monthlymovielog

毎月のベストテンとmovielogを統合しました。
ここでは観た作品すべての感想を書いてゆこうかと…

観た日、劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
感想(ネタバレは反転させるようにしています)
点数(通常★5つが最高。☆は半分)

2006年2月


26/ 京都シネマ 僕のニューヨークライフ
3165 ANYTHING ELSE
ウッディ・アレン監督作品。
いつもの台詞満載の、いつものニューヨークを舞台にちょっとエロティックなストーリーで進めてゆく。
出演は、ジェイソン・ビッグス(「アメリカン・パイ」)クリスティーナ・リッチ(「モンスター」)ダニー・デヴィート、スットカード・チャニング、ジミー・ファロン(「TAXY NY」)そしてウッディ・アレン。
台詞で語るストーリーが苦手と改めて感じました。
★★★
26/ MOVIX京都 ウォーク・ザ・ライン
3164 Walk the Line
2006年オスカーに最も近い作品のひとつ。
「17歳のカルテ」のジェームズ・マンゴールド監督作品。主演のジョニー・キャッシュ役にホアキン・フェニックス、往年の妻役にバンドメンバーでもあるリーズ・ウェザースプーン。
実在のジョニー・キャッシュの人生を描いた今作には、エルビス・プレスリーや、ジェリー・リー・ルイスなども登場し、正直ジョニー・キャッシュ自体の偉大さを知らなくてもその環境によって感じ取る事が出来る。また、彼の作った歌詞のすばらしさは、題材として取り上げられただけの事はあると思える。
主演の2人は生で歌い感動さえ覚える上手さ。
★★★☆
26/ MOVIX京都 ダイヤモンド・イン・パラダイス
3163 After the Sunset
「ラッシュ・アワー」シリーズのブレッド・ラトナー監督作品。
主演にピアース・ブロスナン、サルマ・ハエック、ウッディ・ハレルソン。他にナオミ・ハリス、ドン・チードル、そして2006年1月帰らぬ人となったクリス・ペン。
ピアース・ブロスナンの演じるプロの泥棒は、以前主演した「トーマスクラウン・アフェアー」にも似て、何の心配もなく観れるが、本人曰くコメディには初挑戦なのでナーバスだったとか。
とにかく、そつなく良くも悪くもないそんな出来でそれなり、というところか。
そうそう、サルマ・ハエックがエロエロ全開でイケてます。
★★★
25/ TOHOプレックス二条 サイレン
3162
最近流行のゲーム原作のホラーを堤幸彦が監督。
一瀬隆重は関わりのないJ-HORRORかと思ったら…。
まぁ、子供騙し的驚かし。音響での驚かしも一押ししてたけど、イマイチ感じない。
エンディングの堤らしいコラージュと石野卓球の音楽がいい!!
★★☆
25/ TOHOプレックス二条 クラッシュ
3161 CRASH
ポールハギス監督作品。超豪華出演者のアンサンブルムービー。
サンドラ・ブロック、ブレンダン・フレイザー、ドン・チードル、マット・ディロン、ウィリアム・フィットナー、テレンス・ハワード、ライアン・フィリップ、サンディ・ニュートンなど。
人種の坩堝ロスの普通の生活を描いている。描いているのだが、普通ではすまないそれぞれの生活があるわけだ。
その根源は「人種差別」。白人が黒人を差別する。アジア人がヒスパニックを差別する。中東の人種が黒人を差別する。言葉の暴力、セクシャル・ハラスメント、ステレオタイプ、思い込み。すべての坩堝を描いている。
冒頭から言葉の差別がすごい。すごすぎてザラザラした感覚の絵になって、痛い。すごく痛いのだ。
そこにほんの少しの幸せを見出せば涙が落ちる。すばらしい脚本である。
★★★★☆
19/ TOHOプレックス二条 タブロイド
3160 Cronicas
セバスチャン・コルテル監督作品。サンダンス・NHK国際映画作家賞ラテンアメリカ部門受賞。
主演ジョン・レグイザモ。がんばってます。人気ニュース番組の突撃レポーターである主人公は、エクアドルの少年少女連続拷問強姦殺人魔の取材に来て、交通事故で犯人がリンチに会う場面に遭遇する。警察が何とか鎮圧し、事故を起こした犯人は監獄に入れられるが、主人公はその犯人が気になり取材を続けていくと、そいつが連続殺人犯を知っていると語りだす…。
