5+12^5+16^5 = 3^5+14^5+15^5 \)
4番:\( 3^5+4^5+6^5+6^5+17^5 = 7^5+13^5+16^5 \)
5番:\( 1^5+2^5+7^5+9^5+18^5 = 6^5+14^5+17^5 \)
6番:\( 6^5+11^5+11^5+15^5+17^5 = 3^5+8^5+19^5 \)
7番:\( 1^5+1^5+2^5+18^5+19^5 = 8^5+12^5+21^5 \)
8番:\( 1^5+2^5+4^5+14^5+21^5 = 5^5+17^5+20^5 \)
9番:\( 1^5+4^5+13^5+13^5+21^5 = 16^5+18^5+18^5 \)
10番:\( 2^5+4^5+10^5+15^5+21^5 = 16^5+17^5+19^5 \)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^5+y^5+z^5+v^5+w^5=p^5+q^5+r^5\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x+y+z+v+w\) と \(p+q+r\) を2,3,5,6,10で割った余りは各々等しい.
A \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで2の倍数は奇数個にならない.
証明は,前問と同様にして行える.

DEQ[6,2,1]
\(x^6+y^6=p^6\) の正の整数解
から
DEQ[6,5,2]
\(x^6+y^6+z^3+u^6+v^6+w^6=p^6+q^6\) の正の整数解
まで
⇒ コンピュータを使って,かなり大きな数字まで調べられているが,よくわかっていない.
DEQ[6,3,3]
\(x^6+y^6+z^6=p^6+q^6+r^6\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
各辺の和が小さい順に
1番:\( 3^6+19^6+22^6=10^6+15^6+23^6 \)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
2番:\( 15^6+52^6+65^6=36^6+37^6+67^6 \)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
3番:\( 23^6+54^6+73^6=33^6+47^6+74^6 \)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
4番:\( 3^6+55^6+80^6=32^6+43^6+81^6 \)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
5番:\( 11^6+65^6+78^6=37^6+50^6+81^6 \)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
6番:\( 25^6+62^6+138^6=82^6+92^6+135^6 \)
   2の倍数: 4個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
7番:\( 40^6+125^6+129^6=51^6+113^6+136^6\)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
8番:\( 1^6+132^6+133^6=71^6+92^6+147^6 \)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 2個
9番:\( 26^6+169^6+225^6=111^6+121^6+230^6\)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
10番:\( 14^6+163^6+243^6=75^6+142^6+245^6\)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 2個
12番:\( 29^6+197^6+261^6=131^6+139^6+267^6\)
   2の倍数: 0個, 3の倍数: 2個 ,7の倍数: 0個
21番:\( 92^6+311^6+317^6=124^6+277^6+337^6\)
   2の倍数: 2個, 3の倍数: 0個 ,7の倍数: 0個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^6+y^6+z^6=p^6+q^6+r^6\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z,x\lt p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,p,q,r\) のうちで2,3,7の倍数は各々奇数個にならない.
A \(x,y,z,p,q,r\) のうちで2,3,7の倍数は左辺と右辺に同数個ある.
(証明)・・・の番号は,「等式が成り立つ1つの例」として,上の表の番号を表す
?の箇所は,筆者のコンピュータでは,まだ成り立つことの具体例が示せていない.
倍数|個数0123456
212×1×6××
321×1×?××
71×8×?××
証明は,前問と同様にして行える.
(証明)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^6\)\(0\)\(1\)\(1\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^6\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)
《9で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)\(7\)\(8\)
\(n^6\)\(0\)\(1\)\(1\)\(0\)\(1\)\(1\)\(0\)\(1\)\(1\)
※3で割った余りが等しいときでも,9で割った余りでも等しいかどうか調べると詳しく区別できる.
@
(1) 仮定により,8個の数 \(x,y,z,v,w,p,q,r\) が7の倍数ということはない.
(2) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで7個が7の倍数の場合,1個だけが7の倍数でないことになる.
 7の倍数でないものが,左辺にあれば,左辺は \(0+0+0+0+1≡1\hspace{5px}(\mod 7)\)
 右辺は \(0+0+0≡0\hspace{5px}(\mod 7)\) だから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 7の倍数でないものが,右辺にある場合も同様.
(3) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで1個が7の倍数の場合,7個が7の倍数でないことになる.
 7の倍数が,左辺にあれば,左辺は \(0+1+1+1+1≡4\hspace{5px}(\mod 7)\)
 右辺は \(1+1+1≡3\hspace{5px}(\mod 7)\) だから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 7の倍数でないものが,右辺にある場合も同様.
(4) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで3個が7の倍数の場合,5個が7の倍数でないことになる.
 このとき,合同式の計算において,7の倍数でないものは5個という奇数個になり,左辺と右辺に等しく分けられないから,合同式の1の個数が等しくならず,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.

