monthlymovielog

毎月のベストテンとmovielogを統合しました。
ここでは観た作品すべての感想を書いてゆこうかと…

観た日/劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
原題(英題)
感想(ネタバレは反転させています)
前売り(その他)特典(リンク先はs-thingブログでの紹介記事)
点数(通常★5つが最高。☆は半分)

2009年1月


31/ TOHOプレックス二条 チェ
39歳・最後の手紙
3644 CHE PART TWO
前作「28歳の革命」の続編。
キューバ革命を起した立役者の一人として名を連ねたが、南米ボリビアに革命を起すべく失踪する所から始まり、その末路まで描いている。
監督は前作に引き続きソダバーグ。主演もベニチオ・デル・トロ。カメオで、マット・デイモンが出てたりする。
前作は、アクションシーン(戦闘)満載で派手で面白いが、今作は悪くなる一方の環境に悪戦苦闘するチェを描いているため、どちらかというと静かに進んでゆく。
サスペンスほどサスペンスフルでもないし、ミリタリー要素も少ないし、ジャンルはドラマかと思う。
チェ・ゲバラの一生を垣間見るには最高の作品の一つだが、前作と比べると「映画」としての魅力に欠ける。
2作同時前売りでエコバッグ
★★★☆
30/ MOVIX京都 マンマ・ミーア!
3643 MAMMA MIA!
イギリスの舞台演出家フィリダ・ロイド監督作品。
原作は、同名ミュージカル。マンマ・ミーア!はスウェーデンのポップグループABBAの名曲のタイトル。
メリル・ストリープ、アマンダ・セイフライド、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド出演。
ストーリーは、たわいない恋愛と、微妙な父親探し。その父親探しが実はミュージカルに誤魔化されてるけどグログロw
けど、思い入れのあるABBAの曲満載で、最高!!テンションアゲアゲw
オリジナルシュシュ
★★★★☆
27/ シネ・リーブル梅田 大阪ハムレット
3642
ポイントで鑑賞。
「少年アシベ」の森下祐美原作コミックを、光石富士朗監督が実写化。
大阪市内を舞台にコテコテの人情劇が繰り広げられる。
正直、観る前はキツいかな〜と思ってたけど、大阪のパワー、というより人のたくましさ、日本人らしさ、関西人らしさがにじみ出たいい映画でした。
酒乱の親父の葬式から始まり、3人兄弟で、秀才、ヤンキー、性同一性障害の青春と、母親と叔父と言われる謎のおっさんの関係を感情と、愛情豊かに描いた名作。
★★★★★
27/ シネ・リーブル梅田 ラースと、その彼女
3641 LARS AND THE REAL GIRL
ポイントで鑑賞。
クレイグ・ギレスピー監督作品。
ライアン・ゴズリング扮する、誰にでも親切な町のいい青年。けど、彼女が出来ない。彼女を作らないのか、興味がないのか。そんなある日、巨大な木箱が通販されてきた。その中には彼が愛す高級ダッチワイフが・・・。
ダッチワイフを彼女として紹介する彼。兄夫婦と、町の人たちの戸惑い、彼に対する愛情がにじみ出てるいい作品。
そのダッチワイフ「ビアンカ」に対する町の人の対応も、微笑ましくていい感じ。
★★★★☆
25/ TOHOシネマズ二条 レボリューショナリー・ロード
3640 Revolutionary Road
「アメ・ビュー」のサム・メンデス監督作品。
「タイタニック」以来のデュカプー&ケイト・ウィンスレット共演。
その共演が日本の配給会社に隙を与える結果にw
売り文句が「「タイタニック」以来の再共演!!」そんなんに騙されて来てるバカップル多数。隣の熟年カップルなんか「これは「タイタニック」の陸上版やな〜」でまとめようとしてるし・・・w
夢を追い、夢に生きようとする、当時で言うヒッピー体質(と決め付けるのはどうかと思うけど、オレ的にはそう見えた)の女と、野心的なはずが堅実に生きれば生きるほど現実的に生きようとしていく男の溝を克明に描いている。
いわば痴話ゲンカで終わりそうな世界を、あたかも崇高な世界に仕立て上げたサム・メンデスがいい。
人を好きになること、結婚と言うこと、家庭をはぐくむと言うこと、共存するために必要な何か、を見せた名作。
花の種(美女撫子)付きポストカード
★★★★☆
25/ TOHOシネマズ二条 戦場のレクイエム
3639 集結號
ポイントで鑑賞。
「女帝[エンペラー]」のフォン・シャオガン監督の今年初中国映画。
主演にチャン・ハンユー。彼が出てるだけでこの映画は最高傑作になっているといってもいい。
派遣した部隊の記録があっても、その場所に何らかの痕跡(生存か遺体)がないかぎり、不名誉な失踪者扱いとなり、家族も肩身の狭い思いをしなければならなかった。そんな思いを部下の家族にさせたくないため一人生き残った部隊長グー・ズーディは、一生を掛けて遺骨を探す。
チャン・ユーハンと同い年なのだ。なんか非常に共感できるのだ。見た目も、同い年の西原理恵子元夫、故鴨ちゃんに似てる。ひたむきさに打たれる。
こういう中国もあるんだと、あらためて思う。
★★★★★
24/ 京都シネマ THE ショートフィルムズ
みんな、はじめはコドモだった
3638
朝日放送新社屋完成記念事業の一環として製作されたオムニバス映画。
日本の5人の監督が20分ほどの短編を「コドモ」をモティーフに製作。
すべて珠玉の出来栄え。

