monthlymovielog

毎月のベストテンとmovielogを統合しました。
ここでは観た作品すべての感想を書いてゆこうかと…

観た日/劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
原題(英題)
感想(ネタバレは反転させています)
前売り(その他)特典
点数(通常★5つが最高。☆は半分)

2007年3月


31/ 京都シネマ 今宵、フィッツジェラルド劇場で
3332 A PRAIRIE HOME COMPANION
「M★A★S★H」や「ザ・プレイヤー」などのロバート・アルトマンの遺作。
アメリカの実在する長寿公開ラジオ番組ををモチーフに、この劇場が閉鎖されるため番組自体が最後の日に起こるアットホームな出来事。
「ザ・プレイヤー」「プエタポルテ」に代表される群集を主人公にしており、その手腕はいまだ健在と思わせるすばらしさ。
アメリカの片田舎のラジオだけあって、アメリカらしいラインアップの歌手達が、歌も歌える弁舌な司会者とともに入れ替わり立ち代り登場する。カントリー、ゴスペル、カウボーイソング、フォークなど。メリル・ストリープの娘役のリンジー・ローハンも田舎娘の病んだ役を生き生きと演じていて好感度大。
映画初出演のギャリソン・キーラーがとにかくいい。すごくいい。
ポストカードセット
★★★★☆
30/ TOHOプレックス二条 ホリデイ
3331 the Holiday
マンスリーフリーパスで4本目鑑賞。
「恋愛適齢期」のナンシー・メイヤー監督作品。
主演に、キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック。
女性の監督らしいやさしい絵の映画。じんわり幸せになれる。けど、主演の女性2人の打ちのめされ方が、実際受けた異性からの仕打ちを考えるとそこまで落ち込むこともないのでは、とも思ったり。
とりあえず主演4人が芸達者で感心してしまう。共演のエドワード・バーンズとルーファス・シーウェルという渋目を選んだのも正解。
安心して観れる恋愛映画です。
★★★★☆
24/ MOVIX京都 蟲師
3330
大友克洋監督の実写長編映画。
個人的にはアニメや映画やってやってないで本職のマンガを描いて欲しいと常々思ってたりします。
今作は、アニメ化もされた漆原友紀原作のコミックを映像化。
配役は見事なくらい全員はまっている。ギンコのオダジョー、ぬいの江角マキコ、虹郎の大森南朋、淡幽の蒼井優、それどころか些細な脇役に至るまですばらしい配役である。
世界観は原作通り日本古来の「蟲」にまつわる話をつらつらと広げてゆき、CGでしっかりリカバーしてるので全く違和感ない。
ロケに滋賀県をメインで選んだようで、そこもまた微妙な色が出ていいのだろう。
しかしながら、演出が甘く、大友監督に癖かもしれないけど、とにかく長い。退屈になる。正直1時間40分でまとまるやろうって感じ。
3Dヴューワー
初日特典でポストカード
★★★☆
24/ MOVIX京都 デジャ・ヴ
3329 DEJA VU
トニー・スコット監督、ジェリー・ブラッカイマー製作のハリウッドエンタテインメント。
舞台は、ハリケーンカトリーナの去ったあとのニューオリンズ。冒頭から、いきなり大爆発。さすがブラッカイマー。と思っていたら、なんとこの映画、ゴリゴリのSFだったんですよ。ゴロゴrと言うほどSF公証に則ってるかと言うと、まぁ微妙ですけど。こういう題材を使った時、それは切り捨てるか、完璧になぞってまるで理科の教科書のようにするかだと思うのですよ。
そこが、ブラッカイマー×スコット(弟)の逆にいいところ。ばっさりパラレルな世界観を切り捨て、とにかく面白く、面白くしましたって言うのを感じたのですばらしい映画に仕上がったと思う。
と、さらっと書いたけど、題材はクライムサスペンスでもなく、ホラーでもなく、しっかりSFなんですよ。
ワームホールに、タイムリープ。そういう題材を主眼に脚本が練られたんだなぁ、と。「ありき」から遠すぎる日本版予告編とか、実際そのプロローグから、エピローグに至るまでの展開の妙は、人によってはダメ出しするかも知れないけど、個人的にはこれはOKですな。
ボイスレコーダー付きキーホルダー
★★★★☆
23/ シネ・リーブル梅田 叫-さけび-
3328
黒沢清監督作品。
久々にしっかりしたホラーでした。
今までのが難解すぎたのか。これでちょっと箸休め?そんな風にも取れる内容でした。
えぐいと言うより、人を不安にさせるのがお上手ねって感じ。
出演者はほぼ黒沢組。カメオ状態の「アカルイミライ」のオダジョーに加瀬亮とか。
しかし
幽霊出すならもうちょっと現実味ない方がいいと思うのですが。これは「呪怨」にも言える事かなぁ。
