
研究班紹介:腫瘍班 

-腫瘍班;腎細胞癌-
腎細胞癌:
腎実質に発生する腫瘍の90%を占めるため、腎臓の腫瘍性病変では常に本疾患を念
頭に置くことが重要である。主な症状は肉眼的血尿、患側の背部痛や上腹部痛、腫瘤
の触知なでであるが、近年画像診断の発達とともに腎細胞癌の60%以上は検診や他疾
患の精査中に超音波検査やCTなどで偶然発見されている。腎細胞癌に対しては従来は
開腹術による根治的腎摘出術が行なわれていたが、近年は直径4 cm以下の小さい腫瘍
に対しては腎部分切除術や腫瘍核出術が行なわれている。また4 cm以上であっても周
囲臓器に浸潤のないものは腹腔鏡や後腹膜鏡による内視鏡的摘出術が行なわれるよう
になってきており、当科でもこのような術後のQOLの高い治療法に積極的に取り組ん
でいる。転移が出現すればインターフェロンやインターロイキン2によるサイトカイ
ン療法を行なう。これらの治療でも効果が得られなければ、血液内科の協力を得て兄
弟の血液より採取した幹細胞を移植することによって腫瘍に対する免疫学的治療を行
なうミニ移植を行っている。ミニ移植はいまだ実験的な段階であるが、欧米では高い
有効性が報告されており、今後の発展が期待されている。
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2001.7.13. 文責:中尾昌宏