※中学校の数学で取り扱える三角形の面積について,このサイトには次の教材があります.
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三角形の面積
(中学1年または3年,面積比も登場する)
三角形の等積変形
(中学2年の中点の座標,直線の方程式も使う)
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(I) 三角形の面積(小学校で習う基本公式)
次図1のような三角形の面積は、いずれも
次のように分数の形で書くこともできます。
(面積)=
図1
![]() (1) 2で割ることを忘れる答案が多いので注意しましょう。
次図2の三角形の面積は、4×3=12ではなく、4×3÷2=6になります。
図2
![]() (2) 高さは必ず底辺に垂直(直角)な線で測らなければなりません。
次図3の三角形ABCで、底辺BCに対する高さは6になりますから、面積は5×6÷2=15になります。
図3
![]() (3) 見かけ上は複雑な図形でも「三角形の面積を引く」と面積が簡単に求まることがあります。
次図4の多角形ABCDEは長方形ABCFから三角形DFEを取り除いたものになっているから、その面積を求めるには:
長方形ABCFの面積4×5=20から 三角形DFEの面積3×4÷2=6を引いて 14になります。
図4
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次図5の三角形ABCは正方形から3個の三角形を取り除いたものだから、その面積は16−(2+4+4)=6になります。
図5
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次図6の凹四角形ABCDは三角形ABDから三角形BDCを取り除いたものだから、その面積は
−=12−6=6になります。
図6
(4) 縮尺図を用いて表しているときに実際の図形の面積を求めるには、各辺の実際の長さを求めてから計算しなければなりません。
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次図7は実際の地形で500(m)に相当する長さを1(cm)で表した設計図だとします。このとき、実際の地形で三角形ABCの面積を求めるには:
BD=3×500=1500(m) AC=4×500=2000(m) 三角形ABCの面積は1500×2000÷2=1500000(m2)になります。
図7
![]() (5) 面積と底辺が分かれば高さを求めることができます。
(面積)=
→ (高さ)= → (底辺)=
次図8において三角形ABCの面積は9×12÷2=54です。
一方で、ACを底辺と見ると、三角形ABCは面積と底辺が分かっていることになり、 54=15×BD÷2よりBD=7.2
図8
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≪問題1≫ 各々正しいものを選択肢から選んでください。
底辺と高さが垂直(直角)になっている組を考えます:8と4
次に、底辺×高さ÷2を考えます:8×4÷2=16 (5という数字は答に影響していません。)
外側の正方形の面積は16
3つの三角形の面積は各々2 , 3 , 4 正方形の面積から3つの三角形の面積を引くと16−(2+3+4)=7 |
AD⊥BCだからBCが底辺でADが高さと考えます。
AD×12÷2=48だからAD=8 |
(II) 三角形の面積の比
三角形の面積は
(高さ)が等しい2つの三角形の面積の比は(底辺)の比に等しくなります。
次図9において三角形ABCとBCDとは、底辺BCの長さが等しいから、
△ABC=BC×5÷2 △BCD=BC×3÷2 それらの面積の比は、△ABC:△BCD=5:3になります。 (BCの長さが書いてなくても、面積の比は求められます。)
図9
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次図10において三角形ABCとCDAとは、高さhが等しいから、
△ABC=4×h÷2 △CDA=7×h÷2 それらの面積の比は、△ABC:△CDA=4:7になります。 (高さhが書いてなくても、面積の比は求められます。)
図10
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次図11においてABCDはAD/BCの台形とする。このとき、三角形ABDとBCDとは、高さが等しいから面積の比は底辺の比に等しく、3:5になります。
図11
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次図12においてABCDはAD/BCの台形とする。このとき、三角形ABCとBCDとは、底辺が共通で高さが等しいから面積が等しい。次に、共通に含まれる三角形BCEを取り除くと、三角形ABEの面積と三角形CDEの面積は等しくなります。
これらの面積が等しいのは、AD/BCのためであり、ABとDCは平行でないから、三角形AEDの面積と三角形BCEの面積は等しくない(AD≠BCである限り、等しいとは限らない)。
図12
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(III) 斜辺の比と高さの比
次図13のように、2つの三角形の辺が1つの斜辺上にあるとき、これらの三角形の高さの比は斜辺の長さの比に等しくなります。
次図13において△BEDと△BFAは相似だから、AF:DE=AB:DB
図13
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次図14において△DEGと△DFAは相似だから、AF:GE=AD:GD
図14
![]() この性質により三角形の面積比について、次のことがいえます。
図13において△BCDと△BCAは、底辺が共通だからそれらの面積比は高さの比に等しく、DB:ABに等しい。
図14において△BCGと△BCAは、底辺が共通だからそれらの面積比は高さの比に等しく、GD:ADに等しい。
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≪問題2≫ 各々正しいものを選択肢から選んでください。
三角形ADCと三角形ABCの高さは等しいから、面積比は底辺の長さの比3:5に等しくなります。
ADとDCを底辺と見ると高さが等しいことになります。底辺の長さの比から2:3
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(速攻の答案)
底辺ADが共通で高さの比は斜辺の比BE:ECに等しいから、面積比はBE:EC=2:3 (着実な答案)△ABD:△BED=5:4だから △BED=△ABD
同様にして△CDE=△BED,
△CAD=△CDE
ゆえに△CAD=···△ABD=△ABD
△ABD:△CAD=2:3
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(IV) 1つの角が共通であるときの三角形の面積の比
次図15のように、2つの三角形について1つの角が共通であるとき、これらの三角形の面積の比は共通な角を挟む2辺の積の比になります。
図15
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図15において△BEDと△BCAの底辺(BC上にとるものとする)の比は、3:7
また、高さの比は2:5だから △BEDと△BCAの面積の比は3·2 : 7·5=6 : 35 (△BEDや△BCAの面積が6と35になるということではない。それらの比が求まるということ。)
次図16において△BCEと△ACDの底辺の比は、13:7、高さの比は3:5だから、△BCEと△ACDの面積の比は39:35
図16
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≪問題3≫ 各々正しいものを選択肢から選んでください。
三角形DBEと三角形ABCの底辺の比は4:5
高さの比(斜辺の比)は2:3 面積比は8:15 △ABP=△BEP
△BEP=△BCP
ゆえに△ABP=·△BCP=△BCP
△ABP:△BCP=21:22 |
△ABP=△BCP
△BCP=△CDP
ゆえに△ABP=·△CDP=△CDP
△ABP:△CDP=12:35 |
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