メインの話がレポーターなので、犯罪に対する捜査とか、犯人の背景は一切描かれない。その分、主人公達の仕事に対する対応、倫理観などがしっかり描かれている。
★★★☆
19/ 京都シネマ ギミー・ヘブン
3159
松浦徹初監督作品。
共感覚とは、健康だが物質を何らかに変形させて感じてしまう感覚の持ち主のこと。その感覚をキーワードに話は進んで行く。
ある少女が養女に貰われた先で次々変死していく事に謎を持った刑事が追ってゆくと「共感覚」と、やると自殺するか殺人を起こすゲームにたどり着く。主人公の共感覚の持ち主が、家出した少女を拾い巻き込まれる事に…。
と題材はすごくいい。あるマークを使った殺人事件も面白い。しかし、何処を見せたいのか判らない。
刑事に石田ゆり子、共感覚の持ち主に江口洋介、少女に宮崎あおい、ヤクザのチンピラに鳥肌実、他に安藤政信に松田龍平。ここまで出して、それぞれが孤立した主人公という描き方。これでは散漫にならざるを得ないよね。それと、台詞がクサイ。
個人的には、サスペンスモノだと面白かったのになぁ。
★★☆
18/ MOVIX京都 美しき野獣
3158 Running Wild
クォン・サンウ、ユ・ジテ主演。キム・ソンス初監督作品。
ソウルの大きなヤクザ組織に身内を殺された直情的な刑事と、何にも臆さず立ち入り調査検挙してしまう検事が同じ組織相手を潰そうと掛かる。
暴力的で泣きまくるクォン・サンウが体当たり演技で思った以上にいい。しかし、巨大な組織相手に…でクライマックスはそれかいっ!!感じで、あ〜詰め(脚本)が甘い。
そこまでしたら、
正攻法で潰してよ、って思いました。
★★★
18/ MOVIX京都 ミュンヘン
3157 Munich
スピルバーグ最新作。またまたユダヤ人の話。
有名なミュンヘンオリンピックに起きたテロ事件をベースに、イスラエルの報復を描く。
冒頭から陰鬱な雰囲気は拭えないのだが、実話を基にしてるからかイマイチ面白みに欠ける。
それに併せるように出演者も渋い渋い。エリック・バナ、ダニエル・クレイグ(この人が次期007は認めません)、マチュー・カソビッツ、ジェフリー・ラッシュ、キアラン・ハインズ。
すべてのシーンが超リアルで、さすがというところはスピルバーグ印。
★★★☆
18/ MOVIX京都 ナイト・オブ・ザ・スカイ
3156 Les Chevaliers Du Ciel/The Knights of the Sky
ポイントで観る。
「TAXi」のジェラール・ピレス監督。ブノア・マジメル主演。
フランス版の「TOPGUN」。と言えば判りやすいが、内容はこちらの方が格段に複雑。
エリートパイロットが陰謀によって
武器商人に戦闘機を奪われテロによってフランスを混乱に陥れようとすると言うのが骨。それを妙に複雑に見せすぎて、ちょっと判りにくい。
主演格の連中は魅力的、というかフランスは男女同権がすごい徹底した作り方で、なんか絵が変に安定してる気がする。
戦闘の空中シーンは、ほぼすべて実録。これはすばらしい。CGの時代にここまでの迫力の実写を撮れるのは見事。
★★★
15/ TOHOプレックス二条 ジャーヘッド
3155 Jarhead
「アメリカン・ビューティー」「ロード・トゥ・パーディション」のサム・メンデス監督作品。
ジェイク・ギレンホールの人生を迷って軍に志願した青年を中心に、リアルな湾岸戦争が描かれていく。
いびつな家族を持ち、自分のしたい事しなくてはならない事の判らない青年が海兵隊に入隊し、斥候狙撃手として現地サウジアラビアに出兵する。様々な色の同期の一兵卒に、正確な判断の職業軍人。そんな中で刻一刻とホンモノの戦争に近付いていく。
共演に、「フライトプラン」で胡散臭い演技を見せたピーター・サースガード、え、こんなにでかくなったの?なルーカス・ブラックとか、アカデミー俳優クリス・クーパー、上司に貫禄十分のジェイミー・フォックスなど。
今風な若者に、今風な戦争の仕方。これがホンモノのリアル。そこがいい。装備品に兵器のリアル。そこがいい。
気持ちがわかるリアルさがいい。
★★★★★
12/ MOVIX京都 オリバー・ツイスト
3154 Oliver Twist
相変わらずアメリカの地は踏めないんでしょうか、のロマン・ポランスキー監督作品。
イギリスのチャールズ・ディケンズの同名名作の完全映画化。
