monthlymovielog

毎月のベストテンとmovielogを統合しました。
ここでは観た作品すべての感想を書いてゆこうかと…

観た日/劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
原題(英題)
感想(ネタバレは反転させています)
前売り(その他)特典
点数(通常★5つが最高。☆は半分)

2007年5月


31/ なんばパークスシネマ 新SOS大東京探検隊
3359
全国5箇所のみのDLP(2Kレート)公開で中編の40分のという内容のサンライズアニメ。中編なので鑑賞価格は1000円。
原作は大友克洋の「SOS大東京探検隊」本作の原案も本人が担当し、フルCGアニメで高木真司監督作品。
原作の続編的位置の内容で、起承転結がはっきりし、迷いなく40分突き進むのですごく観やすい。
ただレートが低いのか画像に走査線というかドットと言うかがはっきり見えるところは興ざめする。
あと、どういう状況でこの作品を劇場公開することになったのか判らないけど、パンフレット(プレスシート)などのGOODSの量が足りなすぎたり、ちょっと姿勢が後ろ向きなのが悲しい。
★★★★
27/ MOVIX京都 ボラット
栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
3358 Borat:Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan
レイトショー価格で鑑賞。
サシャ・バロン・コーエン主演、脚本、原案、製作。ラリー・チャールズ監督作品。
ドキュメンタリー風にカザフスタンの突撃レポーターがアメリカの文化と習慣に触れに乗り込みすっちゃかめっちゃかという筋。イギリス人らしいブラックなコメディが面白い。
一般人にほんとうにカザフスタンからのレポートいう呈で迫るから、拒絶も本音もストレート(w)男尊女卑にマイノリティ差別、それがアメリカン(w)。その上、NYで街中で野グソやオナニーするからもう大変(w)。
それにしても全裸でディレクターと乱闘するシーン。そのディレクターのデブ具合が異常。全身毛だらけなのに乳房があって、めり込んだちんこが見えないのでまるで女性(w)。
★★★★☆
27/ 京都シネマ 明日、君がいない
3357 2:37
弱冠19歳のムラーリ・K・タルリ初監督、脚本、共同編集、製作。オーストラリア作品。
監督の実体験である、級友の自殺をきっかけに自身も自殺を考えたが、それをプラスに変換して映画という形に昇華した。
当然ながら出演者の若者はすべてセミプロ。しかし、その新鮮さと脚本の巧妙さが見事で全く危うさを感じない。
身体的弱者、マイノリティ、近親相姦、妊娠、かなわぬ恋。若者は目の前の些細な恐怖におののき生きている。
哀しすぎる展開がドラマチックでもあり、リアルでもある。
あ〜これでも人は壊れないだ、あ〜こんな事で簡単に壊れるんだ。心に突き刺さる映画。
ポストカード
★★★★★
27/ MOVIX京都 GOAL!2
3356 GOAL!U
Living the Dream
イギリス・スペイン・オランダ合作。
タイトル通り前作「GOAL!」の続編。ほんとは去年の秋に公開予定だったものが、これだけの緻密な内容にするためにほぼ1年延びてしまった。
で、延ばして正解かというと大正解。
冒頭から飛ばしまくる展開。挫折しまくる主人公。自分を信じ負けない主人公。かっちょいいのだ、すごくかっちょいいのだ。前作より一層かっちょいいのだ。クノ・ベッカーなのだ。
今作は、前作でちょい役だったほんまモンのベッカム、ジダン、ラウル、ロナウジーニョ他が続々登場し、ちゃんと台詞もある。
共演に監督役にルトガー・ハウアー、相手チームの一人にニック・キャノン(「ドラム・ライン」)、母親役にロサ・マリア(「Mr.インクレディブル」)などが華を添えている。
イングランドリーグから欧州チャンピオンズリーグに登りつめ、いよいよ次回3作目でワールドカップに!!
ゴール付きサッカーボール消しゴム
★★★★☆
26/ TOHOプレックス二条 パイレーツ・オブ・カリビアン
ワールド・エンド
3355 PIRATES of the CARIBBEAN
AT WORLD'S END
大ヒットシリーズ3部作の最終章。
いつものジェリー・ブラッカイマー製作、ゴア・ヴァーヴィンスキー監督作品。
ジャック・スパロウ冥界に連れ去られてから連れ戻すまでの話。
2時間40分強は長すぎ。2作目のSFの要素がすっかり削がれ、デヴィ・ジョーンズ一味の見掛け倒しが残念。
基本であるメインキャストが勢揃いで、3作通しての展開が見ていて安心する程度。