「叫」インスタントタトゥー
★★★
21/ MOVIX京都 ステップ・アップ
3327 STEP-UP
現ダンサーで「チアーズ!」など女優でもあるアン・フレッチャーの初監督作品。
久々のダンスムービー。「フラッシュダンス」や「フットルース」のような懐かしい感覚を感じるダンス映画の名作に仕上がっている。ダンスとサントラは超COOOL。
けど、最近の若者にありがちな「キレやすい」が災いして、こういう映画にありがちな葛藤がありすぎて(w)その修復の時間が短すぎてちょっと現実離れしてる感はある。特に、主人公の
悪友の弟の銃殺はやりすぎかも。また、出演者は皆華がなく、観終わるとすっかり顔を忘れるほど。
トートバッグ
★★★★
18/ TOHOプレックス二条 パフューム
ある殺人者の記録
3326 Perfume
the story of a murderer
マンスリーフリーパスで3本目鑑賞。プレミアムスクリーン。
「ラン・ローラ・ラン」「ヘヴン」のトム・ティクヴァ監督作品。
なんだろう、この感覚は。この不思議な感じ方は。それは、この監督の色なのかもしれない。脚本のせいかもしれない。
ホラーでもなくサスペンスでもなくドラマでもない。
始まりは、ありえない環境の18世紀のパリ。そこで強靭に生き抜く男が主人公。その主人公が犯罪者として人を材料かしてゆく感情は恐ろしい。しかし、その恐ろしさが希薄なのだ。香水を作ると言う大命題の為に、まるで神に動かされたように淡々と人を殺しエキスを抽出する。
クライマックスの処刑台での大どんでん返しがすごい。すごいけど、すごすぎて唖然としか言えない。それくらいすごい。
けど、一番困ったのが主題である香水。どんなにいい香りと言われてもイメージできないのだ。それが一番困った。
★★★★
18/ TOHOプレックス二条 ナイト・ミュージアム
3325 NIGHT AT THE MUSEUM
「ピンクパンサー」のショーン・レヴィ監督作品。クリス・コロンバス製作。
久々の観るハリウッドが作ったハリウッドらしい映画。イヤミなくセーフティで向上心の見られる内容。当然ハッピーエンド。完璧。
その絵に合う主演はベン・スティーラーと、ロビン・ウィリアム。パンフには一切載ってないどころか存在を抹消されたような感じのカメオ(多分)出演のオーウェン・ウィルソンもがんばってる。
毒にも薬にもならない内容がさすがハリウッドって感じ。
ホネホネナイトレックスくん
コンセッションで1000円以上の買い物をしてオリジナルDVD
★★★★
18/ TOHOプレックス二条 ポイント45
3324 .45
マンスリーフリーパスで2本目鑑賞。プレミアムスクリーン。
ゲイリー・レノンの初監督脚本作。
ミラ・ジョボビッチ主演のビッチな映画。モノローグとストリーが交互に展開していくスタイル。そのミラが冒頭で画面に向かって自分の男のチンポのでかさを延々話して、なんじゃこの映画って思ったら、全編そんな感じの造りでした(汗)
出てくるキャラクターのエロい事エロい事(w)女的にエロかったり、男的にエロかったり、レズ的にエロかったり。監督の人選は勝利かな。
個人的には、スティーブン・ドーフの活躍が嬉しかったり。
★★★
17/ TOHOプレックス二条 アンフェア the movie
3323
マンスリーフリーパスで1本目鑑賞。
TVシリーズ11回、TVSP1回の後に公開された劇場版。
監督は、TVシリーズと同じ小林義則。まぁ、経費を浮かすためにフジの雇われ監督を使ってると言う感じ。
TV版のブローアップかと思いきや、それ以上の脚本で期待以上で満足ではある。
★★★☆
16/ TOHOプレックス二条 ラストキング・オブ・スコットランド
3322 THE LAST KING OF SCOTLAND
ケヴィン・マクドナルド監督作品。THXシアター。
主演のフォレスト・ウィテカーは、今年の賞取りでほぼすべての主演男優を受賞している。
その役が、ウガンダの人食い首相といわれるアミン大統領。そのウガンダのアミン大統領に政権交代したあたりに、血気盛んなスコットランドの医学部を卒業した若者が乗り込み、ひょんなことからアミン大統領と深く関わって行く・・・。
しかし、フォレスト・ウィテカーは毎回いろんなタイプの役をやるなぁ。すごいなぁ。
金髪の人妻役でどこかで見たことのある女優が出てて、誰だか思い出せなかったけど、観終わってから気付いた。ジリアン・アンダーソンだ。スカリーだ。
食人とか言われてるけど、そうではなく敵に対して容赦のない行動をとるからだと言うことだけど、クライマックスのリンチシーンは強烈。
救急セット
★★★★☆
10/ 京都シネマ 松ヶ根乱射事件
3321
「ユメ十夜」「リンダリンダリンダ」の山下敦弘監督作品。