児童向けのすばらしい教訓がちりばめられてさすが。ものすごい境遇の中、優しく正しい心でいれば、いつか本当の幸せにたどり着けると。
主演のバーニー・クラークの演技もさることながら、最後の最後にベン・キングスレーがすべて持って行った感じ。もうクライマックスのこの2人のすばらしさは筆舌に尽くしがたい。
★★★★
12/ MOVIX京都 レジェンド・オブ・ゾロ
3153 The Legend of Zorro
前作に引き続きマーティン・キャンベル監督の7年振りの続編。
アンブリン製作(スピルバーグ印)、バンデラス、ジータ・ジョーンズの濃い濃いカップルも健在で、エンタテインメントに溢れ前作より面白い。
今回のメインテーマは「家族愛」。よくある続編にもれず、結婚で増える1人。そう、息子が増えて家族にまつわる話も軸のひとつとなっている。
この時代の新兵器「ニトログリセリン」を巡っての陰謀。機関車の暴走。ありがちな素材をすごくうまく使って盛り上がること。ハリウッドらしい映画でいい感じです。
★★★☆
11/ MOVIX京都 シャークボーイ&マグマガール
3-D
3152 The Adventures of Sharkboy and Levagirl 3D
監督、製作、脚本、撮影監督、編集、音楽と一人六役のロバート・ロドリゲス。
正直、脚本はしないほうがいい。というほど内容は、どうでもいい程度の出来。
タイトルロールの2人の子役はいい。
★★
8/ シネ・リーブル梅田 スキージャンプ・ペア
Road toTORINO 2006
3151
小林正樹監督が、元々キワモノオリジナルCGアニメだったものを、実録(ドキュメンタリー)ぽく実写シーンを撮り、いかにもそこにあるかのように表現したすばらしいコメディ。
とにかく最初から最後まで真剣勝負。NHKドキュメンタリーぽく仕上げた1時間番組2本。それをNHKの再放送の連続放映の繋ぎのようなアイキャッチが入ったり。
主演の2人、双子の初ペアジャンパー、益子智行、和浩がすごくいい。他の各国のジャンパーも、それぞれ自国語を喋り、それをわざわざ訳してたり、ホンモノのジャンパー船木和喜、荻原次晴、その上アントニオ猪木までも出演してたり。
エイベックスの製作らしく主題歌は伴都美子。
★★★☆
5/ MOVIX京都 ピーナッツ
3150
内村光良初脚本監督主演作品。
念願の劇場映画監督を果たした内村が、TV「内村プロデュース」のノープランの連中を主役に置いて撮った。
ノープランでは主演の内村、ふかわりょう以外は演技といえばコントと言う程度が「絵」に出まくりで、正直観てられない。
脇の原田泰造のしっかりした演技くらい出来ればいいのにねぇ。と言う感じ。
あともうちょっと見所があればもっとカタルシス感じるんだけど、ちょっと普通過ぎるかなぁ。
★★★
4/ TOHOプレックス二条 単騎、千里を走る。
3149 千里走単騎
チャン・イーモウ監督(日本パートは降旗康男)高倉健主演の日中合作映画。
脚本がしょぼい。高倉健の実息が中井貴一(声のみの出演)とその嫁寺島しのぶの台詞がクサイ。クサすぎる。説明的で、稚拙で、興ざめ。また、高倉健自身も寡黙な男を演じさせられているが、あまりに台詞がなさ過ぎて感情が伝わってこない。中国側の役者は生き生きしてるけど、日本の役者は、常に何かを抱えた演技をしていて陰鬱な雰囲気になってしまう。
ストーリーのキーパーソンである中国の男の息子(8歳)がかわいいが、正直劇中で脱糞させるまでなくてはいいのではと思ったり。つーか、映画で初めて生排泄を見てしまった…。
★★☆
3/ TOHOプレックス二条 悪魔の棲む家
3148 The Amityville Horror
1979年公開の同名作のリメイク。
製作に名リメイク作「テキサスチェーンソー」を作ったマイケル・ベイ達が作ったプロダクション、プラチナデューンが担当し、当然今作も前作より良い出来ですばらしい。
スタッフは原作を読み直し1979版の足りないところを出来る限りCGを使わず描き、前作より怖さが増して面白い。
久々に3回ほど飛び上がりました(笑)。
最近では珍しい500円のパンフには、「家」ホラーの歴史をすごろく風にして一言紹介しているのがすごくいい。知らなかったシリーズとか、他のタイトルとか。
★★★★

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