やっぱシリーズ同じテンションを保つのは難しいですな。
ジャック・スパロウ・スケルトンBE@RBRICK
★★★☆
25/ シネ・リーブル梅田 プルコギ
THE焼肉MOVIE
3354
会員金曜割引で1000円で鑑賞。
在日韓国人グ・スーヨン監督作品。
かの料理の鉄人のパロディをベースに数奇な運命をたどる韓国の兄弟の話。
韓国で母一人兄弟二人で極貧の中育ったのだが、体の弱い母が他界後二人は別々に貰われ、消息の付かぬまま日本に渡ってくる。
そこで兄は大手焼肉チェーンの御曹司として、弟は北九州市内では誰にも負けないホルモンを出す汚い焼肉屋「プルコギ」の伝説の店主に拾われて育つ。
焼肉と言う日本人の定番を赤身(筋肉)、白身(内臓)という観点からそれぞれの特徴と良さを描き出し、そこに人間ドラマを絡めると言う珍しいタイプの作品。
主役級俳優のちょっとすっとぼけた演技が逆に癇に障る。
★★★
20/ MOVIX京都 ザ・リーピング
3353 THE REAPING
10周年記念DAYで1000円で鑑賞。
気になるホラー映画だと思ったら大好きなプロダクション「ダークキャッスルエンタテインメント」製作だったのだ。
で、結果は…残念。
ホラーというほどホラーになってない、つか怖くないのだ。
今までのゴチック調のこけおどし系おどかしはほとんどなく、どちらかというとCG(特撮)に頼りきった、よくある宗教系の映画に仕上がってしまっている。
個々の演出はいい感じなんだけど、こういう静かなのを望んでたわけではなく、「ゴーストシップ」や「13ゴースト」「蝋人形の館」レヴェルの身の毛もよだつホラーが見たかったのだ。
キーパーソンのアンソフィア・ロブがすごくかわいい。彼女、「チャーリーとチョコレート工場」でチューインガムのいけ好かない女の子を演じていたのだ。いやぁすごい。
★★★
19/ TOHOプレックス二条 スモーキン・エース
暗殺者がいっぱい
3352 SMOKIN' ACES
ごりごりの映像作品を作り出しているジョー・カーナハンの「M:i:V」を蹴って脚本監督した作品。
そのパワーに当てられた俳優が続々集まって個性派揃いになった。ベン・アフレック、アンディ・ガルシア、レイ・リオッタ、ライアン・レイノルズ、アリシア・キーズなど。特にアカデミー俳優のベン・アフレックなど、一瞬で死体になってしまうけど、まあx楽しそうに演じてる。
中心になる元マジシャンが、どんどん暗闇に吸い込まれマフィア以上の事をしてしまって、裏事情内通によりFBIに保護されているところに、三々五々バウンティハンターや殺し屋が集いだし、その中心のホテルはえらいことになる。
出会う人ごとに銃撃(w)その個性的な殺戮方法もある意味面白い。
ラストに腹いせとも言える行為がイマイチ共感出来ないのでこの点数だけど、キャラの立ち具合は5点満点。
気違い3人兄弟の生き残りダーウィン(クリス・パイン)は、次期ブラピぽいし、女2人組の殺し屋もセクシー&デストロイって感じでクール。百面相のラズロはホラーぽくていい感じ。
バレットピンズ
★★★★☆
13/ MOVIX京都 俺は、君のためにこそ死ににいく
3351
石原慎太郎原作脚本、新城卓監督作品。
タイトル通り悪化の一途をたどる第2次大戦の日本軍の最終手段の一つをその関わった人の実話を元に小説化し、映像化した作品。
メインになる鹿児島の特攻隊基地近くの定食屋のおばちゃんと特攻隊の関係を感情豊かに緻密に描き、その裏で戦局の危うさによる特攻の必要性、配備品の慢性不足などを見せて一層のリアリティを見せている。
最後の部隊が特攻に飛び立つまでは5点満点なんだけど、そこからあとがちょっと日本国民に訴えかけるような作りに感じてちょっときな臭い。特攻に成功、残された人間の葛藤、生き残った特攻隊員、生きていくための心得など。
そこら辺はなくても十分感動できる作品に仕上がってると思われ。
桜舞う〈隼〉ドーム(スノーグローブ)
★★★★☆
11/ なんばパークスシネマ ラブソングができるまで
3350 MUSIC and LYRICS
レイトショーで鑑賞。
マーク・ローレンス監督作品。ヒュー・グラント、ドリュー・バリモア主演のロマンティック・コメディ。
s-thingの大好きなロマンティック・コメディの王道を真っ芯で打ち込んだ、言い換えると何の変哲もないラブコメ。
それがいい。見事にいい。
何の心配もなく、何のこだわりもなく安心して観れる。日本で言う時代劇のようなものか(w)
そこに、80'sのニューロマンティックのパロディ満載で爆笑に次ぐ爆笑。ワム!でありデュラン・デュランであり。s-thingの青春時代を象徴するイメージのサントラの数々は変に感動。その対象になる現代のサウンドをブリトニー・スピアーズのパロディっ子も登場するから一層、ニューロマンティックのおかしさが際立って(w)
