1991年年間ベスト10
1位 | デリカテッセン | ジャン=ピエール・ジェネ、マルク・キャロ共同監督のフレンチファンタジー。 世紀末のような町の肉屋の話。怪しい色合いとストーリーが摩訶不思議感を醸し出しすばらしい世界に仕上がっている。 この作品のあと両監督は「ロスト・チルドレン」を撮った後ケンカ別れし、それぞれの世界に突出した作品を作ることになる。 ちなみにこの作品は、現在はない梅田コマゴールド(コマ劇場下)での試写会で鑑賞し、試写記念プレゼントでホンモノの子豚をプレゼントしてた。ありがたい事にs-thingはハズレましたが。 |
2位 | シラノ・ド・ベルジュラック | ジャン・ポール・ラプノー監督、ジェラール・ドパルデューの当たり作。 でかすぎる鼻の為に剣客でありながらロマンチストのタイトルロールの主人公が、恋した相手を後輩が好きになりキューピッド役を受けてしまい、心で泣きながら仲を取り持とうとするが・・・。 アクションとポエティックな感じが暖かくていい。 上位2本がフレンチムービーってのが珍しい(これはハンガリーとの合作だけど)。 |
3位 | イン・ベッド・ウィズ・マドンナ | マドンナのセレぶな生活の密着ドキュメンタリーをアレックス・ケシシアンが監督。 ケヴィン・コストナーとか有名人のカメオが多い。というか、カメオではないんだけど。ドキュメンタリーだし。 |
4位 | スウィッチ | 名将ブレイク・エドワーズ監督作品。エレン・バーキン、ジミー・スミッツ主演のファンタスティック・ラブコメディ。 マフィアの悪いヤツが間違って殺してしまった女性の体に入って現世に復活、正しい愛を得られないと地獄に落ちると言う話。それをエレン・バーキンが名演技。 |
5位 | 羊たちの沈黙 | ジョナサン・デミ監督作品のアカデミー賞受賞のサスペンス映画の最高傑作。 FBI捜査官と、囚われの最高頭脳の連続猟奇殺人犯による、愉快殺人犯を探すという危うさギリギリの展開。その捜査官にジョデー・フォスター、囚われの殺人犯にアンソニー・ホプキンズ。 |
6位 | 運命の逆転 | バーベット・シュローダー監督作品。 1980年、アメリカで実際に起きた、妻を植物人間にしたとして起訴された男の話。 静かなサスペンスがすばらしい。 |
7位 | フラットライナーズ | ジョエル・シューマッカー監督作品。 出演にキーファ・サザーランド、ジュリア・ロバーツ、ケヴィン・ベーコン、ウィリアム・ボールドウィン、オリバー・プラットという当時若手の俳優をメインに医学生の死後の世界を体験する実験によって起こるミステリー。 効果的な配役と魅力的な役者。 |
8位 | ドラッグストア・カウボーイ | ノリノリ時代のガス・ヴァン・サント監督作品。 マット・ディロン、ケリー・リンチのクールな二枚目2人のクライムムービー。 アメリカンニューシネマ風の退廃的でしかし前向きな展開は面白い。 |
9位 | ターミネーター2 | もう伝説と化してるといっても過言ではないジェイムス・キャメロン監督作品。 説明は要らないか。 |
10位 | ザ・ラスト・ボーイスカウト | トニー・スコットの得意技とも言えるスタイリッシュアクションバディムービー。 主演は、すぐ裸になりたがるブルース・ウィリスとデイモン・ウェイアンズ。 アクション映画の佳作。 |
次点 | バック・ドラフト | ロン・ハワード監督のデザスター(災害)ムービー…と思っていたら、クライムサスペンス。 思ってたのと違う展開、その要にロバート・デ・ニーロを配している。 映画としては良い出来なんだけど、その裏切られ感がマイナス。 |
1位 | あの夏、いちばん静かな海 | 北野武監督3作目の青春映画。 唯一まともなヤクザの出てない映画(笑)。 サーフィンを始める聾唖者の主人公。それを見守る聾唖者の彼女。コメディリリーフのモブ。そして哀しい結末が待っている。 タケシブルーという色合いを色濃く出した名作。 |
2位 | 風、スローダウン | 島田紳助初監督作品。 自伝的内容の、バイクレースに青春を掛ける若者を初々しく描いている。 出演陣に吉本の芸人を配し、石田靖、西川きよしの息子、西川忠志他ががんばっている。 |
3位 | 大誘拐 | 岡本喜八監督作品。 北林谷江を誘拐した若者、風間トオル、内田勝康、西川弘志が逆に手玉に取られ奮闘する、どたばたクライムコメディ。刑事役の緒方拳もいい味を出してて抜かりなしの布陣。 |
4位 | 満月 | 大森一樹監督作品。 時任三郎と原田知世の現代にタイムスリップして来たサムライと女性高校教師とのファンタジーロマンス。 |
5位 | ふたり | 大林宣彦監督作品。 新尾道三部作の1本。石田ひかり、中嶋朋子主演、赤川次郎原作のファンタスティックジュブナイル。 この頃の監督はよかったなぁ、と。 |
6位 | アジアン・ビート アイ・ラブ・ニッポン |
天願大介監督作品。 永瀬正敏、ルビー・モレノ主演の、アジア各国で製作されたシリーズ日本版。 |
6位 | 無能の人 | つげ義春のコミックを竹中直人が初監督。 つげのコミックの印象そのままに映像化はすごい。 |
6位 | 真夏の地球 | 村上修監督作品。 深津絵里、筒井道隆出演の青春映画。 |
6位 | ツルモク独身寮 | 窪之内英策原作の同名コミックを青春映画を撮らせるとピカイチの今関あきよしが実写映画化。 前田乞耕陽、七瀬なつみ出演の小社の独身寮を舞台にした青春ドタバタコメディ。 |
7位 | おもひでぽろぽろ | スタジオジブリ製作、高畑勲監督作品。 今井美樹、柳葉敏郎主演(声優)。 |
次点 | 波の数だけ抱きしめて | ホイチョイプロダクション製作のトレンドムービー3部作最終作。馬場康夫監督作品。 前2作の「私をスキーに連れてって」「彼女が水着に着替えたら」に続くものだが、題材が前2作と違い「ミニFM局」という一般人には馴染みのないものを取り上げたのと、主演を原田知世から中山美穂に変更したのが敗因。 しかし、相変わらずのトレンド振りはいい感じ。 |
総評 | : | 「デリカテッセン」は試写会で、会場で抽選があり本物の子豚が1等になってました。びっくりデスね。 洋画はばらばらのジャンルですが、邦画は青春映画に偏ってます。やはり言語の違いも大きいでしょうね。感情移入の違いか。 |
4/25/2006
追記:5/1/2008