monthlymovielog

毎月のベストテンとmovielogを統合しました。
ここでは観た作品すべての感想を書いてゆこうかと…

観た日、劇場 作品名(リンク先は公式サイト)
感想(ネタバレは反転させるようにしています)
点数(通常★5つが最高。☆は半分)

2005年11月


27/ MOVIX京都 奇談
3114
「妖怪ハンター ヒルコ」の原作者、諸星大二郎の「生命の木」の映画化。
製作が一瀬隆重と言うのを知らず、また諸星=ヒルコを深く考えずに観て、ノックアウト。
日本に伝わる土着の都市伝説的恐怖と、「〜ヒルコ」の主人公、稗田礼二郎が再び登場の喜び。
神隠しに隠れきしりたん、隠れ里で失踪した2ヶ月を思い出せない主人公。蘇る人間。意味ありげな人名。
「〜ヒルコ」の製作時代と比べ数段上がった特撮技術が一層盛り上げている。
★★★★
26/ 京都シネマ ドア・イン・ザ・フロア
3113 The Door in the Floor
「サイダーハウスルール」や「ホテルニューハンプシャー」の原作者ジョン・アーヴィングの「未亡人の一生」の映画化。新鋭トッド・ウィリアムズ監督脚色作。
息子2人を過去に亡くした有名小説家とその妻、残った一人娘とその一家に研修しに来る大学生の人生(ちょっと大げさか)劇。
主演にジェフ・ブリッジスとキム・ベイシンガー。娘になんとダコダ・ファニングの妹、エル・ファニング。これがびっくるするほどうまいんだ。その上ねぇちゃんよりかわいいし(笑)
J・アーヴィングの原作映画が好きだったっけ、と思うとそんなことなかったし(笑)という結末。いかにも現代文学らしいラストとか。
★★★
25/ TOHOプレックス二条 ダーク・ウォーター
レイトショー
3112 Dark Water
ウォルター・サレス監督(「モーターサイクル・ダイアリーズ」)、ジェニファー・コネリー主演。
鈴木光司が原作の映画「仄暗い水の底から」のハリウッド版。
ハリウッド版と日本版での脚本的違いは全くない。けど、スタイルはハリウッド版がより母親をクローズアップして、その愛情を描いている。それをジェニファー・コネリーのすばらしい演技が盛り上げている。
日本版は、どちらかと言うとホラー色が強く、驚かし、クリーチャーなどホラーのセオリー通りの出来で、ハリウッド版は母親と娘の関係を前面に出し、精神的怖さを出している。
これはこれでよく出来た作品だと思う。
★★★☆
22/ TOHOプレックス二条 フォー・ブラザーズ
狼たちの誓い

レイトショー
3111 Four Brothers
黒人監督の中で、撮る作品が一番好きなジョン・シングルトン監督作品。
母をコンビニ強盗に故意に殺されたと知る元悪ガキ息子4兄弟。
目には目をの精神で、ハードボイルドに自力で解決しようとする4兄弟。しかし…。
主要キャラでここまでかっちょいい黒人を多く起用するはいい。すごくいい。タイリース・ギブソン、テレンス・ハワード、キウェテル・イジョフォー。
元々やんちゃな人生だからだろうけど、銃器に対する無防備感がありすぎて、ちょっと違和感はあるものの映画自体の疾走感はすばらしい。「復讐」が正義かどうかと言うところは、「パニッシャー」「シンシティ」でも考えさせられるが、今の時代が求めているのかも知れない。
★★★★
19/ MOVIX京都 同じ月を見ている
3110
深作健太監督作品。やっと彼の色を見た気がします。初監督作「バトル・ロワイヤルU」は親父の色が色濃いので。
主演は、本格復帰1作目になる窪塚洋介、黒木メイサ(なんか対ゴジラ兵器のような名前)それに「頭文字D」のエディソン・チャン。脇の山本太郎と、松尾スズキの好演が光る。
原作は、「俺節」「編集王」などのコミックを手がけた、土田世紀。
エディソン・チャンを使ったのは、単に台詞が少なくたどたどしく喋る役だから、としか思えない配役だがまぁ、ちゃんと感動できるからいいか。
もう少し尺が長ければ、というかTVシリーズなら「友情」「信頼」「愛情」などの表現がしっかり描けたのではないかと思う。
★★★
19/ MOVIX京都 仮面ライダー
THE FIRST
舞台挨拶はネット予約したので前売りが余り、2度目のライダー。
何がいいってアクションとスーツ。
よくないと感じたのは、回想シーン多すぎ。モノトーン、もしくはトーンを押さえた絵が多すぎ。尻切れのシーンが多すぎ。
タイトルからのリンクは、公式ブログ。
★★★☆
19/ MOVIX京都 ハリー・ポッター
と炎のゴブレット