90年代のどうしようもない田舎での出来事を淡々と描いている。その淡々さが仇となりかねない脚本。
タイトルからして、実録警官の乱射事件をベースにその町の風景を描く、と言う感じかと思ったら全く違って、無責任で無関心極まりない田舎町の人間達のささやかな葛藤、を描いている。
乱射だから、「ボーリング・フォー・コロンバイン」のように無垢な人が一人の狂人によって射殺されていくのかと思いきや、クライマックスに主人公の箍が外れて撃つのみ。何だろうコレは、と思ってよく考えてみると、サイドストーリーに展開する、させ子の腹の子がいったい誰なのかというシチュエーションの際の数々の男の射精とも「乱射」に掛けているのかと勝手に納得。
そういう映画。
金の延べ棒型ティッシュ
★★☆
10/ MOVIX京都 龍が如く 劇場版
3320
SEGAの同名ゲームが原作の実写化。それも鬼才三池崇史が監督とあっちゃあこれは期待するでしょう。
それに主演が北村一輝!!そのほか競演陣も三池の名前に惹かれたのか大物、曲者揃いで見てるだけで飽きない。
と言うわけで、すばらしい出来です。つか、なんじゃこの映画、的でもある。そこは三池節。と言っても三池の映画をどれだけ観たかと言われると1/10も観てない気がするけどね。とにかく1年に撮る映画が多すぎるのだ(w)
と言うわけで本題。
今回の目玉は、岸谷五朗。ヘンな関西弁を使ったアイパッチの凶暴な男を熱演。コレは楽しかっただろうなぁ。
今作は新宿のみが舞台なんで環境が分かり易いし、新宿そのもののいかがわしさだとか、夜の似合う感じとが良く出ててすごくいい感じ。これは、NYを舞台に撮る監督と似てる気がする。
熱帯夜の暑さにほだされた東京人達の暴力の祭典が幕を開ける。
メイキングDVD
★★★★☆
9/ TOHOプレックス二条 ゴーストライダー
3319 GHOST RIDER
「デアデビル」の監督マーク・スティーブ・ジョンソンの脚本、映画版原案、監督作品。
主演にニコラス・ケイジ。共演にエヴァ・メンデス、ウェス・ベントリー、サム・エリオット、ピーター・フォンダ他。
正直、観終わった感想は「仮面ライダー」。いや、いい意味でね。平成ライダーの映画版と比べると格段にいいけど、設定はまるで仮面ライダー(w)
悪の組織に改造され、手先として使われるものの、正義の良心が彼をヒーローに変え、悪と戦う。今作は特に敵であるブラックハートとその一味3人の悪魔の個性がすばらしく怪人化していて、見ていて楽しい。
ゴーストライダーの力といいその関わりといい、今までのアメコミ実写化にないくらいアメコミ(漫画)ぽくて、前半はちょっと戸惑うけどクライマックスに近づくにつれその強烈な映像のパワーは観ていて心地よい。特にブラックハートのレギオン化のシーンは特撮CGのいいとこ取りで久々にすばらしい。
キーキャップ
★★★★☆
4/ ブルク7 蒼き狼
地果て海尽きるまで
3318
澤井信一郎監督作品。と言うよりチンギス・ハーンの生まれ変わりの角川春樹作品と言った方がらしい出来。
主演に前作「男達の大和」で主演の一人だった反町隆史がつとめ、共演に菊川怜、若村麻由美、松山ケンイチ他。
このCG満載のご時世に、地元のエキストラを使いまくって撮った騎馬戦シーンは、さすがに圧巻。これを「天と地と」でやりたかったんだろうなぁ、と思わせる。
けど、正直演出が悪いのか脚本がくさいのか、出演者全員が大根化してしまっていて、すごい悲しい結果になってました。
今作の勝因は、騎馬戦と衣装のすばらしさ、でしょうか。
モンゴル岩塩/大自然のバスソルト
★★☆
3/ 京都シネマ さくらん
3317
蜷川実花初監督作品。
さすが、かえるの子はかえるか思えるほどのすばらしい出来。これは、ソフィアとフランシスのコッポラ親子にも共通するものがある。親は生粋の演出家で、娘はファッションから入ってマルチに活躍し最後(と言うわけでもないと思うけど)に映画監督。
とにかくアグレッシブでありながら叙情的。エロ満載でありながら質感を感じさせない。しかし量感と存在感はすごい。
冒頭から最後まで一貫して出てくるキーワードは「金魚」と「裸体(乳)」。
作られた生命体金魚は、野生では生きられない、それと遊郭の遊女をなぞらえ、銭湯から濡れ場までふんだんに見せる乳(乳首であり乳輪である)が、ある種向きス津でもあり、逆に強烈なエロスを感じたりもする。
主演の土屋アンナは、まぁ自然体で演じるようで、今回はそれなりに見れたけど、やはり演技の手練れの面々がさすがの演技力で見事。
木村佳乃の乳出し濡れ場、彼女と土屋アンナの女同士のケンカ、やり手婆の夏木マリ、先輩花魁の菅野美穂など。
見所満載で夢のような絵が見れます。
★★★★☆

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