「展望台」:阪本順治監督作品。
夜中の通天閣を舞台に自殺しようとしている男(佐藤浩市)と、置き去りにされた小学生の話。他人であり同性であり、しかし年齢差が親と子くらい離れている微妙な2人っきりの関係をやんわり描いている。
クライマックスの小学生の男に掛ける言葉に号泣。

「TO THE FUTURE」:井筒和幸監督作品。
今はもういなくなった(のか?)鉄拳制裁を主義にしているような小学校担任。そのクラスの仲良し3人組と、その環境の何気ない日々を描いている。
先生役に「博多っ子純情」で少年役を演じてた光石研。最近はめっきり大人です(当たり前かw)
男の子の連れションに、チン毛の見せっこ。女の子のブラジャー初装着に、それをやっかむ名ばかりの親友。
「パッチギ!」もそうだけど、井筒さんはその役にぴったり合った顔の少年を見つけ出す天才です。
クライマックスの持って行き方も、今の世相をパロっていて爽快爽快。

「イエスタデイワンスモア」:大森一樹監督作品。
唯一、時代劇。
親を思うこの気持ちを具現化してみましたって作品。
親に高岡早紀。いかがわしい大道芸人(かな)に岸部一徳。その大道芸人に年齢を飛び級させてもらった少年に佐藤隆太。
ほの温かい気持ちになる道徳的な1本。いや、誘拐とかしてるから違うかw

「タガタメ」:李相日監督作品。
知的障害の息子を持ち、余命いくばくもないと判断された男の話。
無理心中しようにも死にきれないとは、あまりに切ない。
その男、藤竜也を迎えに来る死神が、人っぽくない宮藤官九郎。メイクでちょっと生気をなくしたくらいだけど、死神っぽいってどうよw
知的障害者役の川屋せっちん(なんちゅう芸名・・・)のリアルさが悲しすぎ。