(5) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで5個が7の倍数の場合,3個が7の倍数でないことになる.
 (4)のときと同様に考えると,3個の1を左辺と右辺に等しく分けられないから,合同式の1の個数が等しくならず,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
(6) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで0個が7の倍数の場合
 左辺は \(1+1+1+1+1≡5\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺は \(1+1+1≡3\hspace{5px}(\mod 7)\) だから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
以上により,7の倍数は0個または奇数個にならない.
A
(1) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうち3の倍数が0個であるとき,左辺を3で割った余りは,\(1+1+1+1+1≡2\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺を3で割った余りは,\(1+1+1≡0\hspace{5px}(\mod 3)\)
だから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
(2) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうち3の倍数が1個であるとき,
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が1個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が0個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+1+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が0個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 5\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
(3) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうち3の倍数が3個であるとき,
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が3個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が0個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が1個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が0個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が3個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
(4) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうち3の倍数が5個であるとき,
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が5個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が0個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が4個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が3個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が3個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
(5) \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうち3の倍数が7個であるとき,
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が5個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が4個,\(p,q,r\) のうちで3の倍数が3個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) は成り立たない.
DEQ[6,5,3]
\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) の正の整数解
各辺の和が小さい順に
各辺の和が小さい順に
1番:\( 7^6+12^6+12^6+14^6+23^6 = 17^6+17^6+22^6 \),7の倍数:2個
2番:\( 7^6+12^6+21^6+22^6+33^6 = 15^6+29^6+31^6 \),7の倍数:2個
3番:\( 2^6+14^6+21^6+27^6+32^6 = 13^6+13^6+34^6 \),7の倍数:2個
4番:\( 7^6+9^6+10^6+28^6+33^6 = 1^6+31^6+31^6 \),7の倍数:2個
5番:\( 10^6+15^6+21^6+28^6+36^6 = 1^6+24^6+37^6 \),7の倍数:2個
6番:\( 6^6+6^6+32^6+35^6+35^6 = 1^6+8^6+41^6 \),7の倍数:2個
7番:\( 18^6+18^6+21^6+35^6+43^6 = 13^6+13^6+45^6 \),7の倍数:2個
8番:\( 7^6+20^6+30^6+37^6+42^6 = 11^6+40^6+41^6 \),7の倍数:2個
9番:\( 7^6+11^6+21^6+32^6+48^6 = 19^6+37^6+47^6 \),7の倍数:2個
10番:\( 5^6+7^6+36^6+42^6+44^6 = 19^6+40^6+47^6 \),7の倍数:2個
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q,r\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで7の倍数は0個または奇数個にならない.
A \(x,y,z,v,w,p,q,r\) のうちで3の倍数は0個または奇数個にならない.

DEQ[6,5,4]
\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) の正の整数解
各辺の和が小さい順に
1番:\( 1^6+2^6+7^6+12^6+12^6 = 3^6+8^6+10^6+13^6 \)
2番:\( 7^6+10^6+12^6+13^6+15^6 = 3^6+11^6+11^6+16^6 \)
3番:\( 1^6+13^6+15^6+16^6+21^6 = 9^6+17^6+19^6+19^6 \)
4番:\( 12^6+13^6+14^6+19^6+21^6 = 2^6+3^6+7^6+23^6 \)
5番:\( 7^6+12^6+13^6+19^6+22^6 = 11^6+11^6+16^6+23^6 \)
6番:\( 5^6+8^6+9^6+21^6+22^6 = 6^6+13^6+19^6+23^6 \)
7番:\( 1^6+2^6+13^6+21^6+24^6 = 11^6+11^6+18^6+25^6 \)
8番:\( 2^6+17^6+21^6+21^6+22^6 = 3^6+5^6+7^6+26^6 \)
9番:\( 16^6+18^6+20^6+21^6+22^6 = 8^6+11^6+12^6+26^6 \)
10番:\( 6^6+10^6+14^6+15^6+26^6 = 8^6+17^6+22^6+24^6 \)
[興味ある話題]
(高校数学)
\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) の正の整数解\(1\leqq x\leqq y\leqq z\leqq v\leqq w,1\leqq p\leqq q\leqq r\leqq s\)について(ただし, \(x,y,z,v,w,p,q,r,s\) の全部に共通な約数は1以外にないとする)
@ \(x,y,z,v,w,p,q,r,s\) のうちで3の倍数は偶数個にならない.
A \(x,y,z,v,w,p,q,r,s\) のうちで7の倍数は偶数個にならない.
B \(x,y,z,v,w,p,q,r,s\) のうちで2の倍数は偶数個にならない.
(証明)
《3で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)
\(n^6\)\(0\)\(1\)\(1\)
《7で割った余り》
\(n\)\(0\)\(1\)\(2\)\(3\)\(4\)\(5\)\(6\)
\(n^6\)\(0\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)\(1\)
@
1) 3の倍数が0個のとき
 左辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
2) 3の倍数が2個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が0個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^4\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が1個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+1+1+1+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+1+1+1\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が0個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
3) 3の倍数が8個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が5個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が3個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が4個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を3で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 3)\),右辺の和を3で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 3)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
4) 3の倍数が4個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が4個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が0個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が3個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が1個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が3個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が0個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が4個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 5\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
6) 3の倍数が6個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が5個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が1個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が4個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が2個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が3個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が3個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで3の倍数が2個,\(p,q,r,s\) のうちで3の倍数が4個のとき
左辺の和を9で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 9)\),右辺の和を9で割った余りは,\(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 9)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
A
1) 7の倍数が0個のとき
 左辺の和を7で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 5\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
2) 7の倍数が2個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が2個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が0個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が1個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が1個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が0個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が2個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 5\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
3) 7の倍数が4個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が4個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が0個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が3個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が1個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が2個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が2個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が1個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が3個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+1+1+1+1\equiv 4\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が0個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が4個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(1+1+1+1+1\equiv 5\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
4) 7の倍数が6個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が4個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が2個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が3個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が3個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+1+1\equiv 2\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が2個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が4個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+1+1+1\equiv 3\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
5) 7の倍数が8個のとき
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が5個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が3個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
 \(x,y,z,v,w\) のうちで7の倍数が4個,\(p,q,r,s\) のうちで7の倍数が4個のとき
左辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0+1\equiv 1\hspace{5px}(\mod 7)\),右辺の和を7で割った余りは,\(0+0+0+0\equiv 0\hspace{5px}(\mod 7)\)となるから,\(x^6+y^6+z^6+v^6+w^6=p^6+q^6+r^6+s^6\) は成り立たない.
B
2の倍数が偶数個にならないことも同様にして証明できる.
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