2004
best10

洋画編

1位 サウンド・オブ・ミュージック いいものはいい。
と言うことで、リバイバル公開のジュリー・アンドリュース主演の名作。
ちゃんと観たのはこれが初めてと言う恥ずかしいヤツ。
ここまで名曲揃いとは思わなかった。すばらしい出来です。
1位 トルク 新作としての同率1位。
バイク映画でここまで魅力的に魅せられた映画は今までのなかったと。その上、スーパーバカ映画の王道を行く見事な脚本。適切なCGを使った演出。
さすがに俳優はアイス・キューブ、マーティン・ヘンダーソンくらいしか有名なのはいない。だからダメとかはない。そこがいい。
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3位 ベルヴィル・ランデヴー フランスの映像作家シルヴァン・ショメのアーティスティックなアニメ。
日本人の細やかなセル画ワークに太刀打ちできないから、CGと言う武器を手に反撃といったところ。
ウィットに飛んだ映像と、ブラックコメディ。ここも日本人の作り出せない領域かもしれない。
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4位 スパイダーマン2 続編でしかも同じ監督で成功した例は数少ない。その好例「ゴッドファーザー」に次ぐ名作の誕生です。
今回も原作者を大切にした脚本、演出を心がけているのが手に取るように分かり感心しきり。というかサム・ライミ本人が好きなんですね、アメコミ。
今回は原作の宿敵、ドクター・オクトパス(ドクオク)。最高の配役に最高の特撮が加わり、最高のドクオクに仕上がっている。
主人公のへたり振りも拍車が掛かり、共感など出来はずもないほどのオタ振りいい。
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5位 ディープブルー イギリスの国営放送出身の監督2人が、ナレーションに名優マイケル・ガンボンのみを俳優(ナレーション)として向かえ、4年半の撮影期間で世界中の海を渡り撮影した。
子供の頃からドキュメンタリーをよく見ていたが、見たことのない映像が多くあり盛り上がる盛り上がる。すばらしいドキュメンタリーだ。
6位 ドーン・オブ・ザ・デッド 最近のハリウッドの脚本不足の解決法の一つ、リメイク。
そのリメイクが、どんぴしゃで大当たりが今作。
カルト的名作として君臨しているジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」を今風にリメイクした。
全体のテンションの高さと、ゾンビ自体のスピード感がコメディに近い一層の恐怖と、興奮を呼び覚ます。
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7位 ファインディング・ニモ PIXERの2004年作。
今作は、水中での父親と息子の話。
水の表現を人工的に作る事はきわめて難しいとされていた。それを95%以上水中シーンでまとめたのはすごい。
水中生物の生態もしっかり擬人化している辺りさすがPIXERといったところ。
8位 ラストサムライ エドワーズ・ズウィック監督と、トム・クルーズ主演の日本を大事にした映画。
渡辺謙をハリウッドスターに仕上げた映画。
日本らしいカタルシス満載だが、こんな歴史はないぞ、と言うといけないのか、まぁいいか。けどちょっと気になる。どこかその村は?とかね。
まぁ、そういうのを差し引いても面白い。
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9位 真珠の耳飾りの少女 オランダの謎と言われている画家、フェルメールの半生を映像化。
彼の繊細で写実的な絵画の秘密を解き明かす様は、同じ絵を志したものとしては余りにも魅力的。当時の絵の具の色を作り出す方法など、感涙してしまうほどすごい。
監督の演出もすばらしく、フェルメールの絵画そのままの構図を映像の中に盛り込んだのはいい。すごくいい。
10位 アイロボット ハリウッドらしいSF超大作。
黒人アクションスターというか、ドル箱(古い言い回しか?)スターのウィル・スミスが主演。リトルプリンスなんて過去の名前、ありえな〜いって感じの健康優良児体型。
原作は、かのアイザック・アシモフの「我はロボット」。古典中の古典な為、原作を大事にする人は、イマイチ感が強いらしい。けど、そういうのないs-thingは、全く楽しく見させていただきました。
とにかく、アクション満載で楽しめるぞ。
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次点 ヘルボーイ アメコミである原作「ヘルボーイ」の映像化。
マイク・ミニョーラの独特の雰囲気とセンスをしっかり立体化した作品。
監督は、オタク監督ギジェルモ・デル・トロ。主演は、怪優ロン・パールマン。
魅力的なキャラクターが暴れまわるアクションホラー。
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SAW ソウ ジェイムス・ワン監督の一発ネタ的サスペンス。
感じはいかにも「X-FILES」。ま、今時と言う感じもしますが、まぁそれはそれ。十分おもろいから。
つーか、後味の悪さ最悪(笑)。ので次点。