「ダイコン〜ダイニングテーブルのコンテンポラリー〜」崔洋一監督作品。
「コドモ」という括りで考えると、この作品も子供が中心なんだけど、出戻りの娘と両親の関係を描いた今作はちょっと視点が違う。
何気ない台詞がすばらしい。
細野晴臣、樹木希林の両親に小泉今日子の娘って、どんな家族だっ!!
小泉今日子の生歌も聞けて超お徳。
★★★★★
23/ なんばTOHOプレックス 感染列島
3637
レイトショー価格で鑑賞。
瀬々敬久監督作品。妻夫木聡、檀れい主演。
東京郊外の都市で起こったウィルスによる感染症。
製作者の視点が、主人公の恋愛を中心に、というのは間違ってると思う。それは逃げ。そんなのいらない。まずはガチで、パンデミックと戦うところが見たい。それが出来てから恋愛でしょ。あと、感染源を探りに国が閉鎖中なのに外国に出掛けてる主人公に??こういうとこが邦画の悪いところ。
それでも今作は十分な演出。見事です。
主人公のWHOメディカルオフィサーである檀れい役は、実際のWHOメディカルオフィサー進藤奈邦子さんを完全にトレースしていて実感がわく。
★★★☆
18/ MOVIX京都 007/慰めの報酬
3636 QUANTUM OF SOLACE
シリーズ22作目、ダニエル・クレイグ主演2作目の007。
前作「カジノロワイヤル」からの続編。
前作に続きハードでリアルなアクションと、秘密兵器なしの地に付いたスパイ。大半の「007」シリーズとは一線を帰した続編は、ジェットコースター的パワー全開のアクションムービー。
グロから大爆発から盛りだくさんw唯一、ダニエル・クレイグの鼻の下が長すぎ。
携帯アクセサリ
★★★★☆
17/ 京都シネマ バンク・ジョブ
3635 THE BANK JOB
イギリスであった実話を基にしたクライムサスペンス。
主演にジェイソン・ステイサム、監督がロジャー・ドナルドソン。
実話らしく前半まったりと進んで、銀行強盗が成功してからの実行犯の命の危うさっつたら笑えるほど。
その銀行強盗の裏にある、政府や不正の闇。怖い怖い。
ジェイソン・ステイサムの役が一層ステレオタイプになってきたw
ポストカード
★★★★☆
16/ TOHOプレックス二条 ザ・ムーン
3634 IN THE SHADOW OF THE MOON
秋山ジョージのコミックではない。だからこのタイトルは分かり易いけど、ちょっと配慮にかけるかな〜。
ロン・ハワードプロデュースのドキュメンタリー。
未発表の動画も満載、ドラマチックな構図の生き証人、月に降り立った宇宙飛行士のインタビュー。
1969年と言えばs-thingは5歳。家のテレビで見てて、感動したのを覚えてる。それからもう、月面着陸ボードゲームのコマがアポロから月面着陸機まで付いたよく出来たもので、それを使って月面着陸ごっこまくりw
すべてのシーンがあこがれで、かっちょよくて神秘的。やっぱ本物は違うね。
スヌーピーのエコバッグ
★★★★★
11/ MOVIX京都 ディザスター・ムービー!
おバカは地球を救う
3633 DISASTER MOVIE
ポイントで鑑賞。
1時間28分ノンストップパロディムービー。それに配給がアルバトロス・・・w
冒頭から暴走したようにパロディの連続。ここまでパロる?ってほどなので、どれが本筋か見失うことしきり。その上、日本では公開してない作品もあったりして、やっぱコメディは敷居高いなぁ、と改めて痛感。劇場には観客10人ほどだし。
上映時間が30分ほどにしか感じないのは、いいことなのかもしれないけど、内容が全くないので金出してまでみる価値はない。
★★☆
11/ MOVIX京都 チェ
28歳の革命
3632 CHE PART ONE
チェ・ゲバラのキューバ革命を描いた前後編の1作目。
製作も兼ねたベニチオ・デル・トロ主演、アートからエンタテインメントまで撮り続けるスティーブン・ソダバーグ監督作品。
アメ村のDQNにまで浸透している彼の肖像。そのリアルな軌跡をドラマチックに描いている。
ゲリラと言うとあまり聞こえは良くないが、1950年代の腐敗した政府と、圧力をかける大国に対抗するための最善の策だったのだろう。
インテリ(医者)で、革新的な考え方のチェだからこそ、なしえた革命だと分かる作品。
彼の青年時代を描いた「モーターサイクルダイアリーズ」も併せて観ると、一層彼の源が分かる。
2作同時前売りでエコバッグ
★★★★
10/ 京都シネマ 悪夢探偵2
3631
塚本晋也監督、脚本、編集、撮影のシリーズ三部作の2作目。
前作は、タイトル通り探偵的なつまりサスペンスに寄った作りだったけど、今作は冒頭から完全にホラーを意識したつくりになっている。
今作は主人公、影沼京一の家族の関係と、ゲストキャラの事件をダブらせて展開していくのだが、何度も同じシーン、それも怖いシーンが繰り返されるから、もう怖い怖いw
「リング」まではいかないけど、怖さはいい感じ。

監督の舞台挨拶がありました。
黒のジャンパーとパンツで登場。紳士的で物静かに喋る姿勢は、すごい知的。
まずこの作品がちょっと変わった製作体制だったということ。
今までの作品で「ヒルコ」と「双生児」は原作付きで、制作費は配給会社持ち、それ以外は自分で本も撮影も製作してたけど、今作は自分の本で、制作費は配給会社持ちということ。
ちょっと戸惑ったらしいけど、質は落ちてないので、この方法もこれからはアリでは?と思ったり。
今作はホラーを目指したとのこと。三部作だけど、3作目の製作は決まってないw
舞台挨拶が終わったあと、パンフを買ったら監督のサイン入りになってて、超嬉。
グレープの香りのバスソルト
★★★☆
9/ TOHOシネマ二条 ヘルボーイ
ゴールデン・アーミー
3630 HELLBOY
THE GOLDEN ARMY
マイク・ミニョーラ原作の同名コミックを、ギレルモ・デル・トロがシリーズ2作目を監督。
1作目、TVアニメ、今作と主演陣は続投。そこまで原作者にも気に入られてるんでしょう。とにかくコミックのイメージそのまんまなのだ。
前作よりファンタジー色が強まったのは、監督の前作「パンズラビリンス」の成功もあったからではないかと思ったり。
とにかくファンタジー映画のパワーをビンビン感じるのだ。ディズニーの子供にこびるファンタジーと違い「スパイダーウィックの謎」と同じく容赦ないのだ。
CGを効果的に使った異形の者たち。ヘルボーイのパワーアクション。
デル・トロ満身の名作。
クリアファイル
★★★★★
2/ 京都シネマ その土曜日、7時58分
3629 BEFORE THE DEVIL KNOWS YOU'RE DEAD
サービスデー価格(1000円)で鑑賞。
シドニー・ルメット監督、フィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィーニー、ロージマリー・ハリス出演。
全く繋がっていない家族の連鎖的悲劇を描いた名作。
出来てない弟に、ヤク中の兄貴、その二人をアナ兄弟にした兄嫁。金が要るからと、疎遠な父親の宝石店に強盗を企みだす兄弟。そこからの転落劇がハンパない。
世界観は何処にでもある世界なのに、あがけばあがくほど泥沼化していく兄弟を、繊細に描いていてすばらしい。
けど、これを新年1本目にしたのはどうか、とw
★★★★★

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