先行上映
3109 Harry Potter and the Goblet of Fire
4作目のハリポタです。
今作は、予告で観る限り今までになくアグレッシブな内容になってるようで、早く観たくて先行に行きました。
結果、ハリー・ポッターやっぱダメダメ人間です。自分がすでに魔法使いだと自覚ないし、立ち向かおうとする意思が少ないし、へたれだし正直大嫌いです。
といいつつ映画としてはプロローグ的な前半を除けば、特撮映画としてはよく出来ている。
本編と微妙にかぶってない魔法の世界大会、その小規模版のような学校対抗対戦に3校から3人のはずがハリー・ポッターも選ばれると言う当たり前の必然。
3回戦で、1回は対ドラゴン、2回目は湖の底にある宝を取りに。最後は巨大迷路で自分との戦い。そして前3作から引き継ぐ
両親を殺した謎の相手との対面。対決。
その仇をレイフ・ファインズが好演。新聞記者のミランダ・リチャードソンもすばらしい。
ドラゴンとフクロウ最高の映画です。
★★★☆
19/ MOVIX京都 大停電の夜に
3108
東京タワー」の監督、源孝志監督2作目。
豊川悦司、田畑智子、田口トモロヲ、原田知世、吉川晃司、寺島しのぶ、宇津井健、淡島千景が、それぞれ正妻と妾、その子との微妙な関係の群像劇。
いつ脚本が崩壊するかどきどき(笑)しましたが、まぁ、うまくまとめたかと。
そういう意味では香椎由宇のシークエンスはいらないか、と。
★★★☆
13/ MOVIX京都 イン・ハー・シューズ
3107 In Her Shoes
Lコン」のカーティス・ハンソン監督のレディースムービー。
「ドミノ」と同じ制作会社スコットフリーの作品だけど、主演は同じ女性でもあまりに違う世界観。
トニ・コレットとキャメロン・ディアスの性格の違う姉妹と、複雑な家庭環境とへヴィなシチュエーションを結構軽めに描いている。
2人の疎遠になっている祖母役のシャーリー・マクレーンが好演。
★★★
12/ 京都シネマ ベニスの商人
3106 The Merchant of Venice
アル・パチーノ主演、マイケル・ラドフォード脚本監督の、シェイクスピアの超有名作品。
英語圏での映画化は初らしいです。
共演のジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズの玄人役者との演技合戦がすごい。ほんとにすごい。それだけでこの映画は100点!
けど、ここまでの話ででしたっけ??なんかあまりにも酷いよね、ジューイッシュに対しての扱い、ひどすぎ。いくら譲歩の余地を出さない自分本位の考え方のおっさんとしても、そうさせた相手と環境もあるわけだし。
昔からこんなに酷い扱いを受けてたのか、となんか哀しくなった。
★★★★
12/ MOVIX京都 仮面ライダー
THE FIRST