★★★★★
5/ MOVIX京都 ゲゲゲの鬼太郎
3349
ポイントで鑑賞。
本木克英監督作品。
主演のウェンツ瑛士の原作の似なささ以外は完璧なヴィジュアル。なにより鬼太郎が片目ではないというところで萎える。しかし、砂かけばばあの室井滋、ねこ娘の田中麗奈、ねずみ男の大泉洋、子なき爺の間寛平や、CGや着ぐるみのキャラクターも限りなく水木しげる原作の絵に近くて好感が持てる。
脚本がチープで安っぽく、感動できるシークエンスがないのが残念。
豪華俳優が妖怪化してるのを見るのは「妖怪大戦争」と同じく楽しい。
★★★☆
5/ MOVIX京都 真救世主伝説
北斗の拳
ラオウ伝 激闘の章
3348
シリーズ3作目、劇場2作目。
1、3、5作が劇場公開、2、4作がOVA作として販売という変則なスタイルの1作。一応劇場版だけでも楽しめるようにはなってるらしい。
今作は、ラオウとケンシロウの直接対決を中心にユリアを絡ませた基本ストーリー。山のフドウとかのエピソードも盛り込みながら。
主演の2人阿部寛と宇梶剛士が板についてきて、聞いてて心地いい。ただユリアの石田ゆり子は、どう聞いても石田ゆり子にしか聞こえない…。ちょっと残念。
それに前作からの残念賞を今回も引き継いだ引きと、アップと、どアップの作画の違いが酷い。つか酷すぎ。
頼むからがんばって。
トレーディングカード
★★★
4/ 京都シネマ ツォツィ
3347 Tsotsi
南アフリカ共和国の映画。アフリカ映画初オスカー外国語映画賞受賞作品。
ツォツィとは、現地語で不良と言う意味だそうで、主人公は流れ着いたスラムで実名を使わずにそう呼ばれている。
スラムの仲間4人は恐喝、スリ、とにかく不良のすることをすべて実践しているような生活で生きていた。
ある日、盗んだ車にその持ち主の乳児が乗ったままになっていて、主人公はそのまま育てようとする…。
凶暴性のある男が、無垢な乳児に翻弄されその人間性を戻してゆく。幼児(乳児)ネタの映画は多くハリウッドでも作られたけど、この作品はそのネタを笑いではなく悲哀でまとめた。
ポストカード
★★★★☆
3/ TOHOプレックス二条 クイーン
3346 THE QUEEN
「危険な関係」のスティーブン・フリアーズ監督作品。
ヘンレン・ミレンは今作で見事オスカー主演女優賞を獲得。
世界のアイドルだったダイアナ元王妃の事故死を巡る、一般市民、新イギリス首相、王室のそれぞれ気持ちをいかにも聞いてきた様に描いたフィクション。とにかくすばらし脚本。実録の映像を織り交ぜながら、役者がその時々の王室の人間の気持ちを表現してゆく。
この映画が正解とは思わないけど、誰もが思ってる可憐なダイアナと言うイメージから、直接身内として関わった人間から出る彼女のイメージとのギャップがこの映画のリアリティ。
王室(皇室)の現代の位置が、国民に許された場所にあるのがよく判る。
クラウン型ケータイストラップ
★★★★☆
2/ TOHOプレックス二条 スパイダーマン3
3345 SPIDERMAN3
サム・ライミ監督シリーズ3作目。とりあえずの最終作。
今までの出演者はすべて同じ。よく考えるとそれもすごい。
今作の大筋は、ピーター・パーカーの青春に費やし、アクションは大きく3つに分断されている。
そこが最大の難点。
観客は今まで通りの痛快アクションと、苦悩から立ち上がる主人公を観に来てるのはずなのだが、
浮かれまくったピーターと、今回は苦悩しまくるMJと言う図式が、まずイタイ。そこに敵が3人も現れるのだ。処理(展開)をどうするか悩むところだろう。
そこで、冒頭に執拗に狙う元親友(ニュー・ゴブリン)との空中バトルを持ってき、
わざと複雑にしたピーターのおじさんの殺害の真相を描いたシークエンス、その荒唐無稽な敵サンドマン、そしてさら〜と登場するが、実は地球規模の大発見であるはずの隕石からの生きた異生物(ヴェノム)の登場。
おなかいっぱいになる。
その上、そのそれぞれの間には先ほどの濃〜いドラマが展開するのだ。
そして最終戦は、
2X2のタッグマッチ!?まぁ、人質を取って復讐心丸出しのヴェノムが悪役に徹するの当然の成り行きだとしてもサンドマンもニュー・ゴブリンもその心の弱さも描いているので勧善懲悪さがなく爽快感が少ない。
特にニュー・ゴブリンたるハリー・オズボーンは
改心してスパイディに手を貸すと言う展開は、原作を知ってる人間にすればあまりに意外な展開だと思える。
とにかく、いい意味でも悪い意味でも裏切られたサーガに仕上がったとは思う。
TOHOプレックス限定3Dポストカード
★★★★

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