1994年年間ベスト10
1位 | クール・ランニング | ジョン・タートルトープ監督作品。 今は亡きジョン・キャンディ主演の名作。 実話を元にしたスポ根コメディ。 常夏の国ジャマイカから冬季オリンピックのボブスレーに出場するオチこぼれ達の奮闘記。スラップスティックな感じが見事。 |
2位 | パルプ・フィクション | クエンティン・タランティーノ監督作品。 その雰囲気はアメリカにあまりなかった、どちらかというとインデペンデント系な感じの色を濃く出した作り。 しかし出演者は豪華。ブルース・ウィリス、ジョン・トラボルタ、ウマ・サーマン、サミュエル・L・ジャクソン、ヘーベイ・カイテルなど。 複数の話が絡み合い繋がっている。面白い。 |
3位 | フィアレス | ジェフ・ブリッジス、イザベラ・ロッセリーニ、ロージー・ペレズ、ベニチオ・デル・トロ出演。 飛行機事故で一命を取り留めたために体質から人生観まで変わってしまう主人公。そこにまつわる家族、同乗者。苦悩と愛情に満ちた感動作。 |
4位 | きっと忘れない | アレックス・ケシシアン監督作品。 主演の浮浪者にジョー・ペシ。大学生役にブレンダン・フレイザー、モイラ・ケリーほか。 主題歌をマドンナが歌っている。 卒業論文をひょんな事でなくし、それを見つけた浮浪者が、返す代わりに共同生活を余儀なくさせられそこから色々人生を学ぶ事に。 素直な脚本がいい。 |
5位 | ピーターズ・フレンズ | 英国の精鋭ケネス・ブラナー監督作品。 彼の英国的センスの良さは秀逸。今作も如何なく発揮されている。 旧友達の久々の再開。そこには過去のしがらみなんかで連絡さえ途絶えた関係同士が表面上の再開に喜ぶ。しかし、その表面も崩れ始め、10年前のように散り散りになりかけた時、主催者ピーターから思わぬ告白が…。 ささやかな喜びに幸せを見出せる暖かい映画。 |
6位 | ゾンビ−完全版− | ゾンビといえばこの人。ジョージ・A・ロメロ監督のすでに神格化しているといっていいホラーの名作。 無差別に襲われる主人公。人でありながら人でない敵。閉鎖空間。疑心暗鬼。それらをうまく利用し、怖さを一層盛り上げている。 まだまだ日本にはショッピングモールと言う形態の郊外型巨大集合商店というものがなかった時代に公開され、そのビル全体の商店街さ加減に驚いたのは新鮮な発見であった。 東京国際映画祭ファンタスティック映画祭にて上映。 |
7位 | ショートカッツ | ロバート・アルトマン監督作品。 得意な群像劇をさすが見事にまとめた作品。 群像劇だけに豪華キャストを端々に登場。そういう見方も出来る。 |
8位 | さらばわが愛/覇王別姫 | 陳凱歌監督監督作品。 大好きなレスリー・チャン主演。彼が閉鎖的な京劇の女形を熱演。 忍ぶ愛を切々と描いている。中国らしい色彩豊かな絵は見事。 上映時間が長いがちょっと辛いくらい。 |
9位 | ハードロックハイジャック | マイケル・レーマン監督作品。 ブレンダン・フレイザー、スティーブ・ブシェミ、アダム・サンドラー主演のスラップスティックロックコメディ。 自分のバンドが売れたいがためにFM局を占拠してしまう。しかしその先を全く考えてなかった…(笑)。 主演3人は、今となっては主役として十分耐えうる俳優陣で、とにかくおもろいおもろい。 |
10位 | ピアノレッスン | 女性監督ジェーン・カンピオン監督作品。 カンヌで主演女優をダブル受賞(ホリー・ハンター、アンナ・パキン)した名作。 ニュージーランドの自然とマオリ族のしきたりを切ない恋愛で描いた。カラー作品なのにモノクロのようなすばらしい緻密な「絵」が美しい。 マオリ族に扮したハーベイ・カイテルの演技がすばらしい。 |