舞台挨拶付き
3105
初代仮面ライダーTVシリーズの助監督を勤めていた長石多可男劇場作。
デザインの出渕裕の肩書きにもあるように、今作は劇場限定の完全新作でありながら「リファイン」することを主眼に製作されたようです。
そのこだわりたるや。当時の作品のレベルの低さを逆手に、変身後の首や襟元が露出していたり、怪人が泡となって死んだり、何だか懐かしさ満載です。
世間(ネットかなぁ)では評判悪いですが、大根だと思っていた主演2人もなかなかがんばってるし、久しく見かけなかった小嶺麗奈もがんばってたし、いやいや観るとこ多くてよかったですよ。
舞台挨拶は、主演2人(黄川田将也、高野八誠)小嶺麗奈、監督の長石多可男の4人。監督の天然も加わって和やかに進みいい舞台挨拶でした。印象に残ったのは、監督の「お子様ランチが嫌いだ」という事。つまり子供に媚びない作品つくりをしたと言ってくれました。
とにかく懐かしさ満載の映画版です。
★★★★
5/ MOVIX京都 TAKESHIS'
3104
北野武、監督脚本編集主演の最新作。
ハリウッド資本でも撮ったけど、やっぱ彼の絵はヨーロッパ的で、シニカルな笑いをさらっと描くのはすごい。
2役での主演、北野武がしたかったらしい手法の演出。それが難解にしてしまっているのは仕方ないのか。
俳優もたけし組でいい感じ。
今回は京野ことみがちくび開帳!
★★★
5/ MOVIX京都 キャプテン・ウルフ
3103 The Pacifier
わがまま放題ヴィン・ディーゼル主演のホームコメディ。
シュワちゃんしかり、スタローンしかりで、肉体俳優(アクション俳優)が選ぶ次の手はコメディ、それもホームコメディとハリウッドでは決まっているようで、ディズニーピクチャーズの製作と言う時点で「緩〜い」ことは判ってたけど、ここまでとは…。
絵的には、共演のお子達がイヤミなくいい感じに演じているので苦にならない。
極秘デバイスを狙う国に、また北朝鮮だよ(笑)アメリカにとって、かの国は単なる外国で何の脅威も感じてないんでしょうね。それどころか簡単に叩けると、思ってるんでしょうね。そういう扱いでした。もう「ステルス」と同じ。
★★★
5/ MOVIX京都 ブラザーズ・グリム
3102 The Brothers Grimm
珍しくタイトルを複数形にしてある。ま、どうでもいいことですが。
監督は悪名高きテリー・ギリアム。主演のグリム兄弟は、マット・デイモンとヒース・レジャー。
詐欺師として、フランス統治下のドイツの田舎各地で怪事件を自分達でつくろって金をせしめると言う仕事を繰り返していた。そこをフランス軍に目を付けられ、本当に神隠しにあっている村に向かわされ解決させられる。と言うのが大筋。
そこにホンモノのグリム童話の「赤ずきん」や「シンデレラ」「カエルの王様」「ヘンデルとグレーテル」などがちりばめられ、そのぞれぞれのシチュエーションが、もう思った通りに実写化されていて、激しく嬉しい。
脚本も今までのギリアムらしい、アングラでブラックユーモアはなく、どちらかというと正統派なコメディでしっかりした筋で進む為すごくいい。これは「フィッシャー・キング」以来か。
神隠しに会う少女たちのかわいい事と、世界観がすばらしいのがとにかくいい!!
★★★★☆
4/ TOHOプレックス二条 SAW2
ソウ2
3101 SAW U
タイトル通り「SAW」の完全な続編。
前作の謎をうまく使い、ヴァージョンアップさせたところは好感度大。
犯人探しも前作と同様のイメージのはずと思って観ると、裏切られていい感じ。
主演の一人、刑事役のおっさんがいい雰囲気だと思ってたら、マーク・ウォルバーグの兄ドニー・ウォルバーグだった。
他の出演者もいうほど華もなく有名でもない役者ばかりで、前作のダニー・グローバー的な役者を起用しても良かったのではないかと思ったりはした。
前作の監督ジャイムズ・ワンは、製作総指揮に回り、ダーレン・リン・バウズマンの監督脚本デビュー作になるが、すごくよく仕上がってると思う。
★★★☆

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