monthlymovielog

毎月のベストテンとmovielogを統合しました。
ここでは観た作品すべての感想を書いてゆこうかと…

観た日、劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
感想(ネタバレは反転させています)
点数(通常★5つが最高。☆は半分)

2006年3月


25/ MOVIX京都 サウンド・オブ・サンダー
3182 A Sound of Thunder
「カプリコン1」のピーター・ハイアムズ監督撮影作品。原作はSFの祖と言えるレイ・ブラッドベリーのSF小説から。
面白くないわけではない、いやどちらかと言うと面白い方だと思う。しかしSFと言うジャンルは、すごく危いと改めて感じさせる1本。いくらSF公証しっかりしても、見た目が安ければどう見てもウソにしかみえない。「え〜そんなのありえないよ」って言われたら終わりな作品になってしまう。
過去の名作「エイリアン」「ブレードランナー」の演出法による、まるでそうなりそうな未来図はもう表現できないんでしょうか。
同じシド・ミードがデザインしてるにもかかわらずチープさばかり目立つのは、多分撮影とか照明のせいだと思います。もっと考えるべきかと思います。
★★★
23/ TOHOプレックス二条 南極物語
3181 Eifht Below
東宝の「南極物語」をリメイクしたハリウッドというよりディズニー作品。
フランク・マーシャル監督、ポール・ウォーカー主演の今作は、元になる作品の動物モノというより、アクション色を強くし、ハリウッドらしい特撮満載の映画に仕上がっている。その分、カタルシスが少なくあっさりした印象。
わんこは、前作の樺太犬からハスキー犬に変わり、と言ってもどちらも超かわいいし、しっかり演技してて微笑ましい。
★★★☆
21/ MOVIX京都 ウォレスとグルミット
野菜畑で大ピンチ!
3180 Wallace & Gromit in The Curse of the Were-Rabbit
2005年アカデミー長編アニメ部門受賞作品。
ニック・パーク製作脚本監督のクレイアニメ。今までも3作タイトルのキャラクターで映像化されており、今回本格的に長編作品のなった。ドリームワークスとのコラボは「チキン・ラン」から2作目。
ドリームワークスの長編アニメらしく、クレイアニメをベースにしつつしっかりCGで効果的にサポートしてる。それが一層ゴージャスに見えていい感じ。キャラクターも「らしく」イヤミ度がいい方向に行ってるので親しみ持てる。
原題は「The Curse of The Were-Rabbit」で、ホラー映画のタイトル風になっている。その通りの演出が、お子様向けだけではなくメリハリの利いたいい出来だった。どんでん返しも効果的だし。
さすが「ハウル〜」がけられただけのことはあると思える。
ちなみに声優に起用されたヘレナ・ボナム・カーターは「コープスブライド」にも使われている。
★★★★
21/ MOVIX京都 SPIRIT
3179 霍元甲
ポイントで観る。
ケミカル51」「フレディvsジェイソン」のロニー・ユー、久々の中国語映画。
実在の人物であるフォ・ユァンジャの生涯を描いた作品。
主演はジェット・リー。共演に中村獅童、原田真人他。
とにかくジェット・リーがかっちょいい。アクションがかっちょいい。中村獅童もほんのちょい出演だけど、がんばってる。
★★★☆
18/ 京都シネマ ミラーマン
REFLEX
3178
円谷の特撮映画最新作。最近は「ウルトラマン」をよく撮ってる小中和哉監督。兄の千昭脚本作品。
激しく残念賞。
予習しとかないと全く判らない古代文字とか古の神秘的な呪文とかの羅列。ついていけない。じゃぁ、ストーリーが面白かったかというと、いいというほどでもない。じゃぁ特撮は…普通。音楽は、なぜかこういう、まるで安いつくりの映画にありがちなデスメタルを多用してたり。出演者もがんばってるけど、どこか安い。
すべてが安い映画でした。
★★
18/ 京都シネマ ブロークバック・マウンテン
3177 Brokeback Mountain
2005年アカデミー、監督、脚本、サントラ受賞!!
史上初のアジア人監督、アン・リーの受賞。
男だとか女だとか関係なく人を好きなったら、見境なくなるものなのだ、という。そこに地方と時代の差別が重く圧し掛かりうまく行かなくなってしまう。
その恋愛振りが尋常じゃないほどリアル。切実な感情表現も見事。