次点 | トゥルー・ロマンス | クエンティン・タランティーノ脚本、トニー・スコット監督作品。「トゥルー・ロマンス」 監督がタラちゃんだったらもっと面白かったのに、と思ってしまう。いや、面白くないわけではないんだ。しかし、この「絵」はオーソドックス過ぎる。 SNL出身のコントがそのまま映画化された「コーンヘッズ」 大好きな「エレクトリック・ドリーム」の監督、スティーブ・バロン監督。 もうチープで仕方ない話を、一流のコメディアンとSFXで仕上げた名作(と言っていい) |
コーン・ヘッズ |
1位 | トカレフ | 坂本順二監督作品。 息子を事故で殺された男がロシア製ピストル「トカレフ」の手に入れ復讐するという話。 大和武、佐藤浩市主演のごつごつの男くさい映画。 |
2位 | ヌードの夜 | 石井隆監督作品。 竹中直人、余貴美子主演の、巻き込まれ型クライムムービー。 監督らしいエロとバイオレンスが強烈な個性として表れた作品。 |
3位 | 屋根裏の散歩者 | 実相寺昭雄監督作品。 江戸川乱歩原作の猟奇犯罪を猟奇監督が映像化(笑)。 主演の三上博が屋根裏からアパートの住人を観察し、その中の気に入った若い女性の部屋で起こることに、自分の事に用に混同してしまい犯罪に走る…。 今年の1位から3位までは無骨な「エロ」を前面に出した名作ですね。 |
4位 | 四十七人の刺客 | 市川崑監督作品。 「赤穂浪士」の話を現実的な視点で描いた作品。 と言っても赤穂浪士は赤穂浪士。劇的な内容には変わりない。 |
5位 | 熱帯楽園倶楽部 | 滝田洋二郎監督作品。 「僕らはみんな生きている」と同じ脚本家の一色伸幸と組んだ2作目。 今までの邦画にはないセンスの良さと、画質の軽さがとてもいい。 当時の人気俳優を必ず使うのもいい。今作は清水美砂が光ってる。 |
6位 | 119 | 竹中直人監督作品。 演劇のような小説のようなそんな演出の竹中節がいい。 主演の赤井英和ほか、津田寛治、浅野忠信など粒そろい。コメディセンスも竹中節。 |
7位 | エンジェル・ダスト | 石井聰互監督作品。 「爆裂都市バーストシティー」からどんどん緩くはなって来ているが、やはり尖り具合はメジャー系監督とは違う。 今作は、南果歩、豊川悦司主演の犯罪モノ。サイコパスなつくりが好感度大。 インディーズ出身でこういうタイプも作れるのか。 |
8位 | 青空の一番近い場所 | 鴻上尚史の初監督作品。 ノルマに追われて自分で自分の商品を買ってサラ金に手を出す。一番安心出来る場所は、会社の屋上の青空に一番近い場所だけだった。 主演のが吉岡秀隆相変わらずいい味出してる。鴻上さんらしい、映画らしくない演出のいい感じの邦画。 |
9位 | ヒーロー・インタビュー | 光野道夫監督作品。 主演の新聞記者の鈴木保奈美はスポーツ選手が大嫌い。しかし配置換えでスポーツ部に配属されて真田広之などのスポーツ選手の記事を取らないといけないなって…。 東宝らしいライトな大人の青春劇。 |
10位 | 夏の庭−The Friends− | 相米慎二監督作品。 老人と少年達のひと夏の青春。哀愁の絵は邦画ならではの秀作。 |
次点 | 女ざかり | 「女ざかり」は、大林宣彦監督作品。 吉永小百合主演だけど、どんな映画かすっかり忘れてます。その当時のオレには難解な大人の映画だったのかも。 高畑勲監督作品「平成〜」。 ジブリの2本柱の1本である、彼の作品はいつもちょっとずれてる。もっとエンタテインメントなのかと思ったら、復讐と金玉袋の映画でした。 アニメートはすごいですけど、内容がえぐ過ぎて…。 |
平成狸合戦ぽんぽこ |