邦画編

1位 隠し剣、鬼の爪 山田洋次監督作。前作の「たそがれ清兵衛」と同じ原作。
永瀬正敏、松たか子主演の人情武士道。
切ない空気の中にしっかり生きる、日本人らしい奥ゆかしさと気丈さが入り混じった絵が、きめの細かい演出の結果として表れている。
小澤征悦の演技がいい。
2位 お父さんのバックドロップ 中島らも原作の中島らもカメオ出演最終作。
涙が止まりません。すばらしい脚本です。
べたべたの大阪の地元プロレス団体の花形は、主人公の親父。日本中を転々とする為友達も少なく、プロレスラーの息子と言うだけでいじめられて、それがイヤで仕方がない。
ここからは、誰でも予想できる展開は待っている。
しかし、そこがいい。それだからすごい。引き込み方が尋常じゃない。
べたべたの涙を味わいたいならコレ!
3位 血と骨 崔洋一監督の怪作。
韓国から日本に人旗揚げにやってきた1世の金俊平の半生を描いたバイオレンスと情念の映画。
主演を北野武が、その正妻役を鈴木京香が演じている。共演のオダギリジョー、濱田マリの好演が光まくっている。
まともな仕事から裏家業まで「金」に関わるすべての事をしつくし、我を張り続けて生きた1人の人間の壮絶な一生をよくぞここまで表現したと。
4位 アップルシード 日本の誇る最高技術を2D化。
士郎正宗原作の映像化でここまで表現できたのはこれが初めてである。
モーションキャプチャーの粋を集めて、擬似立体を見事に表現し、なおかつ脚本演出も並以上の出来に仕上がった。
映画「ファイナルファンタジー」の轍を踏まずにいい映画が出来ました。
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5位 茶の味 日本の元気な映像レーベル、グラスホッパーの最新作。
グラスホッパーは、長編、短編やアニメーションも配給していて、映像が特殊な傾向をしているのが楽しい。
今作も、アニメーターもする石井克人らしい、メインの仕事に「アニメーター」を持ってきたり、妄想シーンでCGを使いまくったりと、すごい楽しめる。
しかし、ストーリーはいたってシンプルでオーソドックス。だから安心して見れる。
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6位 1980 ケラリーノ・サンドロビッチ(元ケラ)の映画初監督作。
1980とはもちろん1980年。1980年と言えばs-thingは16歳。青春真っ盛りである。
YMO、ウォークマン、ディスコ…。懐かしいアイテムがコメディタッチのストーリーと共に展開する。
主演3姉妹を犬山犬子、ともさかりえ、蒼井優が好演。
一番の感動は自分のマストミュージックがサントラに使われていると言う事、かな。
7位 半落ち 警察用語:容疑者が一部自供するも完全に自供に至っていない状態。
自分の妻を殺したと言う男を巡る話。主演の寺尾聰の演技に脱帽。
アルツハイマーになった本人とその家族の深い関係の話。
日本では珍しい法廷モノといった趣。
8位 アイデン&ティティ みうらじゅん原作の半自伝的映画。それを今となっては名脇役であり、名ナレーターである田口トモロヲが監督。
主演に中村獅童、峯田和伸、大森南朋、マギー、麻生久美子など。さすが渋いところを狙ってる。
妄想とも現実とも何とも言えず(いや妄想だけど)ボブ・ディランが主人公の神として人生の指南をそのスタイルのまま表れるという、ストーリー自体はべたべたの日本なんだけど、ロックしてる。
9位 きょうのできごと なぜか大モテの行定勲監督作品。
しかし、これは彼が商業映画として作らされたというより、作りたかった映画ではないかと思う。そんなゆっくりした愛情を感じる絵に仕上がっている。
出演陣は、今をときめく若手達。妻夫木聡、田中麗奈、柏原収史、伊藤歩、池脇千鶴など。
何も始まらず、何も終わらない。そんな京都の些細な日常の一日。
このスタイルを通すと次世代市川準になれる。すばらしい。
10位 海猿 日本の元気な映像製作集団、ROBOTの劇場作品。
コミックを原作に主演を伊藤英明に迎えた、羽住英一郎監督作品。
海上保安庁のエリート「潜水士」を目指す若手達。葛藤、挫折、友情、宿敵、恋愛。ちょっと駆け足だけど、青春のすべてを盛り込んだいい映画です。
次点 いかレスラー ひどいB級の作り。けど、アイデア勝負と言うか、けど元々「エビボクサー」からインスパイアされて作ったそうだけど、今作は完全なファンタジー。本編には、イカだけではなくタコやシャコまで出てくるし。笑うし。
困ったのは、出演者の大根ぶり。あまりの大根だらけにちょっと閉口する(笑)。
キューティハニー ってどうしようもないほど売れなかったから、製作会社TOWANI(トワーニ)を倒産させてしまった名作?
しかし、売り方が悪いだけだと思うんだけどなぁ、と言うほど面白い。
アニメと実写の融合を目指したシーンは、ある意味逆効果(笑)だったかもしれないけど、脚本と、演出に愛を感じるほどしっかりとした作りになっている。
キャラクター造形も、オタク界のデザイナー達が競演。原作にも敬意を払った出来のよさ。
主演の佐藤江梨子もぴったりはまっている。

3/24/2005


総評 洋画は実質新作としては「トルク」が一番ですね。ここまでバカ映画してくれると嬉しくなる。
あとはやっぱアメコミ原作がこの年も元気ですね。
邦画は上位3位までは、何処に出しても恥ずかしくない出来だと思います。とにかく必ず観て欲しい。
こういう邦画という映画とは違う、ニューエイジ邦画とでも言うべき作品もやはり面白い。

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