正直なところ、ジェイク・ジレンホールが男前に見えないのでちょっとキショかったけど。そうそう、「プリティプリンセス」のアン・ハサウェイががんばってたのはうれしい。
★★★★
17/ TOHOプレックス二条 真救世主伝説
北斗の拳
ラオウ伝 殉愛の章
3176
入場特典ライジンコレクション・スーパーフィギュア-ラオウ- 80年代のヒーローアニメの最高峰「北斗の拳」の完全オリジナル劇場新作。
全5部作のアニメ化で劇場版とOVAを配給するその1作目。コミックバンチでの再連載などを受け、ついに本格始動といったところか。劇場オリジナルキャラとして、コッミバンチ仲間の北条司がデザイン。音楽をB'zの松本が担当、と話題はいっぱい。
で、本編ですが、主要キャラのアップ、もしくはアクションシーンは気合の入った作画になっているが、それ以外が観るに耐えない出来。それ以外では、ストーリーもうまくまとめ、声優に抜擢された阿部寛、宇梶剛士、柴咲コウも違和感なく演じていて全然OK。そんな感じ。
★★★☆
12/ MOVIX京都 ウォーターズ
3175
MOVIXスペシャル・アート・セレクションポイントで観る。
ギャガコミュニケーションオリジナル作品第1弾。
西村了監督作品。
出演に一流の男前、女前を揃えた、一番売れる「HOWTOモノ」かと思ってたけど、残念ながら青春コメディでした。
というか、コメディ→青春モノ→HOWTOモノ→青春モノ→青春モノ→コメディという展開で、正直何処を観ればいいのかずっと迷いっぱなしだった。
出演者に、小栗旬(「隣人13号」)、松尾敏信(「フライ、ダディ、フライ」)、平山広行(「男たちの大和」)、真中瞳、原田芳雄。それに「仮面ライダー」から葛山信吾(クウガ)、須賀貴まさ、涼平、弓削智久(以上龍騎)、森本亮治(ブレイド)という感じ。
★★☆
11/ MOVIX京都 イーオン・フラックス
3174 Aeon Flux
ガールファイト」の女流(これって差別用語になるのかな?)監督、カリン・クサマ。
原作はピーター・チョンのMTVで放映してたアニメシリーズ。
観る前の自分の中でのものすごい盛り上がりを見事に裏切られ、何処にでもある誰にでも考えつくようなストーリーで残念。
よくある
クローンモノ
主演のシャーリーズ・セロンががんばってるけど。カメオ状態で、ピート・ポスルスウェイトと、フランソス・マクドーマンドが出てて意外。
★★★
11/ MOVIX京都 シリアナ
3173 Syriana
「トラフィック」の脚本家スティーブン・ギャガン監督脚本作品。これで、出演者のひとりである、ジョージ・クルーニーがオスカー助演男優賞を受賞した。
前半、何を進めているのか全く判らない状態で、これは…と思ったけど、後半のその脚本の展開にはすばらしいの一言につきるというもの。
主演は、先出のクルーニーと、ジェフリー・ラッシュ、それにマット・デイモンの3人。
その3人が、直接絡みはしないものの、ひとつの事に対してそれぞれの使命感と目的で動くアメリカの男を演じている。
その根底は
帝国アメリカのわがままと言う一言に集約される。事実ではないにしてもここまでのパワーはリアルで危険極まりない。
★★★★
11/ MOVIX京都 エミリー・ローズ
3172 The Exorcism of Emily Rose
ポイントで観る。
実際にあった悪魔憑き裁判を基にしたオカルト映画。
裁判中の現在と、悪魔祓いの過去を効果的に織り交ぜ、現在の常人の神経を蝕む悪魔と、悪魔と人間の壮絶な戦いの差がすばらしい。
「悪魔の棲む家」もそうだったけど、特撮技術の向上でオカルト現象が超リアルで、もうそれだけで満足。
驚かす怖さではなく、ねっとりとした絡みつくような怖さ。そこがいい。すごくいい。
★★★★★
8/ TOHOプレックス二条 アサルト13
要塞警察
3171 Assault on Precinct 13
70年代のジョン・カーペンター監督作品を、フランスのジャン=フランソワ・リシェが監督。
イーサン・ホーク、ローレンス・フィッシュバーン、ゲイブリエル・バーン、ジョン・レグイザモ、ブライアン・デネヒー出演。
アーバン・ウェスタン(都会の西部劇)というジャンルを確立した傑作を現代風にアレンジ。
ハードボイルドなアクション性がしっかり表現され、脚本も面白く、どんでん返しも意外でいい。
★★★★
5/ TOHOプレックス二条 県庁の星
3170
まるでROBOTが製作したようなマニュアル系ライト根性モノ。もしくは東宝青春モノ。
西谷弘初監督作品。しかし、主演織田裕二とはTVシリーズでの共演もあり気心も知れてる模様。共演に柴崎コウ。脇に佐々木蔵之介、益岡徹、ベンガル、井川比佐志、石坂浩二など渋め。
