7/6日(日)

蘆山寺(ろざんじ)のキキョウ

あまり知られていない廬山寺は京都御苑のすぐ東に接する寺町通りにひっそりたたずむ桔梗庭園です。当地は紫式部の曽祖父の中納言藤原兼輔(877〜933)から伯父の為時へと伝えられた広い邸宅でした。鴨川の西側の堤防の西に接しているため、「堤邸」と呼ばれて、それに因んで兼輔は「提中納言」の名で知られていました。紫式部は百年ほど前に兼輔が建てた「古い家」で一生の大部分を過ごしたと言われ、この邸で藤原宣孝との結婚生活を送り、一人娘の賢子(かたこ)を育て、源氏物語を執筆しました。

源氏物語に出てくる朝顔の花は今の桔梗のことであり、紫式部に因み、紫の桔梗が6月から9月まで静かに花開きます。静かに眺めていると、まるで一編の美しい絵巻物を鑑賞しているような贅沢な気分になります。この素敵な庭園は、あまり観光客は来ませんので、静かにゆっくりと自分の時間を持つことが出来ます。今、上品な桔梗が満開で見頃です。桔梗と白砂と杉苔の調和は見事です