■ブラウザのシェアについて
 文字や画像をHTMLを用いて静止的に表示することに限定すれば,ブラウザによる見え方・作動の差異はほとんどないと考えられますが,スクリプトやスタイルシートの取り扱いはブラウザ・バージョンごとに違うところがあります.2000年からの約10年間,日本国内では Internet Explorer のシェアが圧倒的でWebページを制作するときにInternet Explorerで作動すればほぼ90%の読者に対応できました.
 最近の世界や国内でのブラウザのシェアについては,様々な調査会社から報告がなされています.
 日本ではパソコン購入時の設定をそのまま使用するユーザが多く,Internet Explorer が圧倒的に多くなっていますが,Windows 7が普及するとこのシェアが流動化する可能性も考えられます.実際には,Webページ作成者にとっては国内全体のブラウザのシェアですら重要ではなく「自分のwebページの訪問者」におけるブラウザのシェアが重要です.例えば芸術系のユーザではSafariが多く,大学関係はFirefox,初中教育や中高年ではInternet Explorerが多いなどユーザ層が変れば割合が変化すると予想されます.さらに,数学関連サイトではWeb上での数式表現についてMathMLが使えるブラウザが少ないという事情も重要です.
 そこで,私のWebページの訪問者についてアクセス解析サ−ビスから得られるブラウザ情報を時々集計して,参考資料を得ようというのがこの欄のねらいです.

ブラウザ情報の定点観測
期間 ブラウザ 件数 MathML対応
2009.10.1-10.31
IE 8 216,591 33.2% 33.2%
IE 7 175,100 26.8% Mathplayer 0.7%
IE 6 183,146 28.0%
IE 5 2,220 0.4%
Firefox 46,468 7.1% 7.1%
Safari 23,601 3.6% 上記計 41.0%
Chrome 152 0.02%
Opera 4,446 0.7%
2009.7.1-8.31
IE 8 305,782 19.3% 19.3%
IE 7 588,675 37.2% Mathplayer 0.7%
IE 6 542,326 34.3%
IE 5 6,020 0.4%
Firefox 91,652 5.8% 5.8%
Safari 29,381 1.9% 上記計 25.5%
Chrome 15,677 1.0%
Opera 9,591 0.6%
2009.5.1-6.30
IE 8 184,721 9.9% 9.9%
IE 7 842,236 45.0% Mathplayer 0.5%
IE 6 676,116 36.1%
IE 5 7,771 0.4%
Firefox 103,324 5.5% 5.5%
Safari 33,147 1.8% 上記計 15.9%
Chrome 18,038 1.0%
Opera 11,576 0.6%
2009.3.1-4.30
IE 8 48160 2.6% 2.6% 
IE 7 913,629 50.1% Mathplayer 0.7%
IE 6 717,596 39.3%
IE 5 9,435 0.5%
Firefox 88,552 4.9% 4.9%
Safari 28,961 1.6% 上記計 8.2%
Chrome 14,922 0.8%
Opera 10,277 0.6%
※MathMLについてはIE8, Firefox及びプラグインMathPlayerの有無で推定

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