ある県庁のプロジェクトに市民団体が反対し、その予防策として県庁から派遣された若手職員が、民間企業に出向しそのノウハウを学ぶ事になる。主人公は、半分潰れてるような地元スーパーに当てられ、あまりのギャップに四苦八苦…。
可もなく不可もない、邦画の軽いタイプの典型映画。
★★★
4/ MOVIX京都 機動戦士ZガンダムV
星の鼓動は愛
3169
富野由悠季監督の編集映画9本目。3部作の最終作。
冒頭から濃厚な戦闘シーンの連続にモビルスーツが出すぎで、頭が付いていかない。そんな中に少しの人間らしさとと言うかドラマシーンを盛り込んでなんとかクライマックスまで。
で、そのクライマックス。元のTVシリーズとは違うカミーユの気が狂わないという脚本。それはうまくまとめた後、
カミーユはファの精神力に支えられ向こうの世界に行くことなく、大団円と迎えるというすばらしいエンディングになった。本当にすばらしいエンディングである。
TVシーンと、描き起こしシーンの差が相変わらず萎えさせるけど、後半の勢いがいい。
★★★★
4/ MOVIX京都 ナルニア国物語
第1章ライオンと魔女
3168 The Chronicles of Narnia:The Witch,The Lion and The Wardrobe
「LOTR」「ハリポタ」に続く、大河名作ファンタジーの1本がついに実写化。
ディズニーが製作し、「シュレック&2」のアンドリュー・アダムソン監督作品。
「LOTR」よりお子様向けで、「ハリポタ」ほどご都合主義でない今作は、判りやすくよく出来ている。
疎開先の大邸宅の一室にあるクローゼットから通じる世界は、白の魔女に征服されたナルニア国。予言によればアダムの息子とイブの娘(人間の男女)によって取り戻せるということだった。そこに主人公の4兄弟が迷い込み、ナルニアの国民と一緒に戦う事になる。
正直、登場するキャラクターどれもこれも魅力的でもう、メロメロ。白の魔女にティルダ・ウィンストン。大邸宅の教授にジム・ブロードベント。ライオンのアスランの声にリーアム・ニーソン。キツネの声にルパート・エヴェレット。
ナルニア側のユニコーンに、ケンタウロス、グリフォンにフォーン。どれもこれもかっちょいい。白の魔女側には、トロールにサイロプス、ドワーフにコボルトと異形のモノ達。こちらもかっちょいい!!
戦闘シーンは、「SWE1」のナブーの草原の様でもあり(逆にルーカスがこのシーンを思い描いて演出したのかもしれないけど)すごくいい。
末っ子の女の子がブサイクでどうなん?って思ってたけど、演技のうまさに感動。
★★★★
3/ TOHOプレックス二条 PROMISE
3167 無極 The Promise
ポイントで観る。
チェン・カイコー監督の超絶ファンタジー。
日本、韓国、香港、中国から強力スタッフが集結した傑作。
日本からは、俳優真田広之、衣装デザインに正子公也。韓国からは、俳優チャン・ドンゴン。香港からはセシリア・チャン、ニコラス・ツェー、美術のティン・イップなど。そして本国中国からは、俳優のリウ・イェ、製作と出演を兼ねたチェン・ホン、そして監督。
s-thingの観てる中国映画が難解なのが多いだけかも知れないが、今回は判り易いストーリーで感動もしやすい。
中国らしい運命は変えられない。運命に逆らう事は出来ないと言う教訓が根底にあり(これは中国の階級社会的思想に近いと思う)。
衣装デザインの妙と、演出の奇抜さ、各国の俳優の演技がすばらしい。
★★★★☆
1/ リサイタルホール 力道山
3166 Rikidozan
試写会状 久々の試写会。
日韓合作。昭和の有名人、力道山の自伝を、ソン・ヘソン監督。ソル・ギョング主演で映像化。
破天荒な人生を描いた様は「アリ」にも似てすごいの一言。ハングリー精神ってのはこういうことをいうのかという感じ。今の日本では西成の亀田兄弟くらいか。
共演に中谷美紀、萩原聖人、藤竜也。格闘俳優、武藤敬司、船木誠勝、そして遺作となった橋本真也など。
朝鮮人と言うだけで差別を受け、必死で生きている主人公。体を張って金儲けできる相撲取りになるも、協会の人種差別が待っている。
腐っていたところプロレスと言う新しい目標を見つけ、ついに日本で旗揚げ。順風満帆と言いたいところが、彼の激情が災いし…。
戦後の日本人に希望を与え、娯楽を提供した力道山の劇的な半生を是非。
★★★★★

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